T-800(エンドスケルトン)になった俺氏死なないように生きていきます(旧)   作:automata

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レベリングとかしてたら、こんなに時間が経ってた・・・。
本当に申し訳ない(ブレイク博士感)


天才は解析したい

M4達との買い物をした数日後、ターミネーターはレヴナント、ヴァルキリーと一緒に魔改造ハマーに乗せられ、レナにある所に連れて行かれていた。

 

 

行き先はIOPの先進技術開発部“16Lab”の研究施設。

目的はターミネーターを含むスカイネット製の全兵器のデータ収集及び解析である。

 

 

グリフィンとて、出所不明な得体の知れない戦術人形をポンと手元に置くことはない。クルーガーが配属を許可し、レナがターミネーターは裏切らないといくら言っても、いつかそれらが自分達に牙を向けるかも知れないと危惧する人間は一定数存在していた。

解析するタイミングが遅かったのは行方不明になったAR小隊の捜索をクルーガーが最優先事項にした為、そんな暇は無かった。

 

 

 

16Labの研究施設に到着するとレナ達は車から降りる。その際、レナはUSBメモリを手に取って、胸ポケットに入れる。

メモリの中にはスカイネットに関する様々なデータが入っている。最初はこのデータを送るだけでよかったのだが、ペルシカがどうしても実物が見たいとせがんで来たので、仕方なくターミネーターとレヴナント、ヴァルキリーを連れて行くことにした。

 

 

 

研究施設の中は注文の多い料理店のように大きく合金で出来た分厚いセキュリティドアを何度も何度もくぐらなくてはならない。

自律人形のトップシェアを誇るIOPの機密情報が集積しているだけあって、死角が出来ないように張り巡らされた無数の監視カメラと赤外線センサー、ドアを開けるには網膜、指紋、顔、音声、果ては血液まで調べられる。そして、24時間体制で重装備の戦術人形と武装ドローンが目を光らせている。ちょっとやり過ぎな所がある程の厳重な警備。

 

 

MG42「ああ〜お姉しゃま、この装備相変わらずクッソ重いでしゅ〜」

 

 

MG34「そうですね・・・・後でペルシカさんに抗議しに行きましょう」

 

 

 

心底疲れたような表情でヘルメットなしの黒い特殊強化装甲服“プロテクトギア”を着て、引きずるように歩いてレナ達とすれ違うMG42とMG34。

 

 

MG42「ていうか、ヘルメットも窮屈でしゅよね、お姉しゃま。被るとしゅかいはとてもなく悪いしゅい、息もしゅいづらくて、潜水夫にでもなったようでしゅ」

 

 

MG42のプロテクトギアに対する不満たらたらの声が聞こえ、歩くたびに声はどんどん薄れていく。

そうしているうちにペルシカがいる研究室に到着する。レナは研究室のドアをノックし、ペルシカの返事を待つ。

すると、ドアが自動で開いて、ペルシカが出迎える。

 

 

ペルシカ「久しぶりね、レナ。それと君がターミネーターだったけ?とりあえず、中に入って」

 

 

部屋に招き入れるが、中は私服、ゴミ、蜘蛛の巣のように絡まった太いケーブルの束で床が覆い尽くされていて、ゴミ屋敷と化していた。

 

 

ペルシカ「ああ、床に置かれてるのは大したものじゃないから適当に踏んでも構わないよ」

 

 

さも当然のように床に散らばった服をグシャグシャに踏んで、部屋の奥に進んでいくペルシカ。

迷いなく進んでいくその様はまごう事なきゴミ屋敷の住人。

 

 

ターミネーター(面倒くさがりって公式設定であったけど、まさかこれ程とは・・・)

 

 

次どこに足を置こうか悩みながら、ペルシカについていくターミネーター。右を向くとレナは戸惑いなくゴミ屋敷を歩いていた。

面識があったことから慣れているのであろう。

レヴナントとヴァルキリーはターミネーターの進んだルートに沿って歩かせた。

 

 

 

 

ペルシカ「さてと、改めて私はペルシカ。16Labの主任研究員をしているの、よろしくね」

 

 

軽く挨拶を交わすとペルシカはキーボードを叩いて手術台を起動させる。

 

 

ペルシカ「まずはターミネーターから始めるわ。骨格側の方からそこのベッドに横になって」

 

 

言われた通り、ターミネーターは液体金属から分離して、骨格側が姿を現わして、ベッドに横になる。

その姿にペルシカは内心驚きつつも、ディスプレイに表示される無数のコードと数列を見ながら、キーボードを目にも止まらぬ速さで叩く。

ディスプレイに表示される文字にペルシカは一喜一憂する。

 

 

ペルシカ「ふむふむ、なるほどね・・・おお!これは中々・・・」

 

 

ターミネーターの基本構造、使われている技術、スペックを見ているとペルシカの頭の中に1人の人物の姿が過ぎる。

 

 

 

リコリス

 

 

ペルシカの元同僚。

彼はあらゆる意味で彼女とは真逆な人物だった。

クソ真面目で2日に1回は自分の仕事場を徹底的に掃除する程の潔癖症。几帳面なミニマリストで筋金入りの紅茶派。

ペルシカは実験段階の最新技術を積極的に採用した物作りが得意なのに対し、リコリスは所謂“枯れた技術”を積極的に採用し、それらをブラッシュアップした物作りを得意としていた。

 

 

 

 

思いふけっていると既にターミネーターのデータ解析が完了していた。

ペルシカは気持ちを切り替えて、ディスプレイとにらめっこし、全て解析できたか確認する。

 

 

 

ペルシカ「よし解析は終わったわ」

 

 

ここまで経った時間は僅か5分。

ターミネーターはベッドから起き上がり、レヴナントと交代する。

 

 

レナ「ペルシカ、ターミネーターってどんな感じの人形なの?」

 

 

作業中のペルシカに話しかけるレナ。

ペルシカはキーボードを叩きながら、話す。

 

 

ペルシカ「そうね、一言で言うと物凄く古いね。アクチュエーターは旧世代の重機の油圧システムを応用した物だし、動力源は燃料電池、電子部品も数十年前のもの、機体構造も今と比べると全然洗練されてない時代遅れ。まるで動く化石よ」

 

 

一呼吸で中々の酷評を言い切る。それを聞いたターミネーターはちょっぴり傷つく。

T-800も2以降では度々旧式扱いされている。

 

 

ターミネーター(ジェネシスでポンコツ扱いされた守護者って、こんな気持ちだったんだな・・・)

 

 

ペルシカ「でも、こんな旧式だけど、使われてるボディの材質は私も全然分からない。推測だけど、大口径のレールガンの砲弾だって余裕で弾けるくらいの硬さよ。それに思考モジュールも二廻り程小さな板チョコくらいの大きさなのに今の戦術人形よりもずっと高性能。古いけど決してポンコツではないわ」

 

 

さっきまでの酷評とは打って変わって賞賛の言葉が出てくる。

そんな話をしているとレヴナントの解析が終わり、ヴァルキリーの解析作業に入る。

 

 

ペルシカ「この液体金属は本当に凄いわね。世界でも始まったばかりのクレイトロニクスの技術を鉄血の科学者が既に実用化にこぎつけていたとはね。複数の異なる機能を持つナノマシンを同時に、そして複雑に制御して、多彩な武器に変形させる・・・ここまで来るとオーパーツよ」

 

 

液体金属のオーバーテクノロジーに感銘を受ける。

ディスプレイのデータを見ても何が何だか分からない。だが、そこがペルシカの科学者魂に火をつけた。

この仕組みを、このナノマシンの構造を、このオーパーツの謎を解き明かしたい。

そういった欲求に駆り立てられる。

そして、ペルシカはある決断を下す。

 

 

ペルシカ「ねぇ、当分この2体の人形貸してくれない?どこにも漏れないようにするから」

 

 

レナ「えっ?まぁ、良いけど。ターミネーターは?」

 

 

ターミネーター「別にいいけど・・・まだまだ予備はあるし」

 

 

トントン拍子で話が進み、レヴナント、ヴァルキリーを数週間の間16Labに預けることになった。

そして、スカイネットのデータが入ったUSBメモリを渡してレナ達が帰るとペルシカは再び愛用のパソコンの前に座り、作業を始める。

 

 

 

ペルシカ「ふぅー、ここまで本気になるのも久しぶりね。やっぱりレナと居ると退屈にはならないね」

 

 

背伸びをして、固まった筋肉をほぐすとキーボードを叩き始めた。

 

 

 

 

 

〜3日後〜

 

 

16Lab職員A「おっおい、もう3日あのままだぞ。止めた方がいいんじゃないか?」

 

 

16Lab職員B「バッカお前、あの状態の主任どうやって止めるんだよ」

 

 

2人の16Labの職員は実験室の外で部屋の中で作業に勤しんでいるペルシカをガラス越しに見ていた。

あれからペルシカは3日間寝食を忘れてレヴナントとヴァルキリーの解析作業に没頭していた。

お陰で目の下は大きな隈があり、髪はいつも以上にボサボサ、目は血走っていて、それでもコーヒーのカフェインの力を借りて一心不乱に作業している姿は軽くホラーもの。止めるか止ないか職員達は大いに悩んでいた。

 

 

16Lab職員B「ああなった主任は俺たちじゃ、どうすることもできない。自然に倒れるまで放置するしかないよ」

 

 

 

それから10日後、ようやくペルシカは倒れて、担架に乗せられて部屋のベッドまで運ばれた。

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