T-800(エンドスケルトン)になった俺氏死なないように生きていきます(旧) 作:automata
S08地区防衛戦が終わって数日後。
レナはチャールズとこれからの復興工事について話していた。
レナ「ヘリアンさんはなんて?」
チャールズ「政府に任せたら数十年、グリフィンなら5年かかるとおっしゃっていました」
その言葉にレナはため息をつく。
どこの区画も甚大な被害を受けていた。民間人から非難やクレームが来ると覚悟していたが、そんなことは一切なかった。この地区を管理しているチャールズの人徳のなせる業だろう。
レナ「さてと、当分は書類仕事だね。復興計画書の作成、資材の確保に民間人のアフターケア、ライフラインの整備〈コンコン〉ん?」
ターミネーター「指揮官、俺だ。復興工事について話したいことがあるんだ」
レナ「いいわよ、入って」
仕事にかかろうとした時、ターミネーターがドアをノックして入ってきた。
レナ「それで復興工事で話したいことって?」
ターミネーター「復興工事についてだが、全てスカイネットに任せてくれないか? 任せてくれれば10日で終わらせることができる」
その言葉にチャールズは絶句する。
チャールズもターミネーターのスカイネットの力を防衛戦の時に目の当たりにした。しかし、いくら何でもグリフィンでも5年かかる復興工事をたった10日で終わらせるなんて不可能じゃないかと考える。
レナは少し考えるとこう決めた。
レナ「頼むわ」
チャールズ(頼んじゃうの!)
こうして軽いノリでスカイネットのS08地区の復興工事が始まった。
1日目には無数の大小様々な作業用ロボットと建築用資材を積んだハンターキラーエリアルが建設作業に入った。事前にS08地区のデータが入力されていたことで、資材も建物に合わせて加工された状態で運ばれていた。その為、建設作業はまるでプラモデルを組み立てるようにスムーズに進んだ。1時間に一軒建物が完成する程のスピードで。
2日目には水道管や電線などのライフラインの整備が始まった。
水道管と下水道は無数のハイドロボットが作業にあたり、電線は人型の作業ロボットがあたった。
3日目は道路の整備が開始。
4日目は全体の40%の工事が完了した。
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ターミネーターの復興工事が始まって5日後。
レナは前線基地の営倉に向かっていた。
目的は拘束したデストロイヤーの尋問。
デストロイヤーが収監されている部屋に着くとIDを入力して入る。
そこにはWA2000がレナを待っていた。
レナ「どう?何か喋った?」
WA2000「ダメね、こっちの質問を全く聞かず、ひたすらロシア語でブツブツと何かを呟いているだけよ」
レナ「何でロシア語・・・え〜っとじゃあ、何て言ってるの?」
レナの質問にWA2000はボイスレコーダーを取り出して、操作する。
WA2000「確か・・・」
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デストロイヤー「聖なる火柱が赤々と天に向かって突き上げる。我らは信ずる道を踏み出した。世界に示されるのだ。我々の言葉が真実であると。もはやどんな力でも止められない。冷静に、猛々しく、なんたらかんたら・・・」
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WA2000「てな感じ。それからしばらくしたら今度はラテン語っぽい言語でラップみたいなのを言い出したり、サタンがどうとか、とにかく意味不明なことを呟いていたわ」
レナ「oh」
完璧にバグっている。
レナは携帯を取り出して、誰よりも人形に詳しいペルシカに電話する。
電話番号を入れて、スピーカーモードにする。3回程コール音が鳴った後、ガチャっと聞こえる。
ペルシカ[レナどうしたの?電話してくるなんて珍しくじゃない?]
レナ[実は・・・]
レナはデストロイヤーのことについて全て話した。レナの話を聞いたペルシカはデストロイヤーの異常の原因をすぐに突き止めた。
ペルシカ[それはあれね。何が起きたのかは知らないけど、メンタルに極度のストレスが掛かったことでエラーが発生して、システムが再起動したの。でも、そのエラーがまだ中途半端に残ってるのよ]
WA2000(戦術人形にもストレスってあるのね)
レナ[それでどうしたら、元に戻る?]
ペルシカ[簡単よ。電気ショックを与えるのよ]
レナ[えぇ・・・]
なんとも強引な力業である。
ペルシカ[詳しく言うと電気ショックでもう一度システムに負荷をかけるのよ。そうしたら、システムが強制的に再起動して、エラーが無くなるっていう寸法よ]
レナ[分かったわ・・電気ショックねー・・・
ペルシカ[うーん、それくらいの電圧だと再起動させるのは難しいわね。もっと強力なやつがないと]
ペルシカが悩んでいた時、レナは閃いた。
レナ(あっSOPのバイオニックアームだったら、行けるかも)
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〜医務室〜
デストロイヤー「私に乱暴する気でしょ!エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!」
分厚いベルトでグルグル巻きにされて担架で運ばれてきたデストロイヤー。
そこには既にエネルギーのチャージが済んだSOPがいた。
レナは少し離れた位置から見守っていた。
SOPMOD「それじゃあ、始めるよー。10・・9・・8・・7・・ヒャア、もうガマンできねぇ0だ!!」
どこぞの
デストロイヤー「あばばばばばばば・・・・はっ!あれ、ここ何処!?」
どうやらデストロイヤーはしょうきにもどったようだ。
だが、SOPは更に電気を溜めていた。
SOP「さぁ、もっかい行くわよ!」
デストロイヤー「えっ!ちょっ、まっあばばばばばばばば」
レナ「SOP!ストップ!ストォォォォーーップ!!」
急いでレナはSOPを羽交い締めにして落ち着かせる。
何時もの人形虐待嗜好精神が暴走したのだろう。
デストロイヤーは自力で拘束しているベルトを引き千切って、飛び上がる。
そして、近くに置いたあったAEDを引っ張り出す。
デストロイヤー「もっと刺激が欲しいか、ええ!?ビリビリするような刺激が!刺激が欲しいだろ!お前にも電気ショックを味わわせてやる!」
AEDを持って襲いかかって来る。
レナはそれいなして、デストロイヤーの持っていたAEDを奪い取って投げ捨てる。
そして、デストロイヤーのおでこにデコピンした。
デストロイヤー「タコス!」
変な断末魔を上げて、倒れた。
数分後
レナ「どう、落ち着いた?」
デストロイヤー「はぁ・・はぁ・・・ええ最高の目覚めだったわ」
どうやら皮肉を言えるまでは落ち着いたようだ。
デストロイヤー「あんたS09地区の指揮官でしょ」
レナ「ええ」
デストロイヤー「だったら、お願いがあるの。私をあんたの所の部隊に入れて」
レナ「え?どうして?」
デストロイヤー「それは・・・」
デストロイヤーはあの時ドリーマーに裏切られ、見捨てられたことをレナに話した。
ドリーマーは自分を彼女の思うように動く駒に過ぎなかったと。だから、アイツに1発食らわせてギャフンと言わせてやりたいと。
時折怒りの感情が出ているのをレナは読み取って、ある取引をデストロイヤーに持ち掛ける。
レナ「分かった、社長と掛け合って私の部隊に入るように手配するわ。その代わり少し鉄血に関する情報が欲しいの。ギブ&テイクってやつよ」
レナはデストロイヤーに手を差し出す。デストロイヤーは少し口角を上げて、レナの手を握って握手する。
デストロイヤー「いいわ。その取引、乗ったわよ」
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復興工事が始まって7日目。チャールズは朝早くに起きて、カーテンを開けて外を見る。
目に飛び込んだ光景はつい数日前の戦災で荒れ果て、復興作業中のS08地区の街並みではなく、まるで時を戻したように全て元通りの姿に戻ったS08地区の街並みだった。
チャールズは驚いて、パソコンで街の復興状況を確認する。
そこには100%の文字が表示されていた。すぐに携帯で住民達に連絡を取る。
住民達は口を揃えて、「全て元通りに戻った。まだまだやる事はあるけど、一応は元の生活ができる。ありがとう」と言った。
すると、携帯からメールの通知音が鳴る。
メールの送り主を見る。ターミネーターからだ。
メールのアイコンをタップして、内容を見る。
メールにはこう書かれていた。
「俺は10日で終わらせると言ったな? あれは嘘だ」
デストロイヤーが なかまに なった!