ファイアーエムブレム覚醒 ~虹が生み出した物語~   作:ユイリー

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13章:古き血脈(後半)




第22話

~ルフレSIDE~

 

「……………眠れません……………

 あの方は…何者なんでしょう……なぜ私と同じ顔を……」

 

野宿でみんなが休んでいるなか、私はひとりでいた。

眠れなかったのだ。

あの時あった、同じ顔の青年。

 

『ルフレ…

 ルフレよ…』

 

突然声がした。

 

「?誰かが…呼んでいるのですか?

 いいえ、ですが誰の気配も…」

 

『応えよ…ルフレ…』

 

突然、頭痛がして私は頭を抑える。

 

「く…頭の中に、声が…

 誰…ですか…一体…?」

 

すると、目の前に昼間会った男が現れた。

 

「まだわからぬか、ルフレよ。」

 

「あ、あなた、は…!」

 

「ふむぅ…やはり…」

 

「呼んだのは…あなた、ですか…?くっ…それにこの頭痛は…?

 あなたの…仕業なのですか?」

 

「ふっふっ、仮にも一国の王に無礼な目を向ける。

 いや、それも親子なれば許すべきことなのかな?」

 

今、男から信じられない言葉が聞こえた。

 

「い、今…なんと?親…子…?」

 

「お前はここへ来た。我が招きに応じてな。

 お前の中に眠る血がそうさせているのだよ。」

 

「そん…な…」

 

そういえば、あの時、同じ顔をした司祭もそれっぽいことを言っていた気がした。

 

「くく…ルフレよ。私と共に来い。

 お前がいるべき場所はナーガの側にはない。

 我が力となって、ギムレー様に忠誠を誓うのだ…」

 

「ルフレ!」

 

クロムさんがやってくるのを感じた。

 

「…邪魔が入ったか。

 まあ良い。今はまだ、な…」

 

男は消えた。

 

「ルフレ!だいじょうぶか!?」

 

「うっ…はあっ、はあっ、はあっ!

 た、助かりました、クロムさん…」

 

「いったいどうしたんだ…?」

 

「…あのペレジア王の声が聞こえました…

 私は、あの男の子供だと…」

 

「何?本当なのか?」

 

「わかりません。でも、本当かもしれません…

 私とあの男の心が一つにつながるような…不思議な感覚がありました…」

 

「そうか……

 !ということは、ルフレに似ていたあの最高司祭…

 あいつも奴の子なのか?お前たちは双子、ということか?」

 

「…わかりません。でもそう考えれば、つじつまが合います。

 …記憶をなくしたままの方が良かったかもしれません。

 まさか、よりによって父親が…」

 

「気にすることはない。お前は、お前だ。」

 

「わかりました…。…ありがとうございます、クロムさん。」

 

「歩けるか?」

 

「はい、大丈夫です…」

 

私はクロムさんと共に天幕へ帰った。

しかし、なにか騒がしい。

 

「クロム様、敵襲です。屍兵がこの野営地を包囲しつつあります。」

 

「何?包囲だと?」

 

「はい。ひそかに忍び寄っていたようです。これまでの屍兵とは明らかに異なる動き…

 不可解ですね。まるで誰かに命じられているかのような…

 マークさんつてから加入した方の情報で我々はいち早く気づくことができましたが…。」

 

「まさか…ファウダーが…?!だが、何のために…

 ただちに応戦するぞ!」

 

 

~マークSIDE~

 

「うわー、化け物がいっぱーい~。」

 

「へ、ヘンリーさん…笑っている場合じゃないですよ~。」

 

というヘンリーとオリヴィエのやり取りをみつつ。

 

「さて、ホーク。これは戦争、命のやり取りだ。一瞬の油断が死に繋がるから気をつけて。」

 

「はい。」

 

ホークが持つのはこの世界にない、光の魔道書。

さっきから魔道士系統の…リヒトやミリエル、しかもサーリャまで興味を示している。

 

「ライトニング!!」

 

光魔法で屍兵を倒す。

 

「うーん、良かった。ちゃんと使えているね。もう一つは?」

 

「これから試します。――エルウインド!!」

 

ホークの世界のエルウインドとこの世界のエルウインドの威力は違う。

 

「わぁ~すごいや!」

 

「世界が違うだけでこれほどの威力が違うとは…。」

 

「ふふふ…違う世界のお呪いも気になるわね…。」

 

「そういえばホーク。あなたのお母様は生きているの?」

 

ちょ、ティアモ。戦闘中にそんなこと聞かないで。

 

「ええ、生きておられます。…もっとも私が最後に見たときには、ですが。

 あれから向こうではどれほどの時間が過ぎたのかはわからないのでなんとでもいえないのですが。」

 

「そう、よかった。」

 

うん、なんでティアモがほっとするのだろう?

まあ、いいや。とりあえず僕はここにいる屍兵の指揮官を倒しに行く。

 

「セイ……オウ……コロ……ス……」

 

なんだって!?こいつらはクロムを狙っている!?

 

「くっ…それは後だ!いくよ!」

 

僕は愛剣で敵を切り刻む。

 

「援護するぜ。」

 

いつの間にかついてきていたガイアが援護してくれたおかげで無事に倒すことができた。

 

「コ…ロ…… ……」

 

敵将は片付けた、あとは残りだ。

 

「もう終わっちゃったの~?」

 

「うん、ゴメンね。」

 

「……ま、まってください。ヘンリーさん。その服の染みは…なんですか?」

 

オリヴィエがヘンリーに声をかけていた。

うん、あれは気になった。僕ですら洗うのに。

 

「あれー?ほんとだ、汚れてる。これは…血だね。僕の血だよ。

 あはは、お腹を怪我していたんだね。やけに立ちくらみすると思った~。」

 

「笑いごとじゃありません~!すぐに手当てしないと…!」

 

「ありがとう、オリヴィエ…だったね。僕、全然気づかなかったよ~。」

 

「う、嘘です…!こんなひどい怪我、気づかなかったはずがありません…」

 

「僕ね、痛みに鈍いんだ~。これくらいの痛み、なにも感じないよ。

 もっともっと痛いこと、いっぱいされてきたからね~。」

 

「も、もっと痛いことって…何があったんですか、ヘンリーさん…」

 

「両親に入れられた施設でね~、言うこと聞かない子に対して

 けっこうきついお仕置きみたいなのがあったんだよ~。

 あれは痛かったなぁ~。」

 

「…父上、何をしているんですか?」

 

「…うん、クロムを探しているんだけど、つい見ちゃうんだよなぁ…」

 

ホークに突っ込まれたけれど、仕方ないよね。

 

「今はこんなに穏やかで明るい性格になれたから、いいんだ~。」

 

「あ…明るい性格なんかじゃない、です。

 ヘンリーさんはずっと…ずっと作り笑いをしています…」

 

「えっ?違うよ、これはほんとの笑顔だよ。」

 

「違います…あなたと会って少ししか経っていませんが本当の笑顔を一度も見せてません…

 私…踊りをしているからわかるんです。一瞬の表情に表れる、その人の本心が。」

 

うん、これ以上は見ないで置こう。

フラグは立ったってムスタファー将軍に送っておこう。

ヘンリーのこと心配して僕のところに送ってくるほどだし。

なんだかんだで息子のように思っているっぽいし。

 

「父上、クロム様はいませんが、ルフレ殿なら…。」

 

「あ、本当だ。なんで突っ立っているんだろう?」

 

 

~ルフレSIDE~

 

マークさんが敵将を倒してくれたおかげですぐに全滅させることができた。

 

「片付いたか。全員、無事――」

 

「クロムさん、後ろ!」

 

気配がクロムさんの後ろに現れる。

屍兵――しかもアサシンだ。

 

「!?しまっ――」

 

突然やってきたマルスが屍兵の攻撃からクロムさんをかばう。

その後、失敗したと判断したのか、屍兵は消え去った。

 

「クロムさんっ!?無事ですか――?」

 

「すまん、ちょっと待ってくれ……」

 

と、マルスと共にクロムさんが去ってしまう。

なんでしょうか…とそこで、リズさん、マークさん、ホークさんがやってくる。

 

「どうしたんだい、ルフレ。」

 

「えっと、その…。」

 

さっきまでの事を説明すると、マークさんは考えた様子で、

 

「さっき敵将が『聖王殺す』と言っていたんだ。心配したんだけれど、マルスに助けられたか…。

 あれ、当の本人は?」

 

「ちょっと待ってくれって言ってしまいました。」

 

「んもー、お兄ちゃんたらお嫁さんを放っておいてなにしてるのよー!

 こうなったら見にいこう!」

 

と、リズさんに半強制に連れて行かれていくと、なんと言うか、見つめ合う二人。

 

「…あの…クロムさん。」

 

「う、おっ。ルフレ…なにか用か?」

 

「ずいぶん深刻そうに話し込んでいたようですね?

 それに、二人きりで見つめ合っているから別の意味でも心配なんですけど…」

 

「あー、お兄ちゃん、浮気?」

 

「ち、違うぞ!リズ!浮気じゃなくてだなー…」

 

「クロムさんのことは信じてますけれど、それでもなんだか…」

 

「そうじゃなくてだな…。話してもいいか、マルス…いや、ルキナか。」

 

「はい。」

 

クロムさんからでた言葉に私は疑問を浮かぶ。

 

「ルキナ?え、あなた…?」

 

「落ち着いて聞いてくれ。こいつは――

 俺たちの娘だ。」

 

「えーーっ!?」

 

リズさんが先に驚く。

 

「えぇっ…?む、娘?マルス、あなたが?」

 

「そうです。

 見てください、ルフレ…さん。あなたなら、おわかりになるはずです。」

 

「あ…!そ、その瞳は…!」

 

マルスが近くにきて見せるのは左目にある、聖痕。

 

「聖王の血を引く者に刻まれる聖痕だ。」

 

「生まれたばかりのルキナと同じ位置に…」

 

「わかったか?」

 

「えっと、わかりません。どういうことなんですか?

 この人…がルキナだとしたら、イーリスに残してきたあの子は?」

 

「ルフレ、落ち着け。」

 

「あなたの赤ちゃんは、どこへも行っていません。

 私が、来たんです。――未来から。」

 

「未来から…?」

 

「はい。今から十数年先の…

 滅びの運命をたどった、暗闇の未来から。」

 

「滅びの運命…暗闇の未来…?」

 

彼女がいったのは絶望の未来。

 

「そうです。邪竜ギムレーが復活し…

 多くの人たちが命を落とし、希望が失われた未来です。」

 

「それは、クロムさんや私たちも…?」

 

「…はい。」

 

「ちょ、ちょっと待ってください。頭が混乱してきました…」

 

「つまりは未来の世界からきたという事だよ。」

 

今まで黙っていたマークさんが口を開く。

 

「信じられない話だが…信じるしかない。

 ルキナが持っている剣…これはやはりファルシオンだ。

 かつて初代イーリス聖王が邪竜ギムレーとの戦いで使ったとされる剣…

 俺の持つ剣と同じだ。」

 

「…間違いなく、この剣はファルシオンです。

 未来世界でのお父様の、形見ですから…」

 

「イーリスの国宝ファルシオンが二本存在することはあり得ない。」

 

「わたしも信じるよ。わたし、見たもん。

 わたしを助けてくれたとき、ルキナが空から出てくるところ。

 あのとき未来か来たんだね!」

 

「はい。滅びゆく人間を憂いた神竜ナーガ様の儀式によって…

 私たちは未来を変えるため、時を越えてやってきたのです。

 ここに来た時、仲間たちとははぐれてしまいましたが…」

 

「そう、なんだ…ルキナの仲間たち…早く見つかるといいね。」

 

まだ、頭の中は混乱している。

だけれど、彼女が私たちの娘であることはかわりはない…

 

「あなたは、本当に…」

 

「はい。あなたの…娘、です。」

 

「そうですか…私たちの娘は、こんなにも立派に、美しく育つのですね。」

 

「…ありがとうございます。ルフレ…さん…」

 

「私のことも、お母様って呼んでくれますか?」

 

「!いい…んですか?」

 

「はい。なんだか不思議な気分ですね。」

 

「お母様…!」

 

私はルキナのそばにより抱きかかえる。

 

「よくがんばりましたね、ルキナ…」

 

「お母様…っ!」

 

ルキナはしばらくの間、私の腕の中で泣いていた。

 

 

~マークSIDE~

 

「うーん、嫌な予感しかないんだけれど。」

 

その様子をみて僕は呟いた。

 

「それは、ルキナ殿の仲間の中にティアモ殿との子がいるかもしれないってことですか?」

 

「うん。どうやって説明しよう…?」

 

そんな会話をしている中、ルキナが泣くのを止め、ようやくこちらに気づいた。

 

「あなたは…あなたは私の正体を気づきましたよね…。」

 

「そうなのか、マーク。」

 

「まーね。これでも異界で旅したから変な知識が浮かぶんだよー。」

 

「マークさん…で、そちらの方は…。」

 

「ホークと申します。原因不明ですが、この世界に流れ着いた異界の者です。」

 

律儀だね~もしかして母親の影響だろうか。

 

「…まあ、未来からきたっていっても僕らの世界とルキナの世界じゃ多少か違うだろうね。」

 

「どうしてですか?」

 

「まずはフィレインさん。次にルキナが介入したところなど。

 僕の考えだと、未来の者が過去へ行って改変したら未来の者は消えるってとらえているけれど、

 今の様子だと、まだ改変されていないのか、違う未来の世界なのか…。わからないね。」

 

「…そうかもしれません。

 私があったことのあるお母様の()()()――

 私にとって()()にあたる方はもう少しぶっきらぼうでめんどくさがりの人でしたし。」

 

…………………………

 

「えっ!?どういうこと!?」

 

リズが声をだす。

うん、君だけじゃなくて僕もクロムもルフレも驚いているから。

 

「えっ?お母様とマークさんは兄妹ではないんですか?」

 

「い、いえ……違いますよね?」

 

「なんで僕の方を見るんだい?確かに僕には妹いるけれど、ルフレほどじゃないよ?

 めんどくさがりやだから。」

 

「そ、そうですか…世界が違うとそこも違うのでしょうか…?」

 

というわけで、この話は終了することになった。

 

 




ルキナの世界ではどうやらルフレとマークは兄妹のようです。
この世界だとマークは妹がいますが名前が違う、ルフレはそもそも記憶喪失でいるかどうか不明。
しかし、ペレジアの最高司祭がもし兄だとしたら…?

ちなみに最後の辺でマークが言った、『未来の者が過去へ行って改変したら未来の者は消える』というのは、
ポケ○ンの不○議なダ○ジョンの○の探○隊での影響を受けております。
うん、あれはいいゲームだったなぁ…(遠い目)
でも、どこかのサイトで聖戦の小説で別の捉え方をしていた小説があったなぁ…。
うん、あの小説は良かった。別のサイトなので書かないけれど。

まあいいや。こんな駄文に付き合ってくれる方に感謝します。

急いでみんなの部屋、最新しないと…。
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