ファイアーエムブレム覚醒 ~虹が生み出した物語~ 作:ユイリー
間章12:親子
間章13(外伝14):砂塵舞う地で
書けるときに書きたいです。
そして――チートな“マーク”の弱点:古傷。
~ルフレSIDE~
久しぶりに王都へ戻ってきた。
これから【黒炎】を探さなければならない。
時には動いて情報を調べなければならない。
そんなある日の王都――
「あら?セレナさん、どうしましたか?」
「あ、ルフレさん。……父さん、見かけなかった?」
「マークさんですか?いえ、見てないですね。」
どうやらセレナさんはマークさんに会っていないらしい。
スカラートさんが隠れているだからだろうか。
そういえば、稀にヴェルデさんも見かけます。
いるにはいるんでしょうが…今日は見ていないです。
「そっか。母さんも探しているけど…」
「見かけたら伝えておきますね。」
「…うん…。」
セレナさんと別れる。
マークさん、いったいどうしたんでしょう?
~セレナSIDE~
あたしが軍に加入してから実は父さんのことを探していた。
母さんに聞いたら母さんも探してくれたけど、見当たらない。
「どこ行ったのかしら……。あら?」
前方に本を持ったスカラートさんの姿が。
「ちょっと、スカラートさん!」
「うわっ!ってセレナか、びっくりした…。」
相手はびっくりして本を落としそうになるがぎりぎりで保つ。
その反応でスカラートさんじゃないとわかった。ついでにスカラートさんに似るヴェルデとも。
「って、あんただれよ。スカラートさんじゃないし、ヴェルデじゃないし。」
「え?俺たちの区別つくの?」
相手は首をかしげる。
「そりゃあ…雰囲気違うもの。スカラートさんは怯えている感じだし、ヴェルデは笑いの沸点低いし、
あんたはビビリの雰囲気だし。」
「確かに俺はビビリだけど…すごいな、俺たちの区別つくなんて。」
「? 普通じゃないの?」
「いや、スカラートもヴェルデもいままで見た目だけじゃ判断つかないって言われているんだ。
さっきセレナに声かけられる前にも、リズからスカラートさんって言われたし。」
「ふーん、じゃあ、あんた誰よ?」
「俺の名前はグレイだよ。で、どうしたの?」
「父さん…マークっていうけど、知らない?」
グレイはあー、あいつかーと言って、
「場所は知らないけど、あいつの昔話知っているから教えようか?
ただし、聞くなら相当の覚悟がいるけれど。」
「へ?」
昔話?話に聞く限り父さん異界に旅したことあるってぐらいしか…。
けれど、なんで覚悟がいるのかがわからない。けれど。
「わかったわ、聞いてあげる。」
上から目線になってしまった、が。
「じゃあ、こっちにおいでよ。あんまり人前には話せないんだ。」
あんまり気にしていなさそうで、歩き出す。
グレイが案内したのは人通りの少ない中庭の一角。
「で、父さんの昔話って?」
「うん、マークが異界で旅したことがあるって言っていたよね?」
「聞いた噂だけれど、記憶失ってその世界でいろんな出来事があって、記憶戻ったら数日後死ぬっていう?
精神状態で異界に行ったっていう。」
「まあ、そんなもの。親世代のみんなは知っているかな。
当時はその中で一番重要なことを今まで言っていなかったんだ。
それも、ティアモの告白で打ち明けて、そのあとは…ルキナが加入する前にみんなが知ったことだけど。」
「つまり、子世代は知らないのね。」
「そうだね、わざわざ言うようなものじゃないし…。
…マークって、とある異界でとある女性と結婚したことがあるんだよ。」
……………………
「はあ!?」
「驚くと思ったよ…。」
「じゃあなんで母さんと結婚したのよ!?」
「落ち着いて、セレナ。さっき言ったでしょ。精神状態でって。
正直、マークも結婚する気は最初なかったんだよ。
けれど、ティアモの行動、性格、そして想いが彼女と似ていた。
知らずに互いに惹かれていった。
そして思い出したんだ、彼女が言っていたこと。
『私は貴方のことを忘れません。ですが、もし貴方が元の世界に戻ったのならば、
どうか私のことを忘れてください。』
『私と貴方が結ばれたのは、もしかしたら貴方の元の世界で貴方と結ばれる方と、
似ていたかもしれませんね。』ってさ。」
「…その人、強いのね。力とかじゃなくて、心が。」
「そうだね。強かったよ。まあ、そんなことがあったよ、それでもいいなら受け入れるよって言って、
ティアモも受け入れた。マークもこのままいっても特になかった。けど…。」
「なにがあったの?」
「…その世界の子どもがなぜかこの世界に流れ着いた。」
何もしていないのに風が吹いた。
グレイは顔真っ青だ。
「ホーク、いるでしょ。彼がその世界での子どもだったんだ…。
再会した時おもっきり古傷抉られたみたいで…その…。」
「……もしかしてあたしに会うのが怖い?」
「……多分。」
………………………
しばらく沈黙が続いた。
「…確かにびっくりしたわ。けれど…父さんは父さんだし…。
正直いって、いまいちピンとこないのよ。
ホークさんは…なんか話していると兄さんのような気がして暖かいし…。
それに!なんでそんなこと自分から言わないのよ!他人に言ってもらうなんて…。
バカじゃない。」
少し涙ぐんだかもしれない。
「……そうだな。バカだよ、あいつは。
俺、頑張って説得するよ。あいつとセレナが向き合うように。」
「…そうしてもらうわ。」
グレイの話から父さんの話が聞けた。
ただ、この時あたしは気づけなかった。
なぜグレイがそんなことを知っているのかを。
なぜそんなに決意した顔を見せるのか。
けれど、それは翌日わかることだった。
「あ、セレナ。マークさん、ようやくみつけたそうですよ。」
「ほんと?」
「ええ。さっきティアモさんが引きずっていましたから…。」
ルキナの情報元、そこへ向かうと。
「あら、セレナ。マークさん、ようやく捕まえたの。」
「ティアモ放して――古傷が……。」
そこにいたのはグレイに似た人物。
けれど、雰囲気が違う。
「母さん、この人がマークさん…父さんなの?」
「ええ。いままで逃げ回っていたけれど……。」
母さんに引きずられたまま父さんは俯いたままだ。
「ねえ、父さん。父さんがあたしから逃げ回っているのって、あたしに会うのが怖いからでしょ。」
「……………」
「昨日グレイから聞いた。逃げ回っていた理由。ホークさんがいたからでしょ。
でもなんで自分から言わないのよ!なんで逃げるのよ!おかげで、あたしは…。」
怖かったのは自分もそうだった。
「父さんに嫌われていると思った……。」
「……セレナ。」
初めて、父さんが顔をあげた。
「ごめん。」
そういってあたしの頭を撫でた。
暖かかった。うれしかった。
「父さんのバカ~~っ」
大泣きしたと思う、母さんと再会した時と同じように。
気づけば母さんはもう父さんを放して、あたしは父さんの腕の中で泣いていた。
父さんは優しくあたしの頭を撫でていた。
「泣き止んだ?」
数分間、あたしは泣き疲れたがやりたいことがあったので寝なかった。
「うん。…さて、ちょっとお礼したい奴がいるの。」
「あら、誰かしら。」
「グレイっていうの。グレイが父さんの話をしてくれたから、お礼言おうとおもったの。」
「グレイ…?その人いたのかしら?特徴聞いてもいいかしら?」
「えっと、見た目はスカラートさんとヴェルデに似てるけどビビリ。」
ティアモはうーん、という顔だが、父さんは顔真っ青だ。
グレイと同じで。
「あいつぅ…。」
「マークさん、知っているの?」
「知っているにも僕の多人格の1人だよ…。
ビビリなのにやることが魔王だよ…。」
げっそりとした顔で父さんが言った。
……………
「え~~~~!?
あの人、ある意味自分から言ったの!?」
「うん、そうだね。そういうことになるかな……。
ちなみにスカラートもヴェルデもそのうちだから。」
そういえば、多重人格だっていってたような…。
「雰囲気が違ったから別人だと思ったわ。」
「それ、雰囲気で気づくの、セレナとホークとティアモしかいないよ…。」
主に身内である。
「会ってみたいわね。」
「ん……じゃあ、変わるよ…明日には元に戻るように祈っておいて…。」
はぁ…と父さんがぐったりする。
と、同時に雰囲気が変わった。
「あー、やっと会えたのか…。時間かけすぎ…。」
グレイだった。
「ねえ、最初からわかってたの?」
「マーク引っ張り出すにはね…。俺たちも暴れたい年頃だけど、今の主人格はマークに譲っているし…。」
「それにしては他はケロっとした顔しているけれど…。」
「結婚した世界がマークだったから。俺たちはその時の記憶は持っているけど体験していないし。
俺――グレイが大切にしているのは“今”と“自分がいた世界”だから。
だからあまり気にしていないかな。」
「そっか。」
とりあえず、明日、父さんと母さんと一緒に買い物でもいきたいな。
* * *
~ルフレSIDE~
「…幻の村?」
偶然にも訪れた村でその話は聞いた。
「ええ、あくまで噂ではありますが。
町の外の砂漠で、時折砂嵐にまぎれて村が見えるそうです。
村へたどりつけた者は伝説の【女神の杖】を授けられるとか…」
「幻の村か…
本当に存在するのかはわからんが、調べるみる価値はありそうだな。」
「ただ…あのあたりには危険な蛮族たちがうろついています。
幻の村を調べに行った者たちは皆、奴らに襲われて戻ってきません…
どうしても行かれるのでしたら、戦いの備えをしておくのが良いでしょう。」
せっかくなので私たちは幻の村を探すことになった。
「探
後ろからそんな声がした。
マークさんだった。
「おっと、俺がみんなの前に出るのは初めてかな?
俺の名前はレウス。よろしく。
ハッ…
砂漠で熱いはずが寒くなりました…。
そんなレウスさんを放置して私とクロムさんは近くの村を訪ねた。
そこにいたのは大きい帽子をかぶった青年。
「あなたは…クロムさん!?」
「俺を知っている…?何者だ?」
「っと、申し遅れました…!僕の名前はロラン。旅の魔道士です。
ミリエルの息子、と言えばおわかりいただけますか?」
「ミリエルの…なるほど。」
「さすがクロムさん。余計な説明は不要ですね。」
「ああ。ここへは、ミリエルを探して?」
「はい。母は幻の村の話をしていましたから、あるいはと思って。
もちろん、伝説の杖を手に入れることも目的のひとつですが。」
「そうか。伝説の杖は見つかったのか?」
「いえ…どこにも見つからないのです。」
「やはりなにか秘密があるのか…」
「でもよかったです。クロムさんにお会いできて。
ひとりでは限界かもしれないと思い始めていたところでしたから。
決して足手まといにはなりませんので僕もお供させてください。」
「もちろんだ。よろしく頼む。」
「はい!」
~マーク(レウス)SIDE~
みんなひどいな、俺のダジャレ、どこがいけなかったのか…。
皆が各地で蛮族倒しながら調べているうち、俺はある村からこんな情報を得た。
“むかし…オアシスの北に幻の村の言い伝えがあった”という。
なので俺はオアシスの北を見に行った。
ハッ…
そしたら、
「ほう…この地にたどり着く人間が存在しようとは…」
見つけてしまった。
「夢幻とうつつの狭間でたゆたう不確かなものをよくぞ信じた。
求めているものはこれであろう?持っていくがいい。
そなたたちであれば使いこなせよう。」
たーたららりーん 【女神の杖】を手に入れた
手に入れちゃったよ、とりあえずクロムに報告しておくか…。
~ルフレSIDE~
「…戦いは終わった。そろそろ日も暮れる。引き上げるとしよう。」
レウスさんが幻の村を見つけ、【女神の杖】を持ってきたときはびっくりしました…。
「あの村…なんだったんだろうな。俺たちの理解が及ぶような存在ではなかったが。
ひとりでは思い込みに過ぎないことも仲間と思いを合わせれば実体を伴う…
なにか、大切なことを教えられたような気がする。」
「そうですね。」
今回の探索はこれまでのようです。
今回出たマークの別人格(性格)
・グレイ
『暁の女神』の世界で旅した人格(性格)。
マークと比べてビビリ。時には魔王のようにえげつない行動も起こすらしいが本人は無自覚(by知り合い一同(暁組))。
個人スキルとしてはサポートが得意。援護得意。
名前つけたのはおそらく、銀色の髪の女性だとおもうの。
・レウス
『聖魔の光石』の世界で旅した人格(性格)。
マークと比べてダジャレ好き。それ以外は他と比べて割とまとも。
個人スキルとしてはやや視野が広いのと、相手の急所を高確率で当てる。
名前つけたのは決めていないけれど…多分主人公。
以上でマークの多重人格(性格)の人物たちです。
最後の一人は本編最後になります。
では今回はここまで。
答えられる範囲内ならば、質問もある程度受付ますのでお気軽に。
一言感想くださればなによりです。