ファイアーエムブレム覚醒 ~虹が生み出した物語~   作:ユイリー

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2章:小さな自警団

オリジナル設定、入ります。


第4話

~マークSIDE~

 

リズとソワレの案内で、僕とルフレ(とついでにヴィオール)はクロム自警団のアジトに来た。

 

「はーい!ここがわたしたち、クロム自警団のアジトでーす!

 ほら、入って入って!」

 

入ってルフレがきょろきょろしている。

僕は案内されたところにいる人たちを見る。

灰色髪の少女に金髪のいかにも戦士ですといった青年、重歩兵の青年。

 

「リズ!無事でしたの?」

 

「あ、マリアベル!」

 

そこへ二つのリボンをつけた少女―マリアベルと言うらしい―がやってくる。

 

「心配しましたわ!リズったら、もう!お怪我はございませんこと?」

 

「あはは!大丈夫だよー!お風呂とかご飯は大変だったけど。」

 

「おうおう!クロムはどうした?俺様のライバルはビビッて腰を抜かしてたんじゃねえか?」

 

「大丈夫だったよ。良かったね!ヴェイクはお兄ちゃん大好きだもんね?」

 

「冗談でもよしてくれ、そういう事言うのは!」

 

金髪の青年―ヴェイクと言うようだ―が呆れた。

何言っているんだい、ヴェイク。

世の中にはそういう人もいたり、ジャンルもあるんだ。

僕は全くもって興味がないが。

 

「クロム様もご無事……良かった……」

 

「聞いてくださいまし!スミアさんは、クロムさんを心配するあまり毎日花占いをして…

 この部屋を花でいっぱいにしてしまいましたのよ。」

 

「えへへ。ありがとね、スミアさん。お兄ちゃんのこと心配してくれて。」

 

「いえ、そんな…」

 

なるほど、灰色髪の少女はスミアというらしい。

花占いはする人はするらしいが、それにしても割りと広いこの部屋いっぱいなんて…。

花占いの犠牲となった花たちがかわいそうな気がする。

思ったより残酷だな、スミアは。

 

「ところでよ、この人達誰だい?」

 

ヴェイクの言葉に皆がいっせいに僕とルフレをみる。

 

「えへへ…じゃーん!新しく自警団に入るルフレさんとマークさんですっ!

 えっとね、ルフレさんとマークさんはスゴいんだよ!二人は軍師の才能があるの!

 こう…きらーんって来てぱーんみたいな感じ?」

 

いや、普通じゃわからないから、それ。

というか、僕もまとめられているし…

 

「おお、なんかすげーぜ!」

 

おい、それで納得してどうするんだ、ヴェイク…

 

「ルフレと申します。よろしくお願いします。」

 

「マークです。」

 

ルフレは礼をし、僕もさらっと挨拶する。

 

「…わたくし、庶民の方とおつきあいする気はありませんの。

 リズに馴れ馴れしすぎじゃありませんこと?失礼させていただきます!」

 

マリアベルは嫌な顔をしてその場から立ち去った。

 

「あ、あの…あまりお気になさらないで下さいね。」

 

「ごめんね、ルフレさん、マークさん。マリアベルはちょっと人見知りなの。」

 

なるほど、人見知り+ツンデレか。

しかもリズに馴れ馴れしすぎじゃないかということはリズに対してかなり好意を寄せていて、つまり嫉妬か。

そこへ後ろから人の気配。別に敵意はないし、知った気配だ。

 

「クロム様!」

 

言われたとおりクロムが来た。

だが、スミアはクロムへ近づこうとして―ドスンと派手にこけた。

しかも足元にあった(まるで狙ったかのように置かれた)紙束に滑って前から倒れた。

起き上がって埃を払う姿はどこか子供がやるようだ。

 

「うおっ!だ、大丈夫かスミア?」

 

「うぅ…すみません。私ったらいつもこうで…」

 

どうやらドジっ娘か。いつもなんて。

そしてクロムから会議の結果?を皆にいう。

 

「おい、みんな聞いてくれ。俺はフェリア連合王国に向かうことになった。」

 

「フェリア連合王国、というと…?」

 

ルフレが質問する。

うん、助かるなぁ…僕も山奥から出てきたばかりで持っている知識は偏っているんだよ。

 

「イーリス聖王国の北にある少し変わった…軍事大国です。」

 

「ああ。イーリスだけでは、あの化け物に対処できない。だから、フェリアに助力を求めに行く。

 本来なら姉さんが行くところだが、今、国を離れるわけにはいかない。

 この自警団からも名乗りを上げた奴を連れていく。」

 

「あ、じゃあわたしも行く!」

 

「当然、俺様も行くぜ!クロムだけじゃ荷が重いだろうからな!」

 

「僕もがんばろう…」

 

クロムの言葉にリズ、ヴェイク、重歩兵の青年が答える。

それはいいが、重歩兵の君。名前は一体なんだ。

ふと見るとスミアが苦しい顔をしていた。

 

「…スミア、お前も来るか?」

 

「!クロム様…!でも、私…まだ自分のペガサスさえ…」

 

つまりスミアは天馬騎士志望だったのか。

 

「いや、見ているだけでも戦いの勉強になる。来たければ来るといい。」

 

そういえばあの子もそうだったなぁ…

あの時はまだ小さいから戦いには参加しなかったが、主君の世話を買って出ていた。

彼の行方は知らないが、きっと主君の命令を守り、主君の息子を守っていると信じよう。

あれ、主君だっけ?君主だっけ?

公子でいいか。そういわれていたし。

 

「いいんですか…?」

 

「ああ、でもなるべく俺の側から離れるなよ。」

 

「はい…約束します!」

 

スミアが苦しげな顔からぱぁっと明るくなった。

行きたいけど役に立たない、だからいけないとかんじたのだろうか…

 

「それと…マーク。ちょっといいか?」

 

「ん?なんだい?」

 

「これからフェリアに向かうことになるだろうが…その道中は長い。

 出来れば輸送隊を管理と警備してくれないかと思ってな。」

 

「なるほど。しかしどうして僕に?」

 

「お前は視力が良いといったな。

 この間の森の中でも遠くの敵の武器をすぐ見つけたためアーチャーからの攻撃を警戒できた。

 輸送隊は軍の中でも重要な場所だ。

 そこを敵にやられたらひとたまりもないだろう。」

 

「いつ、どこで、なにが起こるかわからないから、か…。

 分かった。きちんとやってみるよ。」

 

「すまないな。」

 

という訳で僕は輸送隊をつとめることになった。

と言っても毎日やるわけではない。

どこか遠征するときや戦争のときだけだ。

自警団のアジトにいるときやそれ以外の時はやらなくてもいい。

まあ、それでも最低限のことはしよう。

で、色々と話をしてその日は休むこととなった。

が、休む前に…

 

「あ、いた!ちょっと、君!」

 

「…?僕のこと?」

 

あの部屋にいた重歩兵の青年。

 

「あの部屋にいたでしょ。名前、気になってね。」

 

「僕のこと気づいたんだ…

 あ、僕の名前はカラム…よろしく…」

 

「うん、よろしく。

 でもなんでみんなカラムのこと全然気にしなかったのかな?」

 

「それは僕が存在感がないから…」

 

「えっ?」

 

それは翌日判明することになった。

 

 

~ルフレSIDE~

 

翌日私たちはフェリアへ向かうため集合しました。

 

「あれ?」

 

マークがきょろきょろしていた。

 

「どうかしましたか?」

 

「カラムがいない…」

 

「えっ?」

 

誰のことでしょうか…

 

「全員、集まったな。では、出発するぞ。」

 

クロムの合図で出発することになったがマークは腑に落ちない顔をしていた。

そこへ、

 

「ままま、待ってーーー!」

 

一人の青年が馬を連れてやってくる。

 

「ん?ソール?」

 

「つ、ついさっき聞いたんだけど、今からフェリア連合王国に行くってほんと!?」

 

息切れしながらもソールという青年は話す。

 

「ええー!情報おそっ!てっきりソールは来ないんだと思ってたよー。

 というか…このことはヴェイクが昨日のうちに伝えておくって言ってたよね?」

 

「あ…。俺様としたことが忘れてた。」

 

「んもーーーー!

 もぅ。ヴェイクってば、ほんっと適当!今日はこの前みたいに武器忘れてない!?」

 

「うっせー!今日はちゃんと持ってるよ!」

 

「そして後で無いことに慌てるヴェイクを想像した。」

 

「最低です…物忘れが激しいならそのうちボケが始まりそうです。」

 

2人のやり取りにマークと私は冷やかな目でヴェイクを見ていた。

やはり軍を指示するだけあって共通する点はあるようだ。

 

「…まぁでも、こうして間に合ったんだし、良かったな!ソール!」

 

「ちょっと、全然良くないよ!急いで準備したから髪はボサボサだしお腹はペコペコだよ!」

 

「うん、急いでいるときの準備はあぶない。何かあったときはヴェイクのせいだな。」

 

と誰も聞かれずに独り言をいうマーク。

彼は今、相棒の馬の面倒を見ている。

輸送隊という重役だ、しっかりしなければならないだろう。

ものによってはみんなの重要な物も入っている。

 

「あの、こちらの方は…?」

 

まあ、ソールという名ぐらいしらない。

さっきいってたけれど。

 

「あぁ、悪かった。こいつはソール。こう見えて、頼りになる騎士だ。」

 

「よろしくね、ルフレ。君が入団したことは、ミリエルから聞いているよ。

 あ、ちなみにミリエルはこの自警団の魔道士なんだ。

 彼女も後から合流するって。

 で、マークはどこだい?」

 

「あそこで馬の側にいます。」

 

私はマークのもとへいく。

 

「あ、君がマークかい?」

 

「うん。そうだよ。ソールだったね。よろしく。」

 

「よろしく。」

 

みんなと挨拶してさて、出発だ!

 

 

のんびり豊かに進む中。

 

「!クロム!」

 

後ろで馬に乗りながら輸送隊を進ませているマークが大声をだす。

 

「な、なんだよ…いきなり大声だすなよ!」

 

「どうした、マーク?」

 

ヴェイクの言葉を無視してクロムはマークをみる。

 

「前方に例の化け物がいるよ!」

 

指差すのは前、しかし見えない。

 

「距離は?」

 

「それほど遠くは無い。しかしフェリアへ行く道を陣取っているから避けられないかも。」

 

マークの話に聞くのはクロムだけじゃないく、マークの視力の良さを知るもののみだ。

他はなんだと言っている。

 

「わかった。みな、警戒して進むぞ!」

 

クロムの指示だからか従っているみたいだが、まだ疑っているようだ。

しかしそれも少し進めば皆納得した。

 

街道に先日の化け物が確かにいた。

 

「こんなところにも屍兵(しかばねへい)が…!?」

 

「屍兵…?」

 

クロムが化け物をそう呼んだ。

 

「名前がないと不便ですので、あの異形の化け物に名前をつけたものですよ。」

 

「なるほど、屍兵…ね。」

 

マークは納得して前方をみていた。

 

「手強いぞ。みんな、気をつけろ。」

 

「おう!任せとけ!俺様の斧の一撃で…って、あれ?

 お、斧がねえ!どっかに落とした!」

 

「何をやってるんだお前は…」

 

「ヤバいぜ!斧がねえと俺様、戦えねえ!」

 

「いいからお前は下がってろ!敵が来るぞ!」

 

「やっぱりね…」

 

どうやらマークが予想していたのと同じようです。

さて、どうやって敵を倒しましょうか…。

 

 

~マークSIDE~

 

輸送隊に敵が来ないよう、僕は屍兵との距離を保っていた。

どうやらこのあたりにアーチャーはいないようだ。

 

「ふぅ、無事に合流できました。戦闘中のようですね…私も加勢しましょう。」

 

隣に赤髪の尖がり帽子をかぶった女性が来る。

 

「もしかして…ソールが言っていたミリエルって言うのはあなたなのか?」

 

「そうです、あなたがルフレさんですか?」

 

「いや、僕はマーク。クロムから輸送隊を任されているよ。

 ルフレはあそこで皆に指示しながら魔道書で戦っているよ。」

 

「なるほど。了解しました。

 ……ん?この斧は…落し物でしょうか。」

 

「ああ…ヴェイクのか…」

 

呆れた。こんな近くにあるならヴェイクに探させればよかったかな。

武器がなければ戦えないし。

 

「まったく、落し物をするなど、気持ちがたるんでいる証拠です。

 持ち物ひとつ満足に管理できない、その神経を疑います。」

 

「まあ、そうだね…。」

 

「…とは言え、落し物は落とし主に返すのが人としての規律及び道徳。

 マークさん、丸腰で戦場に立つ大馬鹿者はどこですか?」

 

「…あっちにいるよ…。」

 

「では私も加勢しますので、マークさんもお気をつけて。」

 

そう言って、ミリエルはヴェイクがいる方角へいく。

う~ん、なんで彼女のような人が自警団に入っているのが謎だなぁ…と思うのは僕だけだろうか。

というか、斧持ったままなんて。

魔道士の彼女に斧持ったままだけど大丈夫なのかなぁ…。

 

 

~ルフレSIDE~

 

途中で加勢に入った、魔道士のミリエルと協力でここにいた屍兵を全滅させることができた。

 

「片付いたな。しかし、こんな街道にも奴らが湧くとは…」

 

「ええ。今後も、このように屍兵と遭遇することがありそうですね。用心しましょう。」

 

今後も注意しないと…と思い、私たちはにぎやかに軍を進めていくことになる。

 

「あなたがルフレさんですか?」

 

「はい。あなたは…」

 

「ミリエルと申します。」

 

うーん、賢そうな女性だ。

 

「あ、ミリエル。ちょっと聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」

 

マークがやってくる。

別に馬には乗っていない。

 

「なんでしょう。」

 

このあと、マークは信じられない事を聞いてきた。

 

「ミリエルって、魔道書がなくても魔法って使える?または、そういう人を知らないかな?」

 

「「…………………………………」」

 

マークの質問はおかしいものだった。

魔道書がなくては魔法は使えない。

ないのに使えるのはおかしい。

 

「いえ、私は使えませんし知りません。しかしマークさん。

 なぜその質問を?普通は魔道書がなくては魔法は使えません。」

 

「そうか…。

 ミリエルの質問を答えるけど、今はもういない僕の母さんが言っていたんだ。

 世の中には魔道書がなくても魔法が使える人がいますよってね。

 本当かどうか知りたくてね。」

 

そんな事を言ったマークの母親って…。

 

「興味深いですね。そういえばそういう書物を読んだことがあります。

 いくら魔道を極めた者でも到底届かないと言われている…。」

 

「そうなんだ…。変な事を聞いてごめん。」

 

「いえ、お気にせず。」

 

変な会話はここで終わった。

 

 

それからさらに進んだ先に。

 

「この先、野生のペガサスがいるよ。」

 

と言われてきてみると、たしかにペガサスはいた。

怪我をしているようだった。

しかし警戒している、当然か。

 

「待ってください!」

 

スミアがやって来る。が、派手にこける。

 

「だ、大丈夫かスミア?」

 

「うぅ…すみません。私ったらいつもこうで…」

 

「スミア、近づくのは危険だ。下がっていろ。」

 

「いいえ、クロム様、ここは私に…

 ほら、怖がらないで。私の目を見て…」

 

スミアはゆっくりとペガサスに近づいた。

しばらくして、ペガサスはおとなしくなった。

 

「おとなしくなりました…」

 

「すごーい、スミアさん!あんなに暴れていたのに!」

 

「驚いたな…すごいじゃないか、スミア。」

 

「そんなこと…私はただ、必死で…」

 

「そうか…スミアの気持ちがそいつに届いたんだな。」

 

スミアは優しくペガサスをなでながらいった。

 

「みなさんは先に行っててください。

 私はこの子の手当てをしてから追いかけますから。」

 

「ひとりでだいじょぶか?少しくらい遅れても問題は…」

 

「いえ、だいじょうぶです。

 今イーリスは大変なときですから。少しでも早く助けを求めてきて下さい。」

 

「…ありがとう。くれぐれも気をつけて来てくれ。」

 

「はい。」

 

そして私たちはフェリアへと進む。

その後ろでマークがスミアに手当て用の小箱を渡していた。

 




マークが言ったジャンルは知る人ぞ知る、あのジャンル。
あえてここでは書かない。
スミアへの(花占い)感想は半分本当。
そしてカラムの存在に気づいています(笑)
リズの説明でわかるヴェイクはかなり変だとおもう。

ちなみに1周目ではカラムの存在は会話でわかった。
>僕もがんばろう…
ってところ。
画面の始めにちゃんと左端にいるんだよねぇ。

ちなみにスミアが自分のペガサスでさえ…のあとにクロムがいう、
>見ているだけでも戦いの勉強になる。来たければ来るといい
は、過去FE作品に似た人物を改めて思う。

そしてマークは輸送隊。これは前から考えていた。
輸送隊の仕事がメインともいえるし、時によっては
ルフレと入れ替えっこするかもしれないし…。

ちなみに屍兵。
しかばねへいなのにしばがねへいって呼んでいた…
ちゃんと振り仮名振ってあったのにね。
恥ずかしいや。


・設定(オリジナル)
この物語では、魔道書がなくても魔法が使える人がいたりします。
ミリエルが言った、魔道を極めた者でも出来ないのは、“魔道”だけです。
全員がそうではありませんが、それぞれの属性…
つまり、炎・風・雷・闇に別けられて、そのうち一つを極めれなければそうなりません。
なぜこの設定を考えたかというと、ゲームではマイユニがとある場面でチェンジプルフで魔道書が
使えないクラスになっていてる状態にも関わらず、魔法を放った(つまり矛盾)シーンがあるからです。
この物語では(たった一人除く)チェンジプルフのシステムがないとはいえ、上記のことよりこの設定を砕いて入れて見ました。
敵でもそういう人は入れようか考えているけれど…。
全FE設定を(知らないとはいえ)無視した設定ですが、FEプレイヤーだけどエムブレマーではないし…。
資料集とかないですし、ほとんどオリジナル設定です。

では今回はここまで。
もう一つの物語を書くよりこちらの物語を書くほうが楽なのはなぜ…っ!
それでは。
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