ファイアーエムブレム覚醒 ~虹が生み出した物語~ 作:ユイリー
若干マークが負の気に押されているけど大丈夫です。
単なる仕返しです。
~マークSIDE~
戦いが始まった。
さすが軍師ルフレ。相手との間合いを気をつけている。
兵種でいうのならこちらのほうが不利だ。
なぜなら相手の軍には回復役がいる。
こちらは回復役なんでおらず、しかも軍の4割が斧だ。
剣を使えるのが相手は5人、そのうち2人は固定だろう。
僕は相手との距離を測る。
マルスの目的はおそらくクロムと戦うことだろう。
なんというか…髪の色とか剣の技、そして屍兵のこと…。
仮面をつけているあたり、顔を見られたくない、もしくは何かを隠しているか。
クロムたちには見せたくないものなど…あるのかもしれない。
昔負った傷を隠すためにつける者もいるだろう…。
むしろクロムの――と言ったほうがなんか納得する。
まあいい。僕は策で彼らを混乱させてやろうっと。
リーダーのマルスが倒れるまでは……。
「さあ、ルフレ。君はどんな策で来るのかな?」
わずかに楽しみながら――。
~ルフレSIDE~
敵はこちらを警戒しているのかなかなかこない。
向こうに指揮のいい人がいるのだろうか――?
いや、それはないだろう。
フラヴィア様から聞いたところ、王が決めた戦士と言っても希望者があれば
本人の許可が下りれば参加できると聞いた。
西軍ではほとんどが希望者だと言ったしマルスもそうだろう。
こちらと違って今日出会ったばかりだろう。
「どうするか、ルフレ。うって出るか?」
「そうですね…。あっ!」
相手側の戦士2人が襲い掛かってくる。
それに対応するのは剣を持つソールとソワレ。
それが合図かのように次は重歩兵がやってくる。
それに対応するのはカラム、その後ろにミリエルと私が魔法をうつ。
しかしそれを狙っていたのか、相手の重歩兵の後ろに魔道士が魔法を放つ。
「カラムさんは下がってリズさんから回復を!フレデリクさん、お願いします!」
カラムとフレデリクを交代させる。
その隙を狙っていたのか後方にいた戦士が襲い掛かる。
「させるか!」
クロムの剣技とヴィオールの弓がとめる。
「援護します!」
スミアは空から攻撃する―。
何とか前線にいた戦士と重歩兵を倒した頃、敵側からソシアルナイトが――いや、違う。
ソシアルナイトにしてはかなりの実力を感じた。
その人物はこちらに来ず、距離を測って――。
「甘いよ」
短く聞き覚えのある声で、
「きゃあ!」
鉄の弓で見事にスミアに命中した!
スミアは矢の攻撃に耐えられず倒れる。
「すみません…これ以上はお役に立てません…。」
「気にするな、休んでいろ。」
空からのかく乱に失敗に終わる。
「ボウナイトですか、今のは。」
「かなりの腕前だね…フレデリク君のように相手も上級職のものがいるのかな?」
フレデリクとヴィオールの会話は確かにあっているだろう…。
だが、それだけではない…。
「あなたは…。」
私はそのボウナイトと思える人を見ると、
「これはどうかな。」
次々と弓を放つ。
暗い場所にいるためよく分からないが注意が必要だ。
そこへカラムとフレデリクがやってくる。
「ルフレ、ここは僕たちに任せて君はクロムのところへ。」
「えっ!ですが…。」
「この戦いの勝利条件は相手のリーダーを倒すこと。
ならばあなたはクロム様をサポートしてください。」
「…わかりました…。」
私はクロムの元へと急ぐ。
みんなのサポートしながらマルスのもとへ行こうとするクロムの元へ。
~マークSIDE~
まずはスミアをリタイアさせた。
次にミリエルとソワレだ。
そしてソールにヴィオールもリタイアさせた。
ルフレをリタイアさせようかなーと思ったがカラムとフレデリクに邪魔された。
ちらりと軍の方を見ると、
東軍はクロム、ルフレ、リズ、カラム、フレデリクだ。
たいして西軍はマルスと僕しか残っていない。
うーん、これはもう終了かなー?
というわけで客席にいるロンクーとバジーリオをみる。
ロンクーは苦笑した顔でみていた。
口パクでマルスの援護でもした方がいいのではと言っていた。
たいしてバジーリオは盛り上がっていた。
こっちの方が不利なのに。
仕方が無い、マルスの下へいくか。
弓をひいてカラムとフレデリクとの距離をあける。
「くっ…!させません…!」
フレデリクが鉄の槍で攻撃する。
僕は素早く剣で相手をしてそれでも距離をはかるが…。
…無理だね。マルスはすでにルフレとリズの援護が入ったクロムと相手をしていた。
ただ、会話をしているようだったが僕には関係ないと思った、が。
「ふふ、若い頃はずいぶん血気盛んなんだな…」
この言葉で停止した。
若い頃?クロムの?
…ならばマルスはクロムの未来でも知っているのか?
僕が思った、クロムの――とは本当なのかもしれない。
僕が異界にいったように、そしていにしえの伝説があるように――。
マルスも異界から、もしくは未来からやって来たのか?
…今はそんなことを考えているときではなかったな。
僕は適当にあしらって退場した。
~ルフレSIDE~
私は急いでクロムさんの元へと駆けつけた。
その頃にはあのボウナイトによってスミアさん以外ではミリエルさん、ソワレさん、
ソールさん、ヴィオールさんもリタイアされてしまった。
「あのボウナイトは危険だな。」
「で、でも。勝利条件はあの人を倒すことだよ!
みんなのためにも早く決着つけないと!」
これが闘技大会だからまだましだったが、本当の戦場ではこうもいかないだろう。
そしてマルスの下へといく。
「おい。お前の父とは、何者だ。」
クロムはマルスに質問する。
しかし期待などない。
「すまない、これ以上は言えない。」
最初から何も言ってない気がするが。
「ならば…もう聞くまい。
ここからは、東軍の代表者として向き合わせてもらう。
リズの恩人とはいえ、こちらにも事情がある。
手加減はしない!悪いが、勝たせてもらうぞ!」
「ふふ、若い頃はずいぶん血気盛んなんだな…
…ああ。僕も、全力でお相手しよう!」
両者が剣を構える。
「はあ!」
「くっ!でりゃあ!」
「援護します!」
「はあ!」
マルスの一撃、クロムの攻撃に私は援護し、クロムは最後にとどめをやる。
別に殺してはいないし急所は外してある。
「さすが、だね…僕の負けだ。」
ボウナイトの人物が退場するのをみながら、マルスは倒れ東軍の勝利となった。
「みんな、大丈夫!?」
終わったあと西軍の者は退場した。
それに伴いイーリス軍のものがやってくる。
傷は癒えたようだ。
「問題ありません。」
「どうやら急所は外れてましたし…。」
「なんか勢いで倒れたみたいだしね。」
「後遺症は残らないよ。」
「…ふむ、私の気のせいかね。私だけひどいきがしたのだが…」
と倒れた者は無事だったようだ。
これが戦場だったら無事じゃ済まないだろう…。
そこへフラヴィアがやってくる。
「おおー!?すごいじゃないか!あんたたち!
これでイーリスとフェリアの同盟は成立だ。約束どおり、兵は出すよ!」
「本当か!感謝する!」
「それはこっちのセリフさ。なにせひさびさの勝利だ。今夜は祭りだよ!」
フラヴィアはそのまま立ち去っていく。
そして後ろの方からごっつい男がやってくる。
「やれやれ、盛り上がってるな。」
「あんたは…?」
「よう、西の王をやってるバジーリオだ。よろしくな、王子さん。
しかしお前さん、いい剣を使うな。うちの代表もいい線いってたんだが…」
「なあ、あいつは何者なんだ?」
「んー…じつは俺もよくわからん。もうどっか行っちまったしな。
ふらっと流れてきてうちの代表を軽く倒しちまってな。
これは…!ってことで、無理やり口説いた。」
がははと笑いながら言うバジーリオ。
「そっか…やっぱし誰だかわからないままなんだ…」
「リズさん?なにか気になることでも?」
「ちょっと…かっこいいよね、あの人。」
「おい、リズ。」
「あ、あはは。冗談、冗談だって。」
「なにはともあれ、これで我が国を助けていただく同盟は成立しました。
すぐに国へ戻って、エメリナ様へご報告を差し上げましょう。」
「ああ。」
「ちょっとまった。こいつを連れていってくれねえか。」
バジーリオが急に呼び止めた。
呼び出したのは黒髪の剣士。
「ロンクーってんだ。愛想のねえ奴だが、腕は一流だぜ。
剣の才能は、俺の見立てじゃあのマルスと互角だ。
もっとも…マルスとやらせた時は、なんでかすぐのされちまったがな。」
つまり、本来ならこの人が西軍の代表者となるはずだったのか。
「えーっ!あなた、すぐ負けちゃったの?すごく強そうなのに!?」
リズはロンクーに近づこうとしたが、
「!…女は、近づくな。」
「えええっ!き、嫌われちゃったよ!」
「はっはっはっ!こいつは女が苦手でな。
まぁ、こう見えて、将来は俺の後継者として考えている男だ。
軍のないイーリスにとっちゃあ戦力はひとりでも多いほうがいいだろ。」
「いいのか?」
「いいさ。みっちりこき使ってやってくれ。
あいつとの約束は破れちまったが、まあいいだろ。
結局変わらんしな。」
「ロンクーといったな。あんたもそれでいいのか?」
「ああ。命令なら、従うまでだ。
あいつもいるようだしな。」
「そうか。なら、よろしく頼む。
ところで、あいつとは…?」
バジーリオとロンクーが言ったあいつとは…?
「外で準備している。イーリスの王都へ戻るときによればいい。」
とロンクーに言われ、戻るのでそこへ…と言ってもフェリアの王都入り口だったが。
そこにどこか…というか忘れ去られていた人物が。
『あ…』
全員がはもった。
「さて、皆さん。ご機嫌いかが?僕はみんなに忘れ去られて物凄く不機嫌なんだけど…?」
そこには物凄い不機嫌のマークがいた。
怖いです。目だけ笑っていません…。
『すみませんでした!!』
ここまではもるのもすごいなとロンクーは言っていた…。
ちなみにロンクーは今後マークを怒らせないよう思ったのであった…。
~マークSIDE~
「全く…次からは注意してよね。次やったときは容赦しないから。」
「…はい…。」
皆に注意して僕たちはイーリス王都へ戻ることになる。
「容赦しないって…どういった内容でしょう…。」
怯えながらルフレはクロムに言っていた。
そ、そうだな…とやはりクロムも怯えていた。
「そうだね、クロムならルフレを女性扱いしなかったって他の女性集に言ってやろうかな。
愚痴を聞かされたし、もし聞かれたらリズあたりは怒るよねー…?」
「うぉ…!?」「ひゃぅ…!?」
僕の言葉にクロムもルフレもびびる。
「大丈夫だよ、殺しはしないから。殺しは。
精神の半殺しはあるかもねー。」
そう言って僕はロンクーの元へいく。
輸送隊?ああ、しっかり者のミリエルに管理をまかせ、護衛はソールとソワレに任せている。
「…マークか。」
「やあ、ロンクー。君には迷惑をかけたね。」
「いや…。」
「ところで…客席からマルスとクロムの戦いを見ていたよね。
…剣士として素直な感想は?」
ロンクーに頼んであったこと。
マルスの腕前――剣技を見てもらおうとしたこと。
「…そうだな。二人の剣は同門だ。
イーリスの王子の方が力が高く、マルスの方は技や速さにキレがある。
だが、二人の剣技は同じものだ。」
「なるほどね。同じ、か。僕もそう思ったけれど確信は無かったんだよね…。
ありがとう、お礼に手合わせする?」
「そうだな、受け取ろう。」
休憩の合間にロンクーと刃を落とした稽古用の剣で手合わせをする。
そのなかで僕は思った。
あの剣士はそのうち僕らの下に再び現れる。
クロムがいるのならば―――。
~ルフレSIDE~
私たちはイーリス王都へ戻ってきた。
だが、クロムとリズの話によるとペレジアから敵が入り、リズの親友マリアベルが敵の手に落ちたこと、
マリアベルが不法侵入したと賠償を求めてきたと言う。
話し合いに行くというエメリナ様に私たちはエメリナ様の護衛として同行することになった。
「出発の準備はいいな。ペレジア国境は西の山道だ。」
「クロム、今回は僕は待機しててもいいかい?」
マークはクロムにそう言った。
「ん?何かあるのか?」
「アジトの留守番だよ。今回は“話し合い”でしょ。
僕が行っても意味がない気がするしね。」
「そうか、わかった。」
そこへ帽子をかぶった少年がやってくる。
「ねえねえ、クロムさん!僕も連れてって!」
やってきた少年はリヒトという。
先日のフェリアへは同行しなかった。
「リヒト…!おまえ…
駄目だ。子どもを連れていくわけにはいかない。」
「そんなぁ!ねぇ、お願い、クロムさん!きっと僕の魔法が役に立つよ!」
「危険な旅なんだ。わかってくれ。お前にはマークと共にアジトの留守番を任せたぞ。」
そして私たちはマークとリヒトを置いて出発する。
すでにマークの策が始まっているとは知らずに。
~マークSIDE~
クロムはルフレや皆をつれて出発していった。
「ずるいよ!クロムさんのケチ!
僕、あきらめないよ。ダメって言っても勝手についてく!」
「そうだねー僕がここにいるのに?」
あっ!とリヒトが僕をみる。
残っていたのを気づかなかったのか。
「でもまんまと策に乗ってくれて助かったよ、クロム。」
「どういうこと?」
「リヒトならクロムの性格わかるでしょ?僕も少ししかないけどだいぶ分かっちゃった。
あれは絶対戦になるよ。人質の命を盾にエメリナ様を狙うかも知れないし、
もし狙ったらクロムが反撃して戦争だーって言うかもしれないよ。
そしたら人質になっているマリアベルが危ないでしょ。」
「あ!もしかしてマークさんはマリアベルを助けるためわざと残ったの?」
「ピンポーン。正解。さて、クロムに黙って行こうか。」
本来なら僕一人で行くはずだったが、クロムがリヒトの同行を拒否したため増えた。
それだけだ。
「僕も行ってもいいの?」
「もちろん。これでも僕魔法は使えるんだ。道中指南してあげようか?」
「うん!役に立ってみせるよ!」
そして僕たちも出発する。
西の山道に向けて。
今回はここまで。
もしリヒトがこっそりついてこなければマリアベルは結構危なかったかと思います。
人質がいて、クロムの性格上エメリナに向かってきた敵は倒してうんぬんかんぬんしそうな…
そのためマークはメリアベルを救出するため別行動です。
といってもゲームなら戦闘開始でマップにでる感じですが…。
ちなみにクロムとルフレの支援会話は“C”となってます。
“B”以降は内容が内容ですので物語に反映させようかと思っています。
東軍VS西軍ですが、東軍が勝つのは当然ですが、何が勝敗を分けたかと言うと
一つ目、西軍は希望者が大多しでまとまっていなかったのに対し、東軍はまとまっていた。
二つ目、兵種が東軍の方が豊富だった。
三つ目、ゲームでは敵全滅が勝利条件だが、この物語では敵将撃破だったため。
もし敵全滅だったらかないませんよ…。
そしてマークと再会するまで忘れていたイーリスの皆様に雷が落ちました。
ま、当然な気がしますよね。輸送隊を忘れるなんて。
それでは皆様失礼します。
今後は書くスピードが落ちます。