ふわっといずデス?   作:とりなんこつ

18 / 21
その3 日記7月分後半

7月 20日 (金よう日)

 

今日はしゅうぎょうしきでした。

校長先生のお話がおわって教室にもどったあと、立花先生からもお話がありました。

家のおてつだいはきちんとすること。

よふかしはしないこと。

べんきょうはしっかりすること。

子どもたちだけでしらないところにあそびにいかないこと。

ノイズがでることがあるそうです。

いまはめったに出ることはないけれど、先生が学生のころはたくさん出たんだって。

もしノイズにあったらどうするんですか? って男子がしつもんしたら、先生はまじめなかおでいいました。

「まずはぜんりょくぜんかいでにげること。それから先生をよびなさい」

わたしは、立花先生ならなんとかしてくれると思って、はいとへんじをしました。

でもわたしと詩音ちゃんいがい、みんなはわらってたなあ。先生もなんかきずついたかおをしていたけど。

 

 

 

 

7月 21日 (土よう日)

 

今日は、翼さんのライブに、詩音ちゃんたちといっしょにおよばれしました。

ライブがはじまるまえにドキドキしていると、ママと調姉さんもいっしょにばっくすてーじ? とかいうところによばれました。

すると、そこにはマリアさんがいました。

スペシャルゲストによばれたんだって。

すごくキラキラしたふくをきたマリアさんは、わたしをみつけると「あら律花、おおきくなったわね」とだっこしてきます。ふわんとお花のいいにおいがしました。

それから「わたしのたんじょう日は来月だからね? おぼえている?」って5回くらいいわれたっけかな?

ライブはすごいはくりょくで、翼さんとマリアさんのデュエットがさいこうでした。

かえりみちで詩音ちゃんとマネをしました。きーずーなー!

 

 

 

 

7月23日 (月よう日)

 

夏休みで、しゅくだいに日記もだされたんだけど、もうこうやって書いているのでラッキーです。

ママが「律花だけズルいデス! ママも夏休みがほしいデス!」ってパパをぽかぽかたたいてます。

パパが「ええ? しれいのところのキャンプにさそわれているだろ?」って言ってもママはほっぺたをふくらませたままです。

あ、しれいって、弦十郎おじさんのやくしょく? なんだって。

けっきょくパパが「わかったわかった。おぼんの少しまえに、三人で海にいこう」って言ったら、ママはにぱっとわらってパパにチュッチュッチュッチュッしてました。

クーラーがついていたのにあつかったです。

 

 

 

 

7月 25日 (水よう日)

 

今日は詩音ちゃんの家に夕ごはんによばれました。

ママのうんてんする車でいくと、もう立花先生がいました。

「おまえはよんでないんだけど?」

っていいながら、クリスさんが立花先生の頭にフライパンをおきます。

「あちゃちゃちゃちゃッ! やめてクリスちゃんカッパになっちゃうよ~!」

「つか、なんでジャージすがたなんだおめー」

「先生はいっつもスーツだから、きをぬいたかっこうをしたいの!」

なんか口ではいろいろ言いあいしてるけど、クリスさんと立花先生はすっごくなかよしなんじゃないかな?

みんなでお皿とおはしのよういをしていると、弦十郎おじさんとパパもいっしょにかえってきました。

「ししょー!」

って先生が立ちあがると、弦十郎おじさんも、

「うむッ! 響くん!」

なんかのけんぽうみたいにこぶしをかまえてます。

そこに九音くんもくわわって、三人でなんかしゅばばばばって手と足をうごかしてました。

かっこいいなあ、ってわたしがみていると、クリスさんが三人の頭をじゅんばんでフライパンでたたきます。

「ほら、いいからはやく手ぇあらってこい!」

パパが言うには、弦十郎おじさんは「しじょうさいきょう」だそうです。

でも、クリスさんには頭があがらないみたいだから、クリスさんが「しじょうさいきょう」なのかしら?

クリスさんのつくるごはんはおいしくて、みんなでたくさん食べたと思います。

パパもよっぱらってしまって、かえりの車にのせてもらうときは、弦十郎おじさんにかた手でのせてもらったけど、おうちではママにおんぶしてもらってました。

ママは「パパをおんぶするのは十年ぶりくらいデスね」ってわらってたけど、ちょっとパパはかっこわるかったです。

 

 

 

 

7月 28日 (土よう日)

 

夏休みなので、今日はさっそく詩音ちゃんがおとまりにきました。

九音くんもさそっていたんだけど、えーと、男女7さいにしてせきをおなじゅうせず? とかいって、弦十郎おじさんととっくんに行ったそうです。

詩音ちゃんは「さいきん九音はなまいきなの」って言います。

わたしもたのしみにしていたのにざんねんだな。

ママとくせいの夏やさいカレーを食べていっしょにおふろに入りました。

そのあと、少しだけよふかししてテレビをみていたんだけど、詩音ちゃんがねむそうなのでいっしょにベッドにねました。

詩音ちゃんはすぐにねちゃったけど、わたしはなんだかねむれなくて、ベッドによこになったまま日記を書いています。

となりを見ると、本当に詩音ちゃんはちっちゃくてかわいいなーって思います。

みんなクリスさんのちっちゃいころにそっくりだって言います。

すると、しょうらいもクリスさんみたいな美人さんになるのかな?

ようちえんのころから男の子にいろいろとちょっかいをだされて泣かされていたのを、九音くんといっしょにたすけました。

でも、リディアンには九音くんはいないので、詩音ちゃんをまもるのはわたしのやくめだと思います。

詩音ちゃんはやさしいけれどいがいと泣き虫で、おこったところをみたことがありません。

 

あ、でも一回だけおこったのをみたことがあります。

 

あれはきょねんのバレンタインで、わたしが九音くんに作ったチョコを、詩音ちゃんからわたしてほしいとわたそうとしたとき、クラスのイジワル女の子たちが言ってきました。

「え? 男の子じゃなくて女の子にわたすの? へんなの」

「へえ、じぶんでわたさないんだ? ダサいなー」

「初恋は実らないんだよ? 知らないの?」

わたしがおもわず泣いちゃうといきなり大声がしました。

「むれすずめどもがぺちゃくちゃと! 人のこいじをじゃまするやつはうまにけられてしんじまえ!」

びっくりして、わたしも詩音ちゃんが言ったとは思いませんでした。

他にも、

「あたしのさかさうろこにふれたのだ。それそうおうのかくごはできているのだろうな?」

「律花をいじめるやからのもとは、ここでまとめてたたいてくだく!」

とか言っていたのかな?

すごいはくりょくだったので、イジワルグル―プの女の子はみんなしゃがんで泣いていました。

すぐに先生がやってきたんだけど、他の女の子たちもいろいろといってくれて、わたしも詩音ちゃんもちゅういされただけでおわりました。

かえりみちで詩音ちゃんは「あ、あの、あたしがさっきいったことはナイショにしてね?」と言われたので、これは二人だけのヒミツです。

きっとわたしのためにおこってくれた詩音ちゃんのことがわたしは大好きです。

でも詩音ちゃんは「お父さんと同じくらい律花ちゃんのことが好きだよ」って言ってくれるけど、それってビミョー?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。