Dream Palette   作:キズカナ

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ポケモン新作欲しい。そしてSwitch欲しい。

でもお金がない←悲しい現実




ベストフレンドフォーエバー

 

 あれからしばらくして映画の上映時間の10分前になり俺と彩は映画館に向かいジュースとポップコーンを購入して入場した。

 

「もうすぐだね。」

 

 隣の席で上映が今か今かと待ち望んでる彩に俺は1つの疑問を言った。因みにタイトルは『ドルヲタとアイドルの恋日記』らしい。何かと似たようなタイトルなのは気のせいだろう。

 

「そう言えば聞いてなかったんだけど今日観る映画ってどんな映画なの?」

「えっと…確か芸能人に恋した男の人が周りの声や身分の違いに押し潰されながらも恋を叶えよう!ってストーリーだった気がする…。」

(なんだろ…すっごく他人事に思えない。)

 

 そんなことを話していると上映のブザーが鳴り、スクリーンに映像が流れ始めた。俺たちはそのまま映画の世界に引き込まれて行った。

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「さっきの映画面白かったね!」

 

 映画が終わり俺達は今ショッピングモール内のファーストフード店に来ていた。そして2人で先程の映画の感想を言い合っていた。

 

「なんかあの映画リアル感をとことん求め続けていた感じが凄く面白かったよね。」

「うん!特に最後のアメリカに旅立つヒロインに今までの自分の思いを伝えてもう一度また会う約束をしあったシーンは感動したよ!」

「それに思いを伝える為にバスに乗ってるヒロインを主人公が自転車で追いかけてたところはびっくりしたよ。」

 

 映画の感想は次々と出てくる。恋愛映画を観たのはこれが初めてだったけどお世辞抜きで面白いと感じることが出来た。

 

「それにしても普通の人がアイドルと付き合うのって結構覚悟いるんだね。」

「うん、世間からの声も賛否両論が凄かったし…。」

 

 俺たちが最も気になったのはそこだった。アイドル相手に付き合うというところで世間から多くの批判の声や事務所からの反対といった問題も描写されていた。しかもそこが妙にリアルだという。

 

「…現実でもああなのかな…。」

 

 そうふと思う。仮にだ、仮に彩が付き合うことになったとしてそれがもしどこの誰かわからない一般人だとするとどう思う?俺の場合は素直に認めることが出来ないと思う。あの映画で反論していた人たちも同じ思いなのだろうか…。

 

「やっぱり芸能界ってめんどくさいな…。」

 

 小さな声でそう呟く。

 

「どうしたの?」

「いや、芸能界って色々大変なんだな~って。」

「そうなのかな…?」

 

 そう話ながらバニラシェイクを飲みポテトに手を伸ばした時、彩が口を開いた。

 

「ねえイサムくん…1つ聞いても良いかな?」

「どうしたの突然。」

「あのね…もし私が恋をしてたら…どう思うかな?」

 

 それを聞いた瞬間、俺は持っていたポテトを思わず手放してしまった。

 ゑ?この子今なんて言った?コイ?それって魚の鯉?それとも恋愛の恋?というかまさか…いや彩に限ってそんな…。

 

「イサムくん?」

コイ?コイって…え?というか相手って誰…

「イサムくん大丈夫?」

「え?あ、うん何でもない…」

「待って待って!ハンバーガー紙ごと食べちゃダメだから!」

 

 どうやらこの時俺はハンバーガーの包装紙をとらずに食べようとしていたらしい。

 数分後、何とか落ち着きを取り戻し話を続けた。

 

「えっと…彩は今誰かに恋してるってこと…?」

「いや、そういう訳じゃないんだけど…もしそうなった場合の話で…」

 

 なるほど、そういう事ね完全に理解した。ifの話だったわけか。良かった良かった。

 

「でもさ、彩の事務所って恋愛禁止とかあるの?」

「ううん、禁止では無いんだけど…。」

 

 あ、禁止じゃ無かったんだ。でもそれはそれで逆に怖いな。

 

「やっぱりアイドルが恋愛するのって…良くないのかな?」

 

 彼女は「やっぱり…」といった雰囲気になった。

 

「でもさ、本当に好きなら…アイドルでも恋してもいいんじゃ無いかなって俺は思う。」

「…そうかな?」

「だってさ、アイドルでもモデルでもさ結局はみんな人間な訳でしょ?だったら誰かを好きになるのは当たり前だと思うけどな。」

「…そうだね。ありがとう。イサムくんに聞いて貰うとなんかスッキリしちゃうね!」

 

 さっきまでと変わって明るい表情に戻った。やっぱり彩は笑顔が似合うな。と思いながらバニラシェイクを啜っていた。

 

「ねえイサムくん、私もバニラシェイク飲んでも良いかな?」

「え?良いけど…」

「本当!?ありがとう!」

 

 受け取ったバニラシェイクを飲み「甘くて美味しい!」と元気に語りかけてきた。……本当、花みたいな子だよね彩って。

 

 

 

 

 

 

 因みに後から気がついたんだけどこれ間接キスだということに心の中で悶絶していたのは別の話。

 

 

 

 

 

◆ ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 

 あれから俺たちは本屋や雑貨屋などを回り、今はゲームセンターに来ていた。

 

「って来たのは良いけど…何やるんだ?」

 

 こういう大きなデパートに来るとなんとなく足を運んでしまうゲームセンター。だが目的の商品が無いとただうろうろして帰るだけとなってしまうこともしばしば。

 ましてや今日はお出かけに来てるんだ。それも同性じゃなくて異性と。そんなお通夜みたいなイベントがあったら不味いだろう。……なんとかせねば。

 

「ねえイサムくん!私やっておきたいことがあったんだけど良いかな?」

 

 何か提案がある彼女の誘いに乗り、手を引かれながらついていくと…

 

「プリクラ?」

 

 辿り着いたのはプリント倶楽部ことプリクラまたの名をキラプリ。良く女の子同士やカップルが利用している派手な証明写真機だ。え?キラプリはそんな堅苦しい機械じゃない?いや、知ってるよ?ちょっとした例えだよ例え。

 

「うん!せっかく来たんだし一緒にどうかな~って。」

「俺キラプリとか全然わからないんだけど大丈夫?」

「大丈夫!私に任せて!」

 

 自信満々に言う彩を信じ俺たちは巨体のなかに入っていく。キラプリの中はとても明るくまさにパリピ?というような感じだった。ところでパリピってどういう意味なの?

 

「とりあえずまずは背景かな~?イサムくんはどんなのがいい?」

「どんなのって言っても……この青い空みたいなやつかな?」

「いいね!なんか景色の良いところで撮ってるみたい!」

 

 それからは基本的に彩が設定をしてくれて後はとるだけになった。

 

「じゃあ撮るよ!」

 

 彩が撮影のボタンを押し、後は普通に撮るだけ…だったのだが…

 

「あっ!」

「え?」

 

 戻って来るときに躓いたのかこっちに倒れ混むように来た為、何とか転けないように俺は反射的に彼女を支えた。

 

『ハイチーズ!』

 

 パシャり。

 その音と同時に画面に振り替えると既に撮影が終わっていた。

 

「えっと…これどうする?」

 

 画面を見ると先程の倒れ混む彩とそれを支える俺が写っていた。表情も音声が聞こえ振り向いた分100点には遠いだろう。だが幸いぶれてたりピンボケが無いのだが写真映りとしてはあまり良いものでは無いだろう。

 

「どっちも表情があれだねこれ…。これは撮り直した方が良いのかな?」

「…うん、これにしよう!」

「そうだね。これに…って、え?」

 

 彩の決断に思わず驚いてしまった。

 

「これで良いの?表情も微妙だし、ポーズとかも決まって無いし…。」

「でもなんとなくだけど…これはこれで良いと思うんだ。ダメかな?」

「まあ…彩が良いって言うなら。」

 

 俺がそう言うと「やった!」と言いながら彩はそのまま次の画面に進めた。次にやることは……落書き?

 

「これはね、撮った写真に自由にイラストや言葉を書いたりしてデコレーションしていくんだ!イサムくんも何か書いてみて!」

 

 彩に渡されたペンを持ち何を書こうか悩んでいた。俺は言うほど絵が得意な訳じゃないしどういったものを書けば良いのやら…。そう考えているとある1つの言葉が頭に思い浮かんだ。

 

「じゃあ…。」

 

 俺はペンを使ってある言葉を書く。それは…

 

「『Will be the BFF』?」

「うん。BFFは『Best Friend Forever』。これからも、彩とずっと友達でいれたらな…って…。」

 

 自分で言ってて少し恥ずかしいが今の俺の本当の気持ちだ。これから彩が本格的にアイドルになると俺と彩の関係がどうなるかはわからないし、きっと何かと違ってくるところも出てくるだろう。だけどこれからも一緒にいたい、そしてこの関係が続いて欲しい。その思いでこの言葉を書いた。

 

「よし!出来た!」

「早いね。どんなの書いたの……って!?」

 

 完成した画面には俺の頭には王冠ぽいものが、彩の方にはティアラぽいものがあって背景に小さなお花が描かれていた。まるで…

 

「おとぎ話の登場みたいだね…。」

「えへへ。ポーズ見てから『これだ!』って思っちゃったんだよね!」

「なるほど。」

 

 写真を取り直さなかったのはこの為か。流石女子、こういうのはお手の物だな。

 

いつか本当にこんな感じになれば…

「…?何か言った?」

「ううん!何でもない!それよりほら、これで良いかな?」

「大丈夫だと思うよ。」

「じゃあ決定するね!」

 

 決定ボタンを押してしばらくすると取り出し口から先程のプリが出てきた。それも2枚分。

 

「はいこれはイサムくんの!」

「ありがとう。」

 

 渡されたプリクラを改めて見るとやっぱり気恥ずかしい気分になる。なんせ彩と一緒にだから嬉しくもちょっと照れ臭い気分になるんだ。多分他の女の子じゃこんな…。

 

(……うん。これは多分…。)

 

 なんとなくだけど…わかった気がする。今俺が抱えているこの思いはなんなのか。きっと俺は彩のことを…。

 

「イサムくん、行こっ!まだまだ時間はあるんだしもっと楽しもうよ!」

 

 でも今は…このままでいよう。これからもベストフレンド(最高の友達)で在るために。

 

 

 

 





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