Dream Palette   作:キズカナ

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一夜の2人

 

 

 私は今、イサムくんのお家のお風呂を借りてます。

 イサムくんが作ってくれたオムライスを食べた後、彼の厚意でそのままお風呂に入ることになりました。本当はお手伝いをしたかったのだけどイサムくんが「洗い物少ないからすぐに終わるし大丈夫!」と言ってその間お風呂に入ることを勧めたことにより今こうなってます。

 体を洗い、湯船に張られたお湯に身を沈める。すると、程よい温度のお湯が身を包んだ。

 

「ふう…。」

 

 湯船にもたれながら天井を眺めた。

 

「オムライス…美味しかったな。」

 

 そんなことを考えながらボソッと呟いた。

 もしだけど…もしいつか思いが実ることがあったらこんな日々が毎日続くのかな?そうだとしたら私、もっと頑張らないと…。

 

「明日帰ったらお母さんに料理教えて貰おうかな…。」

 

 何処かで「男の心を掴みたいなら先ずは胃袋から!」って言ってた気がする。今のままだとそのうち逆に掴まれそうで怖いな…。花嫁修業…という訳ではないけど少しは振り向いて貰えるような魅力を身に付けなきゃ。

 

「魅力…かあ…。」

 

 女の子の魅力って実際のところなんなんだろうね?やっぱり…胸の大きさとか…なのかな?そう思い自分の胸を触ってみる。大きくもなく、かといって小さくもないサイズだとは思うけど…やっぱりもうちょっとあった方が良いのかな~と思った。

 

「揉んだら大きくもなるって聞いたけど…」

 

 どこで得たのかわからない知識を思い出した。イサムくんの好みはわからないけれど…男の子は大きい方が好きということを聞いたような聞かなかったような…。「ちょっと試してみようかな?」と思い、胸に手を当てようとした時……

 

 ジリリリリリ!!!!

 

 上の部屋から大きな音が聞こえた。目覚まし時計か何かだろうか。そして間もなくバタバタと廊下を駆け足で進む音が聞こえ、目覚まし時計の音も止まった。

 

「…………うう…。」

 

 さっきの音のせいなのかお陰なのかわからないが私は冷静に戻った。一体私は人の家のお風呂場で何をしようとしてたんだろ…。その事から恥ずかしくなって少しの間お風呂から出られずにいた。

 

 

──────────────────────

 

 

「それで…これからどうしよっか…?」

 

 その後、イサムくんがお風呂から出て(彩は気づいてないが、女の子が浸かった後のお湯に浸かるというのは不味いのでは?と思いシャワーで済ませている)、これからどうしようか悩んでいた。

 

「うーん…ゲームは基本的に1人プレイのものばっかりだし…漫画や小説読むのもあれだしな…。………あっ。」

 

 何かを思い出したかのようにイサムくんはDVDが何枚か入ったケースを取り出した。

 

「何か見たいのある?まあ基本的に録画をダビングしたものばかりだけと…。」

 

 そう聞いてきて彼は何枚かDVDを取り出した。

 

「たくさんあるんだね。」

「まあ母さんの趣味が映画鑑賞だからね。」

 

 彼から受け取ったDVDを見ると、ディスクの白い部分に「スパ○○ーーマン」とか「ハ○ーポッ○ー」とか記入されていた。色々と探っていると1つのディスクのタイトルが目についた。

 

「『がっこうせいかつ』?」

「あー…それ確か母さんが見てたアニメ映画のやつで…内容はどんなのだったかな?」

「でもなんか楽しそうなタイトルの映画だよね!これにしよ!」

 

 私がそう言うとDVDをプレーヤーに入れて再生した。

 

「楽しみだね!」

「うん。」

 

 

─────────────

─────────

─────

───

 

 

 それから1時間30分程の時がたった。

 今の私たちは皆さんの想像だと「映画面白かったね~!」というのほほんとした雰囲気だと思うよね?

 

 でも今の状況は…

 

「「・・・・・・・・・・・・・」」

 

 2人揃って放心状態です。

 その理由を話すと……面白そうだなと思って見てた『がっこうせいかつ』というアニメ映画、あれは実は……かなり作り込まれたホラー作品でした。

 出だしの20分程は主人公の女の子とその友達が学校で楽しく暮らすアットホームな日常ストーリーと思っていたら30分過ぎくらいから一気に雰囲気が一転してホラー映画になった…。後でわかったことなんだけど、あの映画はポスターやOPで視聴者を油断させてからの真の内容というギャップ展開が受けたらしいけど……私たちからしたら凄く精神的体力が削られただけで心臓が持ちそうにありませんでした…。

 それなら途中で観るの止めたらいいじゃんって?そう思ったんだけどやっぱり続きが気になってついつい最後まで観ちゃったんだ…。でもラストは可愛がっていたけどウイルスに負けちゃった子犬を埋葬するシーンとか、学校から町を出て前向きに頑張っていこうとする主人公だちとか感動するシーンは色々とあったんだよ?

 

「えっと…どうする?何か気分軽くするものでも観る?」

「観たいけど…今何時くらい?」

 

 私が時計を確認すると既に時間は0時を越えていた。

 

「とりあえず……そろそろ寝る?」

「そ…そうだね…。」

 

 そう言って私たちは寝るための準備を始めたんだけど……ここでもまた問題は起きた。

 

「・・・来客用の布団がない…。」

 

 イサムくんが来客用の布団が入っている扉を開けると、中には何も入っていない状況だった。

 

「ねえ彩……今来客用の布団が無いからさ…今日は俺の部屋のベッドで寝てよ。」

「えっ!?じゃあイサムくんは…」

「俺はリビングのソファーで寝るよ。」

「それは駄目だよ!だったら私が…」

「いや、俺が…」

 

 と再びこんなやり取りが発生し、結局辿り着いた結果が…

 

「…何でこうなるの?」

「し…仕方ないじゃん…。こ、これしかもう無かったんだし…。」

 

 彼のベットで2人で寝るということです。今はお互い恥ずかしいからか少し離れて、互いに背を向けている。

 

「……と…とりあえず寝よっか。」

「そうだね!」

 

 イサムくんが電気を消し、部屋が真っ暗になる。唯一の明かりはカーテンの隙間から僅かに射す月明かりだけとなった。

 

「(うう…。勢いで言ったのはいいけど……やっぱりドキドキしちゃってる…。そうだ、素数を数えればなんとかなるって聞いたことがある!よし素数、素数……。)」

 

 と、私は必死に脳内で葛藤していた。

 それからどれだけ時間がたったのかわからないけれどなんとか落ち着くことが出来た。

 もうイサムくんは寝ちゃったかな…。と思いながら振り替えってみたけど、彼も向こうを向いているためよくわからなかった。もしかしてこのこと…怒ってるのかな…?

 

「(ーーー!あーもうやめやめ!もし怒ってたら明日謝ろう!うん!)」

 

 そう思い私も目を閉じて眠りに着こうとする。

 しかし…

 

「(………どうしよう…。さっき観た映画の内容を思い出しちゃって寝れない…。)」

 

 先程のホラー映画……暗く、静かになるほどその映像が脳裏に甦ってきた。

 

「(・・・・・・ちょっと怖いな…。)」

 

 そう思い私は寝返りをうち彼の方を見る。すると暗くて少し分かりにくかったけど…イサムくんと目があった。

 

「………イサムくん?起きてたの?」

「彩こそ…。」

「寝ようとするとさっきの映画思い出しちゃって…。」

「実は…俺も…。」

 

 どうやら彼も同じ理由だったみたい。

 

「ねえイサムくん、映画って言ったら…あの時のこと、覚えてる?」

「覚えてるよ。結構面白かったよね、あの映画。」

「うん。あの映画の最後のシーン、ちょっと泣きそうになっちゃって…。私もさ…あんな感じで…好きな人と結ばれればいいな~なんて思っちゃったよ。」

「彩なら大丈夫じゃないの?可愛いし、優しいし。」

「か…可愛っ!?可愛っ!?」

「あれ?照れてる?」

「もー!イジワルしないでよ!」

 

 私がそう言うとイサムくんは少し笑っていた。

 

「ごめんごめん。ちょっと面白くなって。」

「もー…イサムくんまで日菜ちゃんみたいなこと言う…。」

「そう言えばさ…パスパレの皆ってどんな人なの?あ、言えないのなら無理に言わなくていいんだけど…。」

「ううん、全然大丈夫だよ!まず日菜ちゃんはね…」

 

 こんな感じで私たちは暫く時間も忘れて他愛もない話をしていた。どれだけ話していたのかはわからないけど結構たくさんお話したと思う。それで……気付いた時には私もイサムくんも寝ちゃってた。幸いなことに明日は土曜日で学校も休みだし、私もレッスンは無かったから遅刻や寝坊の心配をしなくて良かったのは結構気分的にも楽だった。

 

 次の日の朝、2人で朝ごはんを食べていると少し早めに帰って来たイサムくんのお母さんが私を見て「イサム…あんたまさか遂に誘拐を…?」なんて言い出すものだから弁解に時間がかかっんだよね…。

 まあ、そのお陰(?)でイサムくんのお母さんと仲良くなって、色々とお話させて貰ったことはまた別のお話かな?

 

 

 





はい、今回ちょっとしたサービスシーン入りました。というか後ちょっとでR-18だったね!アブナイアブナイ!笑
そして今回、なけなしの石でガチャしたところ爆死しやがりました。…………丸山ァァァァァ!!!!!!

良ければコメントや評価よろしくお願いします!

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