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9月22日
今回
11月3日
今回開いた期間:約6週間(1ヶ月半)
お
ひ
さ
し
ぶ
り
ン
グ イ ン パ ク ト←大バカ野郎
いやホントマジで毎回毎回1ヶ月以上開けてすみません。遅れた理由は前回と全く同じです。
そんでもってこれも書いては書き直しての繰り返しだったので…ホントサボってた訳じゃないんですよ?
それはともかくとりあえず本編にどうぞ↓
午後の最後の授業終了のチャイムが鳴り響く。丸山彩は教科書を閉じると思いっきり背筋を伸ばし、一息ついていた。
「んん~、今日も疲れた~!」
そのまま机に倒れかかるような体制になった彩はポケットからスマートフォンを取り出し、ある人物との会話画面を開いた。
「(イサムくんの方は授業終わったのかな…。)」
そう思いながらこれまでの会話を遡った。いつも声をかけるのは彩からだが、イサムはそれに優しく返事をしてくれる。そしてついつい長々とやり取りをしてしまう…といったことばかりだったなあと思った彩は思わず画面を見ながらクスッと笑ってしまった。
「あら、早速エゴサしてるの?」
「ち…千聖ちゃん!?」
千聖に声をかけられた彩は思わずスマホを閉じてしまった。
「……なんで隠すのかしら?」
「えっと…これにはその…海より深い空のような理由がありまして…」
「彩ちゃん…?」
「(うう…千聖ちゃんの雰囲気がいつもに増して怖いよぉ…。)」
千聖の笑顔から放たれる謎のオーラに圧倒された彩はぎこちない笑みを溢しながら千聖から目をそらした。
「……もしかして…彼に関してかしら?」
「えっ?えっと…それは…」
「教えて。」
「…そ…そうだよ?」
千聖の言葉により彩は全てを覚悟したかのように彼女の問いに返答した。
「…彩ちゃん、前にも言ったかもしれないけど私たちは…」
「わかってるよ…。それでも私は決めたんだ。
私はもう何も諦めないって。だから…アイドルの道もイサムくんへのこの想いも諦めたくないんだ。」
「……本気なの?」
「うん。」
自身の決意を語る彩を見て、千聖は何かを考えたいた。
「わかったわ。」
「えっ?」
「彩ちゃんがそこまで本気と言うことは十分理解したわ。」
「それじゃあ…「でも…」」
「もしそうなった場合のことも考えているのよね?」
「……うん。」
「そう…。」
それだけ聞くと千聖は引き下がった。しかし、彼女は何かを決意したかのような表情をしていた。
「(……佐倉イサム…ね。)」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
上記の出来事から2日後、風島高校で授業を終えたイサムは友人のアキラと共に帰路についていた。
「そーいえばさ、アキラって何か楽器できるの?」
「何でそんなことを聞く?」
「バンドやりたいなと思って。」
「は?」
イサムの言葉に耳を疑ったアキラは「どういうことだ?」と言う感じでイサムを見るが、当の本人は敢えて目を逸らした。しかしだいたいのことは察したらしく深くため息をついた。
「まあ出来るのはあるが…お前楽器何かあるのか?」
「うーん…ハーモニカ位かな?」
「ハーモニカはバンドで使わないぞ。」
「わかってるよ…。……一応色んな楽器店見て回ってるし…」
「というかお前ギターとかわかるのか?」
「あ、そこに関しては大丈夫。楽器に詳しい友達に色々と教えて貰ってるから。」
それを聞いたアキラは「ふーん」と対して興味無さそうな感じで返事をした。
「そういえばミチルは?」
「アイツなら今日締め切りの課題を忘れて居残りさせられてる。」
「……何してんの…。」
2人は「まあミチルだしなぁ」とため息をつきながら歩き続けていた。
「佐倉イサムくんよね?」
そんな中、イサムは突然謎の少女に声をかけられた。その少女は小柄な上、サングラスにベレー帽とまるで世を忍ぶモデルのような格好をしていた。
「えっと……誰ですか?」
「あら、忘れちゃったかしら?」
そう言った少女はサングラスと帽子を取った。素顔となった少女の顔を見たイサムは驚いていた。
「白鷺…千聖…?」
「ちゃんと覚えてくれてたのね。」
そう言うと千聖はイサムに対して柔らかい笑みを向ける。
「何でお前がここにいる。」
その時、アキラが2人の間に割って入った。
「あら、久しぶりねアキラ。まさかこの子と一緒とは思わなかったわ。元気にしてたかしら?」
「そんなことはどうでもいい。」
「相変わらずトゲトゲしてるのね。」
そんな会話をしている中でイサムは困惑していた。何しろ自分の友人と若手女優アイドルで有名な白鷺千聖が目の前で謎の会話を繰り広げてるのだから。
「ちょ…ちょっと待って?」
今度はイサムが2人の間に割って入る。
「あのさ、2人って知り合いだったの?」
「……あの時言ってたあるやつってのがこいつだ。」
「あの時…?…………あ、もしかしてライブの時に「思い出したならいい。」えっ?」
発言を遮られたイサムはその理由をよくわかって無かった。しかし…
「あら、結局来たのね。あの時のライブ。」
「・・・・・・・」
「あ、そう言えば…アキラ「おい。」え?」
再びイサムの発言を遮るアキラであったが、千聖はクスクス笑いながら2人を見ていた。
「仲が良いのね。」
「そんなことより一体何の用だ。」
「そうね…ちょっと彼に用があってね。」
そう言いながら千聖はイサムの方を見た。視線を向けられたイサムは「俺?」と思いながら首を傾げていた。
「ねえ…ちょっとお時間いいかしら?」
千聖の言葉の意図。イサムにはそれがまだわからずにいた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
場所は変わって羽沢珈琲店。あの後千聖が「ここだと目立つし他の場所に移動しましょう。」と言った為、彼女の導きでここまで来たのだ。因みにその際に「アキラは着いてこないように」と釘を打ちながら。
「お冷やお持ちしました。」
「ありがとうつぐみちゃん。」
この店の店員のつぐみが2人に水を出すと千聖は優しい笑みを浮かべた。
「それで千聖さん、そちらの方は…」
「そうね…私の友人のお友だち…かしら?」
「そ…そうですか…。」
つぐみは千聖の言葉の意味がよくわからなかったが、何故かこれ以上聞くのはよくないと判断した為そのまま頷いていた。
「それとつぐみちゃん、ハーブティーをお願い出来るかしら?」
「は、はい!それで…ええと…」
「貴方はどうするの?」
「え?じゃあ…ブレンドコーヒーを1つ…。」
「畏まりました!しばらくお待ちください!」
オーダーをとったつぐみは厨房に戻り、再び2人だけの状態となった。
「それで…俺に用っていうのは?」
「そうね…。単刀直入に聞かせてもらうわ。」
飲んでいた水をテーブルに置き、一息ついたところで千聖はこう言った。
「彩ちゃんのことはどう思ってるのかしら?」
「友達…だけど?」
千聖の問いにイサムは即答した。別に隠す必要もないし、はっきり言っても問題ないだろうと踏んだのだ。
「そう…友達、ね。」
含んだような言い方をする千聖に対して首を傾げた。少しの間、千聖は眼を閉じて何か考えるような感じだったが…
「なら質問を変えるわ。貴方はどうして彩ちゃんに近づいているのかしら?」
「…え?」
千聖から言われた質問。その意味がイサムには理解できなかった。
「どういうこと?」
「言葉のままの意味よ。彩ちゃんはアイドル、そして貴方はそのアイドルととても仲良くしてる。」
「それが何か問題なの?」
「そうね。問題があると言い切れる訳じゃないわ。現に芸能人でも一般人と仲がいい人も良くいるわ。でも貴方たちの場合は世間はただ仲の良いお友達で問屋が下ろしてくれる程甘くないの。私の言ってること、わかるかしら?」
何となくではあるが千聖が言っていることが理解できた。そう、スキャンダル問題だ。例えこちらがただの友達と主張してもマスコミとしてはどうしても記事のネタ欲しさに本人たちの話を聞かない事があるのはよく耳にしていた。そしてそれを千聖が心配するのは当然だ。何しろ自分のチームのメンバーをそう言った問題に巻き込まないようにしたいと思うのは誰だって同じだろう。イサムはそう考えていた。
「そっか。千聖さんが言いたいこと、わかる気がするよ。」
そう言いながらイサムは顔を上げる。
「でもさ、それでも俺は彩といたい。」
そして、自身の心を打ち明けた。
「……それはどういうことかしら?」
「千聖さんが彩を心配する気持ちはわかるよ。でもさ、俺はこれからも彩と友達でいたい。そう思ってる。」
「それはどうしてかしら?彼女がアイドルだから?」
「そんなの関係ないよ。」
鋭くそして真っ直ぐな声が千聖に届く。
「もし彩がアイドルじゃなかったとしても、俺は多分、彩に惹かれていた。だってドジだけど真っ直ぐで頑張り屋だから。きっと俺はそんな彩だから俺は希望を貰えたんだ。それに、彩と友達でいるのに理由なんていらないんじゃないかな?」
イサムは一寸の迷いもなくその言葉を言い放った。普段ならこんな言葉は口にしないだろうが何故かここで伝えなきゃいけないと思ったのだろう。
「(…嘘をついてるようにも見えないわね。)」
彼の言葉を聞きそう思った千聖はイサムをジッと見つめると1度眼を閉じ、再び開けた。
「貴方の思いはよくわかったわ。」
「…本当?」
「でも危険もあるわよ。そのことは…」
「大丈夫。しっかりわかってる。」
その言葉を聞くと「そう。」と言ってその会話は終了した。そして千聖が何かを考えてるとつぐみが2人の注文の品を持ってきた。
「……信じてみるのもありかもしれないわね。」
「…何か言った?」
「いいえ、こっちの話よ。気にしないで。」
そう言ってハーブティーを口にした。口の中で広がるカモミールの香りが彼女の心をゆっくりと和らげていた。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
後日、Pastel*Palettesのスタジオに着いた千聖が扉を開けるとそこには鏡の前で何時ものように決めポーズの練習をしている彩の姿があった。
「彩ちゃん、今日も早いのね。」
「千聖ちゃん!」
千聖の存在に気が付くと表情を変えて彼女の傍に駆け寄った。
「相変わらずポーズの練習してるのね?」
「うん!アイドルたるもの決めポーズは大事だからね。」
「その前に彩ちゃんはステージで焦って噛まないようにトーク力も上げなきゃね。」
「うっ、それを言われると…」
痛いところを疲れてその場で「ううっ…」と呻く彼女を軽く笑いながら見ていた。
「それと彩ちゃん、あなた意外と面白い子を選んだわね。」
「え?」
「彼ならきっと…なんとかしてくれそうな気がするわ。」
「え?彼?……誰のこと?……もしかしてイサムくん?」
「さあ?どうかしら?」
「ちょっと待って?千聖ちゃん、イサムくんと会ったの?というか何を話したの?ねえ!?」
「さて、練習しなきゃね。」
「話を反らさないでよ!?ねえってば!」
何が何だかわからない彩は千聖に色々と問い詰めるが、その真意を知ることは出来なかったという。
次は1ヶ月開けないようにしたいです。