【第1.5章始動‼︎】仮面ライダーアクロス With Legend Heroes   作:カオス箱

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ほろさんじ編その5になります。
だんだんと混沌としてきたかも?

4ヶ月近く間空いてしまって申し訳ないです。
ストックがないのと別作品関連で色々やっていらひため、しばらくはアクロスは低速更新になります。


流石に一万字超えは書く側も読む側もきついので、数話前から意識して文字数減らしてます。やっぱり頻度の方大事にすべきなのかも知れない。


第54話 宝探しゲーム③:ここから先は遊びではない

 

 

 

 学食

 Lチーム(逆花叉クロヱ・角巻わため・星川サラ・博衣こより・沢渡シンゴとその取り巻き2人)

 

 

 

 がらんとした食堂、その一角でLチームの面々が休んでいた。

 

「いやあこの学校は馬鹿みたいに広いねぇ。足どころか全身棒になっちゃうよ…………」

「やめてよね、わための身がなくなっちゃったら何を楽しみにすればいいのかわかんなくなっちゃうから」

「………………食べる気しか感じられない発言なんだけど」

 

 角巻わためと逆花叉クロヱは、机に突っ伏してダラダラと駄弁りあっている。

 ゲーム開始から早1時間が経過したが、彼女達の属するLチームの獲得したぬいぐるみの数はいまだにゼロ。

 無駄に広い学校の敷地内を歩き回ったせいですっかり疲れてしまったので、ひとまず休憩に入ることにした。

 が、

 

「…………いい加減動かない? 」

「無理だにゃー…………暑いし疲れてるしで動きたくないのにぇ」

「沢渡さんっ、ジュース買ってきましたッ! 」

「おーサンキューな」

「……………………みんなさあ、やる気ある? 」

 

 ご覧の通り、皆冷房の効いた食堂から全く出ようとしなくなったのだ。

 この惨状に頭を悩ませているのは星川サラただ一人。まじで終わってやがる。

 

 今日は5月下旬にしてはかなり暑い方なので、皆が外に出たくなくなる気持ちもわからなくはない。

 だがこのままダラダラしていては、Lチームはゲームに負けてしまう。所詮ゲームといってはそれまでなのだが、やるからには勝ちを狙いたいのが本音だ。

 

「せっかくのイベントなんだからさ、もっとみんなやる気になってくれてもいいじゃんかぁ…………ねえ」

 

 食堂の外にある自販機でジュースを買いながら一人愚痴るサラ。

 皆がやる気を出さないならば、ここは自分が皆を引っ張るしかない。

 そう覚悟を決めて皆の元に戻ったサラだったが――

 

「………………あれ? 」

 

 食堂には誰もいなかった。

 

「おーいさかまたー? わため~? 」

 

 返事はない。

 逆花叉クロエも角巻わためも博衣こよりも沢渡シンゴも、誰一人としていない。まるで忽然といなくなったかのように、椅子や菓子類、スマホ等が放置されている。

 

「こよりちゃーん? 沢渡くーん? 」

 

 外に出てみるが、人影は見当たらない。

 不気味なまでに静まり返った廊下が、どこまでも続いている。

 

「ったく、みんなどこに——」

 

 愚痴りながら、廊下をキョロキョロと見渡す。

 その時だった。

 

(……あれ? )

 

 身体が全く動かない。

 意識ははっきりとしているはずなのに、まるで石像にでもなってしまったかのように、その場に固定されてしまっている。

 声を出そうにも口が動かないのでうまく喋れない。

 突然の出来事に、サラは大パニックを起こしていた。

 

(なっ、なに⁉︎ 何がどうなって…………動け動け私の足っ! なんでこんな中途半端な——)

 

 その時だった。

 

「星川サラちゃんみーつけた」

 

 サラの前方から声がした。

 そこにはいつのまにか、車椅子に乗った青年がいた。

 彼の背後には、車椅子を押している弁髪の男の姿もある。

 

 ——誰だコイツらは?

 こんな奴らプレイヤーや仕掛人の中にいただろうか? 一応サラもにじさんじの一員として、出演者や仕掛人のリストは完全に記憶している。宝探しゲームは飛び入り参加NGなので、予定外の人員がいるはずがなたい。

 

 では、目の前にいる奴らは?

 困惑したまま動けないでいるサラに、車椅子が接近してくる。

 

「逃げようだなんて思わない方がいい。だって——君はもう不動なんだから」

《KAKUSEI UNMOVE》

 

 瞬間。

 車椅子の青年の姿が異形の怪人へと切り替わる。

 

 その容貌を端的に説明するならば、身体のあちこちに赤信号を貼り付けた鬼、というのが適切だろうか。文字だけでは何を言っているのかわからないだろうが、少なくともサラにはそう見えた。

 

「君の動きは僕が否定した。もう君は囚われたも同然さ」

 

 ダンッ、と重たい足音が一回。

 不動の災厄が、迫る。

 

 

 


 

 

 屋上

 

 

「はあっ…………はあっ…………! 思わず逃げちゃった…………」

 

 儚芽陽菜多は、屋上の扉付近の壁に寄りかかって息を切らしていた。

 

「…………まさか、逢瀬くんと再会するなんてなぁ」

 

 顔を見られたショックで、つい反射的に逃げ出してしまった。

 そもそも陽菜多はこのイベントに参加する気は無かったのだ。

 男の娘ルックスで転生したせいで周りから馬鹿にされ続けた陽菜多は、ずっと引きこもり続けていた。容姿を馬鹿にされたり気持ち悪がれたのは数知れず、誰にも顔を見せまいとして生きてきた。

 今回のイベントだって、唯一の友人に半ば無理矢理捩じ込まれたようなもんであり、その友人がいなければ不参加を貫くつもりだった。

 ――と、考えごとをしていた陽菜多だったが、

 

「あ、いた」

「h0rwjしおうぇxふいwboyuueioeoehwhfwixええええぶばっ!!!!!!!!!? 」

「………………いやビビりすぎだろ」

 

 あっさりと瞬に追いつかれてしまい、人間の喉から出たとは到底思えないような悲鳴をあげてひっくり返ってしまった。

 …………瞬からすれば、なんか凄く申し訳ない気分だ。

 

 気を取り直し、瞬と陽菜多は屋上のフェンスに寄りかかりながら隣り合う。

 暫しの沈黙の後、瞬が口を開いた。

 

「陽菜多…………だよな。小学校以来か」

「そう、だね」

 

 瞬の言葉に、陽菜多からのぎこちない返事が返ってくる。

 

「……………………随分とデカくなったよね」

「当たり前だろ、10年近く経ってんだから」

 

 

 

 ――そう。

 瞬と陽菜多は小学生の時に出会っている。

 

 小学校にあがってすぐの時、陽菜多はその男子離れした容姿故に早々から虐められていた。

 それを見かねた唯と瞬の手によっていじめっ子共はボコボコにされたのだが、その件がきっかけとなり陽菜多も転校してしまい、それっきり両者が関わりを持つことは無くなった。

 

 が、今日。

 何の因果か運命か、瞬と陽菜多は10年の歳月を経て再会を果たした。

 長きにわたる離別が、気まずい沈黙となって両者を包み込む。

 さて、どうしたものだろうか。

 

「…………やっぱり気持ち悪いよね、こんな女々しい顔した奴なんか。きっとみんなもそう思ってるに違いないよ」

「お前…………」

 

 陽菜多の吐き捨てた言葉に、瞬はどう返したもんかと悩む。

 

 その時。

 ガコンッ‼︎‼︎ と、瞬達の足元の床が無くなった。

 

「おぬよおわあっ⁉︎  」

「ぐひいんっ‼︎⁉︎ 」

 

 床が無くなったことにより、当然ながら瞬と陽菜多は重力に従って下の教室へと落っこちる。

 …………というかなんでこんな仕掛けが学校にあるんだ? 今回のゲームのためだけに校舎を改造したとかじゃあるまいし、まさか自分達が知らなかっただけで元からあったりしたのだろうか?

 

「って………………陽菜多、大丈夫か? 」

「う、うん。なんとか」

 

 瞬は床にうちつけた尻をさすりながらあたりを見渡す。

 教室内は照明がついていないうえにカーテンが締め切られているため非常に暗く、辛うじて開いてる扉から覗く廊下の光だけが頼りだ。

 とりあえず照明だけでもつけようかと瞬が立ち上がったその時。

 

「あれ、逢瀬くんだ」

「んあれ、知り合いだったりする? 」

 

 志村と緑髪の少女が教室内へと入ってきた。

 確か志村はWチームだったはずだ。

 しかし、志村のチームは他のメンバーが見当たらない。瞬達Aチーム同様に別行動でもしているのだろうか。

 

「志村…………? 」

「横にいるのは確か………………にじさんじの北小路(きたこうじ)ヒスイさん? 」

「お、わたしを知ってるとは中々通だねお嬢さん」

「いや男ですけど」

「マ? その顔でついてるの? 」

 

 陽菜多の性別を聞いて一瞬固まる北小路ヒスイだったが、よくよく考えたら自分のいるこの業界では見た目の性別なんて全然アテにならないことに気付いたので、すぐに考えを改めた。

 その時。

 

「オーウホウホウホウホウッ‼︎ いよいよため込み過ぎてとうとう迷い込んだねっ‼︎ 」

 

 突然馬鹿みたいに喧しい声がしたかと思えば、その声に続くようにして教室内の照明が一斉に点灯した。

 そして気付く。

 教室後ろに備え付けられたロッカーに腰掛ける、仮面で顔を隠したチャイナドレス姿の女性の存在に。

 

「…………誰だ? 」

「私は謎の百人一首仮面。君たちに試練を課す者さ」

 

 そう名乗った仮面チャイナドレスの女は、不敵な笑みを浮かべながらロッカーから降りてくる。

 が。

 

「…………なにやってんすかトモリさん」

「…………………………………………ぷるぷる、ぼく悪いスライムじゃないよ(震え声)」

 

 そう。

 正体不明の百人一首仮面。

 仮面で目元は隠れているものの、その声とか言動とかはどう考えても港トモリそのひとでしかなかった。

 

「トモリさん何してるんですか。というか何しに来たんですか」

 

 トモリとは面識のある瞬と志村は、当然ながら呆然としている。

 そこそこ付き合いがあるはずなのだが、ここまでくると彼女のキャラが何なのか全然わからない。

 

「…………いや誰だね? わたしは百人一首仮面、正体なんてないさおばけなんてないさ! 」

「いや全方位から見ても見覚えしかないんですけど。せめて顔全部隠すなりしろよ。サングラスで誤魔化せると思ったら大間違いだよ」

「何を言ってるのかワカリマセーンニホンゴデシャベッテクダサーイ」

 

 そう言って白を切る百人一首仮面ことトモリ。似非外国人風なアクセントが妙に腹立たしく感じる。

 が、

 

「ごおおおおおおおおおこんな時に便秘がああああああああああああああああああああああっ‼︎ 」

「あのー大丈夫? 無理しない方がいいよ」

「おええええええええええ二日酔いぐええええええええええええええ」

「思い出したかのように吐くなっ‼︎ 」

 

 腹を押さえて(うずくま)るトモリと、思い出したかのようにその場にゲロりだすヒスイという地獄みたいな光景を見せつけられ、瞬は決心する。

 さっさと終わらせてこの場からおさらばしてやろう。こんな馬鹿馬鹿しい光景をこれ以上陽菜多に見せたらどんな悪影響が出るか分かったもんじゃない。

 と、そうこうしているうちに腹痛の波が引いたのか、トモリが立ち上がる。

 

「このゲームはデュオ戦ッ! 互いの入手しているぬいぐるみを全て賭け、勝ったチームが総取りする大一番なのだよっ! 」

「うっぷ…………イチかバチかの大勝負ってわけか、いいじゃん」

「あ、あのう北小路さん? 具合悪いんだったら無理しないで……」

「ここでやらねばなおしにじさんじの名が聞いて呆れるっ、あたしゃやるよ! やってみせるよっ‼︎ 」

 

 トモリに続いて、先程までゲロゲロこいてたヒスイも立ち上がってきた。

 …………志村の方も中々苦労してそうだ。

 

「さあさっさと戦いたまえこっちは腹痛が酷いんだっ‼︎ 」

「…………お手柔らかにお願いします」

「わるいな、こちとら幼気な少年の心を開かねばならないんでな。本気で行くぜ」

 

 トモリにせかされながらも、各々腹を括って対決に臨もうとする。

 どんなゲームが待ち受けているのかはわからないが、やるからには負けるつもりはない。

 震える陽菜多の背中にそっと手を置きながら、瞬は深呼吸をする。

 

「ではルール説明からはいr

「ガルダインッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」

 

 が、トモリがルール説明をしようとした直後。

 凄まじい竜巻が天井を突き破ってトモリを押しつぶした。

 

「トモリさんっ!? 」

「――残念だが余興は終わりだ仮面ライダー。お前らはこれからハンティングゲームの得物になるんだから」

 

 竜巻によって屋上から一階まで貫通した縦穴から、誰かが飛び降りてくる。

 先程までの楽し気な雰囲気なんてとうに吹き飛んでしまった。

 肌に感じるこのピリついた空気を、瞬はよく知っている。

 ここは既に戦場と化してしまっている。戦わなければ生き残れない。そういった残酷無比なルールに塗り替えられてしまっているのだ。

 

 穴から飛び降りてきたのは、一人の青年だった。

 見た感じはどこにでもいるような、ちょっとチャラい大学生といったところか。

 だが、その全身から漂っているのはあまりにも濃すぎる敵意と悪意。それらの存在が、彼がまともな人間ではないことを証明してしまっている。

 咄嗟に他の皆を庇って瞬が前に出るのと、青年が自らの正体を明かすのは同時だった。

 

「変っ身!!!! 改め――ペルソナァッ!!!! 」

《KAKUSEI ZIRAIYA》

 

 瞬間、再び突風が教室内を襲う。

 瞬も陽菜多も志村もヒスイも、そのあまりの強さに耐え切れずに教室の壁に叩きつけられる。

 

 そして瞬が起き上がった時、教室の中央には忍者装束を着たカエルの怪人が立っていた。

 ――オリジオン。

 転生特典を暴走させた転生者のなれの果てにして、世界崩壊をもくろむギフトメイカーの尖兵。

 

 その怪人――ジライヤオリジオンは、両手に持ったクナイの刃先を瞬に向けながら声高らかに叫ぶ。

 

「テメエを殺せばオレもギフトメイカーの仲間入りだっ‼︎ お前に倒された転生者達(なかまたち)の恨みはオレがはらしてやるっ‼︎ 」

 

 ここから先は戦場。

 守るべきもののために全力で戦え。

 

 

 


 

 

 

 

 西校舎一階 中央階段前

 Aチーム(逢瀬瞬・九瀬川ハル・白上フブキ・ラプラス・ダークネス・天馬咲希・剣持刀也・儚芽陽菜多

 

 

 

 

 その頃、置いてけぼりをくらったハル達はというと。

 

「ったく、どこ行ったんですかね。ふたりとも足が速いんですからもう」

 

 絶賛ご機嫌斜めであった。

 2人の追いかけっこに追随してやろうとしたハルだったが、生来のインドア気質からくるスタミナのなさが仇となり、瞬と陽菜多を完全に見失ってしまっていた。

 そもそもの話、仮面ライダーとしていくつも視線を潜り抜けてきた瞬と普通のオタク女子のハルとでは脚力や体力の面では話にならないレベルでの差があるので、この結果は当然ともいえよう。

 

 スマホを使えば一瞬で解決するのだが、生憎ハルのスマホは昨晩の充電を忘れていたせいでうんともすんとも言わないし、ゲーム開始時に作ったL●NEのグループに至っては既読無視が多数で全然活用されていない。駄目だこいつら。

 

 ………………で、困り果てたハル達はというと。

 

「とりあえず私達で先行きます? 」

「え、でも彼置いてけぼりにするのっていいんですか? 」

「ルール上は問題ないから安心して」

「いやでも、なんか気が引けるなぁ…………」

 

 暇に耐えかねて勝手に動き始めていた。

 なんだか申し訳ない気持ちになる咲希だったが、他の連中はとっとと階段を上がりだしたので、慌ててその後を追う。

 

 そうしてハル達がやってきたのは、二年一三組の教室。

 十三組といえば、登校免除をもらえるレベルの超特待生が全国から集められたクラス――というのが一般の生徒達の認識だが、その実は通常(ノーマル)特例(スペシャル)では収まりきらない異常(アブノーマル)の溜まり場。

 そうとは知らずに、ハル達は教室に足を踏み入れる。

 直後、ハルの足元に何かが転がってくる。

 

「これは………………スーパーボール? 」

「よく来たな」

 

 教室の中央。

 寄せ集めらた机に足を置きながら歓迎の声をぶつけてきたのは、どう見ても高校生には見えない小柄な少年。

 ――二年一三組・雲仙冥利(うんぜんみょうり)

 飛び級で高校に入学した風紀委員長であり、職務遂行の為ならば過激な行動も厭わない性悪説論者。

 そして、彼の背後には多数の風紀委員のメンバー達。

 

「喜べよ、ここではオレ達風紀委員がお前らの相手をしてやる。わざわざ病み上がりの身体を圧してきたんだ、ちったあ善戦してくれよ? 」

 

 そう言って笑みを浮かべた雲仙は、酷く恐ろしかった。

 この学園の生徒であるハルは、彼の恐ろしさをよく知っている。

 実際、ハルは表情的には全く怯えてないのだが、身体はバッチリと震えている。

 

「凶悪冷酷無慈悲な悪童風紀委員長…………奴が現れたらそれは死刑宣告(しどうせんこく)ッ…………噂以上の恐ろしさと気迫ですね」

「表情筋微塵も動いてない奴に言われてもイマイチ説得力に欠けるな…」

 

 そうツッコミを入れた剣持の声も、酷く震えている。

 この場の空気は、完全に雲仙が掌握していた。

 

「んなに怯えなくても大丈夫だっての、別にガチで殺り合うワケじゃないんだからよ」

「…………その言葉、本当なんだよね? 」

 

 ケラケラと笑う雲仙をどうも信じきれないフブキ達。

 

「じゃあ始めようか、オレが行うのは――」

 

 雲仙が嗤う。

 その時。

 

 

「悪いがゲームはここで終いだ」

 

 

 バリバリバリバリバリバリバリンッ‼︎‼︎‼︎‼︎ と。

 教室中の窓を根こそぎかち割りながら、何かが外から教室内へと突っ込んできた。

 

「ぎょわああああッ⁉︎ どこだなんだっ⁉︎ 」

「うわああああっ⁉︎ な、な、な、何ですか一体ッ⁉︎ 」

「ッ………………誰だ」

 

 皆がパニックになる中、雲仙だけは動じることなく、教室の中央を凝視していた。

 ガラスの破片とひしゃげた机の残骸の中に、誰かが立っている。

 赤い坊主頭の、軍服のような服装の男だ。

 雲仙に睨まれながら、男は怠そうに首を回す。

 

「モブキャラにわざわざ自己紹介するのって怠いんだが…………まあどうせテメエら全員これから俺が殺すんだ。冥途の土産代わりに名乗ってやんよ。獅子田盾利(ししだたてとし)――ここからは俺の戦場だ、死ね雑魚共」

《KAKUSEI GUNDAM‐AEGIS》

 

 直後。

 真っ赤な何かが狭い教室中を乱反射した。

 

 

 

 

 楽しい余興の時間はおしまい。

 ここからは悪意渦巻く戦争の時間だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




実は陽菜多と瞬の出会いは既に書いております。
池袋編を見返してみると「あれ、多分このシーンのことだよな?」とうっすらわかるんじゃないでしょうか。
……でもこれだけじゃわかりにくいと思うので、引き継ぎ陽菜多の掘り下げは進めていきます。



○オリジオン紹介のコーナー

アンムーブオリジオン/来動制止
出典:アンデッドアンラック
能力:視界内の物体の停止

自身の視界に映ったあらゆるものの動きを否定する能力を持つ。

オリジオン形態でなくとも能力は行使可能。
ただしその場合、オリジナル同様に「能力発動中は自身の四肢を動かしてはならない」という制約が機能してしまうため、普段は電動車椅子に乗って行動している。
本人曰く、別に足が不自由なわけではないとのこと。


獅子田盾利/ガンダムオリジオン・イージス
出典:機動戦士ガンダムSEED
能力:現時点では不明

ジライヤオリジオン/花坂影丸
出典:ペルソナ4
能力:現時点では不明


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