「はいどうも皆さんこんにちは! かのんです!
第19回キャラコメンタリー始めます!」
「まずは日常回Bの3回目だ。軽音部編その2といった所か」
「短いですがコメントしていきます!
では、VTRスタート!」
『オラァ! 良い音出してるか!!』
『はいっ!! サイコーな音を出してます!!!』
『全力全開だよっ!!』
『……このノリは軽音部として微妙に間違ってないか?』
『やる気があるのは結構な事でしょう。多分……』
「な、なかなかロックな感じがするね」
「お前、意味分かって言ってるか?」
「……あんまり」
……練習終了後……
『あ、そうそう、この後ちょっと時間ある?』
『まだ大丈夫ですよ~』
『今日は陸上部の方は休みだから大丈夫』
『私も~』
『う~ん……この時間だと後でお母様から怒られるかもしれませんが大したことはありませんね。何でしょうか?』
「「「「大したことだよね(ですよね)!?」」」」
『いえ、勝手に言わせておけばいいので本当に大した事はありません』
『……結って、結構なお転婆だよね。
まあいいや。そういう事ならできるだけ手早く済ませよう』
「結さんがサラッと凄い事言ってるね」
「母親の支配からは完全に脱却しているようだ。
ただまぁ、恨みはあるものの育ててもらったという恩もしっかりとあるらしい。
程よい反抗のバランスを考えてはいるようだ」
「程よいバランスねぇ……」
「完全に正しいバランスを作り出すのは人間には恐らく不可能だが……まぁ、頑張ってるらしい」
『みんなさ、この部室があって凄く助かってるよね』
『そりゃね。陸上部の練習も行きやすいし』
『私も助かってるよ。誰も居ない時なら勉強したい時にも一応使えるし』
『料金がかからないのもかなり良いですね。お金は有限なので』
『私も助かってます!! 凄い音を出しても誰からも怒られないので!!』
『おいエリー、たまに間違えてアンプのつまみを最大にするのは徐々にで良いから治していこうな?
ここでは怒らないって言うより呆れられてるだけだから』
『うぐっ!! す、すみません……』
「部屋を喜ぶ理由に個性が出てるね」
「場所代を理由に挙げてるのが結なんだよな。ホント成長してるな」
「ちひろさんは具体的な理由は言ってないけど……ちひろさんにとっては何が一番の理由なんだろうね?」
「さぁなぁ……」
『まあそれは置いておいてだ。
この部室を用意してくれた桂木に何かお礼したいと思うんだよ。
何か良い案は無いかっておもってさ』
『そう言えばそうでしたね。バタバタしていたのですっかり遅くなってしまいました』
『確かに……何もしてなかったね、私たち』
『ってわけでエリー、何か意見は?』
『えっ私ですか!?
えっと……神様はゲームが何よりも好きなので邪魔しないのが一番の恩返しかもしれませんね……』
『むむむっ、確かにそうかもしんないけど、それはイカンでしょう』
「エルシィにしてはよく分かってるじゃないか」
「それには同意するけど、ちひろさんの『それはイカン』っていうのにも同意しておくよ」
「面倒だな全く」
…… で! ……
『神様! 今何か欲しいものありますか?』
『………………小阪達に伝えろ、礼など要らんと』
『ふえっ!?!? どどどどどうして分かったんですか!?』
「桂馬くん早いよ!!」
「グダグダした展開なんて時間の無駄だからな」
『桂馬くん、少し良いかな?』
『手短に』
『大丈夫……だと思うよ。ちょっとした質問だから。
桂馬くんはさ、どうして小阪さんの部活作りに協力したの?』
『……そう、だな。興味を持ったからだな。
僕の事を散々バカにしていたあの小阪がその僕にあれだけ真剣に頼みごとをするんだ。
奴が最後に何を成し遂げるのかを見てみたかった。それを児玉ごときに邪魔されるのは癪だったんでな』
『なるほどね。となると……しっかり演奏の練習をして上手くなった演奏を発表するのが一番の恩返しになりそうだね』
『……そうなるな』
「この時のお前って結論ありきで喋ってたのか?」
「う~ん、『具体的なモノは要らない』っていう結論にはするつもりだったよ。
私からの質問の答えを聞いて無理の無い範囲で誘導できそうだったんでああなったよ」
「お前のおかげでエルシィも一応は納得して引き下がってくれた。
助かったよ、ありがとな」
「いえいえ。桂馬くんの妻として当然の事です!」
「当時は間違いなく結婚してないんだが……まぁいいや」
……翌日……
『とまあそんな感じでした……』
『う~ん……理解はできるんだけどさ、バンドを頑張るのはあくまでも私たちの目的であって恩返しとはまた別だと思うんだよね。
もっとこう分かりやすいのは無いの?』
『そう言われましても……』
『…………あー、やめやめ。発想を変えよう。
桂木が欲しがってる物を送るんじゃなくて、桂木が喜びそうな物を送ろう』
『……それ、余計に難しいですよね?』
『ええい! つべこべ言わずに考えるんだエリー!』
『無茶言わないでくださいよ……』
「こんな話の流れになってたのか」
「流石に言いくるめられたのはエルシィさんだけだったか。
いや、エルシィさんもあんまり納得はしてなかったけど」
「そうだな」
「……ところで桂馬くん、桂馬くんが欲しいものって何?」
「……やはり、時間だな」
「やっぱりゲーム? 満足してるならそれでもいいけど……」
「いや、お前と過ごす時間だ」
「っっ!?!?」
「……なんてな」
「えっ、今の冗談? それとも本気?
ねぇってば!!」
『それじゃあさ、最近駅前にできた話題のお店のお菓子を送るとか』
『それ、ちひろさんが食べたいだけですよね?』
『そ、そうだけどさ! いいじゃん! 自分が欲しい物から考えるってさ!』
『神様、前に甘い物が苦手って言ってた気がします』
『ダメか……他に意見は? それじゃあ京!』
『そこで私に振るんか。欲しい物欲しい物……
……あ、そう言えばシャーペンの芯を切らしてた。後で買っておこう』
『それなら……結っ! 何かある!?』
『……母の声が届かない家、ですかね』
『スケールがデカすぎるよ!!!』
『ふふっ、家というのは流石に冗談です。
桂木さんはゲームが趣味なのですよね? でしたらゲーム機やソフトを送れば良いのでは?』
『あ~……それは無理。
あいつ、ゲーム機なんて死ぬほど持ってるし、ソフトも多分死ぬほど持ってる。
よっぽどの物を送らないと喜ばれないよ』
『そうですか……それなら仕方ありませんね』
『それじゃあ…………どうしようか』
『ちょっ、ちひろ!? 私は!?』
『だってさ、歩美に聞いても靴とか答えそうだもん』
『そ、そんな事……無いもん』
『ほぅ? じゃあ歩美は何が欲しい?』
『え、えっと……新しいスパイク……とか』
『それってほぼ靴じゃん!!』
「結の意見が一番まともに聞こえるな。
問題は、僕が満足するようなゲームはそうそう無いという事だが」
「その辺を知らないからこその真っ当な意見だったね」
「『五位堂』の家の力を使えば僕でも手が届かないようなレア物も入手できるかもな。
そんな事はまずしないだろうが」
『……よしエリー、この中から決めてくれ。
1、時間
2、駅前で売ってるお菓子
3、シャーペンの芯
4、家
5、スパイク
さあどれがいい!!』
『いや、この中から決めるんですか!? ロクなものが無いですよ!?』
『……うん、分かってる。ちょっと言ってみただけ。
時間……お菓子……シャー芯……家……スパイク……う~ん、難しい』
『神様に喜ばれるもの、喜ばれるもの……』
「シャーペンの芯がさり気なく候補に入ってるね……」
「消耗品だからある意味一番助かるけどな」
神様の性格を考えると実用的な物の方が喜ばれそうですよね。
やっぱり時間……いや、それだと何も送らないって事ですからねぇ……
甘いお菓子がダメなら甘さ控えめのお菓子……いや、神様って食事すら面倒くさがってましたね。
シャーペンの芯は……少なくなっていたら後でこっそり補充しておいてあげましょう。
家、せめて倉庫は……よく考えてみても無理ですね。結さんなら用意できなくもないかもしれませんが、やっぱり無理でしょう。
スパイクは論外です。普通の靴ならまだしも、スパイクなんて邪魔になるだけです。
『…………ん?』
『どうしたエリー、何か閃いたか?』
『いえ、大した物じゃないんですけど……』
「この流れでアレを思いついたと。
って言うか本当にエルシィが閃いてたんだな」
「エルシィさんの知能指数が上がってる気がするけど……どうなんだろう?」
「こういうモノローグがあったなら……エルシィでも何とかなるんだろう。きっと」
……翌日!……
神様への贈り物を用意できた私たちは神様の家……と言うか、私の家に集まりました!
「お前の家じゃねぇよ!!」
「そうだよ! 私たちの家だもん!!」
「いや、お前の家でも無いよな?」
「えっ? あ~、ごめん。
今後の為にもお金はあった方がいいからお義母さんの家にお世話になろうと思ってるんだけど……
やっぱりアパートとか借りて2人暮らしの方が良い?」
「何の話だ!! そういう話じゃないだろうが!!」
『おじゃましま~す!』
『へ~、カフェと繋がってるんだ。何か少し親近感湧くな~』
『そう言えば京って家がクリーニング屋だっけ?』
『うん、そう』
『アルバイトの募集などは……していないようですね』
『ゆ、結? もしかしてアンタお金に困ってる?』
『そういうわけではないのですが、なるべく早く自立したいので。先立つ物があるに越したことはありませんから』
『すげー事考えてるなぁ……』
「原作の結さんは家のお金を結構遠慮なく使ってた気がするけど……本作の結さんはかなり自重してるよね」
「家に反抗しておいて家からの恩恵を享受するというのはおかしいだろうという筆者の判断だな。
原作の結は……五位堂である事自体は捨てようとしていなかったのか? いやしかし、あの五位堂なら許嫁とか宛てがわれても全く不自然では無いんだが……」
「……あの結さんの態度を見る限りだとお見合い写真とか送られても即座に破り捨てそうだね」
「……同レベルの行動力の持ち主のお前が言うなら間違い無さそうだな。
そうなると原作でよくもまぁ自由に活動できたなという疑問は残るが……母親が意外と甘かったのかもな」
『あれ? エリー、西原さんって居ないの?』
『今日はお仕事みたいですねー』
『仕事? バイトか何か?』
『あっ、えっと……そんな感じです』
『? ……まあいいか』
『と、とにかく、神様を呼んできますね!!』
「もしここでお前が家に居たら……どうなってたんだろうな?」
「ちひろさんの嫉妬イベントの二の舞になりそうだね」
「面倒くさくなる事は間違い無いな」
『そうだね。それじゃあ手短に。
まず、部室の件でお礼を言わせて欲しい。ありがとう、桂木』
『……感謝は受け取った。それで?』
『もう一つだけ。これ、贈り物』
『贈り物だと? 僕にか?』
『他に誰が居るのよ。ほら、開けてみて』
『……靴?』
『そう、靴。
エリーから聞いたけど、ゲームショップ巡りとかするからそこそこ外出はしてるんでしょ?
だったら長時間歩いても疲れないような良い靴があったら良いんじゃないかって』
『なるほど。よく考えたものだ。
……高原あたりの案か?』
『実際に靴を選んだのは私だけど、考えついたのはエリーだよ』
『エルシィが!? おい、嘘は良くないぞ』
『いや、ホント。ちょっと信じがたいけど』
『2人とも! どういう意味ですか!!』
「台本形式ではないので少々分かり辛いが、靴を選んだのは歩美だな」
「靴に一番詳しそうなのは歩美さんか、あるいは京さんだと思うけど、長時間歩いても疲れないような旅行用の靴にも詳しいのかな?」
「……さぁな。実はちひろとかの方が詳しいかも……いや、あいつなら靴選びはおしゃれさを優先してそうだな。
やはり陸上部連中が一番だろう」
「贈り物かぁ……私が桂馬くんにあげた『物』ってなると婚姻届くらいなんだよね
桂馬くんは何か欲しいものある? 時間以外で」
「PFP」
「……ゲーム関係以外で」
「そう言われてもなぁ……」
(……いっその事指輪でも送ったらどうだ?)
「凄く魅力的な提案だけど……指輪って高いんだよねぇ……
送るならちゃんとした物は買いたいけど、学生結婚するとなると結構カツカツになりそうだからさ」
(確かに買うとなると少々値が張るが、手作りなら全く問題ない。
お前たちには丁度いいだろう)
「簡単に言ってくれるな。そんな事できるのか?」
(土壌から金属成分を抽出し、錬金術の要領で貴金属へと元素変換する事は可能だ。
なんなら、ミスリルとかヒヒイロカネとかオリハルコンとか、そんな感じの特殊金属でも精製するか?)
「何か聞くだけで凄そうな金属だね!?」
「金……いや、金ピカの指輪も微妙だから白金とかでも十分だと思うが……どんな金属なんだそれは」
(色々あるが……総じて理力への適応性が高い事が特徴だな。一部例外もあるが。
待てよ? 親和性の高いアクセサリ……
……お前たち、首輪が鬱陶しいと思った事は無いか?)
「へっ?」
※
その後、メルクリウスの助けを得てミスリルを生成し、首輪とほぼ同じ術式を刻み込んで活用し、首輪が完全にお役ご免になるのですが……ザックリと省略します。
なお、『ミスリル』という言葉の原典は『指輪物語』だそうです。錆びる事も無いので指輪にピッタリですね。
「おっと、これでおしまいか」
「やっぱり短かったねぇ……」
「かなり密にコメントを入れたつもりが、流石に限界があるな。
それじゃ、次行くぞ」
「うん、それじゃみなみ編、いってみよ~!」