「はいどうも皆さんこんにちは! 中川かのんです!
第6回キャラクターコメンタリー、始めていきましょう!」
「今回は栞の攻略編。
……今回はあんまりコメントする事無いかもな。原作とそこまで変わらんし。
ある意味早めに引かれた奴は不遇なのかもな」
「うーん……一理あるのかな」
「まぁ、始めてみようか。実際にどういうコメントになるかはやってみれば分かる。
では、VTRスタート」
『あ、そうだ桂馬くん。今日の放課後って時間ある?』
『ゲームが忙しい』
『……えっと、もしよければ勉強教えてほしいんだけど……』
『勉強だと?』
「この会話、何か変な誤解が発生してたよね?」
「ああ。麻美編での授業中でのメールのやりとりであっただろ?
『今大丈夫か?』みたいな質問に『後で勉強教えてくれれば』って」
「…………あ、ホントだ。確かにそう返信してる」
「お前、今までのやりとり全部保存してるのか?」
「うん! だって、桂馬くんがくれた大切な言葉だからね!」
「…………そういうわけで、その時の事だと勘違いしたわけだ」
「私としては普通に色々と勉強を教えてほしかったんだけどね……」
「らしいな」
『おい、ちょっと待て』
『え? どうかした?』
『この前の授業の所だけじゃないのか?』
『え?』
『…………もしかして、今年度が始まってから今日までやった内容全部の復習なのか?』
『えっと、そのつもりだったんだけど……あれ?』
『……もしかして、全科目をやるつもりだったのか?』
『で、できればその方が……いえ何でもないですゴメンナサイ』
『……ふっ、ふふふっ』
『え? 桂馬くん……?』
『ふっはっはっはっ!
いいだろう。30分でカタを付けてやる!!』
『えええええっっ!? 朝言ってたのって授業1コマ分の話だよね!?』
『そんな事知ったことか! やるぞ!!』
『え、あ、う、うん』
「……何ていうか、ゴメン」
「気にするな。本当に30分で終わったからな」
「う、うん……」
「……ところで、今回からトランプによるランダム抽選が始まったから栞編になる事は全く予想してなかったわけだよな。
だから麻美編でのあの何気ないメールのやりとりは伏線でもなんでもないわけだ」
「そういう事になるね」
「うちの筆者はこうやって過去の描写を伏線と言うか、話のネタに仕上げる事が結構ある。
気をつけて探してみると面白いかもな」
「……お前、ゲームって書いてある棚に真っ先に向かったな」
「うん。桂馬くんと話せる良い感じのネタが無いかなって。
見つかったのは囲碁将棋とか麻雀とかだけだったけど。
「って言うか麻雀まであるのか。学校の図書館に」
「言われてみれば確かに。賭け事のイメージが強いのによく通ったね」
「まぁ、原作に出てきたわけでもないから筆者の趣味でしかないわけだが……」
「う~ん、桂馬くんは将棋はできてるよね。他の卓上ゲームはできるの?」
「フッ、当然だ。僕は神だぞ?」
「……今度やってみようかな」
「また岡田さんが騒ぐんじゃないか?
『顔良し歌良し(中略)囲碁や麻雀まで打てるアイドル』って」
「うぅぅ……ありそう」
「いっそのこと突き抜けてみたら面白いかもな」
「他人事だと思って……そう言うなら桂馬くんも手伝ってよね!」
「……ま、善処しよう」
「次は料理の棚か。
……『おいしいけんちん汁の作り方?』」
「原作で出てきたやつ……かな?」
「ああ、そんな事もあったな。
ウルカヌスを撒く為に破いたやつか」
「そうらしいね」
「……しかし、アレはあくまでもページの内容がけんちん汁だっただけで、本のタイトルではないよな?」
「…………そ、そうだね」
『図書委員かぁ……』
『何か問題があるの?』
『いや、最近ゲームで多いんだよ図書委員。
だから飽きたなぁって』
『いや、飽きたって……攻略どうするの?』
『やるよ。やるけどさ。
二番煎じのつまらん奴だったら抗議のユーザー葉書出してやる』
『……どこ宛に?』
「結局、栞さんは桂馬くんのお眼鏡に適ったのかな?」
「ああ。一応な。詳しくはもうちょい後で解説するとしよう」
「おっけー。
……私も図書委員キャラで攻めたらどうなるかな?」
「止めておけ。既に使い古されているジャンルだ。付け焼き刃で挑もうとしない方がいい」
「そっか……ありがと、桂馬くん」
『典型的な控えめの図書委員といった感じだな。攻略は楽勝だ。
……と、思っていたんだが……』
『え? 何かあったの!?』
『……モノローグが出ない』
『…………え?』
『モノローグだよ! 心の声を描写する奴だ!
普通は画面の下に出てくるだろう!!』
「……この時は『何言ってるんだろうこの人』って思ったよ」
「ぐっ、意外とくるものがあるな……」
「あれ、効いてる? じゃあ毒舌系キャラに転職を……」
「止めてくれ!」
「ウソウソ。ちょっと普通じゃない所も大好きだよ」
「……それは果たして褒められているのか?」
「場合によるんじゃない? 普通じゃないって事が欠点だとしても、それはそれで私は安心できる。
桂馬くんだって完璧じゃない。完璧じゃないからこそ、欠落を補い合える」
「…………」
「あっ、共依存とかって意味じゃないよ!
ただ、何て言うか……」
「安心しろ。ちゃんと意味は通じている。
ありがとな、かのん」
「う、うん……素直にお礼言われるとなんだか照れるね」
「……なるほど、反撃も一応可能なのか」
「えっ?」
『ふっふっふっ、ついに私の時代が来たんですね!!』
『あーそうだなー』
「私の時代(14行)」
「短い栄光だったな」
「人の夢と書いて儚いって読むけど、悪魔の……女神の夢はどうなんだろうね?」
「あいつほぼ人みたいなもんだし、やっぱり儚いんじゃないか?」
「だね」
『…………お、お待たせしました。こちらがこの図書館にある『ゲーム』に関する本全部、になります。
……ぜ、全部で1057冊です。
……ゲームの本とだけ言われたので、囲碁将棋などのボードゲームから、最近のテレビゲーム、他にもゲームと名の付くものを題材にした本をご用意しました』
「うわっ、凄っ!」
「そう言えばお前は見てなかったか。
色んなゲームで図書委員を見てきたが、ここまでやる奴は初めて見た。
だからこそ、やる気が出てきた」
「やる気……それって栞さんが好きになったとも受け取れるけど」
「そういうわけではないが」
「そうだとしても、何か複雑だなぁ」
『この本、『水平思考ゲーム100選』はどの辺?』
『…………上から2番目、左から24冊目です』
「水平思考ゲームって何?」
「ああ、ルールとしては非常に単純だ。
まず、出題者と回答者に別れる。出題者は基本的に1人だが、回答者は複数居ても問題ない。1人でもいいが」
「ふむふむ」
「そして、出題者はある物語を語る。そうだな……一番有名な『ウミガメのスープ』でも語るか。
『男は崖の上のレストランでウミガメのスープを頼んだ。
ひと口食べた後、男は崖から飛び降りて自殺した。
一体何故?』
こんな感じだな」
「えっ、ど、どういう意味?
何があったの!?」
「いくつかのマイナーチェンジはあるが、概ねこんな感じだ。
そして、訳が分からないのも普通の事だから気にするな」
「それはちょっと安心だけど……あの、何をすればいいの?」
「回答者は出題者に対して無制限に質問する事ができる。
但し、その質問は『はい』か『いいえ』で答えられるものに限る」
「……質問! そのスープには毒でも入ってたの?」
「回答、いいえ。
そうやって質問を繰り返す事で真相を解き明かすゲームだ。
質問に回数制限を設けたり、返答に感嘆符を付けて重要な質問は強く『はい!』『いいえ!』と付ける事もあるな」
「へぇ。面白そうだね」
「あと、逸脱しすぎている質問は『関係ない』と返答を返す事もある」
「……質問! 桂馬くんは私の事が好き?」
「回答、関係ない。
明らかに問題とは関係ない質問だったな」
「うん」
「……この『ウミガメのスープ』は水平思考ゲームの中でも特に有名な問題だ。
読者の皆さんが回答者として参加する機会もあるかもしれないからここでのネタバレは控えておこう。
どうしても真相が知りたいのであればネットで調べられるが……ゲームで暴く方がきっと楽しいぞ」
「桂馬くん、今度一緒にやろう!」
「ゲームの片手間で良ければ付き合ってやる」
『全部スキャンしてハードディスクに移しちゃえば、本なんて全部捨ててしまえるよ。君はどう思う?』
『…………
『ん?』
『ばかぁぁ
「ルビ機能の活用による小声の表現だな」
「えっ、そっちをコメントするの?」
「ああ。話の内容は原作通りだし。
最近の機能を使えばフォントサイズを小さくするとかもできる気がするが……ルビ機能はお手軽に使えるんで便利だな。
皆さんも書く機会があるなら使ってみるといい。多用し過ぎると見づらくなるが」
「ルビ機能をオンにしてないで閲覧すると妙な事になっちゃうんだけどね……」
※
ルビ機能をオフにしていると例えば上の文であれば『ばかぁぁ(ぁぁぁぁ……)』と、何か微妙な表記になります。
一応、ルビ機能をオンにしてから読んでほしいと呼び掛けてみましたが……前書きをオフにしている方もいらっしゃるでしょうし、呼びかけた所で確実にやるわけじゃないから安定はしませんね。
「……今度もうちょい機能を調べてみるか。フォントサイズ調整機能とかあるなら差し替えるかもしれん。
手間はかかるが、確実に表現してくれる……はずだ」
「使いこなせば色々と面白い事もできるんだけどね……」
「他の使い方としては
これも何か強(・)調(・)みたいになってしまう事もあるな」
『これは……真っ赤です! 今の日本はこんなのが街を闊歩しているんですね!!
黒船の時代が終わって今は赤車の時代です!!
しょーぼーしゃ……カッコいいです!!
私、また賢くなってしまいました! どうしましょう!!』
「…………」
「…………」
「……エルシィさん、何をやってるんだろう」
「……この世界線でも消防車の呪縛からは逃れられないんだな……」
「ミネルヴァさんになった今でも……やっぱり逃れられないんだろうね」
「女神化しても中身はポンコツのままだからな」
『ねぇねぇ、何入れる? 私はバンプ入れたい!』
『かのんちゃんの曲入れようぜ!』
「図書委員たちによる会議風景だな」
「私の名前がさり気なく出てるね……」
「原作でもアニメでも無かったな。筆者の趣味だな」
「さすが作者さん、よく分かってるね」
「…………原作やアニメで名前が挙がらなかったのはそもそも論じる必要すら無かったほど強力だったからかもしれん。
と言うことは、名前が挙がったのは逆に……」
「……流石にこじつけじゃないかな?」
「さぁな」
『んじゃあ俺はアイマス!』
『若木、それゲームだから』
『何!? じゃあときメモ!!』
『いや、それもゲーム……』
「ここでさり気なく名前が出ている『若木』というのは原作者である『若木民喜』先生の事だ。
アニメで実は出ているからそれのオマージュだ」
「原作者さんかぁ……
原作者さんでアニメと言えば、他にも何かあったよね?」
「……確か女神編でギター弾いてたとか聞いたことあるな。
ちひろの曲、『はじめて恋をした記憶』を弾いたらしいぞ」
「それもあるけど……桂馬くんの歌の作詞とかもしてたよね」
「な、何故あの歌の事を知ってる!」
「歌うのは規約的にマズいかなぁ……
らららら~、ららららららら~、ららら~らら~らら~」
「やめろぉ!!」
※
アニメ第1期オープニング曲である『The World God Only Knows』の末尾の部分である『集積回路の夢旅人』の作詞は若木先生です。
一言で言うと桂馬の黒歴史です。内容が知りたい方は原作1巻を買いましょう。(ダイマ)
『あ、神様ダメじゃないですか! 図書館の本に落書きなんてしちゃダメですよ!』
「桂馬くん……攻略の為とはいえ公共物に落書きはどうなの?」
「ああ、気にするな。アレは訂正だ。
間違った情報を修正しただけだ。むしろ感謝してほしいな」
「う~ん……情報が間違った本かぁ……
それでも勝手に修正するのはどうなんだろう?」
「出版社の方に報告すればしっかりと修正されるかもしれんが、面倒だしな」
「……まぁ、落書きよりはマシ、かな?」
『……と、図書館の本に、落書きをしてはいけません』
「栞さんにしては勇気出したね」
「あれだけ煽ったんだからこれくらいやってくれなきゃ困る」
「相変わらず訂正してたんだよね?」
「いや、アレは純粋な書き込みだ」
「ええっ!? 図書館の本にそれはどうなの?」
「安心しろ。だってあの本は……」
『それ、僕の本。図書館の本じゃないよ』
「……僕の私物だ」
「えげつないね……栞さんが勘違いするのも無理は無いよ」
「そう言えば、あの時の本は没収されたっきり返ってきてないんだよな。
内容は大体頭の中に入ってるし、本なんて情報量の割には場所取るんで要らないけどな」
「また栞さんに怒られそうな事を……」
「事実だ」
『あ、このくらいなら直せます!
羽衣さん、お願いします!!』
「羽衣さんが酷使されてる……」
「この辺から羽衣さん過労死フラグが立ったのかもな」
「羽衣さん……今後も無事に過ごせるといいけど」
『しばらく見ない間に凄い事になってるね……』
『ああいうタイプのキャラは口数が少ないだけであって心の中では人一倍考えている。
むしろ喋れないからこそ、こういう行動を取るほど追い詰められると言うべきか』
『そ、そそそそんな事より、ここここれからどうするんですか神様!!!』
「ようやく私の合流だね。私が見てない間はあんな風になってたんだね」
「この頃はまだ役割分担がハッキリと分かれてたから途中経過を知らせたりとかも無かったんだな」
「そう言えばそうだね。私が本格的に攻略に関わるようになったのは結さんの話からかな?」
「次章だな」
「次章だね。となると本章は私が本格参戦する前の最後の章になるのかな?」
「確かに、そういう事になるな」
「ここまでは殆ど桂馬くん1人で頑張ってたんだね。お疲れさま」
「1人? おいおい、忘れちゃならん奴が居るだろ」
「……ああ、アレだね。そうだった」
「ああ。羽衣さんを忘れちゃダメだ」
「その通りだね!」
(……ミネルヴァが泣くぞ)
『………………』ゴゴゴゴゴ
「栞さんがダルマを抱えて凄いオーラを放ってるね」
「屋上を破って侵入してきた僕を迎え撃とうとしたらしいな。
もっと武器になりそうなもんがいくらでもあるだろうに……」
「じ、実は鉄製のダルマだったのかも!」
「そんな重たいもんを振り回したら使う本人の方が危険そうだがな」
「う~ん……確かに」
「このダルマはアニメでは結構目立つように出てくるが、実は原作でも出てきている。
栞が立て篭もっている最中にカウンターの上に置かれているな。
当然、片方だけ目が入っている」
「ダルマを使う時は片方だけ目を書いて入れて願掛けして、その願いが叶ったらもう片方の目を入れてあげる……っていうのは説明するまでもないか」
「本を守り切ったら目を入れるつもりだったんだろうな。
あんな強行手段で守った所でまたすぐ捨てられるだろうが」
「それくらいは栞さんも分かってただろうけど、それでも行動せずにはいられなかったんだろうね」
「喋れないあいつには行動を起こすしか道が無かったからな」
「あ、桂馬くんと栞さんが暗がりで抱き合ってる!」
「確かに事実だが妙な言い回しをするんじゃない」
「いーなー、栞さん。ホント羨ましいなー」
「わざわざ棒読みにするな。仮に嘘だったとしてもお前なら滑らかに喋る演技くらい楽勝だろうが」
「いやいや、素で話すと流暢になるからあえて一手間かけて棒読みにする事で強い主張をしているんだよ!」
「そうか。だからと言ってお前と暗がりで抱き合うような事はせんぞ」
「桂馬くんのケチ!」
『……『話したいけど普通に話せない』という意味では吉野麻美と似ていたのかもな』
『え、そうかな? 似てるようで全然違うと思うけど』
『……そうだな。共通点はそこだけか』
「麻美の場合は喋る事自体はできていた。しかし和を乱す可能性のある自己主張ができなかった。平均値を演じる事で自分と周囲の空気を守っていた。
栞の場合はそもそも喋る事ができなかった。しかし内心では強い反対意見を持っていたり過激な台詞を放ったりしている。
『話したいけど普通に話せない』という共通の悩みのはずなのにその根っこの部分は実に対照的だな」
「麻美さんの場合は『内容』が問題で、栞さんの場合はそもそもの話すっていう『行動』に問題があったんだよね」
「麻美に必要だったのは『揺るぎない仲間』、栞に必要なのは『きっかけ』だな。
……麻美はともかく栞はキス無しでも普通に攻略できそうな気がするな」
「確かに……でも実際には麻美さんの攻略は失敗してたんだよね?」
「……まぁな。やはりギャルゲー的属性が無いと攻略にバグが出るな」
「そろそろ終わりか。
それじゃ、今日はここまでだ」
「次回、五位堂結編『アナザールート』は来週お送りします!」
「難産だったようだな。投稿が途絶えてから2ヶ月と1日かけてようやく完成したようだ」
「随分と中途半端な……」
「ちなみに、今のはわざわざ調べたのではなく筆者が暗記している。
何でわざわざそんなの覚えてるんだという疑問は……次回話すか」
「では、また来週~!」