もしエル キャラコメンタリー!   作:天星

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結編 アナザールート

「はいどうも皆さんこんにちは! 中川かのんです!

 第7回キャラクターコメンタリー、始めていきましょう!」

 

「今回は五位堂結攻略編だ。

 本作のある意味での転換点だな」

 

「初めての恋愛を使わない攻略、そして私による攻略だったね」

 

「筆者としてはかのん主導の攻略はもっともっと後の予定だったらしい。

 にも関わらず今回やった理由は主に2つ。

 1つは……抽選で結が選ばれたからだな」

 

「原作での結さんの展開を考えると……私が指を咥えて見てるだけなわけが無いもんね」

 

「そしてもう1つの理由は……最後に回すか。

 前回言ってた『2ヶ月と1日をわざわざ覚えてる理由』にも通じる」

 

「概要説明……は大丈夫かな。

 それじゃ、VTRスタート!」

 

 

 

 

 『神様! 軽音部に入りませんか!!』

 『断る』

 『即答ですか!?』

 

 

「……あれ? 当時ってまだ軽音部無いよね?」

 

「筆者もトランプをドローした時同じ事を思ったようだな。

 お前の言う通り、軽音部はまだ存在していない。

 エルシィが勘違いしてるだけだ」

 

「無いならそもそも何で軽音なんて言い出したんだろう?」

 

「何かアニメに触発されたとか言ってたな」

 

 

 

 『……ちなみに、どんなアニメを見たんだ?』

 『え? えっと確か……』

 

 

 『この事件の犯人は平田で間違いない!

  何故なら、凶器となったこのギー太郎の持ち主は平田だからだ!!』

 『それは違うぞ!! 痕跡なんていくらでも偽造できる! 痕跡が付いていたからって凶器とは限らない!

  真犯人は別のギターを用意して、それで殴ったんだ!!』

 『じゃあ誰だって言うんだ、あいつを殴った真犯人は!!』

 『……山吹だ』

 『なっ、正気か!? あいつも被害者の一人だったはずだ!!』

 『だけど、残された可能性はこれだけだ。

  あいつが真犯人で間違いない!!』

 

 

「……何、このアニメ」

 

「分かる読者には分かるだろうが、コレの元ネタはP○Pソフトの『ダンガンロンパ』だ」

 

 ※

 「それは違うよ!」「それは違うぞ!」等の台詞は結構有名なのではないかと。

 

「正確にはシリーズ2作目となる『スーパーダンガンロンパ2』だな。

 そのゲームのキャラクターの中に『澪田唯吹』とかいうどこかで見たことあるような名前のキャラが居る」

 

「……『けいおん!』で見たことあるような名前だね」

 

「原作の軽音部に関しては原作者も『けいおん!』に影響されてたらしいからな。

 ただ、単純に同じものを引っ張ってくるのはつまらなかったので一捻り入れたようだ」

 

「捻りすぎじゃないかな……作品の雰囲気が全然違うよ?」

 

 ※

 『けいおん!』は部室でお茶を飲んだりお菓子を食べたりしてるほのぼのした話。なお、軽音の練習してる場面はほぼ無い。

 『ダンガンロンパ』は人がバンバン死ぬ上に誰が犯人なんだと身内を疑ってギスギスするデスゲームもの。

 雰囲気は540°くらい異なる。

 

 

 

 『確か、こんな感じでした!!』

 『……これは果たして軽音部に関係があるのか?』

 『はい、何者かに放課後食べる予定だったケーキを叩き潰されて、その犯人を探し出すという軽音部ならではの場面です!!』

 『殴られたの人じゃなかったのかよ!?』

 『? はい。軽音部で人が殴られるわけないじゃないですか』

 

 

「正論だけどっ、正論だけどさぁっ!!」

 

「流石にダンガンロンパそのものだとエルシィは見ないだろうからなぁ……

 そんな理由で、会話はともかく内容は『けいおん!』寄りになっているようだ」

 

「ギターでケーキを叩き潰されてる時点で『けいおん!』ではないと思うんだけど……」

 

「どんな世界なのかはもう筆者ですら謎らしい。細かい事は気にするな」

 

 

 『まあいい。別に駆け魂狩りに支障が出ないならお前が部活に入ろうが一向に構わん。

  だけど、お前楽器とか使えるのか?』

 『はい! カスタネットなら完璧です!!』

 『お前軽音舐めすぎだろ!!』

 

 

「当然これもけいおんネタだな」

 

「うんたんっ、うんたんっ!

 ……流石に軽すぎないかな」

 

「軽音楽の定義はそこまで厳密なものじゃないからカスタネット叩いて軽音と言い張る事も一応可能だ。一応な」

 

 

 

 『とりあえず、透明化するなり何なりして適当に見学してみりゃあ良いんじゃないか?』

 

 

「見学……でも、そもそも無いんだよね?」

 

「そうだな。当時も僕は知らなかったが、あの時軽音部は存在していない」

 

「でもエルシィさんが部室を見つけ出して……って違う! これ軽音じゃない!」

 

「吹奏楽部の部室だな。音楽をやってるから軽音だと勘違いしたようだ」

 

「そして唯さん……じゃない、結さんと遭遇するわけか……」

 

「結の名前も実はけいおんから来てるのか? 命名ルールがあったのは名字の方で、名前はいくらでも変えられるから有り得ない話ではないか」

 

 ※

 神のみヒロインズの名前は近畿日本鉄道の駅名から来ています。

 白鳥だけは無いみたいですけどね。

 

 

 

 『退きなさい!!』

 『ゴフッ』

 

「結さんの母親かぁ……そう言えば今頃どうしてるんだろう?」

 

「急に反抗的になった娘に対して胃を痛めてそうだな。

 きっと一丁目の医者の所で処方してもらってるだろう」

 

「何でわざわざ住所を限定したの……?」

 

「二丁目はヤブが多いらしいからな。

 あくまでも結の母親の主観だが」

 

「あのお母さんの主観かぁ……

 ある意味正しいんだろうけど、正し過ぎて間違ってるような判断をしてそうだね」

 

 

 『か、神様大丈夫ですか!?』

 『う、く、大丈夫……あああああ!!』

 『か、神様!?』

 

「ど、どうしたの桂馬くん!?」

 

「映像に突っ込むな。すぐ分かるから」

 

 『僕の、僕のPFPがぁぁぁああああ!!!!』

 『……えと、大丈夫そうですね』

 

「……だ、大丈夫そうだね」

 

「大丈夫なわけがあるか!! PFPが壊れたんだぞ!!

 ……はぁ、本作初のPFP破損だな」

 

「あれ? そうだっけ。

 原作ではちょくちょく壊れてた気がするけど」

 

「最初に歩美に轢かれるイベントはお前に対する反応に置き換えられてる。

 エルシィによる水洗いもセンサーのスイッチを入れるイベントに置き換え。

 お前のスタンガンもご都合主義でダメージを抑えられた。

 麻美編と栞編は……そもそも壊れるようなイベントが無かったな」

 

「神回避してるね……」

 

 

 

 『まあまあ結さんこんな場所で一体何をしていたの今日はお茶道と生け花のお稽古の日でしょう。結さんの為に今日から新しい先生をご招待しているのよ。少し無理言って遅れさせてもらったから急いで行きましょうね。私が探した先生だからきっと結さんも気に入るわよ。前の先生は庶民向けのみすぼらしいお稽古ったけど今回は五位堂家に相応しい風格と気品を持つ先生だから安心しなさい』

 

 

「うわっ、長い……」

 

「今調べてみたら句読点込みで176字のようだ。

 この無駄に長い台詞を結母が登場する度に作らんといけなかったのが本章が難産だった理由の1つだな」

 

「えっ、これが理由なの!?」

 

「あくまで理由の1つというだけだ。

 ただ、苦労した分ちゃんと中身も気にしているらしい。1人の主観でしか語られていないのでやや説明不足な所は否めないが」

 

「……これの内容としては、

 『今の先生をクビにして新しい先生を呼んだ。結さんには無断で。

  前の先生は『庶民向けのみすぼらしいお稽古』をしていた』

 この辺までは確定情報。ここからちょっと邪推すると、

 『みすぼらしいというのはあくまでも五位堂基準であり、ただ厳しいだけじゃなくて庶民に受け入れられるような親しみ易い茶道、生け花をしていた』

 こんな感じかな?」

 

「それに加えて裏設定として、『結は親しみ易い稽古の方が好きだった』もあるな。

 流石にこれを台詞から読み取るのは不可能だろうが」

 

「結母さん……何やってるの」

 

「悪気は無いんだろうけどなぁ……

 実はちゃんと娘の幸せを願っていたのかもしれないが、読者視点で見るとやっぱり五位堂の家の格を落とさないようにする事の方が大事だったように見えるな」

 

 

 

 『3人での登校なんて久しぶりだね』

 『そうですね~。前に一緒に登校したのっていつでしたっけ? ねえ神様!』

 『……吉野麻美の攻略が始まった日だから3週間くらい前だな』

 『あの時はわざわざ途中で別れたけど、今日はずっと一緒に行けるよ!』

 『そうだな』

 『室長から届いた錯覚魔法その2を使ってますからね!!』

 

 

「まろんちゃん初登場!」

 

「僕視点ではいつもと全く変わらんけどな。

 ……そう言えば『西原まろん』をじっくりと見る機会はあまり無かったな」

 

「外見の説明としては、私が髪を切る前のロングヘア。更に髪色は黒になってるよ」

 

「そう言えばお前のそのピンクの頭、流石に地毛ではないよな?」

 

「うん。七香さんとかと違って純日本人だから地毛は黒髪だよ。

 ただ、アイドルとしてからはほぼ染めてたよ」

 

 ※

 確認してみましたが、原作26巻の過去編の子供かのんの髪色は純粋な黒ではありませんでした。しかし、ピンクという事も無さそうな気がします。

 神のみヒロインは一部を除いて大体黒髪なので、おそらくかのんちゃんも日本人らしく黒髪でしょう。そういう事にしておきます。

 

「確か、髪をショートにしてから人気が出たんだったか?」

 

「まぁ……そうだね。どういうわけか何か外すと人気が上がるんだよ。

 メガネを取った時とか」

 

「外見が変わるわけだからあながち無関係とも言えないか」

 

「……今度は親知らずでも抜いてみようって岡田さんが言ってたよ」

 

「それは流石に関係ないんじゃないか?」

 

「だよね。

 ああ、そうだ。西原まろんの姿だとそのメガネも付いてくるよ。

 顔の印象もちょっとだけだけど変わってるらしいから、その姿を見て私に結びつけられる事はほぼ無い……はず」

 

「メガネか。そう言えば、メガネをかけてる奴ってほぼ居ないな。

 攻略ヒロインの中ではお前だけなんじゃないか?」

 

「そう言えばそうかも……あ、でも檜さんはサングラス付けてたよ」

 

「……まぁ、一応メガネか」

 

「あと、私は良くは知らないけど『神ねーさま』って人も着けてるって聞いたことが……」

 

「そいつはカウントするな!!」

 

 

 

 

 『ところで桂馬くん、攻略の進捗状況は?』

 『今回は楽勝だ。早ければ今日中に決着が付く。そうなればお前も仕事の調整をする必要が無くなって助かるな』

 

 

 

「……明らかにフラグだね」

 

「くそっ、どうして僕はこんな事を言ってしまったんだ!!」

 

「本当に今日中に終わってたら相当楽だったのにね……」

 

 

 

 

 『娘に何をするかぁあああ!! 五位堂家の愛娘に暴行を働くなど命を失う覚悟があっての事なのですか?』

 『あ、あの、お母様……』

 『まあ結さん無事ですか? 私はあのケダモノに襲われている所をはっきりと見ましたよ。すぐに警察を呼んでお医者さまも呼びましょう。まったく、だから共学ではなく女子校にしようと申しましたのに。あの学園長、『最高の環境をご用意致します』なんて嘘ばっかりだったわ。きっと五位堂家の寄付が目的の出まかせだったのだわ』

 

 

「マシンガントークその2。

 面倒だったせいかコピペ……もとい、引用が目立つな」

 

「舞島学園は結構セキリュティがしっかりしてるから、ここ以上の学園って近場には無さそうだけどね。

 と言うか、あったら私もそっちに通ってる」

 

「アイドルとしては女子校に通った方が安心できるか」

 

「うん。でも舞島学園は元々は女子校だっただけあって細かい所もしっかりしてるし、理事長が白鳥さん……この街の有力者だからマスコミからの圧力にも対抗できるからね。

 私にとってはかなり良い環境……らしいよ」

 

「……そう言えば、本作ではあの爺さんは出てこなかったな」

 

「過去編はカットだから、出番が無いねぇ……」

 

 

 

 『桂馬くん、どうしたのその格好?』

 『エルシィの羽衣で作ってもらったタキシードだ。この格好で今から結を迎えに行く』

 『え? 今から? 急ぎすぎじゃない?』

 

 

「結さん攻略も大詰めだー。今回はラクショーだねー」

 

「だったら良かったのにな……」

 

 『何ボサッとしてる。お前も、一緒に……』

 ドサッ

 『け、桂馬くん!?』

 『神様!?』

 

「……まさかあんな事になるとは思ってなかったよね」

 

「全くだな」

 

 『……大丈夫です。

  ……え? あれ?』

 『っ! あなた! 自分の名前を言ってみて!!』

 『へ? あの……え?』

 『自分の名前! 早く!!』

 『え、あの……五位堂結……です』

 

「お前、あの一瞬で察したのか?」

 

「『桂馬くんじゃない!』っていうのは一言で分かったよ。

 それなら一体誰だろうって思ってあの質問をしたよ」

 

「よく気付けるな……

 まさか、これも伏線なのか?」

 

「う~ん……筆者さんの意見としては、

 『恋愛の記憶があるなら確実に気付けるだろう』

 『無かったとしても気付けてもおかしくはないかもしれない』

 こんな感じだったみたいだね」

 

「また何とも曖昧な」

 

「もちろん筆者さんは私の記憶がある事が前提で書いてるから、この場面は迷わず書いてたみたいだね」

 

 

 

 

  ……入れ替わり生活 結Side……

 『では、このページの主人公の男の心情、分かる奴は答えてみろ』

 『はい先生!』

 

 

「うっわぁ……凄い違和感」

 

「何やってるんだろうな、あいつは」

 

「桂馬くん、見た目は普通にイケメンだからね。

 中身もイケメンだと勘違いしちゃうのはある意味仕方ないかな」

 

「おいおい、どういう意味だ」

 

「中身が変人である事は否定しようがないと思うよ。

 そんな桂馬くんが大好きだけどね」

 

 

  ……入れ替わり生活 桂馬Side……

 『五位堂さん! お、オレと付き合ってください!!』

 『全くナンセンスだ』

 『え?』

 『お前は告白というものを舐めているのか?

  いいか、告白というのはゲーム次第では最重要イベントだぞ? 唐突に起こしてどうする?』

 『は、え?』

 『こういうのは告白から逆算して、インパクトのある出会いから始めてイベントを積み重ねて行き、完璧に準備を整えてから告白するんだ』

 『は、はぁ……』

 『それを手紙一つで呼び出して、屋上なんていうテンプレな場所で無難な台詞で告白なぞ、バカにしているのか?』

 『え? いえ、あの……』

 『別にテンプレの全てが害悪だというわけではない。だがお前の告白は工夫が無さ過ぎる。もっと努力をだな……』

 『し、失礼しました!!』

 

 

「桂馬くん、全力全壊だね……」

 

「おい、字が間違ってるぞ」

 

「間違ってないよ~」

 

「……そうか」

 

「間の悪いタイミングで告白してきた男子は可哀想……でもないか。

 結さんの家の事を考えるとそこらの一般庶民が付き合えるとも思えないし、最悪の場合はあの結母に目を付けられるから。

 ある意味幸運だったのかもね」

 

「この男子生徒に関しては特に何も設定が無いんで『実は良家の嫡男だった』という設定を後付けする事もできるが……そんな奴がこんな所で何の捻りもなく告白するわけが無いか。

 家の力とかを使って文字通りに『許嫁』にするとかになりそうだ」

 

「五位堂くらいの家だと本当に許嫁が居てもおかしく無さそうだよね……」

 

「仮に居たとしても今の結なら……しっかりと相手を見極めた上で返事を返すんだろうな。

 親の言いなりにはならない。しかし、過度に反発するわけでもない。

 純粋にお互いの相性を見極めるだろう」

 

「結さんには色々とお世話になったよね。私たちの結婚式には呼んであげないとね!」

 

「何で式を挙げる前提になってるんだ」

 

「え、桂馬くんは式は挙げない派? それでもいいけど、何だか味気ないなぁ……」

 

「訂正しよう。何で結婚する前提になってるんだ」

 

「……?」

 

「いや、そんな素でポカンとするなよ!」

 

「さぁ次いってみよ~」

 

「おいっ!?」

 

 

 

 『ところで、今後の予定とかって聞いてる?』

 『え? えっと……しばらくそのまま……だったかな。

  結さんは自分で考えて動くような経験が無かっただろうからしばらく外の世界を冒険させてやれとかなんとか』

 『え、桂馬くんがそう言ったの?』

 『え? はい。確かにそう言ってましたよ』

  (う~ん……その方針の攻略は最短ルートに比べて結構時間がかかると思うんだけど……)

  (まぁ、別に良いか。確か妖気が出てないのであれば軽く一ヶ月は大丈夫のはずだし)

 

 

「あれ? 今回はモノローグまで流れてる」

 

「キャラコメの目的の1つが伏線のまとめだからな。必要そうな場所では流れるらしい。

 モノローグというものはよほど自分自身が心の中で思っている事だ。だから、嘘を吐いたり隠し事をする必要は無い。

 ……まぁ、ツンデレのモノローグは事実と異なる事がよくあるが、そこは考えなくていいな。

 そういうわけで、よほど捻くれた奴以外は嘘を吐けない場所だ」

 

「当時の私が読者さん達を意識して喋ってるわけが無いもんね」

 

 ※

 たまにあるメタ発言は除きます。

 

「今回の伏線は、『妖気が出ていないのであれば軽く一ヶ月は大丈夫』という部分だ。

 何で覚えてるんだよっていう」

 

「1週間の記憶が曖昧なら、あの辺のエルシィさんの説明も曖昧のはずだよね。

 あくまでも曖昧なだけだし、あの時の事は攻略序盤だから覚えててもおかしくはないけど」

 

「解釈次第では鮮明に覚えていてもおかしくはない。

 そして、記憶があるなら間違いなく鮮明に覚えている場所だな」

 

 

 

 

 『駆け魂……そうか。結の身体の中に居るのか』

 『駆け魂が自分の中に居る時の嫌な感じとその影響。そのくらいは私も記憶してるよ』

  (私の攻略が始まった時≒歩美さんの攻略が終わった時と私の攻略が終わった後とを比較するだけだ。問題なく記憶している)

 

 

「うわぁ、これも伏線かぁ……」

 

「先ほお前が言った事だが、作中の登場人物が読者を意識しているわけがない。

 だから、このモノローグは読者に配慮したものではない。自分に対する説明だな」

 

「私の持っていた設定でこの発言をして大丈夫かって事を吟味してるんだね。

 言われるまですっかり忘れてたよ……」

 

「この時は僕が不調だという事もあったからスルーされてるが、僕が万全の状態だったら『何で覚えてるんだ』って指摘を入れていたかもな。

 即座に返事を返されてただろうからあまり意味は無いが」

 

 

 

「この後はカラオケボックスに移動して作戦会議だね」

 

「カラオケボックスは筆者自身も友人と勉強する時とかに使った経験があるらしい。

 低コストで部屋を借りられるから誰かと密会するには絶好の場所だ。

 あと、一応本業が歌手のかのんならカラオケボックスは身近な場所だしな」

 

「一応って何! 一応って!!」

 

 

 

 『せっかくだから歌ってこうよ。お気に入りの歌を思いっきり歌えば胸のつかえも少しは楽になるかもよ』

 『歌だと? いや、僕は別に……』

 『ホラホラ、私も歌うからさ。アイドルの生歌を聞ける滅多に無い機会だよ』

 『……そう言えば、お前ってアイドルだったな』

 『そう言えばって何!? そう言えばって!!』

 『あ~、はいはい。それじゃあ折角だから何か歌うか』

 

 

「……私たち、ちゃんと成長できてるよね?」

 

「……多分な」

 

 

 

  ……姫様攻略中……

 

「僕が結の身体で寝込んでた間、お前もちゃんと頑張ってくれてたんだな」

 

「勿論だよ! とは言っても、大した事はしてないんだけどね。

 結さんの目を桂馬くんに向けさせたり、ちょっと罪悪感を煽ったりしたくらいで」

 

「十分だろ。自信を持って選択肢を選ぶというのは簡単な事じゃない。

 僕くらいになると選択肢の先のルートが透けて見えるが、お前はそうじゃないだろ?

 ホント、よくやってくれたよ」

 

「……そっか。ありがと、桂馬くん」

 

「……ただ……」

 

 『侵入者だ! 奥様に報ゴフッ』

 『な、何だコイツら応援をグハッ』

 『さぁ、お兄様が居るのはあっちの方です! 急ぎましょう!!』

 『う、うん……』

 

「……これは、誘拐の風景として間違ってる気がするのは僕だけか?

 もっと隠密行動を心がけるものだと思うんだが」

 

「奇遇だね。当時の私も同じ事を考えてたよ」

 

 

 

  ……エルシィさん、魂度(レベル)の概念説明後……

 

 『……この分だと何か他にも言い忘れてる事がありそうだな』

 『山ほどありそうだね……』

 『そ、そんな! 信じて下さいよ!!』

 『『信じてるよ。悪い意味で』』

 『ヒドいですよ2人とも!!』

 『だってねぇ、攻略の手法からして説明不足だよね? キスまでしなくてもちゃんと心のスキマは埋まったし』

 『心のスキマを埋める上で恋愛が()()良いって言ってたから他の手法があるのは薄々分かってはいたが……』

 『それはそうですけど……一番良い方法なんだから良いじゃないですか!』

 『……確かにそうなんだよねぇ……理想の方法だとは思うんだけど……』

 『そうだな。これからも基本的には恋愛による攻略になるか』

 『そうだね。これからも宜しくね』

 『ああ、こちらこそ』

 

 

「本章が初めての『恋愛に頼らない攻略』だったね」

 

「実際には半分くらいは入ってただろうけどな。

 決め手になったのは結母と対峙させて決着を着けさせた事だったな」

 

「心のスキマを直接狙った攻略だったね」

 

「今まではハッキリと分かれていた僕達の役割分担がこの章から曖昧になっていくな。

 何というか……すまんな」

 

「ううん、こっちこそ。この責任をずっと押しつけちゃっててごめんね」

 

「……別に構わないさ。僕はどんな状況でも最善の選択肢を選んでいただけだ。

 攻略の責任なんて特に気にしちゃいない」

 

「それでも、ありがとう。これからは私も一緒に背負っていくよ」

 

 

 

 

「これで終わりか。今回は結構伏線が多かったか?」

 

「と言うより、私の出番が多かったかな」

 

「確かに。お前の言動全てが伏線と成り得るからなぁ……」

 

「それは伏線って呼んでいいのかな……

 

 ところで、最初の方に言ってたよね。投稿に2ヶ月と1日かかったとか何とか」

 

「ああ、本章は非常に難産だった。

 その一番の理由としては『恋愛に頼らない攻略』をやってしまっていいのかという事だ。

 単純に読者受けするのかという理由と、あと女神の宿主が足りなくならないか不安だったようだ」

 

「宿主……そっちの理由もあるのか」

 

「3名が固定だったからあと3名の宿主さえ確保できれば破綻はしない。

 そして、歩美、麻美、栞の3名を攻略済みだったからその気になれば破綻回避は簡単だった。

 しかし……あんまり候補が少ないと『攻略対象者以外の宿主』を気付かれやすくなる。それを嫌ったようだな」

 

「う~ん、でも結局は美生さんが宿主だったよね? 恋愛を使ってないのに」

 

「当時は『恋愛が絶対条件』と想定していたようだ。

 ちなみにこれはミネルヴァとメルクリウスも含まれている」

 

「メルクリウス……桂馬くんも最初は恋愛する予定だったって事か」

 

「そういう事だ。まぁ、最終的には諸事情で吹っ切れて恋愛にはこだわらなくなったがな」

 

「なるほどね」

 

「そうやって迷いをかかえながら書いてたせいで凄く遅れたらしい。

 そして、更新が途絶えてから2ヶ月後……の数時間ほど前にある感想が送られてきた」

 

「2ヶ月後の同じ日付の16時頃……とかかな?」

 

「大体そんな感じだ。

 内容としては……残念ながら詳細は覚えていない。再調査してみたら件の感想は運営に消されていたんで詳細な文はもはや闇の中だ」

 

「消されてたって……どんな文章なの……」

 

「簡単に言うと、筆者を罵倒する文面だったな。

 やる気が無いならそもそも始めるな……みたいな感じだったかな。それが強い口調で書かれていた」

 

「運営さんに暴言として対処されるレベルの文だったって事だね……」

 

「その感想を受けて筆者はまずこう思ったそうだ。

 あと数時間待てなかったのかな……と」

 

「あと数時間で丁度2ヶ月だったね」

 

「筆者は月単位で締切りを一応決めている事が多い。前作も『休載期間は1ヶ月』とか『1ヶ月後に間に合いそうに無い。ごめんなさい』みたいな活動報告を上げたりしてたし。

 だから、2ヶ月という区切りで再開するのは筆者の中ではそう不自然な事ではない。

 読者から見れば知ったことかと思うかもしれんが……長期間途絶えてる事に対して文句を言ってるくらいだから最終更新日くらい把握してたはずだ。

 投稿日時を見ればいつも21時に投稿してた事も分かるはずだ」

 

「それだったら……私も数時間くらいなら待つかな」

 

「筆者はその渾身のギャグを受けてスイッチが入ったようだ。

 ウジウジと悩んで読者を待たせるわけにはいかない……と」

 

「運営対処されるレベルの罵倒を受けたら普通はヘコむと思うんだけど……」

 

「実際問題そこまで酷い文面には感じなかったようだ。更新が途絶えてやる気が無くなりかけてたのは事実だから妥当な指摘だしな。

 その感想の返信では多少の皮肉は混ざっているが、そこそこ純粋に『罵倒する程に期待して下さってありがとうございます』と返したらしい」

 

「勇気あるなぁ……」

 

「妙な感想には皮肉で返すのが筆者のデフォだからな。まぁ、そんな感想がそもそも少ないからそんな事が言えるわけで、本当にヤバいメッセージが届いたらそんな余裕は無いだろうが。

 そんな感じで、21時になるまでの数時間で猛ラッシュをかけ……ギリギリ間に合わず翌日に投稿したという事だ。

 そういうわけで2ヶ月と1日という休載期間は筆者の中では良い思い出になっている。

 ここで強引に進めたおかげで『恋愛を使わない攻略』にも抵抗が無くなったからな。

 今ではその人にかなり感謝してるよ」

 

「その人が口調が強いだけの人なのか、渾身のギャグを放ったユーモアのある人なのか、あるいはただの荒らしなのかは分からないけど……

 前2つであれば普通に感謝だし、荒らしだったとしたら最高に皮肉だね……」

 

 

 

「そろそろ終わりか。

 それじゃ、今日はここまでだ」

 

「次回、小阪ちひろ編『平凡少女の希望』は来週お送りします!」

 

「舞校2年3連続だ。

 抽選用トランプの呪いが騒がれていたな」

 

 ※

 3連続ヒットの確率計算は当時もやっていますが、実は誤りがあります。

 ネタバレ回避の為に隠していましたが、実は割と早い段階(栞の直前だった気がします)で日永梨枝子さんをドローしており、夏休み開始直後じゃないと厳しいと判断して後回しにしています。

 

 舞島2年に該当するのは栞、結、ちひろに加えて美生、月夜の5名。

 該当しないのは春日姉妹(1枚)、長瀬先生、みなみ、スミレ、七香の5名

 残っていた日常回のカードはかのん3枚、エルシィ2枚。

 駆け魂攻略数4~5の時はハクアを2枚追加。合計枚数は15or17

 

 なので、正しい計算は(5/15)×(4/16)×(3/15)=1/60≒1.7%

 ……当時は1%とか言ってたはずなので多少は上がってますが、やっぱり少ないですね。やっぱりうちのトランプには呪いが……

 

「では、また来週~!」

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