今回はまだ先の話を書くための布石の話になります
「で、お前さんは誰なんだ?」
暗い道のりを歩くなかでスーツ姿の男…レオリオが問いかける
「先ほど名乗った通り、名前はユウです…あなた方と同じ試験受験者ですよ」
話ながらも歩調を落とす気はない
あくまでも課題を通過する為に一緒にいるだけだから
「おれはゴン!ねぇ、君はクイズに正解したの?」
少年…ゴンは俺に興味があるみたいだ
「いいえ…あなた方が通過しなければ私は通過できない状態でした」
悪意を感じないので答えられる事には答えておく
「君はどうして?いやすまない、私はクラピカという」
俺の姿に不審がり近付いて来なかった青年…クラピカ
「クイズをしなかった理由は簡単ですよ…私が地元民なのでクイズが課題にならなかっただけです」
聞きたい事が予想できたので答える
「ここはツラを隠してるやつばかりなのか?」
レオリオはさっきのマスクのやつらの事を言っているのだろう
「怪しい風体なのは申し訳ありませんが私は素顔を晒すのが好きではないのです」
俺の言葉にクラピカが何かを考えるような素振りを見せるが気にしない事にする
「ナビゲーターの方も顔見知り程度ですが知っています。課題の内容まではわかりませんが…」
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「やっと着いたぜ」
ナビゲーターの夫婦の家に着いたのはいいが…
灯りが消えてる?
今までは日中にしか来たことはなかったけどまだ寝るには早い時間だと思うが
「静かだな…我々以外に受験者は来ていないのか?」
何かあるのかもしれない
「入るぜ」
ガチャ
メチャクチャに荒らされた室内
倒れている男性
そして
キルキルキルキル
ガシャン
戸を開けて中にいたのは…
「な!魔獣!」
こちらが身構えた瞬間に女性を抱えた魔獣が外に飛び出して闇にまぎれた
「ユウ、レオリオ!怪我人を頼む」
「任せとけ!」
俺とレオリオを残し、ゴンとクラピカは森の中を魔獣追跡に向かった
女性を救出しにいくのだろう
こちらも待つ間に男性を助ける
「こんばんは…簡単なご挨拶で申し訳ありませんがまず手当てをしますね」
傷口を確認している隣でレオリオが鞄を開けていろいろな薬を出している
傷口の消毒、体の固定、注射、他にも汚れた所を拭いたりと素人の俺から見ても手際がいい
「レオリオさん?それは?もしかしてお医者様だったのですか?」
見た目と喋り方から軽薄なイメージがあったが意外だ
「まだ卵だよ、それより近くの川から水汲んで来てくれ」
言われるままにしよう
俺ができる事は手伝いくらいしかないみたいだ
「いってきます」
部屋に転がっていた子樽を手に、走ってもと来た道を進んだ
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「妻が…妻を…どうか…」
見た目ほど傷は深くねぇ
出血も直に止まるだろう
チッ…気分が落ちてりゃ治るもんも治らねえじゃねえか
「大丈夫だ!今は俺の仲間二人が助けに行ってる!」
旦那を横にしながら体の下にシーツをひいて痛くないようににする
「奥さんが帰ってきた時に旦那が倒れてたら心配かけるぜ?」
ガラにもねえ事行ってるのはわかってる
一人じゃなかったら言えてねえやコンチクショーが!
ガタン
ユウが入ってきた
「帰ってきたか、けっこう早か
言い終わる前に木の棒を打ち下ろしてきた
「ユウ、何しやがる!?」
旦那をかばいながらとっさに鞄で受けたが体勢が悪い
「試験のライバルはここで減らした方がいいでしょう?」
ユウの目的は俺か
ならゴン達も狙われるな
「ふざけんじゃねぇ」
押し返す反動でタックルかましながら外に出す
少し間合いがあいたがすぐにユウは向かってくる
「じゃあお前が落ちろ」
俺の返事に上段からの強力な一撃で返してくる
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ルパッチ・マジック・タッチ・ゴー
バインド・コネクト・プリーズ
ダンッダンダンッ
目標を絡めると同時に取り出したウィザーソードガンの発砲
レオリオと対峙していた俺が持っていた棒に当たって砕け散る
「レオリオさん、大丈夫ですか?」
俺の姿をした者がレオリオを襲っていた
とっさに行動したがまず間違いなく魔獣が俺に成りすましたのだろう
「くっ」
バインドの拘束から抜けようとしていたのを力を込めて黙らせる
念の為、周りを警戒しつつ水をレオリオに手渡した
「ユウ…じゃあこいつはニセモンか!?」
魔獣の俺が姿を戻した
やはりさっきの魔獣だった
確か変幻魔獣【凶狸狐(キリコ)】
「これが課題ですか、ナビゲーターさん?」
レオリオの言葉の返事ではなく小屋に向かって声をかける
そこには怪我をして安静にしているであろう旦那が立っていた
「これ以上するなら本当に怪我させますが良いですか?」
銃を向けつつ聞く
「降参です!すみません、拘束を解いてもらっても良いですか?」
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「刺青から古代スミ族の事に気付き、博学をもって見事私達が夫婦でない事を見破ったクラピカ殿」
「レオリオ殿は正体こそは気づいていませんでしたが応急処置は医者以上に早くて的確、それに妻の身を案じるふりをしていた私に対する力強い励ましの言葉、感動しました」
「それに人間離れした運動能力、魔獣をも見極める観察力を持つゴン殿」
「最後にユウ殿!私達の事に気づく洞察力と魔獣さえ圧倒する戦闘力に恐れ入りました」
俺達の評価らしい
特にレオリオは顔を赤くしてそっぽを向いている
「合格だ!君達4人は責任もって会場まで案内しよう」
キリコが変化して羽を広げ、その足に掴まり空を行く
ザバン市…今回のハンター試験会場に向かうのだろう
遠くに港が見えた
いってきます
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「ところでユウ…さっきのは何だ?」
レオリオを助けた時のバインドの事だろう…
あまり他人に話すものではないが仕方ない
「説明しづらいのですが…簡単に言えば魔法です、私は魔法使いですから」
仮面ライダーの事を言っても理解できないだろう
「魔法!?すごい!どんなのできるの?」
ゴンが目を輝かせながら聞いてくる
なんだろう…
今日知り合ったばかりなのにこんな話をするなんて…
試験会場までの供なだけのはずなのに…
この3人…おもしろいな
本当はキリコ編は飛ばす予定だったんですがこのままだとゴン達との接点が無さすぎるので入れました。
次回から本試験が始まりますがそろそろ主人公の秘密を解禁していく頃だと考えてます。