うちの閻魔様がいちばん可愛い!!! 作:映姫様にペチペチされ隊
ある日の終業後のことだ。
またまた小町と非番が被ったので飲みに行くことになったのだが、事務所を出たところで帰り支度をする映姫様に会った。
「ご苦労様です。終業ですか?」
「はい、映姫様こそ非番ですか?」
微笑む映姫様にでれでれしつつ聞くと、どうやら今から1日非番だそうだ。
「俺と小町も非番なんですよ明日。だから飲みに行くところで」
「そうですか。また以前のように羽目を外しすぎないように」
映姫様が苦笑しつつ忠告する。表情豊かな映姫様最高っす。
ふと出来心で一緒に飲みに行きませんか?と誘ってみた。
「そうですね。たまには、いいかもしれませんね。それに、また困った事を吹聴しないよう、見張る必要もありますからね」
え?来ていただけるんですの?
いやっふぅううう!!
生きててよかったぁ!!!
映姫様とお酒。映姫様とお酒。映姫様とお酒。映姫様とお酒。映姫様とお酒。映姫様とお酒。
そんな事を考えつつ、準備を終えた映姫様と共に小町との待ち合わせ場所に向かったところ小町に「顔が気持ち悪い」と言われた。心外なことだ。人を捕まえて気持ち悪いとは。ちょっと顔は綻んだかもしれないけども。
さて、突然だが鬼という種族はとんでもない酒豪がデフォルトで存在する。
俺も半分とはいえ鬼であるため、純粋な鬼に比べれば劣るものの強い方である。
対して死神や閻魔という種族は個人で開きがあるものの、概ね鬼よりは弱い。
つまり何が言いたいのかと言うとだ。
「聞いてますか?私だって、説教ばかりしたいわけではないのですよ?」
「ねぇ、聞いてよ。最近彼岸に来る人多過ぎてさ、あたいだってたまには休まないとやってられないわけよ。今夜はとことん飲もう!」
「あ、はい聞いてます」
二人して完全に出来上がってしまったのだ。
俺を挟んで両側から絡み酒のサンドイッチ。
いや、小町はともかくとしても映姫様が出来上がるとは思っても見なかった。最近彼岸に来るやつ多過ぎて獄卒ですら倒れるやつが出まくった1ヶ月だったのだ。二人しかいない閻魔様や、常に川を行ったりきたりしている死神はどれ程忙しくかつ、ストレスがたまったことか。
今回飲みに行くことになったのもそのお疲れ会という話をしたからだ。
でもまさかだ。映姫様が酔っ払うとは。
「どうなんですか?貴方も私を迷惑な閻魔だと思っていませんか?」
映姫様が俺の手をとりつつ、上目遣いで聞いてくる。まるで、雨の日の捨て犬のような表情だ。
なんだこの可愛い生き物。
国宝にしよう。
この写真撮って国宝にしよう。
いや、この映姫様は独り占めしておきたい。俺の脳内と網膜に焼き付けておこう。
「思ってませんよ。映姫様とお話しできて嬉しいですよ僕は。お陰で自炊できるようになりましたし」
「そうですか。んふふ。よかった」
柔らかく微笑む映姫様。
安心したように、体重を預けてきくぁwせdrftgyふじこlp。
寝てる!映姫様が俺に体重預けて寝てる!
待って!それ以上はダメ!理性が!理性が!助けて小町!
「四季様もさ、そんなに説教しなくても、確かにサボったあたいが悪いけど」
ちくしょうこっちもかよ!寝言で愚痴言うなよ!寝てんじゃねぇ、お前んち知らねぇんだぞ!あと、それはサボったお前が悪いよ!
「あ~潰れちまったみたいだな」
「すみません、妹紅さん。勘定頼めますか?」
カウンターごしに妹紅さんに頼む。
「いや、いいけどどうするんだ?」
「おんぶ紐的なのあります?」
支払いつつ聞くと、長めの布を貸してくれた。ありがてぇ。
手早く小町を背負って布で固定する。
次に映姫様を大事に抱き上げて布でくるむ。風邪引かないようにっと。
「ご馳走さま、また来るよ」
「あいよ」
見送られて店を出る。
あいにくと映姫様の家はおろか小町の家も知らないので向かう先は俺の家だ。放置する訳にもいかない。
「んぅ。いつもありがとう◯◯」
映姫様の寝言が聞こえる。俺の名前である。
あ、死ぬぅ~。これは死ぬぅ~。
ややあって家に着いた。途中橋姫に「両手に花で持ち帰りとか妬ましいわ!」と言われたが、彼女の相手は勇義さんに任せよう。
映姫様と小町を俺の布団に寝かせた後に毛布を引っ張り出してくるまる。ワンルームのこの部屋はテーブルと布団と本棚を置けばほとんどスペースがないため。壁際で横たわる。旧地獄は地熱の影響で地上よりも暖かいので風邪は引かないだろう。
最後に映姫様の寝顔を網膜に焼き付ける。
よく考えてみると、酔い潰して女を持ち帰るって普通にクズではないだろうか?
翌朝、いい匂いで目が覚めた。
「おはようございます。勝手に使わせてもらってますね」
映姫様が台所で朝ごはんを作っていた。あ、まだ夢か。さっさと起きないと。
「休みとはいえ二度寝はいけませんよ。いえ、昨日飲みすぎた私が言えたことではありませんが」
羞恥に顔を赤らめつつ映姫様が言う。あ、ここが極楽だったんだ。と言うか記憶残るタイプだったんですね映姫様。
「映姫様も疲れてたんですよ。あ、そうだ今日は地霊温泉でゆっくりしませんか?」
「それは嬉しいのですが、あまり気を抜くわけには」
「昨日の報酬ってことで」
「む、それを出してくるのは卑怯ですよ」
映姫様と温泉が確定した。こんなに幸せでいいのだろうか?明日死ぬのだろうか?
小町も誘おう。二人きりとかいろいろと持ちそうもない。
ややあって、朝食ができたので小町を起こして三人で食べる。
人に朝食を作ってもらうのは何年ぶりだろうか?母さんが他界してからは初めてだな。
卵焼き超うめぇ。味噌汁もうめぇ。
映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。映姫様と温泉。
「落ち着きなさい!」
ちょっと、予約してくる。と映姫様の手紙を持って地霊殿に来てみたら、会うなりさとり様に怒られた。
まあ、確かに浮わついてますけども。映姫様と温泉だし。想像してみろよ。映姫様がお湯に使ってるところ。最高だろう?
「卑猥な事を考えるのをやめなさい!」
あ、はいすみません。
まったくといいつつさとりは三人用の一部屋を日帰りでとってくれた。ありがとさとりん。大好きさとりん。愛してるさとりん。
「さとりんと言うのはやめなさい。あ、あと愛してると軽々しくいうのはやめるように」
そんな言葉を聞きつつ、地霊殿を去る。
やったぜ!これで温泉だ!
という訳で次回より温泉回です。妄想が爆発すれば早くお届けできるかと