ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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【前回の あらすじ】
 
※※※

◇名無しの悪魔◇
卑弥呼たんハァハァ(;゚∀゚)=3
 
◇名無しの悪魔◇
卑弥呼たんハァハァ(;゚∀゚)=3
 
◇名無しの悪魔◇
卑弥呼たんハァハァ(;゚∀゚)=3
 
◇セイジョ☆スキー◇
卑弥呼たんハァハァ(;゚∀゚)=3
 
◆スレ主◆
もしもし、ポリスメン?
 


叶わぬ願い

『さぁ、【日本神話】最後の代表は、実は閻魔様よりも強くて偉い!

誰が呼んだか人呼んで、地獄最恐の鬼ぃさん!

…12月25日。今宵、冥界に日本地獄からのクリスマスプレゼント。

閻魔大王補佐官…酸漿、見参!!』

 

バタァン…

 

呼出(コール)の後、開かれた東ゲートから現れたのは酸漿。

無数の鋲が生えた巨大な鉄棒を担ぎ、無言無表情でグレイフィアが待つ武舞台へと向かっていた。

 

「ケッ!コイツかよ!」

その映像を見て不機嫌面全開、面白く無さそうに吐き捨てる男が1人。

 

「オメー、あの男を嫌い過ぎてるだろ?」

「あの目付きが気に入らねー!」

「いえ、貴方も充分に目付きは凶悪ですよ、コカビエル?」

グリゴリ幹部コカビエルである。

悪魔や天界と違い、堕天使達は【日本神話】とは「姫島騒動」以前にも幾度か拘わりが有り、それなりに知っていた。

 

「アイツは性格も最悪だしな!」

「それは激しく同意だが…お前も充分に最悪だぞ?」

そして酸漿とコカビエルは その際、個人的に色々と有ったらしく、互いに嫌っている間柄だった。

 

「大体 何よりも、あのが気に入らねーんだよ!」

「同()嫌悪っスか?」

 

▼▼▼

「いや…ウヅメさん、儂の方が偉いからね…」

 

場所(ところ)変わって、日本の冥界…日本地獄に在る閻魔殿の一室。

『閻魔様より強くて偉い』のアナウンスに、複雑な表情を浮かべてテレビを観ているのは、日本地獄のトップ、閻魔大王その人だ。

 

「『強い』の方は、否定しないんだね!」

「ん~、まぁ、そっちは…ねぇ?」

それを一緒に観ていた白い犬が、無邪気な笑顔を浮かべて話し掛けていた。

 

「閻魔様~。」

「此方の書類、確認お願いしま~す。」

其処に やって来たのは、大量の巻物(しょるい)を持った2人の少年。

…いや、彼等は『小鬼』という種族であり、白音や卑弥呼と変わらぬ背丈だが、既に成人…青年である。

 

「あ、酸漿様テレビ出てる!良いな~。」

「羨ましい。」

「目立ってる。」

その小鬼の1人がテレビに映った酸漿を見て、羨ましそうに呟き、一緒にテレビを観ていた双子?の少女も それに同調する。

 

「…って、閻魔様、今は まだ仕事時間ですよ?

テレビなんか観てて良いのですか?」

そして も1人の小鬼は、業務時間内にも拘わらず、戦争遊戯(ウォー・ゲーム)を観戦している閻魔に問い掛け。

 

「大丈夫大丈夫、今は休憩時間って事にしとくからさ。

それに ほら、昔から よく言うじゃない?

酸漿君(オニ)の居ぬ間の洗濯…って、ぇえええっ!??」

それに対し、閻魔大王は今は天敵が居ないからか、涼しい顔で切り返したが、その表情は瞬時に一変する。

テレビ画面には、それは正しく鬼神の形相でのカメラ目線。。

恰も此方を睨む様にして、鉄棒を向けている酸漿が映ったのだ。

 

「ん~、あれって絶対に、『帰ったらシバく』って言ってる顔だよね~。」

「バレバレ。」

「全て お見通し。」

「い、ぃぃいや、偶然だよ!

さ、さぁ、休憩終わり! し、しししし仕事しようか!」

「俺は非番だから、この儘テレビ観てるね!」

「休みの日に、閻魔殿(ここ)に遊びに来てるのかよ…?」

 

▼▼▼

『そぉれではぁ~、最終戦闘(ファイナル バトル)ぅ、開始(スタート)おっ!♪』

 

シュタタタタタタ…!

 

戦闘開始の掛け声と同時、先手を放ったのはグレイフィア・ルキフグス。

以前のサトルとの戦闘同様に、無数のナイフを酸漿目掛けて投げ放つが、

 

バキィッ!

 

やはり それはサトルの時と同じく、手にした鉄棒のスイングで全て叩き落とされてしまう。

 

「狙いが正確無比だからこそ、軌道も丸分かり。

そして何よりも軽過ぎ、遅過ぎですね。」

「……………………。」

顔色変えずに話す酸漿に、グレイフィアも表向きは冷静さを装うが、内心は かなり動揺していた。

 

 

 

…ナイフの軌道を読まれた理由は、納得出来ました。

でも、軽くて遅いですって!?

 

 

 

グレイフィアのナイフは当然、只のナイフでは無い。

地上には存在しない、冥界の特殊鉱石から造られた業物だ。

それに、魔力を通わせて投擲しているのだ。

速さも威力も、それなりに自信は有った。

 

「くっ…先日のガルーダが特別な訳で無く、日本神話は皆が こうなのですか?」

サトルと戦った時と ほぼ同じ展開だが、攻撃が通用しない理由を改めて今 戦っている相手に解説されると、流石に少しだけ凹んでしまう。

 

「それでも、私は…!」

 

バサッ…

 

しかしグレイフィアは直ぐに思考を切り替え、武舞台上空に飛翔して、魔力を集中させる。

…アマテラスから提示された消化試合の勝利ボーナス。

それを残された5人の内、バラキエルを除く4人は、同じ望みを訴える事が決まっていた。

アマテラスが言った、「死者を蘇生する事も可能」の言葉。

それを聞き、グレイフィアとリアスは、サトルとの戦闘で消滅した夫、兄の復活を望む事に。

当然、リアスの下僕2人も、主の願いに同調していた。

 

「夫を…サーゼクスを…!!」

 

バゴォッ!

 

そして撃ち放つのは、銀に光る巨大な魔力弾。

"滅び"の魔弾では無いが、相当な破壊力を持った一撃だ。

 

(かーっつ)っ!」

 

シュ…

 

「な…何ですって?!」

しかし それも、避ける素振りを見せない酸漿に当たる寸前、この鬼神の一喝だけで掻き消されてしまった。

 

「……………………………。

成る程、貴女の望みは魔王サーゼクス・ルシファーを蘇らせる事でしたか。」

そしてグレイフィアの台詞で大方を察した酸漿。

少しだけ申し訳無さそうな顔を見せ、

「しかし、その願いは叶えられませんね。」

「な…?!」

無感情に事務的に、冷たく言い放つのだった。

 

≫≫≫

「あっちゃ~。酸漿君、言っちゃったよ。www」

その様子を、【日本神話】控え室で見ていたアマテラスが苦笑。

 

「まぁ、万が一にも あのPADちゃんが酸漿君に勝っちゃった後に、『誠に残念ですが その願いは叶えられません。♪でけでけでけでけでんでん♪』…な感じよりはマシだろうけど?」

「ですよねー。」

その台詞に相槌を打つのは、サーゼクスをこの世から()き者としたサトルである。

 

「ちょっと待って下さい、サーゼクス様…を蘇らせる事が出来ないとは、一体どういう意味ですか?」

「…てゆーか今PADって、さらっと爆弾落としましたよね?!」

 

≫≫≫

「…つまり、死者の復活には当然、その者の魂が必要な訳です。

しかし魔王ルシファーの魂は、サトルさんとの戦闘で完全に消滅している。

それは聞かされた筈でしょう?」

 

 

 

魔王サーゼクス・ルシファーと云う存在は、この世から消え失せた。

その魂は天に召される事も地獄に堕ちる事も無く、輪廻転生の輪に組み込まれる事も無ければ、逝く場所を求めて彷徨う事も無い。

完全な消失…『無』だ。

 

 

 

「…………!!」

確かに…

酸漿の説明に その時のサトルの言葉を思い出し、グレイフィアは絶句。

 

「確かにアマテラス様ならば、魔王ルシファーと同じ容姿に同じ能力、同じ性格と遺伝子、そして同じ記憶の複製(コピー)を造り出す事も可能でしょうが、それを貴女達は魔王本人が甦った…還ってきたと、当人だと受け入れられますか?」

「…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」

 

ピシィッ…ガラガラ…

 

酸漿の言葉の後、グレイフィアの内側で何かが壊れ崩れる様な音がした。

夫であり主であるサーゼクスの復活が叶わぬと知り、彼女の精神は限界を超える。

仮に その願いが無理だとしても、他の…例えば残された家族の無事や共に暮らす事を懇願する選択肢も有ったかも知れない。

…が、サーゼクスの復活が叶わないというショックに、今のグレイフィアは其処まで思考する事が出来ずにいた。

 

シュゥゥ…

 

そして絶望の表情で立ち尽くした儘、魔王の女王(クィーン)は其の場から姿を消す。

結果、酸漿は最初に対峙した位置から1歩も動く事無く、勝負は決してしまった。

 

「…成る程。肉体ダメージだけで無く、精神的に限界を超えた場合でも、退場(リタイア)が適用される仕様でしたか。」

『えぇ~っと…勝負有り!

勝者(ウィナー)、酸漿!!

よって此の度の戦争遊戯(ウォー・ゲーム)、【日本神話】の完全勝利!!

魔王レヴィアタンの処刑が決定しました~!

それでは今から1時間後、この場で公開処刑を執り行います!

この儘 残って見学するも、もう帰宅するも自由です。

とりあえずは本日は来場、ありがとうございました~♡♪』

 

わーわーわーわー…

ざわざわざわざわざわざわ…

 

アメノウズメのアナウンスに、歓声は僅かにしか起きない。

同時に僅かな どよめきが起きる。

流石にセラフォルー・レヴィアタンの処刑まで観ようとする者は多くは無く、観衆は席を立とうとした。…その時、

 

「ちょっと待つにょ~っ!!」

 

バタァン!

 

つんざく様な大声と共に、西ゲートが勢い良く開かれた。

其処から姿を見せたのは、あの魔王セラフォルー・レヴィアタンが自称する、"魔法少女"の色違いながら同じデザインのコスプレ衣装を超・筋肉質な巨体に包んだ人物だ。

 

ぶぅんぶんぶんっ!

 

そして その者は先端に翼が生えたハートの飾りが付いた杖棍を頭上で豪快に振り回し、ポーズを決めるのだった。

 

「悪魔さん達を、助けに来たにょ!!」

 




 
次回『最強の助っ人!』
感想よろしくです。
 
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