Go!Go!兄貴!!
▼▼▼
「決まったぞ!」
「あれで起きるってなら、彼女?は、人間じゃないよ!」
「いや…それが起きるんスよね…」
「「「「「「へ?」」」」」」
高天原の とある屋敷の大広間にて、冥界から亡命してきた殆んどの悪魔が、
サイラオーグの強烈なジャーマン・スープレックスを見て、ライザー・フェニックスやディオドラ・アスタロトは彼の勝利を確信。
しかし、そのサイラオーグの相手…ミルたんを知っている少年が、それを否定した。
『に…ょ……ょ…』
「「「「「「「???!」」」」」」」
「ほーらね?」
そして少年…ソーナの
「マジか?!」
「ミルたんですからね。」
「あれ喰らって立つ訳?」
「ミルたんですから。」
「サイラオーグ様の必殺技だぞ!?」
「ミルたんだから。」
「すごーい。」「つよーい。」
「ミルたんっスからね~。」
「な、何者なんだ、アレは…?」
「だから、ミルたんです。」
ライザーやディオドラ、そしてサイラオーグやデカラビアの眷属が驚く中、やはりミルたんを知っている…少し前まで駒王在住だったソーナ・シトリーと その眷属達は、然も当然な事の様な対応だ。
「いーえ、だから その、何でもかんでも『ミルたんだから』の一言で済ますの、止めて貰えません事?」
「「「「ミルたんだから、仕方無いです。」」」」
「「何処の ゆでた〇ご先生だよ!?」」
≫≫≫
「ふっ、終わらせる心算だったのだがな…」
今更だが、武舞台の床盤は、冥界特有の鉱石の…地上で云えば、大理石に近い…造りである。
そんな床で脳天を痛打しても尚、起き上がるミルたんを見て…しかも『少しだけ効いたにょ?』…なリアクションに、サイラオーグは
「面白い! 本当に面白い!!」
ダダダッ…!
その笑みは決して、油断慢心で無く。
自分の
ダッシュで間合いを詰め、間合いに入る直前に背を向ける様に反転、その勢いでの
「
ズババババババッ!
「ぐっは…ぁっ…!?」
それはミルたんが手にした杖棍による、弾幕の様な高速連続突きで迎撃されてしまう。
それでも体勢を直しながら、追撃を避ける様に距離を開ける。
「ミルたん・ウインド・カッター!にょーっ!!」
そこにミルたんが連撃。
右の手刀を振る仕草から生じる真空の刃を走らせた。
ドゴゴォッ…!
硬石の床を削りながら疾走する、縦一文字の巨大な刃。
「……………。
…ッ……………ッ?!!」
最初は それを先程同様、
ズバァッ!
そして標的を失った真空刃は、客席手前に張られていた防護結界に衝突。
直ぐに自動修復されたが、その激突の一瞬、結界が斬り裂かれてしまった。
▼▼▼
「あれは…ナイスな判断だったな。」
「そうだね…。あの儘 腕で防御していたら、その腕が斬り落とされてたよ。」
「それにしても、凄まじい威力の魔法ですね…!」
「いえ…あれは単に手刀の
「そ…それは それで、凄くない??!」
ミルたんの真空刃(物理)を受け止めるで無く、躱す事で捌いたサイラオーグを見て、ライザーとディオドラが それを称賛。
そして その疾風の刃に感嘆する黒髪の十二単の少女に対して、匙が
それに尚更 驚くのは、栗毛のツインテール少女である。
≫≫≫
バキィ!x2
「「………っ?!!」」
…戦闘は接近戦へと もつれ込む。
これは、遠距離戦では分が悪いと判断したサイラオーグが仕掛けた展開だ。
互いが互いの拳打を躱し、受け止め、喰らい、両者の顔面と言わず身体全身に、傷痕が刻まれていった。
そして今、サイラオーグの右腕とミルたんの左腕が交差して、互いの拳が互いの頬に食い込んだ。
体をぐらつかせる両者。
「…ょ!」
そして先に動いたのはミルたん。
サイラオーグを捕まえると、
「ミルたん・無欠雁字搦め!にょーっ!!」
ベキィッ!!
「がっ…ごふっ…!?」
変形の卍固めに極めたのだった。
▼▼▼
「な、何…あれ…?」
「何て、えげつない卍固めだにゃ…」
「…ってか、最早 魔法少女要素、何処にも無ぇーっ!」
【日本神話】控え室。
ミルたんの技を見て、モニターに突っ込みを入れているのはサトル達。
「いや、それは違うぞ。」
しかし それに、何やら異を唱える様に会話に参加する男が1人。
「古杜さん?」
「ニート?」
「ニートさん?」
「ぃゃ…だから その発音で名前を呼ぶのは、止めてくれないか?」
古杜新都である。
「…聞いた事がある。
肉体言語は魔法少女の嗜みだ。」
「「「いやいや、それは無い!」
です!」
にゃ!」
『魔法少女』系のアニメやゲームにも通じている古杜の説明に、サトル達は またも突っ込む。
『ぐ…ぉ…!』
「兄貴!」
「兄貴さん?」
そして画面には、その肉体言語に大ダメージを負いながら、立ち上がるサイラオーグが映し出された。
『でぇ…ぃやっ!!』
ゴォッ!
そして撃ち放つ闘氣弾。
『ミルたん・ハウリング!にょっにょにょーーーーーーっ!!』
それに対して魔法乙漢は音波系魔法…で無く、
ビシィッ!
『…手強い!』
サイラオーグが放った弾を、相殺してしまう。
『ミルたん・エア・ハンマー!にょー!』
『せぃっ!』
バシュッ!
そして今度はミルたんが拳圧弾を撃ち放つが、その透明の弾をサイラオーグは見切り、闘氣でコーティングされた拳で粉砕。
うぉおおおーーーーーっ!!!
この互角の攻防に、観客席も大熱狂だ。
≫≫≫
「でぇいやっぁ!!」
どんっ!
「ぅおにょ?!」
その後も互いの攻撃を防御や被弾の展開の末、サイラオーグ渾身の闘氣拳がミルたんの左頬を突き刺し、吹き飛ばした。
「にょ…にょ…」
今度こそ、誰もが「勝負有り」と思った一撃。
それを受けても尚、駒王の魔法乙漢は両膝を震わせながらも立ち上がる。
「負けられないにょ…
悪魔さんを…悪魔さんを助ける為にも、絶対に負けられないにょ!!」
ボワァッ!
そして、決死の形相で立ち上がったミルたんに異変が。
それは友を思う気持ちと勝利への執念が更なるパワーとなり具現化したのか、その巨体から、金色の光を発したのだ。
そして鋭い視線で、サイラオーグを見据える。
「……………………。」
しかし その明らかなパワーアップを見ても、若手悪魔最強は動じる事は無い。
「その信念、覚悟は見事だ。
しかし俺も、負ける訳には行かん!
既に天照大神様は、この闘いに出る対価として動いて下さっている!
だからこそ俺は、今の この俺の強さを証明・報告する為にも、絶対に負けられんのだ!」
ブォオッ!
そしてサイラオーグも それに呼応したかの様に、身体全身から金色の光を放つ。
一見、ミルたんの それと同じにも見えるが、全く異質の輝きだ。
▼▼▼
「これは…驚いた…!」
【日本神話】控え室にてモニターを刮目、驚きの顔を見せているのはアマテラス。
「ミックス・アップ。
戦闘の中、その両者が互いに高め合い
いや、マジに凄いよ、2人共。」
そして戦っている2人を称賛する。
「これは何時かのサトル君とのバトルでも、出来なかった。
やはり絶対にとは言わないけど、
「…と、言うと?」
「サトル君は どちらかと言えば、一見パワー寄りだけど、実はテクニック型だ。
しかし、あの2人は見ての通りな完全なパワー型。
そして、片や魔法を憧れ求めて今の力を、片や魔法を諦めて今の力を…って云うのも、経緯は置いといて、最終的には同質なチカラを得ているだろ?」
「つまり、互いに刺激し合うて、パワーアップしたって訳やな?」
「その通りだよ。
しかし、その両者のパワーアップの質は、似ている様で、まるっきり違う。
そして、それによって、この勝敗は決まったも同じさ。」
「「「「「「「????」」」」」」」
アマテラスの説明に、それを聞いている者が皆、頭の上に
「まぁ、見れば分かるよ。」
そう言って、アマテラスは画面を指差た。
『ミルたん・超・トルネード!にょーっ!!』
ぶんぶんぶんぶん…ゴォオッ…!
両腕を大きく広げ、その場での高速回転。
その腕に当たれば その箇所は破壊され吹っ飛ばされるであろう、大回転Wラリアット。
しかし、本来は それだけな筈の技が、その大幅にパワーアップされた回転の勢いで本当に小型の竜巻を作り、それがサイラオーグに迫る。
バキィッ!
『にょ…??!』
しかし それは、サイラオーグの拳1つで粉砕されてしまった。
これにはミルたんも驚きを隠せない。
「簡単に言えば、ミルたんのパワーアップは…ゲーム風に言うなら単なる功・防・速等の数値、ステータスを一時的に急上昇させたに過ぎない。
…もしかして、体力も回復してるのかな?
それを多少の制約・条件付きだけど、任意に発動させる術を得ただけさ。」
「それは それで、十分に凄い事だと思いますよ?」
「…で、兄貴さんは?」
「ん。先ずは根本的に誰も彼も皆…サイラオーグ君本人も含めて、大きな勘違いをしているんだ。」
「はい?」
「今までサイラオーグ君が使っていたのは、実は闘氣なんかじゃ無い。
そして彼は、魔力が無い…魔法が使えないで無く、使う必要が無かっただけなんだ。」
「「「「「「????」」」」」」
アマテラスの言葉に再び、大量の疑問符を頭上に浮かべるサトル達。
「魔力、光力、ルーン、闘氣、仙氣、龍氣、神氣、邪氣、妖氣、呪術、法力、鬼道、チャクラ、その他色々…
この世には、様々なチカラが存在しているけど、それ等は根元を辿れば その源流とも云える、1つのチカラに落ち着く。
それは本来なら種族関係無く、誰もが その身体に宿しているチカラ。
…かと言って、誰でも使えるって代物でも無い。
僕が知ってる限りじゃ、僕、釈迦如来、シヴァ、サーシャちゃん、ヘラクレス君、バルトル君、アヌビス君、ナイア…こんなもんかな?
…もしかしたらヘスティアちゃんやヘルメス君、イシュタルちゃん辺りが、隠し持ってるかも知れないけど。
兎に角
サイラオーグ君は それを、生まれながらに目覚めさせていたんだ。
そして鍛練の末に、今の力を手に入れた。
魔力
そう、魔王ですらね。
そして そのチカラは、ミルたんのパワーアップが発破になって、また少しだけ その容量が純粋に増えたって感じかな?
そして更に、一時的な能力アップも可。」
「つまり、結果的にはサイラオーグ・バアルのパワー・アップの方が、格が上なのだな?」
「そう。そして僕達は、そのチカラの事を、こう呼んでいる…
▼▼▼
サイラオーグも当然、その身に宿るチカラの真実は兎も角、自身のパワーアップは自覚していた。
「でぇいや!」
バシュゥッ!
威力が増した闘氣弾(厳密には違う)を連続で飛ばして、ミルたんの動きを封じる。
「こにょ…!」
ミルたんも確かにパワーアップしているが、その
序盤は互角…寧ろミルたんが圧してる面も有ったが、今は完全にサイラオーグが圧倒している。
「終わらせる!」
そしてサイラオーグが、勝負に出る。
「ハァァア…ッ!!」
内に宿す そのチカラを燃焼させるが如く、
その一瞬の内に繰り出された1つ1つの拳の軌跡が、無数の煌めく光の線となる。
カァッ!
「にょにょーーーーーーっ!??」
ミルたんからすれば、それは殴られたと云うより、光閃に撃ち抜かれた様な感覚。
その光閃の連撃を浴び、闘技場の上空高く打ち飛ばされた。
①すいません。
作者の他小説のネタの使い回しです。
②無欠雁字搦め…知らない人は、Let's 画像検索!
次回、セラフォルーの公開処刑執行?
感想よろしくです。