ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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【前回の あらすじ!】
駄肉姫(リアス)必殺の、滅びの魔弾が、サトルに向けて、放たれた!
 
 
 
≫≫≫
感想、評価、有り難う御座います。
  


崩壊の火種(仮)

 

ドンッ…!!

 

リアスの両掌からサトルに向けられ一直線に放たれた、特大サイズの【滅びの魔弾】。

 

シュゥゥ…

 

「…何…ですって…?!」

しかし それは、サトルに届く事は無く。

滅びの魔弾はサトルに直撃する寸前、霧散して消えてしまったのだ。

 

「…残念だが俺には、魔力や光術の類いは、一切通用しないんだ。」

「な…!?」

その後のサトルの台詞に、そして その言葉通りとなっている事実に、驚きを隠せないリアス。

 

「……………!!

そ…分かったわ!

その仮面、神器(セイクリッド・ギア)だったのね!

そうね? そうなのね!?」

そして自分の攻撃が通じない理由を、サトルに問うが、

「…応える義務も、義理も、無い!」

 

ダッ…!…ビタッ…!!

 

「!!?」

次の瞬間にはリアスの眼前に、ダッシュしたサトルの突き出された人差し指が、僅か数㍉の距離で止まっていた。

 

「ぁ…ぁああ…??!」

サトルが僅かでも距離感を誤り、或いはリアスが僅かでも動いていたら、その指が その瞳を刺し貫いていたであろう。

少し前に、はぐれのエクソシストの胸を貫いた、その徒手が…である。

リアスからすれば、眼の前に いきなり、潰さんとばかりな指先が現れた様な物で、動揺と そして恐怖からか、立ち竦んで動く事が出来ず。

 

「リアス?!」「「部長!?」」

それを見たリアス眷属の少年少女3人が、慌てて その間に入ろうとするが、

 

ザザッ…

 

「…ガルーダの邪魔は、させません。」

「…にゃっ!」

「「「!!?」」」

その前に白音と黒歌…この場では灯と螢と呼ぶべきか…仮面を被った少女が、それを止めるべく、前に立ちはだかった。

…因みに兵藤一誠は、先程の白音の蹴りのラッシュでダウン、気を失っている。

そして…

「正当防衛の名の下、今直ぐ此処で貴様を始末するのは簡単だ、リアス・グレモリー。

…だが、俺も好き好んで、悪魔の公爵家と事を構える心算は無い。

今のは特別大サービスで、無かった事にしてやる。

但し次! 貴様達が俺達に敵対的行動を取った場合、それは"個"の喧嘩でなく、悪魔と云う"種"として、俺達に弓引いた…と、そう解釈させて貰う!!」

「「「「…!!!」」」

抑える気等、欠片も無い、殺気を全開放したサトルの最後通告(セリフ)に、リアス達は呑まれ、完全に動けない。

 

「…その黙りは、了解と受け取りましょう。

よし、螢、灯。撤収だ。」

「「はい…。」

    にゃ。」

そんなリアス達を尻目に、サトルは殺気を解くと、(くろか)(しろね)に撤退を呼び掛ける。

2人も それに頷き、

 

ヴォ…

 

「…よっと。」「…にゃ。」

サトルが転移魔法陣を開き、黒歌と白音が、未だ気を失った状態で、ベンチに腰掛けている駒王の女生徒2人を抱き抱えた。

 

「ま、待ちなさい!

その2人を、どうする気なの?」

それを見たリアスが、3人を呼び止め問い掛けるが、

「どうする…って、この2人は"はぐれ"を目撃、そして無事だったとは云え、襲われたんだ。

記憶の処理は、普通に必要だろ?」

サトルから…いや、"裏"に関わる者からすれば、極々普通な応えで返す。

 

「…だったら、それは私達が!」

「いや、少なくとも今回は、俺達が事を終わらせたんだ。

最後まで…被害者のケアも、俺達が為す義務が有るし、事が終わった後に のこのこと やってきた あんた等に、それを兎や角言う権利は無い。

それ以前に、あんた等の記憶処理は、信用出来ない。」

「な、何ですって!?」

「どうせ、"()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()"だけで、終わらせるんじゃないのか?」

「……………!!」

「…だから、黙りは肯定と同じと言ってるだろ?

其処は、ハッタリでも『違う』って言えよ。

てゆーか、マジに それだけだったんかい…ハァ~…」

続くリアスの申し出も、サトルは正論と真っ当な理由で拒否。

更に後の遣り取りでの この悪魔貴族令嬢の反応に、仮面の裏で呆れ顔を隠せない。

 

「兎に角、俺達は これで失礼するよ。

土着先民に何の断りも無く、勝手に管理者を名乗る、自称・管理者の無能駄肉姫様?」

「な…? ま、待ちなさい、ガルーダ!」

 

スゥ…

 

そしてリアスの呼び止めも無視して、サトル達は公園から姿を消した。

 

「赦せない…

あの男、何処まで…何処まで悪魔(ひと)を虚仮にしたら、気が済むのよ…?!

絶対に赦さないっ!!」

 

ドッゴォォォオッ!!

 

「「「部長??!」」」

「ハァ…ハァ…!」

その後、怒りの形相のリアスの掌から、先程のサトルに放った以上の、超特大の滅びの魔弾が放たれ、遊歩道奥の林に、巨大なクレーターを作り上げるのだった。

 

▼▼▼

翌日。

 

「…既に知っている人も居ると思うけど、この学園の傍の公園に、野犬の群れが住み着いています。

怪我とかは無くて無事に済んだけど、ウチの生徒も昨夜、襲われそうになったわ。

今は公園は立入禁止になっているけど、犬が公園の外に出ないとも限りません。

極力、公園には近付かない様に。」

それは朝のホームルーム時の、担任教諭からの注意の促し。

 

「………………………。」

1-Eの教室にて、白音の隣の席、プラチナブロンドのボブカット女装男子は、何とも言えない微妙な顔で、それを聞いていた。

 

 

≫≫≫

その日の放課後の、旧校舎、オカルト研究部部室。

 

「更新されて、いませんね…?」

「あ、あの(わたし)を馬鹿にするのが趣味みたいな、あのガルーダが、昨日の出来事を書き込んでない、なんて…?」

リアス達はパソコンを起動させ、(ガルーダ)のサイトを開いていた。

またサトル(ガルーダ)が己のサイトに、良からぬ書き込みをしてないか気になり、その確認の為である。

しかし、書き込みの更新は されておらず。

閲覧者達のコメントでの遣り取りだけが、続いているだけだった。

 

 

 

※※※

 

 

◇そうなんだよ、あのサーゼクスは『ド』とか『超』が付く程のシスコンでなwww

序でに嫁の尻に敷かれてるらしいぜwww

 

◇ま、まじですか、総督(自称)。

 

◇だから、自称じゃねーよ。(笑)

そのシスコンや実家が、我が儘お姫様を甘やかすだけで、何の注意やダメ出しをしないからこその、ダメ管理なんだろう。

グレモリーは慈愛が売りらしいが、俺から言わせれば、そりゃ只の過保護だぜ。

尤も、その過保護が原因の無能っぷりのお陰で、この前は要らぬ争い無しで、事が終わった訳だがな。

ぶっちゃけ、あの時、ウチのサボリ部下共とリアス・グレモリーに その下僕達が衝突していたら、互いに無傷では済まないだろうが、最終的には無能姫が大ダメージを負って退散…が、俺の見立てだ。

 

◇ある意味有能(笑)

 

◇何という危機回避能力!(笑)

 

◇入○君かよwww

 

◇魔入りました!www

 

◇全くだ。

ウチは不法侵入の末端の者だったが、アッチは一応、貴族様(笑)だからな。

それに重傷を負わせたとなると、悪魔側は何らかの動きをグリゴリに起こすだろうからな。

少なくとも、あのシスコン魔王が私事で動いただろう。

下手すりゃ戦争再開だぜ。

 

◇よろしい、ならば戦争だ!

 

◇クリーク!クリーク!クリーク!

 

◇だから止めろってwww

 

◇末端の堕天使に、返り討ちに遭う駄肉姫(笑)

 

◇それって雑魚じゃないですか?

 

◇上級悪魔の貴族様(笑)

 

◇悪魔と堕天使が争って共倒れになってくれたら、我々としては凄く有り難いのですがね。

 

 

※※※

 

 

≫≫≫

「…!?」

 

ヴォッ…!

 

「ちょ…落ち着いて下さい、部長!」

「ストップよ、リアス!」

「ぁわゎわわわ…」

…しかし、サトル(ガルーダ)の更新は無くも、閲覧者達のコメントに、またもリアスの表情が激変、魔力を帯びた掌をパソコンに向けた瞬間、オカ研部員達が慌てて止めに入った。

 

「もう次に壊しても経費申請は認めないって、生徒会(ソーナさま)からも言われたじゃないですか!」

「…っ!」

本年度、まだ5月に入ったばかりだと云うのに、既に3台も新しくパソコンを部費で購入していたオカルト研究部。

その理由が余りにも馬鹿らしく、各部活の予算管理をしている生徒会執行部からも、備品の扱いについての厳重な注意を受けていたのも、当然な話である。

 

「くっ…誰も彼も、(ひと)を馬鹿にして!」

何とかパソコン破壊だけは踏み止めたリアスが、声を溢す。

 

「大体! あのガルーダ…達って、本当に何者なの?!

本当に駒王の…この町の住人なのかしら?」

「あの部長、その事…なんですけど…」

「…イッセー?」

リアスにとって、不快な書き込みが記されていたパソコンをシャットダウンし、ガルーダの素性について考え話し始めた時、何か心当たりが有るかの様に、兵藤が口を開く。

…その間にも、件の掲示板での遣り取りは続いていた。

 

 

※※※

 

 

◇あ?誰だ?オメー?

 

◇分かったぞ!今度は天使のなりすましだな?

 

◇駄肉姫、性犯罪者、堕天使総督の次は、天使のなりすましか?(笑)

 

◇まぁ、否定しても、仕方ありませんね。推察の通り、私はミカエルですよ、堕天使総督(自称)殿?

 

◇まじ?遂に天使のトップもきやがったwww

 

◇マジに凄えな、このサイト!www

 

◇ふん、俺が言うのもアレだが、お前、本当にミカエルか?

天界vipのなりすましは、洒落にならないぞ?

奴等、テメー等のち〇〇同様に器が小さいからな、下手すりゃマジに消されるぞ?

悪い事は言わねえから、コメント、削除しとけ。

 

◇ち〇〇…www

 

◇ち○○(笑)

 

◇小さいんですか?BSADB総督?

 

◇おい、何だ?そのアルファベットは?

消すぞ、テメー?

まあ、良い。俺が堕天する頃…ヤツも普通に体は成人だったがな…少なくとも通常で一般成人男子の半分以下のサイズだったからな。

 

◇はんぶんいか…www

 

◇応。確認した訳じゃないが、ありゃ絶対にMAXでも、成人男子の通常モード(平均)以下だぜwww

 

◇酷え…www

 

◇ちょ…www

 

◇言って良いんすか?それ?

 

◇言ってくれますね、アザぜル。…で、つまり、私がミカエルならば、その証拠たる物でも示せ…と?

 

◇応よ。モノホンと判る物なら、何でも良いぜ。

 

【挿絵表示】

これで良いですか? 

 

◇(笑)

 

◇え?これって、もしかして?

 

◇…何…だと…?www

 

◇ちょ…?www

 

◇ぶっ殺すぞテメー!

止めろ!消せ!今直ぐにその画像、削除しやがれ!

 

◇凄い反応だ(笑)

 

◇これが、噂の…www

 

◇分かった!俺が悪かった!お前が本物のミカエルだって認めるから!

 

◇ドラゴンもしゅんさつwww

 

◇ラーメンを思いっきり噴いてしまったじゃないか。

どうしてくれる!www

 

◇ ↑ 上の奴に、顔面にラーメン、思いっきり ぶっかけられちまったぜぃ!どうしてくれるんでい!!www

 

◇これは、酷ぇ…!(訳:グッジョブ!)

 

◇巨大ロボにへんけいwww

  

◇光とヤミのビーム…www

 

◇これは非道過ぎるwww(注:褒めてる)

 

◇あんまりだぁあ!!(笑)

 

◇少なくとも総督様がマジに御本人なのは、今回で確認出来たwww

 

◇ m(_ _)m

今までの非礼無礼をお詫びします。

 

◇すいませんした m(_ _)m

 

◇しかし、天使のやる事とは思えねえ(笑)

 

◇正しく悪魔の所業だぜ。

 

◇スレ主!見てるんだろ?

どう見てもコレ、運対案件だろ?

消せ!頼むから、今直ぐ消してくれ!

 

◇いやいや、とてもお上手ですよ?(笑)

 

◇ウメーウメーwww

 

◇もう止めたげて!総督のHPは、もうマイナスよ!

 

◇やかましいわ!!

 

◇堕天使と天使の、戦争勃発か?

 

◇クリーク!クリーク!クリーク!

 

 

 

※※※

 

 

≫≫≫

その頃、サトルは…

 

ドシュ…!

 

「えぇい! 昨日の今日で、いい加減にしろ!」

昨夜と同じく、学園近くの公園で、またも現れた はぐれ悪魔を屠っていた。

 

「本当に、町の管理者って自覚有るのか?

あ・の・駄肉はっ?!」

 




 
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アザぜル総督の名誉とメンタルや、如何に?
それは、貴方次第!!(笑)
 
次回:『滅びの言霊祭り』(仮)
 

13話にて、アザぜル総督の黒歴史が晒されましたが…アレ(笑)はサイト管理者として、削除すべきなのでしょうか?

  • 流石にアレは可哀想だから、削除すべき。
  • 別に今の儘で、問題無しでしょ?
  • 『巨大ロボ』とやらの画像も貼れwww

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