日本神話のトップのモデルは、
「宗教テロでしょうか?」
「物騒な世の中ですね。」
臨時ニュースで報じられた、バチカンとトルコの…カトリックと正教会の拠点と呼ぶべき場所が、同時に襲撃を受けたという報せ。
更に追加ニュースで、関連は不明だが、ドイツのバイエルン郊外に在る、小さな教会も、同タイミングで何者からかの襲撃を受けて、全壊したらしい。
ニュースでは『〇〇〇〇教系過激派の犯行か?』…等と推測されているが、今の処、そちら方面からの犯行声明等は出ておらず。
「これは、荒れるかも知れませんね…」
ずず…
味噌汁を啜りながら、神代家の大黒柱、
≫≫≫
PPPPi…x2
「「??!」」
雄惇と神代家マスオさんの田中充のスマホに緊急の呼び出しが、
『…もしもし、サトルか?』
「はぃ?蔵馬さん?」
そしてサトルのスマホにも着信が。
それぞれが上司、または師を通じて、【日本神話】からの召集指令が出たのは、その約1時間後だった。
▼▼▼
「やぁサトル君、久し振りだねぇ。
6年と197日振りかな?
お姉さんの事、覚えているかい?」
「………………………。」
某県の実家から、某々県の某所に転移したサトル達。
その地に在る、霊峰の表現が相応しい険しい山の頂、結界が張られ隠された神殿。
其処で彼等を迎えたのは、艶やかな長い黒髪には太陽を連想させる造形の髪飾り、赤と金色を基調とした、立派な着物を纏った少女?だった。
見た目はサトルと同年代か、やや年上に見える この少女…否、この女性こそが、
「…お久し振りに御座います、アマテラス様。」
【日本神話】の代表とされている、天照大神だった。
「いや、そんなに畏まらなくとも良いよ。
僕の事は親しみを込めて、"天照さん"と呼んでくれたら嬉しいな。
何だったら、"あまちゃん"とか"アマお姉ちゃん"でも構わないぜ。」
「…無理です。」
「あ、ミツル君とマサトシ君、君達も娘&初孫、おめでと~♪
いやしちゃん、よく頑張った!」
「ど…どうも、アリガトウゴザイマス…」
「あ、そうそう、マサトシ君、しーまちゃんに言っといてよ。
『や~ぃ♪ これで君も、リアルにバ・〇・ア・だぜ!…ざまぁwww』…ってね♪」
「…天照様、貴女は私に『死ね』と仰有りますか?」
跪くサトル、そして充と雄惇にも、気軽に話し掛ける天照大神。
…この、日の国を代表する女神様は どうやら、少なくとも普段は かなり、軽い性格な様だ。
サトルや雄惇達は自分の組織のトップの、この何とも言えぬ、この軽い
≫≫≫
「…さて、今回 君達に、急に集まって貰った理由だけど…」
神殿内の大部屋の1つ。
その会議室の如くテーブルが並べられた部屋に、『NIN=JA』や『妖怪』、そして『地獄』に『高天原』等の、【日本神話】に関係する、その各派閥の上位に就く者達、合計で約100名程が集う。
「…俺、どう考えても場違いだよな?」
そんな中…まだ正式に【日本神話】に所属している訳では無いサトルが、周りの他の顔触れに戸惑う中で、先程の軽さを感じさせない…いや、やや軽さを残しつつも、慎重な面持ちでアマテラスが話を切り出した。
「…既に知っている
その御題は、サトル達も朝のニュース番組で知った、同時宗教テロの件だ。
「表向きは、〇〇〇〇系の過激派の仕業とか報じられてるけど、実は、そんな単純な話じゃないんだ。…酸漿君?」
「はい。」
カタカタカタ…
天照に酸漿と呼ばれた男がパソコンを操作すると、設置されていた巨大モニターに、バチカンの大聖堂が襲撃されている場面が写し出される。
「「「「「「…………!??」」」」」」
それを見た者達は、その映し出された襲撃者の映像に驚き、声を出せずにいた。
「これは偶々、現地に滞在していた、NIN=JAの一員が撮影していた物です。
トルコとドイツ在中のNIN=JAにも調査を頼んだ結果、やはり同一な外見の襲撃者が現れていたそうです。」
「…だ、そうだけど、サっトル君?
君なら
「俺みたいな
酸漿の説明からの、天照の悪戯っぽい笑みでの振りに、サトルは苦笑しながら応える。
そのモニターに映し出されている襲撃者…黒と金色の装甲の、まるで
≫≫≫
「こ、これゎ…www」
「ひ…酷過ぎる…www」
サトルの説明と同時、モニターには『ガルーダ』のサイトの、先日にアップされた画面、そして
「…
何だか"
此方の画像の方は まだ貼られておらず、
「ん。サトル君、説明ありがとう。
実際に聖堂…建物の外側の破壊は、この巨大ロボ(笑)だけど、内側には"黒い翼"の集団が現れたっていう事実を抑えている。
表側には当然、巨大ロボの事を含めて、知らされていないだろうけどね。」
サトルの解説に、天照が補足。
「…で、ここからが本題だ。」
そして真面目度が更にアップした、天照が語りだした。
「今回の襲撃、単純にミカエル君に黒歴史(笑)を晒されたアザゼル君の腹いせ、リベンジなのか、それとも前々から計画されていた事なのかが、先ずは判らない。
それと、バチカンとイスタンブールの大聖堂は兎も角、ドイツの地元民しか知らない様な、小さな教会も一緒に襲撃のターゲットにされた事。
それに、何かしらの意味が在るのかも不明瞭。
だが、一番問題なのは、やはり この巨大ロボだ。
これが本当にアザゼル君の、『ぼくが かんがえた さいきょおせいくりっど★ぎあ(笑)』の
はい、烏丸君?」
「それは、堕天使総督殿…いや、【
「その通り。」
天照の演説の途中の不意な問い掛けに、『NIN=JA』側の席に座っていた、黒いスーツを着た、鋭い顔付きの男…烏丸が即答すると、それは満足の往く答えだったのか、それに笑顔を浮かべて応える。
「【聖書】の内輪揉めは知った事では無いが、これで彼等の云う『三竦み』とやらのバランスが崩れる可能性は、非常に高くなった。
現在【
それも、単に『あらゆる魔力や光術の干渉を
それでも…魔力や光術を至高と考える【
だからこそ、あのリアスちゃん…だったっけ?…が(勝手に)管理している町に、引っ越して貰った訳だけど。
…おっと、話が逸れた。
それで、僕が少しだけ心配してるのが、サトル君の
まぁ、魔力光術
長く永い台詞。
心配と言いつつ、全然 心配していない顔付きで、天照が締めた。
「…つまり姉者は、法力や仙術、神通力に鬼道をも無力化するアイテムを、堕天使共が作ると?
ふっ!それは正に杞憂!
仮に、萬に一つに斯様な せいくりっどぎぁを、作れたとしても、それならば純粋な
如何に硬い造りでも、"完全物理防御"の体現不可は、世の理!
いざとなれば、我が直接、この剣で
「ん、
それから、最後に もう1つ。
今回の襲撃事件、具体的に何かは読めないけど、更に何かの厄介事に繋がり続く、そんな予感がするんだ。
『NIN=JA』の皆は、厳戒態勢強化と、更なる情報収集に努めてくれ。
先に言っとくぜ?
僕の悪い予感は、よく当たる。
…てゆーか、今迄一度も外した事が無い。」
①偉い人の台詞が長くなるのは、作者の悪い癖(笑)
②『NIN=JA』は基本、黒のスーツ。
メンバーは雄惇や充を含み、"幻影鬼師団"(作者の他作品キャラ)の没キャラで、構成する予定。
今回 登場の烏丸も、その1人。
③酸漿…読めた人は、その容姿が直ぐに察せた筈(笑)。
読めない人は、『文字コピー』機能を用いて、レッツ検索!
④ロンズデーライト…凄く硬い物質。
⑤感想、評価、よろしくです。