ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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原作では、三大勢力の会談やテロリスト襲来なイベントが有りましたが…
 


セイジョ☆スキーのターン!

『ぐぉおぉ…』

駒王町の外れに在る廃工場で、両脚と左腕を斬り落とされ、血塗れとなった異形な者が、床に這い、呻き声を上げながら、その原因となった2人の人物を睨み付ける。

 

「ふん…」

「…………。」

 

斬!…ボォウッ!

 

それに対し、その2人の内の1人が、細剣を振り降ろして首を断ち、即座に もう1人が、掌から飛ばした火炎球で、これを焼き尽くした。

結果 其処には、肉が焼けた様な臭いと、床が黒く焦げた跡しか残らず。

 

「…任務、完遂。」

「屍の処理も完璧!撤収するぞ。」

 

ヴォ…

 

その後、この燕尾服を着た2人の男は、転移魔方陣を開き、その場から姿を消した。

 

『『 ΦωΦ…………(にゃん♪)』』

そして この戦闘…と云うには やや一方的な蹂躙劇が行われていたフロアの隅、身を忍ばせ その様子を窺っていた、白と黒の2匹の…よく見れば、黒い方は背中に蝙蝠の様な、小さな羽がはえている…仔猫も、灯りも何も無い空間の闇に溶けるが如く、その場から消え去るのだった。

 

≫≫≫

「「終わったみたいです。」

         だにゃ。」

駒王に在る とある雑居ビルの屋上で、白音と黒歌が、使い魔と視覚を共用して得た情報を、サトルに話し掛ける。

 

「今日はグレモリー家の者が代理で来てたみたいだけど…一層の事、彼等が正式に、町の管理者やってくれたら…ねぇ?」

それにサトルも、苦笑混じりに応えた。

 

「…あんた達も、そう思わないかい?」

「「「ぐ…ががが…」」」

そして、この場に傷だらけ、ボロボロな姿で地面這い着く張る、数人の男達に同意を求め、 

「大将に伝えとけ。

俺は、お前達と連む心算は無い…とな。」

「「「……………。」」」

ダメージが大きく、動けない男達に そう告げるとサトル達も、この月明かりが照らすビル屋上から、立ち去って行く。

世間一般的に、夏休みと呼ばれる時期に入り、既に1週間が経過していた。。

リアス、ソーナは夏休み2日前に冥界に帰省。

当然、それぞれの眷属も部活、或いは生徒会の合宿の名目で冥界に入っており、現在 の駒王町の管理は、グレモリーとシトリーの各家が交代で代理の者を送り込む形で、取り仕切っていた。

 

≫≫≫

 

 

※※※

 

◆スレ主◆

そーゆー訳で、駄肉に何かあった時の情報は、冥界在中の皆さんにお任せします。

 

◇名無しの悪魔◇

任された。(・ω・)ゞ

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

早速だけど明日、ルシファードで若手悪魔と魔王様達との、会合があるわ。

 

 

※※※

 

 

≫≫≫

 

 

※※※

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

【速報】ヤンキーにセクハラされた件

 

◇名無しの悪魔◇

ふぁっつ?

 

◇セイジョ☆スキー◇

災難だったよね~?

 

◇炎の兄貴!◇

いや…あの場を一番荒らしたのは、貴様だからな?

 

◇セイジョ☆スキー◇

いや~♪(*≧∀≦*)ゝ

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

誰も褒めてないわよ…

 

◇名無しの悪魔◇

一体、何が起こったのか??!

 

◇名無しの新人悪魔(元・媛巫女)◇

【悲報】先輩眷属達に、苗字をファースト・ネームと勘違いされてる件。orz

 

◇名無しの悪魔◇

何だ?

 

◇名無しの悪魔◇

誰?

 

 

※※※

 

 

≫≫≫

 

…時は、約半日前に遡る。

冥界悪魔領の旧王都ルシファード。

その中心地に聳え立つ巨城、ルシファー城。

この日は城にて、リアス達の世代の若い悪魔達が、公式に魔王、そして元老院と呼ばれる、政の中核を為す者達との会合が行われる事になっていた。

 

「はぁ、やっぱりアレ、キミだったのかぁ…

お陰で僕はコテハン、セイジョ☆スキーだよぉ…」

「間違いじゃないでしょ?

それに、密かに気に入っているじゃないの?」

「まぁ…ね。開き直れば、そんなに悪くないさ~?♪」

その会合が始まる前の、若手達の控え室。

ディオドラと会話しているのは、大公・アガレス家の長女で、同家時期当主のシーグヴァイラ・アガレス。

長いストレートな金髪の、眼鏡を掻けた少女だ。

その内容から察するに、どうやら彼女が、何時ものサイトにて、ディオドラのハンドルネームがスレ主(サトル)権限(おうぼう)で固定された きっかけの書き込みをした、御当人様らしい。

 

≫≫≫

「…けけけ、何か盛り上がっているな~?」

「「げっ…?!」」

「何だ?そのリアクションわっ!!?」

そこに会話に加わってきたのは、髪を逆毛にし、両頬に稲妻ラインの刺青(タトゥー)を施した、所謂ヤンキーな風貌の男。

首筋にも同系のラインが確認出来る事から、恐らくは身体前身に、稲妻ラインの墨が彫られているのだろう。

 

「や、やぁ、ゼファードル…

久し振りだn

「お前に用は無ーよ…

おい、シーグヴァイラ!」

「…?」

苦手としている人物なのか、口元を若干引き攣らせながら、ディオドラが この男に挨拶するが、ゼファードルと呼ばれた男は それを跳ね除け、シーグヴァイラに声を掛ける。

 

「…グラシャラボラスの狂児が、何の用かしら?」

「あぁ?!その呼び方は止めろや!クソ眼鏡ぇ!!」

ゼファードル・グラシャラボラス。

冥界の名門の1つ、グラシャラボラス家の時期当主であるが、その日頃の素行から、冥界では "狂児"の二つ名で知れ渡っていた。

尤も、本人は その呼び名は不満らしく、そう呼んだ眼鏡の少女に、声を荒げる。

 

「ハァ…で、一体 何の用なのよ?」

溜め息交じり…シーグヴァイラからしても、余り関わりを持ちたくない人物なのか、その狂児に改めて何用かと問い質すと、

「ケケケ…まだ始まるには、もう少し時間が有るみたいだからな?

どーよ?少しフケこんで、XXXしてみねーか?」

「「「「「「はぁあっ??!」」」」」」

それは、とても貴族の…ましてや将来的に その家を継ぐ者の台詞とは思えず、シーグヴァイラ、 その隣に居合わせていたディオドラが、

「ヒョウドウイッセイと、同レベルだな…」

「下手すりゃ以下かも…」

更には その傍らに控えていた各々の眷属達も、驚きと呆れの交じったかの様な声を上げてしまう。

 

ドッッ!!!

 

「「「ぬゎしぃっ?!!」」」

そして次の瞬間には、強大な魔力爆発が起き、ゼファードルの背後で下卑た薄笑いを浮かべていた彼の眷属数名が大扉毎、部屋の外に吹き飛ばされてしまった。

 

「ゼファードル…アンタ、死にたいの?…てゆーか死ぬ?…ってか死ね!

大丈夫よね?こんな お馬鹿1匹滅した処で、(うえ)も咎めたりは しないわよね?」

「ちょ…シーグヴァイラ、少し落ち着いて!

此処は穏便に…ね?」

「カッ!相変わらず、血の気が多い眼鏡だな!

そんなこっだから男が寄って来ずに、何時まで経っても処女ってんだろ!

だから この優しい俺様が開通式やってやるっ()ってんだろが!

有り難く受け入れやがれ、このクソアマ!」

「あ゙っぁあ?!」

「ゼファードルも!

何で火にガソリンぶっかけてんだよ、キミわっ?!」

この後に展開されたのは、シーグヴァイラとゼファードルが火花を散らしながら一触即発な雰囲気で言葉を交え、それをディオドラが必死に宥め透かす図。

背後では互いの眷属達も、睨み合いで牽制し合っている。

 

「ケホ…もぅ、何なのよ!今の爆発は?!」

「シーグヴァイラにディオドラと…

…どうやら また、グラシャラボラスの狂児が何やら騒ぎを起こしたみたいですね。」

「やれやれだな…」

其処に煙を掻き分けながら やってきたのはリアス・グレモリーとソーナ・シトリーに その眷属達。

そして逞しい体躯の、黒髪紫瞳の若い漢だった。

 

「ディオドラ、説明頼めますか?」

「斯々然々!」

「ま゙…?!」

(あっき)れた…」

「ハァ…本当に やれやれだ。」

そしてソーナからの要請でのディオドラの説明に、改めて呆れ顔を見せるリアス達。

 

「サイテーだわ。」

「兵藤より酷いわね。」

「いえ、甲乙着け難い?」

「いや…そーゆー時に、比較物として俺を出すの、止めて貰えます?」

…と、その眷属達。

 

「(ボソ…)ヤンキー君と眼鏡ちゃん…」

「「「「「「ぷぷーっ!??www」」」」」」

そして それを聞いての1人の呟きに数名、その元ネタを知っている者達が噴き出した。

 

「そ、その不意打ちは、卑怯過ぎます…」

「きゃはははははは!」

(くっくく)…」

当人であるシーグヴァイラ(めがねちゃん)さえも壺に嵌まったのか必死に笑いを堪え、イリナに至っては大爆笑。

夏休み前、新たにディオドラの僧侶(ビショップ)となったばかりの巫女服の少女も、笑い声を押し殺し、身を屈めて腹を抑えている。

 

「ちょ…イリナ、マリヤ、笑い過ぎ…だ…www」

「だ…だってぇ…w」

「ゼノヴィアさんも…www」

それに、ディオドラの戦車(ルーク)の少女が同僚と後輩な下僕を窘めるが、笑いながらでは説得力が無いのか、効果は無く。

 

「何が可笑しいぃっ!!!!?」

結果、殺伐とした場が和むが、それを面白く思ってないのはゼファードルである。

 

「女ぁ! テメーも何時までも笑ってんじゃねぇぞ、オラァ!」

「「「「!!?」」」」

 

ガシィッ…!

 

「テッメェ…?!」

感情の儘に、笑っている少女の1人に拳を振り下ろそうとするが、即座にディオドラが前に出ると、その彼女を庇う様に抱き締め、それと同時、先程リアス達と共に現れた男が空かさず前に出て、掌で その暴の拳を受け止めた。

 

「理由は どうであれ…いや、少なくとも あの程度で、女に手を掛けるのは、感心出来んな。」

「んだと、ゴラァっ!?」

そして この男…リアスの母方の従兄であり、大王家時期当主でもあるサイラオーグ・バアルの言葉にも、ゼファードルは聞き入れる様子は無い。

今更ながら、その貴族としての資質を疑問視してしまう様は、正にヤンキー以外の形容は無く。

 

「…ケッ!クソがっ!!」

しかし、周りを…自分が完全にアウェイ状態になっている空気を漸く読んだのか、舌打ちしながら、眷属達と その場を去ろうとする。

 

「なぁ?!ぁ、主ぃ!?は…はわわわ…」

尚、ディオドラに抱き締められたゼノヴィアが この時、顔を真っ赤にし、頭から湯気を出しての放心状態になったのは、別の話である。

 

「…何とか、無事に終わったみたいだね?」

「何ともガラの悪い兄ちゃんだったなぁ…」

「全くだぜ…」

その様子を見ながら、話す木場と兵藤。

確かに、魔王達との会合の前に、騒ぎを起こすのは良いとは言えない。

その場に居合わせていた以上、下僕(じぶん)達は兎も角、主に何らかの お咎めを受ける可能性は高かった為、ソーナの眷属達と共に、安堵の息を溢していた。

 

「ちぃ…あの、腹筋女が…!!」

「あ゙ぁ??!」

しかし、その"安心"は、去り際の"狂児"の一言、そして それに過敏に反応した1人の少年により、粉々に崩れさるのだった。

 

≫≫≫

 

 

※※※

 

…(中略)…な、事があったのよ。

 

◇炎の兄貴!◇

お陰であの場にいた若手は皆、騒ぎを止められなかったから同罪として、魔王様達にOHANASHIされてしまったぜ。

 

◇セイジョ☆スキー◇

後悔も反省もしていない!

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

いや、しなさいよ!

ゼファードルやその下僕達、悉く大理石の床に、犬神家にして!

 

◇セイジョ☆スキー◇

ゼファードルは因果応報の自業自得。

下僕達は、あっちが向かってきたんだから、正当防衛でしょ?

 

◇名無しの悪魔◇

犬神家って表現で察せるが、絶対に過剰防衛だと思うwww

 

◇セイジョ☆スキー◇

黙れ!アイツは僕の眷属を貶めたんだ!

それで黙ってる程、僕は腑抜けている心算は無い!

 

◇炎の兄貴!◇

よく言った!

そうだ、お前は正しい!

 

◇名無しの悪魔◇

いよっ!兄貴!www

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

アンタまで何、同意してんのよ!?

まぁ、確かにあのバカが、女の子に言っちゃいけない様な事を言ったのは間違いないけど…

 

◇セイジョ☆スキー◇

前に胸で女性を差別するヤツはクズだと言ったけど、腹筋とかで差別するヤツも、クズだ!カスだ!

だいたい腹が割れてて、何が悪い!

ララティーナもゼノヴィアも、腹の筋を指でスゥッとなぞったりすると、「ひゃぁあんっ?!♪」とか言って、凄く可愛い反応を見せてくれるんだからな!!

 

◇名無しの運対常連◇

いや、聞いてないから

 

◇名無しの聖剣使い(天然)◇

あ、主ぃ~っ!?

余計な事は、言わなくて良い!

てゆーか、本名出すな!

 

◇名無しの聖騎士(元)◇

や…止めろ主殿!

そのタイプの恥辱は、私の求めているそれとは違うぞ!

 

◇名無しの悪魔◇

当人、デター!…って、コメントが何か変?

 

◇名無しの悪魔◇

…って、然り気にノロケてんなよ!

 

◇名無しのしっとマスク(血涙)◇

おのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキーおのれセイジョ☆スキー…!

 

◇名無しの聖剣使い(天然)◇

…ちょっと誤解されているみたいだから言うが、私は言われる程、腹筋は割れていないぞ?

ほんの少しだけ、鍛えた成果がある程度だからな?

ララティーナはガチ割れだが…

 

◇名無しの聖騎士(元)◇

嘘を吐くな~!?

私も少しだけ割れてるだけで、決してガチなんかじゃないからな!!

本当だぞ!

 

◇炎の兄貴!◇

いや、腹筋が割れている女性、俺はアリだぞ?

 

◇コヤス=サン◇

うむ。

確かに腹の筋をつつーって、なぞった時の反応は、凄く可愛いよな♪

本人の戦士として誇らし気な反面、女としての「それ」を気にしてる心理的ギャップが、凄く可愛いんだ。

敢えて言おう!

ぶっちゃけ、気にする必要は全然無いんだぞ!

寧ろ、それは魅力だ!

 

◇セイジョ☆スキー◇

おーっ!

 

◇炎の兄貴!◇

おおーぅっ!!

 

◇麗しの令嬢悪魔◇

な、何かまた沸いて出たぁ??!

 

◆スレ主◆

ん。とりあえず女性に対して、腹筋ネタで弄るのは、止めておこうぜ。(昔、姉ちゃんにマジにシバかれた…orz)

そんな訳で、続く!

 

 

※※※

 




 
【吉報】何だかセイジョ☆スキーが、主役みたいになってる?件www
 
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