ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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此方も久し振り!
チラ裏から一般に移設だぜぃ!
 



その男、性犯罪者

▼▼▼

 

ガラ…

 

「スイマセン…ヒョウドウイッセイは、居ますか?…っつか、ドイツ?」

「ぇ? 兵藤なら 彼処…

窓際で あのハゲとメガネと一緒に、パン食べながらエロ本読んでるヤツだけど…」

「…どうも。」

 

スタスタスタ…

 

…あれから数日後の昼休み。

サトルは2年生の教室に、足を運んでいた。

 

「ヒョウドウイッセイ…だな?」

「へ? そうだけど、誰だよ?おm」

 

ドスッ…バキィッ!!!!

 

「ぶへらっ?!」

「「い、イッセー!??」」

そして『ヒョウドウイッセイ』なる男子生徒の前に立つと、いきなり鳩尾、そして顔面に、凶悪な右左の拳の連打を炸裂させた。

 

「「「「きゃぁあぁぁ~っ!!?」」」」

「「「な…何だ?!」」」

突然なヴァイオレンスな場面に、騒然となる教室。

 

「お、お前?」

「いきなり、何をするんだよ?」

倒れているヒョウドウイッセイ…兵藤一誠と一緒に居た、坊主頭と眼鏡を掻けた男子生徒が詰め寄るが、

「テメー等もだよ! このクズが!!」

 

ドガッ! ボゴォッ!

 

「「ぐぎゃぁ?!」」

「「「「きゃあぁぁ~っ!!?」」」」

サトルは この2人にも其々、痛烈な膝蹴りと裏拳を浴びせ、倒してしまう。

そして教室内は更なる暴力的展開に、女生徒達が悲鳴を上げ、

 

ざわざわざわざわざわざわざわざわ…

 

「な、何何?何なの?」

「これは、何の騒ぎなんだい?」

その騒ぎは、近隣クラスからの野次馬を呼び寄せた。

 

「ぅオッラァッ!!」

 

ドスドスドスドスドスドス…

 

そんな ざわめく周辺は余所に、サトルは立ち上がるのを赦さんとばかり、倒れている3人に、強烈なストンピングを連打。

 

「…テッメェ! いい加減にしろ!!」

しかし、その踏み突けが自身から離れた、一瞬の隙を利用して兵藤は立ち上がり、

「おらっ!!」

「…!?」

その瞳に怒りの光を宿らせ、反撃の左拳を振り翳す。

 

がばぁっ…どんっ!

 

「??!」

「な…」

しかし、その攻撃は、サトルには届く事は無く。

 

「き…木場ぁっ! 何の心算だ!?」

「それは こっちの台詞だよ、兵藤君!

君は彼に、()()()()()()()()()()()?!」

その前…兵藤が拳を振り上げたと同時に、その場に1人の男子生徒が割って入り、兵藤に胴タックルの形で その場に押し倒したからだ。

 

「…ちっ!」

見え見えな大振りなパンチに、カウンターの一閃を仕掛ける心算だったサトルが舌打ち。

 

「おぃ…お前、1年だよな?

お前も落ち着けよ?」

ここで漸く、周囲の男子生徒達が両者を離す様に間に立ち入り、この教室の1人の男子がサトルに声を掛ける。

 

「…っす、先輩。」

それに対して、素直に応じるサトル。

 

「ね…ねぇ、君?

どうして あんな暴力(こと)をしたの?」

続けて、クラスの女子の1人が恐る恐る、この凶行の理由を問い質す。

それに対するサトルの返事は…

 

「コイツ等、先程の体育の授業の時、 白音の ウチのクラスの女子の着替え、覗いたんすよ。」

 

▼▼▼

「イッセー…貴方ねぇ…」

「す、すみません…」

その日の放課後、旧校舎オカルト研究部の部室にて、その部屋の長であるリアス・グレモリーが、床に正座している兵藤一誠に対して、説教をしていた。

理由は勿論、昼休みに この男の教室で起きた、暴力沙汰である。

 

「理由も理由だけど、それ以前に魔力を込めた拳で、一般の人間を殴ろうとするなんて、一体 何を考えてるのよ?!

祐斗が あの間に入ったから良かったけど…

下手に怪我でも負わせていたら、どうする心算だったの?」

「ぃゃ…でも、アレはアイツが先に…」

「魔力を使って良い理由には、なってないわよ!!

そもそも事の発端は、貴方が女の子の着替えを、覗いたりしたからでしょう!

そりゃ、好きな女の子だか彼女だかの裸を見られたとなったら、男の子ならキレて当然…その辺りは貴方だって、理解出来るんじゃないの?!」

「す…すみません~!」

只の喧嘩なら「男子たる者」…として、リアスも其処迄厳しく言う心算は無かった。

しかし、この兵藤一誠なるリアスの下僕である()()()()が、一般の?生徒に対して悪魔の能力(ちから)を使っての暴力行為に出た事は、看過出来なかった。

しかも その大元の原因が此方(この おとこ)に有るのだから、尚更である。

仮に、あの場で兵藤一誠の拳がサトルにヒットし、負傷させていたら…『悪魔が一般人に暴威を振るった』として、()()は人間との繋がりを重んじる悪魔界上層部が、何らかの措置を兵藤本人及び、主であるリアス・グレモリーに執るのは必至。

リアスについては『下僕の躾が出来ていない』として、最近の評価の下落に更に拍車を掛ける事になる。

仮に この兵藤一誠が、()()()()()()()()()()()()()()()()だとしても、それは理由にも言い訳にも成らないのだ。

そして、悪魔と敵対する勢力に対しても、『人に害悪な種』として、駆逐の口実を与えかねない。

 

「…で、この1-E、神代聡琉君…か。

ギャスパー、E組って事は、彼って貴方のクラスメートよね?」

「は…はぃぃ! す、スイマセン、部長ぉ!

ぼ、僕も、最初は止めたんですけど、あの時の神代君、顔が凄く怖くて…」

「ギャスパー?別に この件で、貴方を叱る気は無いわよ。

ただ、この神代君には、オカルト研究部の部長として…イッセーの主として、謝罪する必要が有る…そう思っただけよ。」

「ぶ、部長おっ?! あんなヤツに、頭なんて…」

「お黙りなさい!

今回 貴方を庇うのに、私や お兄さm…魔王様が、どれだけ手を回したか…」

「す…スイマセン…」

オカ研部員のギャスパー・ヴラディと、サトルがクラスメートなのを確認、部員(げぼく)の無法の謝罪を考えたリアスに、当事者である兵藤が反省の欠片も見受けられない発言をしようとするが、彼女は それを一喝。

…今回の騒ぎは、瞬く間に学内に知れ渡っていた。

教諭達が校内暴力を振るったサトルに対して、停学等の措置を検討していた時、サトルのクラス、そして兵藤一誠のクラスを中心とした学園高等部殆どの女子生徒が、それを話し合いしていた会議室に溢れんばかりに雪崩れ込む。

そして、

「神代君にペナルティーを課すなら、先に覗きを働いた、あの性犯罪者3人を即刻退学にすべきよ!」

「彼に何かしらの罰を与えた時は、私達は あの性犯罪者3人に辱しめを受けたとして、警察に被害届を出しますからね!」

「…って言うか、今の今迄、あの変態共の所業をスルーしてる時点で、学校も有罪よ!」

…等の抗議、訴えを起こす。

逆にあの【変態3人衆】と呼ばれる3人の、フォローや恩赦を求めたりな声は皆無である。

序でに云えば、あの乱闘騒ぎの際、サトルの『コイツ等が女子(しろね)の着替えを覗いた』の発言後は、その場の全員が「あ~…」と云う何かを察し、そして何やら納得した反応。

その後はサトルを責める声は無く、逆に被害者?である兵藤達3人に対し、その場に居た女子生徒が中心になっての『お前達が全部悪い』『死ね』『性犯罪者』『変態』『ゴミ』『害虫』『クズ』『汚物』…等々の、罵詈雑言の大合唱だった。

そして学園側としては…特に報告を受けた()()()()()が、学園内部から刑事事件沙汰の犯罪者を出したくない等を理由として、今回は件の3人に厳重注意を言い渡した上で、サトルには お咎め無しとするしか無かった。

尚、兵藤一誠が魔力を使っての凶行を止めるべく、やはりリアス眷属である木場裕斗が この男をタックルで押し倒した件で、一部の女生徒達の間で【木場(攻)x兵藤(受)】の図式が成立し、広まったのは別の話である。

 

▼▼▼

「…今回は何も無しだったが神代、お前も全く悪くないって訳じゃ無いからな…」

「…確かに暴力振るったって事で、その自覚は多少は有りますが、あの性犯罪者達を野放しにしてる学校には、余り言われたくないですね。」

「~っ!!」

同じ頃、本校舎の生徒指導室では、サトルが担任教諭から呼び出しを受け、それなりな注意をされているが、本人は悪びれる様子は無く。

 

「そもそも学校側が、事前に あの変態(バカ)共を処していれば、今回みたいな大騒ぎには ならなかったんですよ?

今迄、アイツ等に対する女子からの苦情、全く無かった訳じゃ無いでしょう?」

「……………………………………。」

「もしかして先生?

この学園って、アイツ等に何か、弱味でも握られてるんですか?」

「いや、そんな事は…」

既に学園最大権力者(りじちょう )から『咎無し』の墨を得ている筈にも拘わらず、事を掘り返す様な担任の態度に、逆に学園生徒全員(一部除く)の抱いていた感情や疑問をぶつけ、黙らせてしまう。

 

「話は終わりですね?

それじゃ、失礼しますよ。」

そして、担任の了承を得る前に、退室するが如くサトルは席を立つ。

 

ガラ…

 

「最後に1つだけ…」

扉を開け、部屋を出る前、サトルは振り返る事無く、一言を口走る。

 

「"全く悪くない"って事は則ち、確かに"少しだけは悪い"って事では在るが、結局それは…

 

 

 

『俺は悪くない。』

 

 

 

…そーゆー事ですよ。」

 

▼▼▼

「ん?白音?それに…」

「サト君、お疲れ様。」

「あ、あの…神代君…」

「大丈夫だった?」

校舎の正面玄関でサトルを待っていたのは白音と、部活動に向かった以外の…所謂"帰宅部"なクラスメートの女子達だった。

 

「その…ゴメンね?」

「私達が『変態に覗かれた』って、大袈裟に騒いだりしたから…」

…どうやらサトルの呼び出しが、自分達に原因が在るとして責任感、或いは罪悪感から、一言 謝ろうと待っていた様だ。

 

「いや、気にする事は無いさ。

結局は俺自身の暴走が招いた話だし。

それに、皆の お陰で、処分無しになったみたいなモンだからな。

謝罪や礼を言うのは、俺の方だよ。

…ありがとな。」

それに対して、気遣い無用とサトルは言う。

 

「ふむ。分かっているじゃあないですか。

でしたら とりあえず御褒美として、これから毎日 学食でデザーt(むにょーん)ふに゙ゃぁ?!」

「お馬鹿な事を言おうとしてるのは、この口かこの口かこの口か?」

「もょ…もょにぇんまりゃぃい~?!」

「オラオラ! ★GO★HO★U★BI★…じゃ~♪」

そして ()()()()()…と、白音が何かを言おうとした瞬間、その両頬を左右に、更には上下に大きく引っ張るサトル。

 

「「「「……………………。」」」」

その慣れた様な平和な?遣り取りを見た、クラスメート女子達は思った。

 

 

 

やっぱし この2人、【夫婦】だ…!!

 

…と。

 

 

 

≫≫≫

尚 この夜、白音はサトルから、更なる★GO★HO★U★BI★…なる物を、貰ったとか貰わなかったとか。

 

 




 
次回、性犯罪者(げんさくしゅじんこう)の逆襲?
 
◎良い子の諸君!☆
感想に『無能』とか『駄肉』とか『性犯罪者』とか書くと、何故だか高い確率で運対されるから、気を付けようぜ!!



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