サトル「やっと…長かった…(T_T)」
【
発現時、サトルの右手首に装着される、この金色の
その場所の"座標"さえ判れば、其がサトル本人が知らない、訪れた事の無い場所でも、その場に移動出来る、かなり
そして それは正しく、インド神話に伝わる、インド最高神が1柱、ビシュヌの足…否、"翼"として、如何なる場所でも飛来した神鳥ガルーダに準えた能力と云えるだろう。
参考迄に、この
"
ついでに…
サトルが駒王町で"ガルーダ"として活動する時に被っている、派手な鳥の仮面は実は、別に
単にサトルの正体を隠すと同時に、ガルーダと云う
リアス・グレモリー達はサトルと対峙した時、この仮面こそが
▼▼▼
「此処…か…」
サトルと白音、黒歌は、冥界の とある地域、とある悪魔貴族の城の前に立っていた。
ソーナ・シトリーとディオドラ・アスタロトのゲームの途中、スタジアムを去り、天照大神から提示された"座標"へと"転移"して…だ。
「何だ、お前等。」
「ウチに、何か用でも有るのか?」
「「「………………。」」」
そんなサトル達に、城の正面門前で見張りをしていた者達が、話し掛けてくる。
私服の少女が2人、そして黒スーツのグラサン男が1人、ずっと城の様子を窺う様に見ていたのだ、番兵からすれば、それは当然の行為である。
バキッ!ドガっ!
「ぐえっ!?」
「き、貴様っ?!」
どんっ!
「が…?!」
その見張り番にサトルは いきなり、鳩尾への右拳から顎先を狙った上段爪先蹴り。
更に別の門番には、背後に回り込んでの裏投げを炸裂させた。
「いえ、あれは…」
「寧ろ、ジャーマンだにゃ…」
「ま…待t…」
そして この急襲によって地面に伏せ、動けなくなった門番を後目に、サトル達は城内に侵入するのだった。
≫≫≫
「…良かったんにゃ?」
「アマテラス様は、『多少、派手に やって良いぜ♪』って言ってたぜ。」
「いーえ、あれは派手過ぎです。」
…数分後。
城内の廊下に蹲る悪魔達を後に、奥へと進むサトルに、先程迄の私服姿から、
「寧ろアレは、『ド派手に殺れ』と解釈すべきだと、俺は思う。
…って、オラッ!」
バガッ!
「へぶらっ?!」
「「……………………………。」」
それに対して、サトルは目の前に現れた、今の自分と同じ様な、黒スーツの悪魔の男に前蹴りを放ちながら応えた。
「今回のアマテラス様の意図。
それは、この騒ぎをガルーダとして…で無く、『NIN=JA』として起こす事なんだよ。
冥界…悪魔政府に
「全然、忍んでにゃいにゃ…」
「…此方です。
この先に、独特なチカラの波動を感じます。」
「よし、行くにゃ…っと!」
どむ!
「ぐふっ!」
そんな会話をしながら、今度は黒歌が、武装した悪魔に仙氣弾を撃ち、K.O。
その先の螺旋階段を駆け上がって行った。
▼▼▼
「やっぱ"囚われの お姫様"は、塔の最上階ってのが、デフォなのか?」
「別に、違うと思います。」
「だ、誰…なの…?」
…その後も、侵入者を排除すべく、迫る城内の悪魔を蹴散らしながら登った階段の先、外観からすれば塔の形な建物の、最上のフロアに着いたサトル達。
その多重の結界に被われた部屋の中、小学校高学年に見える1人の少女が脅えながら、サトル達に話し掛けた。
「彪部蜜柑ちゃん…ですね?」
「蜜柑のパパとママに頼まれ、助けに来たにゃ。」
「え…?父さんと母さん、に…?」
この少女の名は、彪部蜜柑(11)。
彼女の家系は昔から、【日本神話】と縁が有った。
彪部家当主から【日本神話】に、『長女が
その長女…則ち蜜柑が消息不明となったのが、4日前の話。
天照の指揮下、『NIN=JA』が内偵を進め、それが悪魔によって冥界に拐われたと判明したのが、そして その救出・奪還役にサトルが抜擢されたのが、つい先日の話。
更に悪魔が住む冥界にて、蜜柑が囚われている より正確な場所を特定出来たのが、先程…ソーナ・シトリーとディオドラ・アスタロトのゲームの途中の話だったのだ。
「瘴気に体が蝕まれていないのは、この結界の お陰ですね。」
「それと、この子の
兎に角 無事で、良かったにゃ。」
本来なら普通の人間は、冥界の空気中に含まれる瘴気に触れると、直ぐに命の危険に晒されるのだが、蜜柑を拐った悪魔は、どうやら彼女を死なせる心算は無い様で、寧ろ大事に保護するかの様に結界内に閉じ込めていたらしく、更には彼女に宿る
「よし、帰るz
「お待ちなさい!!」
「「「「!!???」」」」
そして保護対象を確保、もう此の場に用は無いと、サトルが転移を行おうとした時、それを呼び止める声が。
声がした方向に目を向けると、其処には約20人の武装した悪魔兵が。
その後方に、白基調のドレスを着た紫の髪の少女と、その両脇にメイドが2名居た。
近付く気配や足音等が全く しなかった事から、どうやら転移魔法を使い、この部屋に来た様だ。
「…その娘を、どうする心算なのかしら?侵入者?」
白ドレスの少女が高圧的な口調で、サトル達に問い掛ける。
「どうするも こうするも、アンタ等 悪魔に拉致られた この お嬢ちゃんを、親元に送り届けるだけだが?」
見た目、自分と同年代か少し下に見える、この恐らくは貴族令嬢悪魔の質問に、サトルは動じる事無く、普段の口調で応えた。
「巫山戯ないで!その娘は私の下僕にする為に、お爺様が連れて来てくださったのよ!
勝手な真似は許さないわ!!」
「勝手にって…それこそ勝手に無理矢理 拉致った側の、言う台詞じゃないな。」
「な、何ですって!?」
本来なら相手を無視して、直ぐに転移で この場から姿を消すのも可能だが、敢えて それをせず、一先ずは悪魔側の言葉に耳を貸す構えなサトル。
「あ、貴方は誰に向かって、喋っているですか!?」
「この御方が誰だか、解っているのですか?!」
「知るかよ。…って、誰だよ?」
「「きっ、きっきっきっ…!?」」
「「「猿かよ?」
ですか?」
かにゃ?」
「「喧しいわっ…ですよ!」」
そんなサトルに対して、今度は2人のメイドが、やや怒り気味に、サトルに捲し立てる。
それでもサトルは、自身の
それは火に油な如く、この
「貴っ様ぁ!! こ、この御方はぁ!
ナベリウス家当主、ツヲネ・ナベリウス様の御長男にして次期ナベリウス家当主候補、ヌァダィ・ナベリウス様の御息女、ホリェッター・ナベリウス様で在らせられるぞ!」
「お前如き下賤な輩が、易々と口を開いて良い御方では、決して無いのですよ!」
「えっへん!」
この侍女の紹介に、少女…ホリェッターは勝ち誇った様なポーズと共に、どや顔を浮かべるが、
「「「へー、それは それは、すごいですねー」」」
「な、何よ、その反応は、少しは驚きなさいよ!!」
「「「「な、なんだってー」」」」
「ムッキーーーーーーーーーーッ!!」
サトルと猫姉妹だけでなく、蜜柑までもが それに棒読み対応で返す。
この小馬鹿にした様な反応には、ナベリウス家当主の孫娘らしいホリェッターも、顔を真っ赤にしての大激怒。
「こ、この無礼者共を始末して、ミカンを連れ戻しなさい!」
「「「「「「「はっ!」」」」」」」
どどどど…
そして怒れる貴族令嬢の この一言で、彼女を護るべくに前衛を勤めていた悪魔兵達が一気に、サトル、そして白音と黒歌に襲い掛かる。
「灯、螢、この嬢ちゃんを頼むぞ。」
「「了解です。」
にゃ。」
しかし それに対して、サトルは
「1人で我等を相手にする心算か?」
「舐めるなよ、脆弱な人間が!!」
「嬲り殺しにしてやる!」
ゾシュッ!ゾシュ ゾシュッ!
それに対して悪魔の兵達は、舐められていると怒りを露、サトルに向けて無数の魔力弾を撃ちだすが、
シュゥゥ…
「何ぃ?!」
「馬鹿な!?」
「俺達の攻撃を?」
それ等は全て、一見 無防備に見えるサトルに被弾する直前で、かき消えてしまう。
サトルの
それは、それが"魔力"を源とする攻撃ならば、如何に強大な破壊力だろうが、完全に無効化させると云う物。
以前、リアス・グレモリーがサトルに向けて放った滅びの魔術も、この能力によりダメージを与える事が出来なかった。
同様に天使や堕天使の"光"の攻撃も、直撃前に消去してしまう。
アマテラスが言うには、この
「今度は此方の番だな。…
カァッ…!
「な…何だ、それは?」
「
そして自分のターンを宣言するサトル。
右手首に装着した金色の腕輪…それに埋められている真紅の珠を眩く光らせると、次の瞬間には兜の角と背に附いた翼の様なパーツが特徴的な、黄金基調の全身鎧で身を包んでいた。
「…ついでだから、
……………………っ!!」
更には何かを念じると、サトルの真横の空間が
ず…ずず…
そしてサトルは その【穴】に手を入れ、その中から1本の大剣を取り出すのだった。
≫≫≫
…約30秒後。
「あ…」
「あわわ…」
「ひぃっ!?」
死屍累々。
黄金の鎧を纏い、蒼刃の大剣を持つサトルの前に転がる、無数の悪魔の屍。
その図は正しく、その表現が お似合いな惨状となっていた。
「ん~、実戦で使ったのは初めてだが、
サトルが手にしている、この大剣の銘は、魔剣グラム。
以前、裏京都に襲撃してきたテロリスト集団【
ホリェッターの指図の下、サトルに攻撃を仕掛けてきた悪魔の兵達は皆、この蒼い魔剣によって斃され、残っているのはホリェッターと その取り巻きの
「み、見えません~?」
「はい~、蜜柑ちゃん。もう少しだけ、この儘で いましょうね?」
…因みに この光景は お子様に見せるのは好ましくないとして、蜜柑は白音に、目隠しされた状態である。
「さて、どうする?
大人しく帰してくれたら、非常に有り難いし、それで終わるのだが?」
「「ひっ?!」」
魔剣の切っ先を向けながら、
取り巻きの2人は、目の前の男に恐怖したのか、己の主をまるで盾にするかの様に、貴族令嬢の背後に隠れ、身を震わせている。
「す、すすす…」
…しかし、
「す、凄いわ、貴方!
貴方も私の下僕にしてあげるわ!」
「「「はぁ?!」」」
ホリェッター当人は、脅える処か、眼を輝かせながら、サトルに対して まさかの勧誘である。
「来週の誕生日、私も お爺様から
貴方の強さなら、きっと
それと、そっちの2人も、それなりに強いのでしょ?
貴女達も ついでに、下僕として迎えてあげる!」
「「「………………………。」」」
今の自分の状況が理解出来ていないのか、そして他人の言う事を聞いていない…聞かない体質なのか、一方的に話し出し、サトルも普段なら突っ込みを入れる場面なのだが、呆れ返って何も言えない程に固まってしまう。
これには
「どう?悪くない話でしょ?
私の下僕になれば、凄い贅沢な暮らしだって、出来るわよ?」
「嫌なこった。」
「同じく。」
「以下同文だにゃ。」
「わ、私も、下僕なんて、絶対に嫌です!」
「へ?」
そんな空気の中、それでも話続ける貴族令嬢に対するサトル達の返事は、当然『NO』。
蜜柑も それに便乗して、はっきりと下僕になる事に拒否の意を示した。
これを聞いたホリェッターは、今迄 所謂"イエスマン"としか会話した事が無かったのか、『NO』と云う返事を想定していなった模様。
一応 容姿に関してだけは美少女にカテゴライズしても良い顔立ちを、一瞬だがギャグマンガの様な間抜け顔に崩してしまう。
「な、な、な…何故…?」
「この嬢ちゃんもだが、俺達 皆、今の生活に満足してるんでね…だよね?
…てゆーか悪魔に転生?
(ヾノ・∀・`)無い無い。絶対に無いわー。」
「はい!悪魔になるなんて、嫌です!」
「な…??!」
そして本っ当~に嫌そうな顔で、悪魔への転生を拒否するサトル達の態度に、顔を強張らせる。
「な、何を言ってるのですか、貴方達は?!
この私が、下僕にしてやると言っているのですよ!」
「そ、そーよ!
人間如きの分際で、お嬢様に…いえ、
有り得ないわ!」
「その通ーり!
人間なんて、私達悪魔の言う事には、素直に聞いていれば、それで良いのでs」
斬!…ボトッx2
それから復活した?取り巻きAと共に続く、我儘お嬢様の自己中発言だが、止む気配が無いと思われた それは、この2人の首が床に転がり落ちた事で、終わりを告げた。
「うぜぇ…!」
「な…何だかサトルが、
「何なのですか…
その、分かり易いのか訳解らないのかな例えは?」
「え?何?何が起きたの?!」
その余りの言い様に、サトルが思わずリミットブレイク。
手にしていた、魔剣の一閃が煌めいたのだ。
尚、未だ蜜柑は白音に目隠しされている儘で、この惨劇を直視していない。
「き…きゃあああぁあぁ~っ??!」
そして取り巻きB。
その場面を見て…そんな場面だからかそか、首を斬られたホリェッターと取り巻きAの首の付け根から噴き出る血をシャワーの様に全身に浴び、一時的に
数秒後、意識を取り戻すも直後、床に落ちても尚、斬られた事に気付いてないのか、憤慨した表情の儘で固定されている主と同僚と眼が合ってしまい、恐怖に顔を歪めての悲鳴を上げてしまう。
スゥ…
「ひっ…!?」
そんな取り巻きBに向けられる、魔剣の切っ先。
此処に来て、漸く この侍女は、目の前の人間が『貴族様EREEEEE!』が通用しない類いの者と理解する。
その顔は、表面上は血を浴びて真っ赤に染まっているが、その下の素肌は蒼白となっているだろう。
膝だけはカクカクと震えているが、身体全体は硬直。
動けば自分も殺される…そう思っているのか、本当は直ぐにでも その場にへたれ込みたい処を、それを必死に我慢しての直立の姿勢を保っている。
「…帰っていい?」
「あ…ぁあ…」
そんな彼女に、サトルは質問。
人間基準で見れば、10代後半から20代前半に見える悪魔の女は、涙目で震えながら、コクコクと何度も首を縦に振るのだった。
「いや、分かって貰えて嬉しい。
ついでに1つ、頼まれてくれないかな?
何、そんな難しい事じゃない。
俺達が この場に来てからの…会話を含む全てを造らず隠さず有りの儘、この城のトップなり悪魔のトップなりに伝えて欲しい…
ただ、それだけの話さ。」
シュォォン…
それだけ言うとサトルは自らの
白音、黒歌、そして蜜柑と共に、その場から姿を消すのだった。
①
彪部蜜柑…結城美柑(To LOVEる)
ホリェッター…アンリエッタ(ゼロ魔)
…のイメージで。
②この小説では、猫姉妹とナベリウス家は、何の接点も無いです。
③敵ならば、女相手でも容赦無いサトル君。
次回、悪魔政府と【日本神話】、遂に衝突?
乞う御期待!
感想、よろしくです。