この空気の様に影の薄い少女に出番を!
※小説独自設定・解釈、入りまーす。
「まさか…其れ程な者達…なのか…?」
「……………………。」
…コクリ
表現するならば、それは"炎の城"。
紅い城壁や門柱には炎が灯り、庭の所々からも間欠泉の様に炎の柱が噴き出す…そんな、巨城の一室。
ワインレッドのスーツを着た金髪の青年が、慎重な顔で問い掛けると、十二単を纏った黒髪の少女は、それに無言・無表情で頷いた。
▼▼▼
「これは…
ディオドラ、一体、何を…」
場所は変わり、駒王学園の生徒会役員室。
既に この日の業務は終わり、ソーナ・シトリーと その眷属の面々は、何時もの掲示板に投稿されていた、セイジョ☆スキーことディオドラ・アスタロトのコメントを見て、難しい顔をしていた。
「十中八九、ディオドラ様はガルーダを介して、【日本神話】に亡命を持ち掛けようとしていますね。」
そう言っているのは、ソーナの
「あの方の
あの組織も、【日本神話】とは直接の繋がりこそ無いですが、日本の有力組織です。
ディオドラ様は、彼女から【日本神話】の事を…その強大さを聞かされ、それを真実と受け入れたのでしょう。」
「私達が貴女から、聞かされた様に…ですか。」
▼▼▼
「な…何よ、これはっ?!」
更に場所は変わり、今度は同じく駒王学園…の旧校舎に在る、オカルト研究部の部室。
ソーナ同様に、件の掲示板画面を見ていたリアス・グレモリー達はソーナ同様に、ディオドラの書き込みを見て困惑。
「このタイミングで、"敵"に本名を明かして接触しようなんて…
ディオドラは一体、何を考えているのよ?」
冥界も、悪魔と【日本神話】の戦争についてはガルーダ・スレからの拡散で、既に一般の者達の間にも広く知れ渡っていた。
それに対して、悪魔政府側は『"弱小神話勢力"怖るるに値せず』『黙っていたのは、下手に民に不安を与える前に、事を済ませる自信が有った為』と、強気な発言、姿勢を崩さず。
そして その開戦理由は、ナベリウス襲撃の報復・制裁措置として。
当然、ガルーダ・スレが原因の発表だから、先にナベリウス家の者が【日本神話】の関係者を拉致していた事も広まっているのだが、悪魔政府は その件については捏造だと完全に否定。
一方的なテロ行為への粛清だと、そのスタンスを強めていた。
兄である魔王側の発表。
それを信じて疑っていないリアスと その眷属達は、ディオドラの このアクションに、不信感を募らせていた。
▼▼▼
「おいセラフォルー!
テメー、巫山戯てんじゃねーぞ!
『大丈夫だよ、アザゼルちゃん?
私達だけで、あっと言う間に終わらせるから~☆』
「だから、お前等は何を根拠に、そんな余裕ぶっこいているんだよ?!」
『心配性だな~?
高々 日本神話だよ?★
一応 私達も、敵対してんだよ?☆
こっちも忙しいし、余り長話で、変な誤解されたら嫌だから、もう切るね!★』
「ちょっと待てコラ!
話は終わって…(pi…ツーツーツー…)…
………………………………………。
大バカヤローが!!」
…同じ頃、グリゴリ本部では総督アザゼルが、非常時の回線を使い、魔王セラフォルー・レヴィアタンと会話。
【日本神話】との戦争について問い質していたが、通話相手のセラフォルーは、未だ余裕の態度を崩さず、一方的に会話を終わらせてしまう。
バタン…
「アザゼル…!」
「ぉ…おう、シェムハザか。
そっちは、どうだった?」
そんな時に、ノックもせずに総督執務室に入ってきたのはベレー帽を被った優男。
グリゴリ副総督のシェムハザである。
「…それが、ミカエルも『此方から討って出たりは しないが、襲撃者に対しては、其れなりの対処をする迄』と、全く取り合ってくれませんでした。…申し訳無い。」
「いや、御苦労さん。
お前さんは、よくやってくれてるよ。」
天界側との連携を指示していたシェムハザの報告に、アザゼルは「やっぱりね…」と、半ば それは予想していたとばかり、凹み顔な副総督に、労いの言葉を掛ける。
「クソが…
アマテラスとも連絡が繋がらねー…
こうなったら俺も、あのスレからガルーダに接触を試みるしか無いのか?」
▼▼▼
翌日の高天原。
神殿の広間に主要な日本神達を召集した天照大神は、これから起こり得る
「…と、まぁ、そんな感じ?
あぁ、まさか本当に、皆殺しするとでも思っていたかい?
全く…そんなのして、アーシアちゃんに嫌われたら どうするんだよ?
尤も【
それに、
とりあえずは、悪魔が決めた その基準に、従って殺ろうぜ。
…が、その貴族様が居なくなった後、残った者達が どうなるか…
貴族無しで持ち直すか、それとも その儘 滅び逝くか…それは、残った者達が決める事さ。
そこ迄は面倒も見きれないし、責任も…ね?」
どうやらアマテラスは悪魔に関しては、とりあえずは魔王を筆頭とした貴族のみに、照準を絞っている様だ。
「姉者、その貴族とやらが、何人か亡命を申し出ている点は?」
此処でアマテラスの弟神である
「ふふん♪
僕は、心が広いからね。
その者の心根次第では、受け入れてやるよ。
勿論、スパイ目的で近付いたとか、今まで此方に上等な態度をしていた様な奴なら、即 殺すけど。
【
そうだろ? 閻魔君?」
「はい。真g
「真偽の見定めは、我等 地獄の者にお任せを。
"浄玻璃の鏡"の前には、如何なる嘘も、無意味ですから。」
「ちょ…酸漿君? それ、僕の台詞…」
「それと、残る天使堕天使だけど…」
地獄の1部署を纏める者と、その補佐官の漫才宛らな遣り取りを微笑ましく見ながら、アマテラスは話を続ける。
「残る2勢力に対しても、他の神話に『黙って見てろ』と言った手前、中途半端な真似は しないよ。
しかも連中は、悪魔みたいに貴族や平民の区別は無く、勢力全体が軍部みたいな物だからね。
壊滅フルコースさ。
アザゼル君は、僕達の事は昔から それなりに知っているから、今頃どうにかして事を避けようと奔走中…やっぱりサトル君のスレに、『会いたい』ってコメントしてたみたいだけど…
まぁ、彼等は、身内に恵まれなかったって事で。(笑)
そして天界。
奴等に関しては、説明不用だろ?
アイツ等は悪魔同様に…その保護者だった『神』共々、ヤリ過ぎている。」
≫≫≫
「やぁ、久し振り。
珍しいな、君が此処を訪ねて来るなんて。」
「…………………。」
日本神達のミーティングが終わり、アマテラスが自室に戻ると、其処には客人が。
質素な えんじ色の
「それで一体、僕に何の用だい?
…釈迦如来?」
それは仏教勢力、
▼▼▼
※※※
◆スレ主◆
えーと、戦争の件についての速報です。
【日本神話】のトップのアマテラス様は、悪魔に関しては、殺るのは貴族や軍属だけで、一般の皆さんには、向こうから攻撃を仕掛けない限りは、手を下さないとの考えを明らかにしました。
◇名無しの悪魔◇
おお!
◇名無しの悪魔◇
神対応!
◇名無しの運対常連◇
マジ、ありがたい。
俺、あれから日本神話の事、少し調べてみたんだけど…
((( ;゚Д゚)))
ぶっちゃけ、パねぇ…
※※※
▼▼▼
更に、翌日。
「デオドラやライザーだけで無く、ソーナ、貴女まで?!
一体、どういう心算なの?」
「私達全員で、話し合った結果です。」
「答えに なっていないわよ!」
放課後の駒王学園、生徒会役員室に押し入ったリアスは、物凄い剣幕で、ソーナに詰め掛けていた。
カチャ…
「失礼しま~す♪…って、お取り込み中?」
そんな中この部屋に、1人の少年が訪れる。
「アナタは確か、9月に編入してきた、1年の…」
「は~い♪
1-E、赤屍かるま…っでーす。♪」
赤屍かるま、である。
「えーっと、アカバネ君?
見ての通り、今はソーナは私と話してるの。
どんな用事かは知らないけど、アナタは出て行ってくれn
「リアス! 何を貴女が勝手に仕切っているのですか!?
その話は、いずれハッキリするでしょう。
生徒会長として言います。
今日は、退室して下さい。」
「な、何ですって!?」
「リアス…今日の処は、退きましょう。」
「朱乃! 貴女まで?!」
そんなカルマに対して、リアスが一方的に退室を促すが、ソーナが それを制止。
更には、場の雰囲気を読んだか、リアスと同行していた
「くっ…後で しっかりと、話して貰うわよ!」
バタン!
「ぉおっかね~!www」
結果、苦虫を噛み締めた様な顔を浮かべ、リアス、そして姫島は、生徒会室を後にした。
「…それで赤屍君?
一体、生徒会に何の用事なのですか?」
そして改めて、ソーナはカルマに、生徒会への来訪の理由を聞く。
「…今日は駒王の生徒としてで無く、【日本神話】所属、
支取先輩…いや、ソーナ・シトリーさん?」
「「「「「「「!!?」」」」」」」
それに対してのカルマの応えに、生徒会室の空気に緊張が走った。
▼▼▼
同刻。
冥界の炎の城…否、フェニックス城。
「【日本神話】所属の…"
…先ずは、ガルーダ当人が来なかった事を、謝罪します。」
「いや…こうやって、此方の呼び掛けに応じてくれただけで、有り難いさ。」
その奥の一室では、
▼▼▼
更に同刻。
冥界の とある地域にて…
「はっはっは!
まさか、あの時の可愛らしい娘さんが、【日本神話】所属だったとはね!」
「私も まさか、此処の領主様がアナタとは思わなかったにゃ~♪…ティア様♪」
上品なスーツの上に、豪華なマントを羽織った悪魔貴族、マアリ・デカラビア。
それは偶然にも、先日サトル達が冥界入り、レーティング・ゲームの観戦をしていた時に、隣の客席に座っており、"ティアブラッド
▼▼▼
そして、更に同刻の冥界、アスタロト城の一室。
「…こうやって改めて話すのは、奇妙な感覚だよ、ガルーダ。」
「ふっ…確かに、そうかも知れないな、セイジョ☆スキー氏。」
この日の鍛練を終え、眷属の少女達と自室に戻ったディオドラ・アスタロトは、その施錠された筈の部屋で寛いでいた、黒いスーツを着た不法侵入の少年…サトルと、互いに名乗らずも、互いに前からの知り合いの様な行儀で、会話を交わし始めた。
「…どうでも良いが、あんた…」
「ん?何だい?」
「目、凄く細いな?」
「放っておいてくれないか!?」
マアリ・デカラビア…黒神舵樹(めだかボックス)のイメージで。
次回『ディオドラの目を開かせては いけない!(嘘:笑)』
感想よろしくです。