ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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スサノオ様の外見は、ブシドーさん(ガンダム00)のイメージで。
 


素戔嗚尊(スサノオ)

 

「これは…一体…?!」

それは悪魔側からすれば、突然だった。

4人の魔王が兵を集め、此れから始まる戦争に向けて士気を高める演説中、そのルシファードの基地上空に何の前触れも無し、突如として姿を見せた、土偶を型どった機動兵器の集団。

自分達の存在を認識させる為か、数秒の間を開けた後、其等は一斉に、地上から見上げる悪魔兵達に向け、神氣から成るエネルギー弾の雨を浴びせたのだ。

この第1の攻撃により、この場の悪魔の約半数が斃れた。

そして、此の場は戦場と化す。

先の一撃に反応出来て躱せた者、或いは辛くも耐え抜く事が出来た者達と、【日本神話】が擁する高天原の神兵達との"戦"が今、始まった。

 

≫≫≫

「何と他愛の無い…

鎧袖一触とは、正しく この事か!」

機動兵器を駆り、数人の悪魔兵人を一度に葬った神兵の1人が、その呆気無さに吐き捨てる様に呟く。

 

『ぐわわぁーーーーーーーっ!!!!』

 

ずどっ…

 

そして彼等を指揮している、黒い鎧武者型の巨大機動兵器を操る素戔嗚尊(スサノオノミコト)は、其と ほぼ同じ体躯の、炎の剣を持った黒い肌の巨人と戦闘中…だった。

()()()なのは、鎧武者の太刀が、巨人の身体を横真っ二つに両断し、その戦闘は終わったからである。

 

「ふん…所詮は劣化版の紛い物か。

()()の存在に、北の主神殿や当神殿が、憤るのも無理は無い。…む?!」

その魔王ルシファーの眷属を討ち、やはり それに低評価を下すスサノオの前に、新手が現れる。

 

「これは、ベヒーモスか!

…面白い!」

その登場に、思わず口元を緩ませるスサノオ。

それは やはり、絡繰の鎧武者と同等の巨体を誇る魔獣ベヒーモス。

 

『またロボットか…

しかし、何時かの堕天使のオモチャとは、レベルが違うみたいだな!!

しかし これ以上の好き勝手は許さんぞ、日本神話!』

魔王セラフォルー・レヴィアタンの戦車(ルーク)、バイオレートの真の姿だった。

 

▼▼▼

「うぅう…

ご、ごめんなさいぃ、ぼ、僕の せいでぇ~!」

「いや…ギャスパー君、大丈夫だから…」

「そうだ、ギャスパーは悪くないぞ!

くそ、あのヤロー、見るからに弱そうなギャスパーを執拗に狙いやがって…!」

 

【日本神話】が冥界に攻撃を仕掛けたと同時、地上でも世界各地で、アマテラスによる『聖書』勢力への粛清は始まっていた。

具体的には『裏』の事情(そんざい)を知る、司教や悪魔祓い達は、現地在中、或いは現地派遣された『NIN=JA』達により、次々と斃されていた。

そして悪魔関係。

例えばグレモリーやシトリーの眷属との契約者の様な、些細な使役をする程度の者は、今回は滅殺対象に含まれなかった様だが、本格的な悪魔崇拝者(サタニスト)は、当然それに含まれる。

…勿論、現時点で地上で暮らしている悪魔が、その対象から外される事は無かった。

 

「クソ…ッ!

あのアカバネ…だったか?

アイツも【日本神話】のヤツだったのかよ!?

…だとしたら、ソーナさん達を拐ったのも、アイツの仕業だろ?!」

自身もダメージを負い、そして それ以上、決して浅くない負傷により動けない木場を見ながら、兵藤一誠が怒鳴り散らす。

 

「イッセー、落ち着きなさい!」

「しかし、部長!」

「うぅ…カルマ君、どうして…?」

リアス・グレモリーと その眷属の前に刺客として現れたのは、彼女達と同じく駒王学園に通う、赤屍かるまだった。

彼が最初に狙ったのは、クラスメートが刺客として現れたのに戸惑いを隠せないギャスパー・ヴラディ。

 

「それに あの野郎…

俺や木場、ヤマトさんだけなら未だしも、女の子である朱乃さんやスーザンまで…ッ!」

カルマがギャスパーを狙って投擲する無数のナイフは、兵藤や木場、堀井やスーザンが盾となって受け止める。

更には女王(クィーン)の姫島朱乃が、雷撃を放っての迎撃を試みるが、このナイフは絶縁素材製だったらしく、其を無視した1本が、彼女の肩口に突き刺さった。

リアスも滅びの魔弾で反撃しようも、その()()の長さとモーションの大きさで弾道を見切られ、カルマには命中する事は無く。

 

「と、兎に角、此処まで来れば、とりあえずは安全だわ…」

…そしてリアス達は今、冷たい薄ら笑いを浮かべて迫る暗殺者から辛くも?逃れ、駒王駅地下に在る、悪魔しか知る事の無い、悪魔しか入る事が出来ない悪魔専用の施設にて、安堵の息を溢していた。

 

「それにしても…

実家や お兄様とも連絡が繋がらないし…

冥界でも何かが起きているのは、間違い無いわよね。

…よし、どうせ何時までも此処に居ても仕方が無いわ!

列車を呼んで、私達も冥界に帰るわよ!」

 

≫≫≫

「あ~ぁ、逃げられちゃっ…た♪」

その頃、駒王駅の一般改札口の前では、カルマが嗤いながら呟いていた。

その口調は、任務失敗したかには見えず。

寧ろ、この駅に()()()()()事自体が、彼に課せられた任務の様にも窺えた。

 

「まあ、グレモリー先輩?

アンタ達をどーこーするのは、俺の仕事じゃないし、ね…♪」

 

▼▼▼

 

ドッドォーーーーッン!!

 

そして場面(カメラ)は、再び冥界に。

【日本神話】が進攻してきたのは、ルシファードだけで無く。

首都リリスや、アガレス、アバドンと云った主要な領土も、土偶型機動兵器や、其を指揮する()()()の機動兵器が猛威を奮っていた。

何れも一般平民の下級悪魔が暮らす地には手を着けず、その地を治める貴族の邸や、軍属の施設のみを狙った攻撃だ。

 

≫≫≫

「ひゃっはー!

超時空的・大サーカスの始まりだぜ!」

そしてバアル領。

バアル城にて、その上空を完全に制圧した、建御雷神(タケミカヅチ)が駆る、巨大な鬼の頭に鉈状の腕が生えたかの様な異形の機動兵器。

その大きく開けた口から、無数のエネルギー弾が撃ち放たれた。

神兵達の量産機と同時に放つ其れ等は、正に躍り乱れる弾幕の雨。

一応 城は、魔法障壁(バリアー)で守られておるが、それも何時までも持つ様には見えず。

大王家直属の兵が迎え出るが、其れも悉く返り討ちに遭っていた。

 

「クソッ!

これでも まだ若手は戦闘に出さない等、魔王様や父上は悠長な事を言う心算なのか!?」

「若様! 今暫くの御辛抱を!」

「何卒 御退がりを!」

「は、離せぇえっ!!」

その城内では、サイラオーグ・バアルが防戦一方な現状に堪らず、自身も眷属を引き連れ迎撃に出ようとする処を、城内の兵士に押し留められていた。

 

「サイラオーグ様! これを!」

そんな中、彼の女王(クィーン)の少女が、慌てた表情でスマホの画面を猛るサイラオーグに差し出す。

 

「……………………!!? これは…

クィーシャ! 今直ぐ俺の部屋に、全員を集めろ!」

「はい!」

その()()()()()()()()()()()を見て、サイラオーグは一時的、その場での昂りを収めるのだった。

 

▼▼▼

 

斬!!…ぼとッ!

 

『ぎゃぁぁぁぁぁぁぁーっ?!』

 

再びのルシファード。

この時は、スサノオが操る鎧武者の太刀が、魔獣ベヒーモス…バイオレートの両腕を斬り落としていた。

 

ずどどど…

 

「ひぇっ?!」

「危なっ!?」

「ちょ…待…ぅぎょゎぉ…」

大ダメージを受け、セラフォルーの戦車(ルーク)は本来の野生の本能剥き出しで、その巨体の儘その場を苦し気に のたうち転げ回り、数名の悪魔兵が それに巻き込まれて潰される。

 

ズザッ…

 

『が…』

そして その回転(うごき)は、彼女が うつ伏せとなった時、背中越し、心臓諸共に地面に突き付けられた大太刀によって止められた。

 

「バ、バイオレートちゃん!!」

その凄惨な光景に、思わず大声で叫んでしまうセラフォルー。

 

「…………………。」

「え?」

その声に反応したのか、鎧武者(スサノオ)は その方向に顔を向けると、左足を高く上げ、それを一気に地面…その場に居た4人の魔王目掛け、素早く落とす。

 

「きゃああぁっ!?」

標的にされ、その迫力に圧倒され、セラフォルーは思わず悲鳴を上げてしまう。

 

「ふん!」

 

バシィッ!

 

「……………………!!」

しかし その強烈な踏み付けは、突如に展開された、防御結界に阻まれた。

 

「ふぅ~、危なかったぁ…」

「ぁ…ありがと、ファルビー…」

半透明な薄黄色の六角形のプレートを組み合わせて創られた、ドーム型の魔法障壁(シールド)

それは、魔王の1人、ファルビゥム・アスモデウスが造り出した物だ。

これにより、4人の魔王(…と周囲の者達)は、この結界に護られる形となった。

 

「ふん!小賢しい!」

それを見たスサノオは、今度は手にした太刀と小太刀での破壊を試みるが、

 

ガイィンッ…!

 

「…………………?!」

その連斬でも、障壁には傷の1つも付かなかい。

 

「はっはっは!そりゃ、そうさ!

この僕の、本気の結界だよ?

そんなに壊したいなら、核ミサイルでも持ってくれば~?

…それでも無理だろうけど!www」

防御に関しては冥界随一を誇る、スキンヘッドの魔王が声高らか、誇らし気に笑う。

 

「…ならば!」

それを聞いたスサノオは、機動兵器の胸部扉(ハッチ)を開けると

 

ひゅん…スタッ…

 

そこから飛び出し、結界(ドーム)の天辺に飛び移る。

そして

「覇ッアァァァア…ッ!!!!!」

 

バァッキィィイッ!!!!

 

其処で垂直に、生身の拳を撃ち降ろすスサノオ。

 

ピシィッ…パリィィン…!!

 

その一撃は、意図も容易く結界全体に無数の罅を走らせ、次の瞬間には分厚いガラスの破片の如くに砕き、消失させていった。

 

「ば、馬鹿なっ?!」

「ファルビゥムの結界が?!」

「そんな…ぼ、僕の結界が、あんなパンチ1発で…??!」

その様に驚きを隠せないファルビゥム達だが、

「呆けている余裕が、有るのか?」

 

スタッ…

 

「「「「!!?」」」」

彼等の目の前に、その結界を破壊した当人…否、当神、スサノオが上空から降り立つ。

 

「…以前、姉ちゃんが言ってた。

こんな時は、『ねぇ、今、どんな気持ち? 散々と弱小だマイナーだとディスってた存在に蹂躙されて嬲り殺されるのって、どんな気持ち?www』…と、言うのだったよな?」

「「「「な…ななな?」」」」

そして仮面の下、無表情で少し前に(アマテラス)から()()()()()()()を淡々と話すスサノオは、偶々 彼の正面に立っていたファルビゥムの眼前に静かに右掌を差し出すと、

 

ボォオッ!!…ぶっしゃぁぁあ!

 

そこから神氣弾を一気に放出。

この至近距離からの直撃を受けた魔王は、頭部を跡形も無く消し飛ばされ、その首の付け根から夥しい程の血を、火山が噴火するかの様に勢い良く噴き出した。

 

「「「!???」」」

その様に、残る魔王3人は声を失い、固まってしまう。

 

「貴様!」

「よくも、ファルビゥム様を!」

「サーゼクス様、セラフォルー様、アジュカ様!此処は御退き下さい!」

「さぁ、此方に!」

「う、うん…!」

そして殺されたファルビゥムの眷属を基とした、魔王の眷属と悪魔兵達、約3/4がスサノオの前に立ち、残りは魔王を逃がす為の護衛となる。

彼等はファルビゥムを簡単に殺した この仮面の荒神を見て、漸く【日本神話】の強さの認識を、改め始めた様だった。

残る魔王達も それは同じ様で、この下僕達の一時的撤退の指示に従い、撤退を始める。

…が、

「て、転位が出来ない?」

既に此の場は、スサノオか或いは、神兵が施した結界に包まれており、転位移動が封じられた状況に。

魔王達は とりあえず、走って この場を去るしか選択肢が無かった。

 

「ククク…雑魚認識してる心算は無かったが、まさか、これ程までの強さだったとはなぁ…!」

そんな中、スサノオを前に、先頭に立ったのは、セラフォルーの戦車(ルーク)である更木剣八。

元は日本人である彼だが、日本神話について詳しい訳では無かった。

『古事記』や『日本書紀』等の書物での…それも熟読した訳でも無い、僅かな知識しか持っておらず、悪魔に転生した後に初めて、その【日本神話】も神話勢力の1つとして実在すると知った程度だ。

しかし彼は他の悪魔と違い、その【日本神話】を決して侮っては いなかった。

そして生粋の戦闘狂は、その強さを直に目の当たりにして、益々 戦闘意欲を高揚させる。

不気味に微笑む事で、只でさえの凶悪顔を、更に人相を悪くして、刃零れだらけの太刀をスサノオに向けて構えた。

 

「さあ、楽しもうじゃないか!

殺し合いをな…」

 

斬々々々々!

 

「ん…だと…?!

………………………………」

 

バタッ…

 

しかし、それでも まだ、彼に誤算は有った。

スサノオの戦闘力を、余りにも低く、見積もり過ぎていた事だ。

刃を向けた瞬間、逆にスサノオが放った、所謂 人体の急所への神速5連斬を受け、前のめりに倒れてしまう。

そして彼は その後、2度と起き上がる事は無かった。

最恐・最凶・最狂。

冥界にて、様々な意味の『サイキョウ』の銘を冠していた更木さえも、アマテラスを除けば【日本神話】最強の戦闘力を誇るスサノオの前では、既に周辺で屍として転がっている、有象無象と変わらなかった。

 

≫≫≫

 

斬ッ!

 

「ぬわーーーーーーーーっ!!!!?」

そして、スサノオ率いる神兵も、その進撃を休める事は無い。

中には仕上げとばかりに機動兵器から降り、白兵戦に移行する者も幾人か現れる。

浅葱色の羽織を着た剣士風の悪魔が1人の神兵に斬り棄てられ、その場の悪魔全てを屠られたのを確認したスサノオが、既に距離が開いているが、撤退中の魔王達を改めて刮目。

 

「吼えよ! 草薙ぃっ!!」

 

ぶぅん!

 

そして、手にした太刀に神氣を注入(チャージ)して、その一団目掛け、投げ付けた。

 

ずぶっ…

 

「か…っ…はっ…?!」

その一刀は その軌道に居た悪魔を次々と貫き、最後は本命の獲物(ターゲット)、魔王の1人の背面、心臓に深々と突き刺さる。

 

どさぁっ…!

 

「「………っ!!」」

倒れる魔王。

そして、其処に猛追してくる、黒い仮面の荒神。

残った者達は その亡骸を拾う事すら叶わず、此の場を早急に走り去るしか、生き延びる術は残されていなかった。

 




【次回予告】
???「さあ、次回はアマテラス様の次に強く!アマテラス様の次に聡明で!しかもアマテラス様の次に美しい!
この私のターンですよぉおお!」
 
次回『【日本神話DxD】(仮)』
乞う御期待?
 
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