バトル回!
さあ、手元の お茶は、飲み干しているかな?
≫≫≫
ナベリウスの転生悪魔達がサトルに投降。
残るは城内の貴族を殲滅掃討させるのみのタイミングで、援軍の如く現れた8人の集団。
…その内の1人が、サトル目掛けて突撃を仕掛けてきた。
「あ、あれは?!」
「知ってるんですか?
「だ、誰がモブAですか?!
…って、あれはバアル次期当主の、サイラオーグ・バアル様!」
「な、何故、あの方が、此処に…?」
サイラオーグ・バアル。
サトルが興しているスレにて、その漢気溢れるコメントから、何時しか『炎の兄貴!』のハンネで、そのスレ住民から慕われている、常連投稿者の1人。
スレ内でも、その戦闘力は讃えられており、この戦争に際して、いち早く【日本神話】に降っていた『セイジョ☆スキー』ことディオドラ・アスタロトや、『ひんぬー会長』ことソーナ・シトリー達からも、下手な大人の貴族よりも、余程 脅威に為り得ると伝えられた漢である。
「…………!!
そうか…あの男が、『兄貴!』か…!」
向かってきている人物が
「どうやら
皆は、下がっていて!」
「「「「「「承知!」」」」」」
自らの眷属を上空で待機させた儘、単騎で向かってくるサイラオーグに対して、
『気を付けなさい、サトル。
あのライオンのボーヤ、今までの敵とは、次元が違うわよ。』
「あぁ、解ってるよ、
この時、サトルの鎧の右手首部分の蒼の珠が光り、そこから女の声が発せられた。
メァリュータ。
彼女の言葉に、サトルも改めて気を引き締める。
「うぅおおおおおおおおおおぉっ!!」
「てぇりゃあぁああああああぁっ!!」
バキゥッ!!
「「!!」」
そして、空からの打ち下ろしの右拳と、地上から突き上げる左脚が激突。
「ふっ! やるな!…スレ主殿!」
「そりゃ どーも!…兄貴!」
その後、互いにバックステップで間合いを空け、互いに苦笑しながらの一言二言。
これが2人の、
「一応 聞くが、どうして此処に?
バアルは確か、
「…父上は頑なに、俺達若手を外に出そうと しなくてな。
そんな時、例のスレで、ガルーダ!
例のスレにて、貴様がナベリウスに攻撃を仕掛けると云う書き込みが有ったので、眷属総出で此方に参戦したのだ!」
「はぁあ?! 待て待て待て待てい!?
俺のスレ、開戦と同時、コメント不可設定に しといた筈だぞ?」
「…………?
日本神話の主神殿が、普通に投稿していたが?」
「あああ…ア~マテラス様ぁ~?!」
…どうやらアマテラスのコメントは、彼女が持つ、何らかの『スキル』を使っての、ごり押しな書き込みだった様だ。
▼▼▼
※※※
◎『アマテラスさん』と呼びなさい◎
そんな訳で、投稿不可になったガルーダ君スレの代わりに、スレを立ち上げてみた。
デフォルトハンネは、【名無しの悪魔】だから、悪魔以外の子や前からオリハン使ってた子は、自分で設定よろしく。
さて、改めて、このスレについて…だけど、今の戦争の状況を、速報で伝え、それについて語り合うのが、メインな主旨だ。
尚、このスレは親サイトが高天原。
だから冥界からは…魔王や貴族による、投稿者の身元特定は出来ない。
だから、遠慮する事無く、コメントしてくれ。
それから…荒らし、ダメ!絶対!
…もしも、僕が荒らしと判断した場合、
目の前に現れて、Muscle技100連発の後、END of Danseikiだからね♡
◇名無しの悪魔◇
お疲れ様です。
◇名無しの悪魔◇
待ってました。
◇名無しの運対常連◇
了解です(ロ_ロ)ゞ
◇名無しの悪魔◇
…って、怖いっすよ ((( ;゚Д゚)))
◇名無しの悪魔◇
あの~?
この戦争って、回避は出来ないのでしょうか?
◇『アマテラスさん』と呼びなさい◇
それは無理だね。
冥界で どんな捏造報道されてるかは知らないが、原因作ったのは貴族だし、最後、直接僕に宣戦布告したのは魔王だ。
心配しなくても、貴族やそれに従事している軍属以外は、被害が及ばない風にしてるから、その辺りは安心してくれ。
◇名無しの悪魔◇
…ぶっちゃけて良い?
◇名無しの悪魔◇
おう。何となく何を言おうとしてるかは分かるが、言え言え
◇名無しの悪魔◇
…敢えて今、何処に住んでるかは言わないけど、ウチの領主は〇ねば良いと思う
◇名無しの悪魔◇
出たwww
◇名無しの悪魔◇
本命:ナベリウス
対抗:フォルネウス
ダークホース:グラシャラボラス
穴馬:バアル
大穴:アバドン
…さぁ、どれだ?
◇名無しの悪魔◇
具体的には言わないけど、その中に正解があるとだけは、言っておくよ。
◇ディオドラ・アスタロト◇
それでアマテラス様!
冥界は今、どのような状況なのですか?
◎『アマテラスさん』と呼びなさい◎
こらこら、このハンネにもある様に、僕の事は親しみを込めて、『アマテラスさん』と呼びなさい。
現在、冥界各地で侵攻してるけど、とりあえず主だった所で、シトリー、アバドン、グラシャラボラス、フォルネウス、ベルフェゴール…この辺りは、完全に潰したみたいだぜ。
◇マァリ・デカラビア◇
何と?フォルネウスがか?!
そうか…ついに此方には来なかったか、フォルネウス…
◇名無しの悪魔◇
そ、そうですか…
◇名無しの悪魔◇
アバドンやベルフェゴールの名も入ってる…
◇名無しの悪魔◇
レーティングゲームの上位ランカーを擁する家も、陥落かよ。
◇名無しの悪魔◇
べリアルの名前が上がってないのは、あそこは皇帝が、頑張ってるからかな?
◇セイジョ☆スキー◇
いや、べリアル家は既に、日本神話に投降してるから。領民ごと。
◇名無しの悪魔◇
わ、わぁっとーーーーーー!!!!
◇名無しの悪魔◇
マジですか?
◇名無しの悪魔◇
て、詳しいすね?
◇セイジョ☆スキー◇
僕は既に下僕の皆を連れて、日本神話に亡命してる身だからね。
これは、ソーナやライザー殿も同様。
デカラビア伯爵に至っては、領地丸ごとの引越しさ。
それで、べリアル家だけど、以前僕がガルーダへの呼び掛けの書き込みをした後、それを見たディハウザー氏が、『自分も日本神話の者と話したい』って、僕の所に直接やってきてさ…って、僕のハンネ??
アマテラスさん???
◎『アマテラスさん』と呼びなさい◎
いやいや、君のハンネは本名よりもコッチにしないと、皆も納得しないだろ?
だからスレ主権限で、替えさせてもらったぜ。
不満なら、アンケートで決めてみるかい?
◇セイジョ☆スキー◇
いえ…結構です…
◇名無しの悪魔◇
いやいやいやいや、既に亡命してるってのに驚いたんですけど?!
◇名無しの悪魔◇
しかも、ひんぬー様や子安さんもかい…
◇名無しの"セイジョ☆スキーに1票"◇
www
てゆーか皇帝も、あのスレ見てたんだ…
◎『アマテラスさん』と呼びなさい◎
新情報だ。
バアルが陥落。
アガレスも完全に制圧されたみたいだ。
ついでにルシファードも壊滅。
その場に居た、魔王2人が死亡。
何人か逃がしてしまったみたいだけど?…さてはスサノオ君、よっぽど舐めプしてたな?
帰ってきたら、OHANASHIだ。
それから、ナベリウスに攻撃をしているガルーダ君の所に、何故かサイラオーグ・バアル君がやってきて、戦闘を始めたらしいぜ。
◇セイジョ☆スキーに1票◇
な、何だってーーーーーー!!!!
◇セイジョ☆スキー1択でしょ?◇
魔王様が…
◇名無しの聖剣使い(女王)◇
大王家と大公家も落ちましたか…
あ、私も もう、セイジョ☆スキーで良いと思いまーす♪(笑)
◇名無しの悪魔◇
まじか…
それから、セイジョ☆スキーに1票www
◇セイジョ☆スキー◇
君達、いい加減にしてくれ!!(怒)
◇名無しの悪魔◇
…で、兄貴とスレ主が…
あ、ここじゃスレ主じゃないか…(笑)
◇コヤス=サン◇
ある意味、オフ会だなwww
◇名無しの運対常連◇
なんちゅー物騒なオフ会だwww
◇ひんぬー会長◇
言ってる場合じゃないでしょ!
◇名無しの悪魔◇
ちょっと待った。兄貴とバトるって、ガルーダ氏って強いのか?
◇名無しの悪魔◇
とりあえず、性犯罪者を雑魚呼ばわりする程度には…
◇名無しの悪魔◇
駄肉が始末そこねた はぐれ悪魔を片付けてるんだよね
◇名無しの悪魔◇
前のナベリウス襲撃の時も、好き勝手暴れてたんだよね?
◇名無しの悪魔◇
セイジョ☆スキーさん達 亡命組は、ガルーダ氏と手合わせとか模擬戦とか、してないんすか?
◇ひんぬー会長◇
…したわよ。
とりあえず、私の兵士とセイジョ☆スキーが瞬殺されたわ。
ライザーとも、結局は勝負が着かなかったけど、彼の方が、終始優勢に渡り合ってていたわ。…って、私もハンネが?!
◇名無しの悪魔◇
セイジョさんが瞬殺…子安さんも、結構上位なランキングでしたよね?
◇セイジョ☆スキー◇
ネタで言ってたか本当かは知らないが、曰く、彼の御師殿が、パ無いメンバーだよ…
どんなメンバーかは、少なくとも当人の断り無しには言えないけど。
◇コヤス=サン◇
ふっ!俺はセイジョ☆スキーがハンネ強制変更されてるのを見て、最初からこの名にしてたぜ!
…てか、あの男の場合、師匠以前に、ヤツの神器が、悪魔からすりゃ相性が悪過ぎる。
それこそ、今の冥界側…悪魔でガルーダを倒せるとすれば、サイラオーグくらいだろう。
俺は以前、サイラオーグとも手合わせした事が有るが…正直、あの2人がぶつかるとなると、どちらが勝つかは分からん。
ガルーダは、人間でありながら強い。
それこそ『悪魔THUEEEEE!』の価値観を、吹き飛ばす程にな!
◇しっとマスク(血涙)◇
尤も彼も、私の僧侶には けちょんけちょんにされていたけどな!
※※※
▼▼▼
バキッ!ドガッ!ガボッ…!
サトルとサイラオーグの間で、幾多の拳と脚が交差する。
互いの攻撃を、躱し、捌き、弾き、時には被弾…
ゲーム風に例えるなら、かなりのターンが経過した中でも、未だ この肉弾戦が終わる様子は無かった。
『気を付けなさい、サトル。
このライオン君、
「…みたいだな!」
メァリュータが、戦闘開始から、全くの魔法攻撃を仕掛けない
サトルも何となくだが、それは察していた様で、
バサッ…ヒュゥゥン…
鎧の翼を大きく広げ、後方へと高速
チョイチョイ…
挑発するかの様に、人指し指で招きのポーズ。
「でぇえぇいやっ!」
ボォッ!
これに対してサイラオーグは、右拳を振り抜く形で放つのは魔力…で無く、闘氣の弾。
これを、サトルは難無く躱す。
しかし、この攻撃は牽制。
ダッ…ダダダダッ…!
本命は
「うぅおぉぉおおっ!」
その勢いを利しての左の拳。
「…こりゃ、決定だな!」
遠距離から魔法弾で無く闘氣弾、そして あくまでも接近戦に拘る様に見えるサイラオーグに、サトルは改めて『絶対魔法防御』を見抜かれていると確信。
カウンター狙いの右拳を撃ち放つ。
バギィッ!
「「………っ!!」」
互いの左右の腕が交わり、互いが放った拳は互いの頬に突き刺さる。
ババッ…!
「「……………………。」」
そして、互いに体勢を崩しながらも、バックステップで、再び距離を開ける2人。
「この兄貴、滅茶苦茶 強いんですけど?!」
…実はサトル(…とメァリュータ)は、大きな勘違いをしていた。
近接の肉弾戦に拘るサイラオーグ…
彼は別に、『絶対魔法防御』を見抜いている訳で無く。
彼は、悪魔でありながら、
生来より、欠片程度しか魔力を持たなかったサイラオーグ。
バアル家の代名詞とも云える、"滅びの魔力"も継いでいなかった彼は、自身の地位を確立させる為、一般的な悪魔の価値観を完全否定するが如くな
≫≫≫
「兄貴~?
今からでも遅くないから、投降しね?
貴族って言っても、現当主とかでないなら、まだギリギリ、融通効かせて貰えるぜ?
俺もアマテラス様に口添えするし、ディオドラや生徒会長さんも、一緒に頼んでくれるって!」
「黙れ!
この度の戦争、どちらに非が有るかは、理解している心算だ!
しかし、バアルの者として、おめおめと敵に降る事が、出来ると思うか!?」
「ぅっわ…兄貴、マジ兄貴…!」
言葉と同時、幾度も拳が交わり、鎧の方は、砕けても即座、修復されているが、両者の顔面はボコボコに腫れ上がっている。
ぶぃん!…タタタッ…
サイラオーグが、大振りなサイドキックを放ち、サトルが それをスゥエーで躱す。
それと同時、最強若手悪魔は再び、バックステップで距離を大きく空け、
ダダダダダッ…!
そこからの特攻。
この戦闘、何度となく繰り返された展開だ。
サトルも当然、迎撃の構えを取る。
「…レグルス!」
『…はっ!』
しかし此処で、サイラオーグは今までとは違う攻撃パターンに出る。
シュゥゥ…
纏っていた黄金の鎧を光の粒子な如くに消したかと思えば、同時に現れた黄金に輝く巨大戦斧を両手で構え、
「でぇぇいりゃっ!!」
ボガァアッ!!
「がっ…??!」
その戦斧の間合いに入った瞬間、それをフルスィング。
この鎧の変化に、反応が遅れたサトルの脇腹に直撃。
その部分を起点に鎧全体に大小の罅が走り、
バラァッ
それは真実なのか誇張なのか、天照大神曰く、『
「終わりだ、ガルーダァアッ!!」
そして、それでもサイラオーグのターンは終わらず。
斧を再び鎧に換え、それを纏いながら更に間合いを詰めると、
ドガァッ…!
「ぐふぉあぁっ…!!」
サトルの鎧が再生されるより早く、ほぼ0距離での突き上げるようなアッパーブローが炸裂。
サトルを天高く吹き飛ばすのだった。
次回、サトルvs兄貴!、決着?
感想、よろしくです。