ガルーダDxD(仮)   作:挫梛道

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《お詫びと報告》
セイジョ☆スキーさんの僧侶(ビショップ)のリョーコ・サマー。
彼女の名前の元ネタは、声優の榊原"はにゃーん様"良子さんだったのですが、あれは『良子(よしこ)』さんと読むのですね…
すいませんした。
そんな訳で彼女の名前、修正しました。
ついでにヨシコ様、この お馬鹿な作者も修正して下さい。orz
 



あい・えす~Invincible Striver~リターンズ

「ん。とりあえずは1勝、順当だね。」

コロシアムのVIP観客席…で無く、主催者専用室。

モニター内、オリュンポスの竈の女神ヘスティアが、戦女神アテナに何やらインタビューしている場面を観ながら、天照大神が満足そうに呟く。

 

「ふ…姉者も(ひと)が悪い。」

「最初から全勝な心算なのは、見え見えですよ~?」

そんなアマテラスに、2柱の弟神が からかう様に声を掛ける。

 

「ふふ…どうだかね?

…さて、次のバトルが始まる前に、少し出ようか。

アーシアちゃん、連いてきてよ。」

「はい?」

「姉者、何処に…行くのですかな?」

「医務室さ。

折角だから、あのヴァーリ・ルシファー君の神器(セイクリッド・ギア)…白龍皇も取り出して封印しとくよ。

これで二天龍は、この世界から永久に退場(リタイア)さ。」

 

 

▼▼▼

「クソッ! 何なんだよ、あのヤロー!

散々と偉そうな事 言っときながら、結局は負けかよ?!」

「イッセー!?」

…その頃の『聖書』側控え室では、ヴァーリの敗退に、兵藤が声を荒げていた。

 

「このウォー・ゲーム、勝ち越しが勝利条件な俺達は1戦も無駄に出来ないんですよ?

それなのにアイツは…

大体アイツは、最初から気に入らなかったんだ!

俺達の側での参加も、『強い奴等と戦える』って巫山戯た理由だったし!

そっちのバラキエル…さんは、まだ納得出来る理由だよ!

このヒトは朱乃先輩の おt

「イッセー君!

それ以上は喋らないで!」

「朱乃…先輩…?」

「………………………………。」

不満発言をぶちまけ続ける兵藤だが、それが自分にとって触れられたくない事柄だったのか、姫島朱乃がストップを掛ける。

それに対して武人然とした大柄な堕天使は、何も言えないかの如く沈黙していた。

 

「「「「「………………。」」」」」

そして兵藤も他の面々も、それ以上は何も言えず。

この『聖書』メンバーでは最強格だが、所属も含めて複雑な事情を持つ男の存在が、控え室に重苦しい空気を漂わせ始めた。

 

≫≫≫

『お待たせしました!

漸く武舞台の修理も完了!

只今から2ndバトルを開始します!』

「「「「「「「!!?」」」」」」」

気不味い雰囲気となっていた『聖書』控え室。

そんな中、【日本神話】の芸と舞を司る女神からの、次の戦闘開始を告げるアナウンスがモニターに映し出された。

 

『先ずは初戦を落とした『聖書』サイド!

見た目は美少女 中身は男!

邪眼の神器(セイクリッド・ギア)で刻を支配する男の娘!

人呼んで"停止教室の吸血鬼(ヴァンパイア)"、ギャスパァ~・ヴラァディイ~~っ!!』

「えぇっ!? ぼぼぼ、僕ですかぁ?!

ぁゎ…あわわわわゎ…」

「ギャスパー、落ち着け!」

「ギャスパー君!」

自分がコールされ、戸惑うギャスパー・ヴラディが、不意の指名にガチガチに緊張してしまう。

【日本神話】側も そうだが、戦争遊戯(ウォー・ゲーム)の対戦カードは双方に報されていない。

司会進行役のアマノウズメのコールで、初めて知る仕組みだ。

 

≫≫≫

 

ギャァーアくぅーーーん!!

 

「あわわ…」

その容姿から、女性や一部の男性から高い支持を得ているギャスパー。

コロシアム内、武舞台に姿を見せた彼への声援が鳴り響くが、未だ緊張が解けていない彼の耳には、それは届かない様子だ。

しかし それ構わずと、今度は【日本神話】側の代表がコールされる。

 

『対する【日本神話】からは、怪異討伐のエキスパート!

土蜘蛛に酒天童子、斃した異形は数知れず!

そして その男が今日は、吸血鬼狩り人(ヴァンパイア・ハンター)となる!

平安に生まれ、そして今は高天原に生きる武人!

源ぉ…頼ぃ光ぅ~~っ!!』

…高天原に住むのは八百萬の神々だけでは無い。

生前の実績功績…その善し悪しに限らず、神からの呼び掛けで地獄極楽に逝かず、神兵等の職に就くとして、高天原の民となる者も居た。

平安時代の貴族武将・源頼光も、そんな1人である。

老いて死した後、自身の全盛期な容姿と能力を得て、高天原の神兵となった源頼光。

現在は その後の鍛練の果てに更なる実力を備え、先の冥界侵攻ではグラシャラボラス制圧に参戦していた猛者が、戦争遊戯(ウォー・ゲーム)の舞台に立った。

 

『それじゃ、バトル…スタートぉっ!』

 

ゴォォオオオン…

 

「えぇいやぁ!」

戦闘開始の銅鑼の音と共に、ギャスパーは己の神器(セイクリッド・ギア)、"停止世界の邪眼(フォービドゥン・バロール・ビュー)"を発動させる。

ギャスパーの取った策。

それは兎に角 敵の時間(うごき)を停め、懐に入って時間停止が解けたと同時、予め木場から渡されていた短剣…猛毒属性の魔剣で一気に勝負を決めるという作戦だった。

しかし、

「………………。

今、もしかして何か したのかい?」

「ひぃぇっ?!」

ギャスパーの時間停止の効果は、その対象との能力の差に依存する。

そして今回の場合、その差は神器(セイクリッド・ギア)の力が全く及ばない程に離れ過ぎていた。

 

「すまないねぇ。

何だか知らないけど、僕には効かなかったみたいだよ? ()()。」

 

斬々!

 

「うぅっわぁぁあっ??!」

 

シュゥゥ…

 

『勝負有り! 勝者…源頼光!!』

結果、ギャスパーは何も出来ない儘、源頼光の太刀と小太刀が繰り出す剣閃の前に敗退してしまった。

 

▼▼▼

 

ドッドッドッドッドッドッ…

 

続く第3戦。

武舞台に重機の起動音の様な重低音が鳴り響く。

『聖書』代表、リアス・グレモリーの騎士(ナイト)の堀井大和と対戦しているのは、堕天使組織グリゴリから【日本神話】に移籍した古杜新都。

『NIN=JA』の制服である黒スーツを着た男が、白銀の全身鎧を着た騎士が繰り出す、高速の細剣の連撃を巧みに躱していた。

 

「…舐めプは敗けるフラグだから、本気を出させて貰う。」

そして古杜のターン。

 

ドッドッドッドッドッドッ…

 

只でさえ人外の領域に達する身体能力を、その身に宿す神器(セイクリッド・ギア)"強者の鼓動(キング・エンジン) "を発動させ、更に強化させる古杜。

そして そこから繰り出すのは、

キング流格闘術最大奥義!

煉獄無双爆熱波動砲!!

 

ドゴッゴォオオオォッ!!

 

「ぎゃああっ?!」

前面に差し出した両掌から放出される、精神エネルギー。

直撃を受けた堀井は光の粒子となって、戦いの場から消えていった。

 

≫≫≫

「やぁっっぱし本気出したニートは強いっスね~。」

「あの技は初めて見たけど、凄いパワーだわ…」

戦争遊戯(ウォー・ゲーム)の映像は、堕天使領にも流されていた。

古杜の戦いを観ていた、堕天使達が話す。

 

「やっぱし移籍させたのは失敗っスよ。

もっと給料アップしとけば、グリゴリに留まっていたっス。」

「そうよね~。」

「ブラック組織だから、仕方無いわ。」

「ちょっと待て お前等!

どっちにしろ神器(セイクリッド・ギア)所有者は奴等に引き渡す事になったんだから、同じだぞ!

それと、ブラック言うな!」

 

▼▼▼

第4戦。

 

戦国武者を思わせる、濃藍の甲冑。

その兜の後ろからは、カールした金髪が覗かせている。

 

「堀井君の分まで、頑張りマス!」

リアスの戦車(ルーク)、スーザン・バックマイヤーだ。

それに対するは、黒のスーツを着て、左目に眼帯を当てた長い銀髪の少女。

 

「ふっ、馬鹿な上役の愚行に捲き込まれた件にだけは同情してやるが、戦いには容赦せぬぞ。」

ドイツ人で有りながら【日本神話】の『NIN=JA』に所属している、ラウラ・ボーデヴィッヒ。

 

『…バトル、スタート!』

アマノウズメの掛け声で、この2人の戦いが始まった。

 

「きぇぇいっ!」

 

ぶん!

 

鋭い踏み込みから気合いを込めた雄叫び、縦一文字の斬撃を放つスーザン。

スーザンの太刀はギャスパー、そして堀井同様に、事前に木場が創り、渡していた魔剣。

特にスーザンの其れは、攻撃力特化の魔剣だ。

それを普通の生身の人間が受けたら、退場仕様(リタイア システム)も意味を成さず、即死は必至だろう。

しかし それは、ラウラが後方へ素早く回避。

それもバックステップ等の足捌きによる回避で無く、地上10㌢程だが()()()()()()()()()()()である。

 

「そ、その動きは?」

「ふん、この新兵器?の お陰さ。」

「し、新兵器デスって?!」

余りに不自然過ぎる動きにスーザンが問うと、ラウラが得意気に応える。

 

ポン…

 

そして自分の右脚に着けた、金属製の赤いレックバンドを軽く撫でると、

「さて、次は私の…そして ずっと私のターンだな。

Rot Regen!!

 

カッ…

 

その叫びに呼応したのか、そのレックバンドが赤く光り、そして それは光の粒となって彼女の身体全体に纏わり付き、

「ソ、ソレはっ?!」

黒スーツはレオタードの様な闘衣に換装され、肩、腰、背中、手足を覆うような、赤の装甲に瞬く間に変形した。

 

≫≫≫

「あぁあ、あーっ! あれは もしかして このタバネルさんの??!」

「いや、もしかしなくても…」

「あれは、アレっスね…。」

グリゴリ本部で この戦闘を観ていた堕天使幹部タバネルが、大声を出して驚愕。

隣で一緒に観ている少女達は、大して驚いてはいない様だが、彼女からすれば大事件だった。

女性堕天使専用汎用機動装甲あい・えす(正式名称:Invinsible・Striver)。

ラウラが纏っている武装は どう見ても、タバネルが開発した…【日本神話】に生産した機体から開発・研究データ全てを没収された、その あい・えすに他ならなかったからだ。

堕天使から没収した あい・えすのデータは神器(セイクリッド・ギア)抜き出しの技術同様に、高天原の技術者チームに渡され研究され、より洗練された武装として完成。

その試作1号機をラウラに渡されていたのだった。 

 

「貴様には、コイツのテストプレイに付き合って貰うぞ。」

 

≫≫≫

 

ドッドッドッドッ…ドッカァーン!!

 

「くぅっ!?」

ラウラが あい・えすの両肩のアーマーに配された無数のミサイルを、そして右肩に装備された巨大砲から光弾を撃ち放ち、スーザンを襲う。

元々が堕天使が開発した兵器であり、それから撃たれる光弾は当然、悪魔にとっては毒同然な聖光の属性。

 

バスゥッ!

 

「「「きゃあっ?!」」」

「「「「おわっ!?」」」」

「「「ひぇっ!?」」」

『客席の皆さ~ん、客席前に張られている障壁(バリアー)は、スサノオさんの攻撃基準で強度設定してますから、安心して下さ~い♪』

これが武舞台と客席の境に張られた防護障壁に激突する。

目の前で見えない壁に当たり、光弾や実弾が霧散する光景に、客席の悪魔達が悲鳴を上げる。

この障壁が無ければ光弾やミサイルは客席に被弾し、大惨事である。

 

≫≫≫

「ナナナ、何でもアリって言っても、限度ってのガ無いデスか?」

「ふん、アマテラス様の考える事だ。

元々はコイツの試運転を想定したルールじゃないのか?」

「最悪デスネ!」

「…悪魔よりかは幾分マシだ。」

空中に回避したスーザンに、ラウラも機動装甲の能力で飛翔して追撃。

それなりに空中戦も こなせる程度に飛行能力をレベルアップさせているスーザンだが、所詮は ()()()()

最初から空中戦を想定して開発されている、あい・えすの機動力に逃げられる事は不可能。

 

「でぇぅやっ!」

 

ガキンッ!

 

「なっ…?!」

「…ふっ!」

ならばと自ら間合いに入っての魔剣の一撃も、手甲で防御され、その刀身を折られてしまう。

 

「そろそろ、終わりにするぞ。」

 

ヴィン…

 

そしてラウラの右の手甲から、赤い光の刃が出現。

色こそ赤いが、これも聖光の剣なのだろう。

 

「ヒィッ?!」

 

バサッ…

 

「逃がさん!」

恐らくは武者兜の下の素顔は恐怖に歪んでいるであろう、スーザンは その赤い光剣を前にして逃げようとするが、元よりスピードはラウラの方が上、簡単に正面に回り込まれてしまう。

 

Rot Regen von Berlin!!

 

斬!!

 

「きゃあぁぁあっ! ほ、堀井君ん~~!!」

そして放たれる赤い斬撃。

 

シュゥゥ…

 

スーザンは先に散った恋人の名を叫びながら、その身を光に変えるのだった。

 

▼▼▼

「「「「…………………。」」」」

『聖書』側控え室は静寂に包まれていた。

4敗目。

戦争遊戯(ウォー・ゲーム)で『聖書』に課せられた勝利条件は10戦しての勝ち越し。

つまり次のバトルを落とせば、仮に残る戦闘を全勝したとしても5勝5敗の引き分け。

それは『聖書』の敗北…即ち魔王レヴィアタンの処刑が決定してしまうのだ。

元々から無理ゲーだったのだが、改めて そんな絶対不利な状況に、誰もが顔を下に向け、口を開く事が出来なかった。

 

「大丈夫ですよ! 勝てば良いんですから!」

「イッセー?」

「兵藤君?」

そんな沈黙の空間を破ったのは兵藤。

 

「日本神話だか何だか知らないけど、神様だからって何をやっても良い訳じゃないんだ!

残りの皆で勝って、セラフォルー様を助けた上で、ガツンと言ってやる!」

自らを奮い昂らせる様に、若い兵士(ポーン)が吼える。

 

『はいは~い♪

武舞台の修理、再び終了!

ゲームを再開するわよ~!♪』

「!!」

モニターにアマノウズメのマイクアピールが映ったのは その時だった。

ラウラvsスーザンの戦闘により、サトルvsヴァーリの時以上に破壊された武舞台の修復が終わり、戦闘再開が告げられた。

 

『さぁて、『聖書』からは"ドラゴン"を喪った元・赤龍帝!

もう後が無い崖っぷち、船〇さん状態を打破する事が出来るのか?

リアス・グレモリーの兵士(ポーン)、兵藤一誠…見参!』

「…………!!」

そして、選手入場の指名を受けたのは兵藤。

 

「俺かよ!?

…面白い。やってやる…殺って殺るよ!」

「兵藤君、これを!」

 

パシッ…

 

「サンキューな、イケメン!」

改めて気合いを入れ、ギャスパーやスーザン同様に、同僚の騎士(ナイト)が創った魔剣を受け取り、兵藤は控え室を出た。

 

≫≫≫

 

カツーン…カツーン…

 

床、天井、壁…石煉瓦で囲まれた、細く長く暗い通路を歩き、光が差す出口を抜ける。

闘技場に姿を見せた兵藤に贈られたのは、

 

ブーブーブーブーブーブーッ!!

 

「何でだよ!?」

盛大なブーイングの嵐だった。

これは某スレから伝えられる不評や、レーティング・ゲームで この男が見せた醜態が原因なのだろう。

何時かのレーティング・ゲームの様に、客席に向かって悪態を吐く様は完全に悪役(ヒール)だった。

  

『ププ…ッ!www』

これには司会のアマノウズメも笑いを堪えられず、僅だが その嗤い声をマイクに拾われてしまう。

 

『…さ…さて、これに対する【日本神話】からは、こ~の男だ!

日の本の安寧を侵す者 赦すまじ!

尊皇攘夷の志士、河上彦斎…推して参る!』

  




 

源頼光…京楽春水(BLEACH)のイメージで。
作者、FGOの知識は有りません。(笑)
 
②ラウラたんの あい・えすは、シュヴァルツェア・レーゲンの基本色を赤にして、黒のラインを入れたイメージ。
 
③知ってる人は説明不要ですが(笑)、河上彦斎は実在の人物。
知らない人は予習を兼ねて、ウキ等で調べておきましょう!
 
次回、『兵藤vs河上(仮)』
感想ヨロシクです。
 
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