アナザー・アクターズ   作:やーなん

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設定だけだとさびしいのでショートショートもあります。
これは本編のネタバレも含みます。
まあ、これまで出そろった内容で十分推察できる範囲なので、問題ないと思いますが。



オリキャラ人物設定

 ────キャラ設定 マルース編

 

 

<前日譚 ある罪人の行き先 >

 

 

「■■■■さん、残念ですけどあなたは現世で命を落とされました」

「はい、存じています」

 蒼天と雲海だけの場所に、一組の男女が存在していた。

 

 女は神々しく知性溢れる見た目であり、男はどこにでも居そうな平凡な青年だった。

 

「ええと、あなたはメアリース様でよろしいでしょうか?」

「そう呼ばれている者もいますね。

 私はビルーダー。あなたの信じる神のほぼ同一の別人と言ったところでしょうか。

 要するに担当部署が違うのです。ちなみに私の担当は人事部です」

「はあ、女神様にも人事部なんてあるんですね……」

 青年はやや驚いたようにそう言った。

 

「ふむふむ、どうやらあなたは19歳の若さで亡くなったようですね。

 生前どうやら大きな罪を犯したわけでもなく、善行に励んでいたようで感心です」

「そ、そうですか? 俺、メアリース様に認められるように頑張りました」

 青年は女神に努力を認められ、照れくさそうに頭を掻いた。

 しかし彼は手元のボードの用紙の死因の項目を見た女神が僅かに眉を顰めたことに気付かなかった。

 

「これならすぐに来世に転生できます。

 才能、容姿、周囲の環境、他にもいろいろと要望を聞き入れて転生先を選ぶことができます」

「えっと、それじゃあ次の転生先は剣と魔法の世界が良いなぁ。

 前の世界はファンタジーな要素とか全く無くて……女神様に来世は絶対ファンタジーの世界に転生させてもらおうって決めてたんです!!」

「わかりました、他には?」

 さらさら、と女神は青年の要望を手元のボードに書き加えた。

 

「ええと、出来れば勇者パーティの一員とかになれたら良いなって……あ、別にチートとか求めてませんよ? 

 いまどきチートで無双して女の子にちやほやされる展開なんてダサいし。

 でもそれなりに戦えるくらいの才能は有ったら良いなって」

「謙虚ですね、分かりました。要望を通しておきましょう」

「女の子との出会いもあるといいなぁ、でも出来れば生まれはそれなりに裕福だと嬉しいです」

「なるほど、分かりました。たぶん、全部大丈夫だと思いますね」

「えッ、本当ですか!?」

 青年はまさか自分の要望が全て通るとは思わず、顔をほころばせた。

 

「お、俺、ずっとつまらない現実から逃げたくて、でも本当は逃げたくなくて。

 きっと、きっと来世なら俺、逃げないで現実に立ち向かえると思うんです!!」

「ええ、期待していますよ」

 女神は青年に微笑み、ボードにどこからか取り出した判子をポンと押した。

 ボードのクリップに止められた用紙の枠組みに朱印が刻まれる。

 

 ──地獄行き、と。

 

 

「えッ」

 その直後だった、青年の足元の雲海が晴れ、真っ逆さまに墜ちて行ったのは。

 

 

「まったく、メアリースのバカが。

 最初に本体に作られたからって調子に乗って親と同じ名前を名乗ってるくせに、同じような罪人を何百何千も送り込んできやがって。地獄もパンクするってーの。

 本当に、信心深いというのも考え物ね……」

 女神はそのように悪態づいて、青年が墜ちて行った裂け目を見下ろす。

 

「どうせ、あなたはまた現実から逃げますよ。お馬鹿さん」

 そう言って、女神は元居たソファーに腰を下ろした。

 

「次」

 悪魔より悪魔らしいと評判の人事部の事務処理は、まだまだ終わらない。

 

 

 

<キャラ設定>

 

 マルースは身長180センチ、髪の毛は茶色で短く切りそろえたあまり外見的特徴のない人物です。

 彼の生まれは恵まれていました。

 裕福な家庭に産まれ、両親と妹が一人いて、皆優しく穏やかな人たちでした。

 

 彼は将来、自分の世界で唯一無二の神として信じられているビルーダーを信仰し、学者になろうと夢見ていました。

 この世界では叡智の女神たるビルーダーの御許に仕えるのに知的階級に属することが必要不可欠でした。

 しかし、彼の世界は『女神の智慧』と呼ばれるものを得た特権階級的な数名の指導者によって運営されており、女神の御許に行くにはその『女神の智慧』を得る必要がありました。

 それは基本的に女神に認められた天才的才能の持ち主や知能の持ち主に限られ、選ばれる法則もあやふやでした。

 だからその世界の住人は彼のように必死に勉強をして、女神に振り向いてもらおうと頑張っていたのです。まるでそれだけが存在意義であるかのように。

 

 そんなある時、彼の世界に“虫食い”と呼ばれる怪物が大挙して現れるようになりました。

 その怪物たちはまるで虫食いの地図のように世界を食らい、人類の版図を徐々に蝕んでいきました。

 彼の世界の全てを賭しても、怪物たちには歯が立ちませんでした。

 不思議なことに、怪物たちは立ち向かっていく兵士たちには見向きもせず世界を食い荒らすので、戦闘にすらなっていなかったのです。

 そして、『女神の智慧』を得た人たちに、こんなお告げが下されました。

 

 ────あの怪物は女神の使徒で、女神は人類の滅亡を望んでいる、と。

 

 人々は絶望し、自ら怪物が開けた空間の穴に身投げしたり、怪物の前に立ち尽くして世界ごと食べられたり、と殉教と言う名の集団的自殺を図り始めたのです。

 

 マルースも、生きるか死ぬか最後の最後まで覚悟が決まらず、訓練施設の自室で震えていました。

 徴兵され、家族と離れ、その家族も身投げしたと聞いた彼はいよいよ覚悟を決めようとしたそんな時でした。

 

 小さくなった世界各地で怪物を倒し活躍しているという四人の英雄たちが、決死の覚悟で怪物の親玉に立ち向かおうとしたのです。

 彼はその指揮官として、どういうわけだか選ばれました。きっと神様の悪戯でしょう。

 

 四人の英雄たちは、それまで各地でバラバラに戦っていたというだけあって、全員個性的でまとまりに欠けていました。

 それでも各々の熱い想いに感化され、マルースは心の片隅に残ったほんの少しの勇気を振り絞り、十代半ば程度でしかない四人の少女に戦わせて逃げるわけにはいかないと、彼はその四人と共に怪物の司令塔に立ち向かいました。

 

 その結果は、四人と怪物の司令塔との相討ち。

 これで試練は終わったのだろう、ビルーダー様どうか救いを、と彼女らの遺品に縋り付き、祈りを捧げた時、かの女神は彼の前に降臨したのです。

 

 なぜ、どうして、と問う彼に、女神は当然のように言いました。

 

「積み上げられた積み木を崩すのに、理由が要るのかしら?」

 と。

 

 その言葉の意図を理解できないまま、彼は絶望に打ちひしがれて呆然とするしかありませんでした。

 そんな時、彼の前に狙ったかのように召喚のゲートが現れたのです。

 

 それは目の前の女神を呼ぼうとしたにしては、明らかに不可能なレベルの規模の小ささでした。

 いったい誰が彼女を呼ぼうとしたのでしょうか? 

 

 その時、女神はいたずらを思いついた子供のようにこう言いました。

 

「だったら、貴方が使ってみる?」

 マルースはそれが実は女神の誘導であることになど気付かず、必死になってこの“地獄”から逃げ出しました。

 背後で、世界の終末が訪れる音から、全力で、仲間たち四人の亡骸を捨て置いて。

 

 

「……ほら、やっぱりまた逃げた。

 ちょっとは見どころがあると思ったのに」

 女神ビルーダーは彼から興味を失うと、自分が別の場所から手繰り寄せたゲートを消して、もう一度崩した積み木を積み上げ始めたのです。

 

 彼女にはわかっていたのです。

 どうせ彼には、これから更なる苦難に見舞われるということを。

 それが罪人たる彼にふさわしい運命なのだと。

 

 

 

<交友関係>

 

 彼はこの世界にやってきてから十年近い年月で、多くの交友関係を広げています。

 黎明期の召喚士協会で傭兵として仕事をしたり、学者と言う夢を諦められずに勉強したり。

 福ちゃんに拾われ食い繋ぐために大工になり、それも辞めて傭兵に逆戻りしたりしました。

 

 ジュリアとは彼女が傭兵を始めた頃からの付き合いで、いろいろと面倒を見たり見られたりをして、結構懐かれています。

 それは恋愛感情と言うには淡いもので、危険な仕事を引き受ける彼が放っておけないと言った母性本能に近いのかもしれません。

 

 彼はロリコンで好色で女好きで、多くの女性と交際未満まで行き着きますが、大抵の女性は一度の肉体関係で興味を失ってしまいます。

 彼にとって女性とは人生を楽しむ為の趣味のハンティングのようなもので、交際に至るまでの男女の駆け引きを重視する傾向にあります。

 なので、男友達と女の子との約束を天秤に掛けると、彼は大抵の場合男の友情を取ることが多いでしょう。

 ちなみに彼のストライクゾーンは13歳から25歳前後。ヴォルちん逃げて―!! 

 

 実際のところ、彼が多くの女性と付きあうのは自分がこの世界の人間とは違う生物だと認識しており、自分が生きた証や滅んだ自分の世界の形跡を残したいからという生物的本能に従っている部分もあります。無論、なんの言い訳にもなりませんが。

 それ故に、未来からマナがやってきた時は相当なショックを受けたようです。どうせデキないものだと思っていたようで……。

 

 拠点の男連中とは気安い付き合いをしており、影が薄い以外ほぼ欠点のないアルフレッドのことも気に入っている様子です。

 割と頻繁に男同士で遊んでいたりもするようです。

 

 女性陣に声を掛ける様子もありますが、駆け引きの手ごたえが無いとパクリと行ける状況でもリリースしたりするようです。

 彼は彼なりに女性に対するアプローチの美学があるのかもしれません。

 

 彼はフランクで基本的に誰でも気さくに話をしてくれますが、ジュリアが気付いていた通り、彼の一人称視点では普段彼が口にする愛称を誰一人として使用していません。例外はマッスルだけ。

 これは作者の都合と言うわけではなく、演出の一部と言うわけですね。

 

 本来の彼は対人関係に慎重であり、臆病なのです。

 だから簡単に切れる女性との関係より男性との友情を優先したりするのです。

 それでも常に心に一線を引いて関係を維持しようとしています。

 捻くれた性格も、達観した物の見方も、結局は自分が傷つかない為なのですから。

 

 

<作者の想い>

 

 マルース君は交友関係を見ての通り、作者の前作の主人公をしていたリンゴ団長とほぼ同一人物な人物像をしています。

 あちらでもこんな人物が主人公で良いのか、と散々こき下ろしたくらいに、主人公には向いていないタイプです。

 

 しかしざくざくアクターズ原作の序盤で、大人の男性の視点を持つキャラクターは存在しません。

 他の原作キャラでの男性陣も、大人しめな人たちばかりですし、こう言っただらしない大人の側面を持つキャラクターの存在は、デーリッチらの別の魅力を引き出せるのではないかと投入を決めた次第であります。

 彼を登場させる為、いろいろと設定を盛った感はありますが、以前あとがきに書いた通り、結局彼に原作の道筋をどうにかする能力は持たせては居ないんですよね。

 彼が居ても妖精王国との戦争は起こりましたし、この後もそうでしょう。

 

 捻くれていて達観していて一線を引いている彼が、徐々に傍観者からアクターに変わっていく様子がこの作品の主眼の一つになります。

 何だかんだで不純な動機も混みですが、男気を見せるところもあるのでどうかこれからも作者オリジナルのキャラ、マルース君をよろしくお願いします!! 

 

 

<ステータス設定>

 マルース 戦術顧問 女神の信徒

 自身の信仰は深いが、ロリコンで女好きな傭兵。

 後衛に居る時にだけ発揮するパッシブスキルを多く持ち、固有の装飾品で特別なスキルを使える。

 

 

<スキル設定>

 固有スキル

 

 ☆マーセナリーアーツ 消費MP5%

 敵単体に三連続攻撃。TP回収率が高い。

 この男、自分の役割をわかっている!! 

 

 ☆火炎瓶 消費MP3% 消費TP30

 火炎瓶を投げ付け、敵全体にダメージ。(炎/物理)

 高確率でやけどを負わせる。

 

 ☆レディースガード 消費MP3% 消費TP35

 このターン、味方一人を庇いすべてのダメージを引き受けます。

 対象が女性なら、このターン中にHPがゼロになっても戦闘不能にならない!! 

 

 

 パッシブスキル

 

 ☆後列指揮

 マルースが後列にいる間、後列から前列に移動したキャラクターにそのターンのみ攻撃力を5%アップする。

 

 ☆叱咤激励

 マルースが後列にいる時に彼のTPが30以上の場合、ターン終了時に毎回TP30消費して後列全員の六種類の状態異常を治療する。

 

 

 遺品の設定

 

 ★聖騎士の守護印

 あらゆる邪知暴虐から仲間を守ると誓った聖騎士の聖なる印。

 肉体は朽ちども、その魂はここに宿っている。(攻/防/魔防+10%/Sパラディンガード)

 

 ☆パラディンガード 消費MP15% 消費TP80

 このターン、味方単体をかばい、自身にスタンと魔法反射を付与する。(速度補正+500)

 邪悪な知識を退ける、聖なる叡智の守り。

 

 ★武神の黒帯

 あらゆる物を拳で粉砕すると豪語した武闘家の黒帯(攻撃力/防御+15%)

 死してなお、彼女の闘志は燃え尽きぬ。(S:マジックエンチャット)

 

 ☆マジックエンチャット 消費MP6% 消費TP35

 味方一人の物理攻撃とスキルを相手の魔法防御依存で軽減されるようになる。

 これを使えば脳筋のあなたも魔法使い!! (5ターン継続)

 

 ★大賢者の学帽

 幼くして大賢者と呼ばれ女神の智慧を得た魔法使いの学帽(防御/魔法防御+20%)

 何をする事もできずとも、その思考は止まらない。(S:ビルーダーコール)

 

 ☆ビルーダーコール 消費MP18% 消費TP100

 2ターンの間、味方一人の魔法攻撃にクリティカルが発生するようになり、更にクリティカル率+30%!! しかし使用者にスタン付与。

 女神の加護により究極の魔法運用方法を一時的に授かる。大賢者の異名も知識も、結局は女神に与えられた物に過ぎなかったのだ。

 

 ★聖女の髪飾り

 聖女と称えられ、攻撃と治癒を使いこなした女神官の髪飾り。(魔法防御/素早さ+15%)

 届かぬとわかっていても、祈りはまだ途絶えない(S:破魔の祈り)

 

 ☆破魔の祈り 消費MP12% 消費TP65

 3ターンの間、全ての魔法攻撃のダメージを30%軽減する。

 その上更に、全員の魔法防御を二段階上昇!! 

 

 ☆ハグレ王国旗

 ハグレ王国のみんなのイラストが入った国旗。(HP/攻撃+10%)

 国民が増える度にこの国旗は完成し続ける。(パッシブスキル:王国の旗持ち)

 

 ☆王国の旗持ち

 マルースが後衛にいる間、前衛のTPチャージ+15%。

 

 

 ────キャラ設定 ビルーダー編

 

 

<前日譚 愚かな女神の御業 >

 

 叡智の女神メアリースはつくづく不満だった。

 自分は神だと自覚した時、生前に成した己の研究や成果が無意味なものに思えたからだ。

 

 そもそも彼女は自分にふっと舞い降りた全知と全能を信用していなかった。

 彼女は神として目覚めただけだが、当の本人はまるで誰かに与えられたような気分であり、それが尚更気に食わなかった。

 

 彼女は悟っていた。自分の叡智は神々に必要とされないのだと。

 むしろ、有ってはならない物である、と。だからそれを他の神々にひた隠しにした。

 

 人々は技術水準が上がると、自分たちの社会で必要なものを満たし始めてしまう。

 大抵の物事はお金で解決するようになり、それに応じて信仰は陰りを見せる。

 

 自分と言う存在は自らを否定している、人間そのものを示しているような矛盾に満ちた神性なのだ。

 だから彼女は必要以上に人々の文明の発展をさせないように制御する。

 進歩を否定することが、己を否定することと同義であると理解していながら。

 

 彼女は親友との約束の為に、いくつもの世界に降り立ち、楽園の創生を試みた。

 だが、どれも長続きしなかった。どの人類も、最終的に滅ぼすという結論ばかりだった。

 

 自分が一からすべて人類を創造しても、結局は全部壊してしまう。

 このままでは親友の約束をいつまで経っても果たせない。

 

 彼女の為に楽園を創り、いつかまた何かの切っ掛けで目覚めるだろう親友を待つのだ。

 その為にはもっと試行回数が必要だ。

 

 そして、また無数の失敗を繰り返した。

 叡智の女神たる彼女は、どうして失敗するのか早い段階で理解していた。

 

 自分と言う神は、生前多くの人間を戦争で殺し、多くの命を創造し、武器で破壊してきた。

 その行いが、神としての性質として固定されているのだ。

 

 自分は命を奪い、作ることと壊すことしかできないのだと、彼女は愕然としたがそれを認めなかった。

 作った何かを維持するのにはとことん向いていないのだと、認めたくなかった。

 

 それでも己の全知全能に頼り切るのは嫌だった。

 それが彼女の人間らしさだった。すべて自分の思い通りになるのなら、それで上手くいかなかったら己の無能の証明になる。

 それだけは、それだけは耐えられないことだった。

 彼女は、神の身にあってすら全知全能を持て余していた。

 

 やがて、彼女は結論を出した。

 極めて単純に、マンパワーが足りない、と。

 

 自分は微睡について神のシステムそのものとなり、多くの分体を作り分業させ様々なアプローチで試行回数を稼ぐのだ。

 まさに人間の神らしいやり方だった。

 

 そうして初めに作った分体たち20体に自分の能力を分け与え、実際に命題を遂行させてみた。

 その結果、殆どが最終的に滅ぼすという、自分と同じような結末に至った。

 

 それを見て、女神メアリースは安堵した。

 ああよかった、やっぱり自分が無能なんじゃないんだ、と。

 これで安心して眠りに就ける。

 

 彼女は更に彼女らを補佐する分体を無数に作り、微睡の中に意識を捨てた。

 ああ、これでようやく親友と一緒に楽園を夢見れる……。

 

 残された分体たちは、延々と神の無能を証明しない為に命題に取り組み始めた。

 何度も、何度も、失敗を重ねながら、失敗するために失敗し続けるのだ。

 これからも、ずっと。ずっと。

 

 

 

<キャラ設定>

 

 ビルーダーは数ある女神メアリースの分体のうちの一体です。

 しかも、最初に作られた20体のうちの一体であることを誇りに思っています。

 後から無数に作られた分と性能差はほとんどありませんが、後から作られた分体たちは補佐という立場で研究や開発にかまけて殆ど遊んでいるような状態なので、初期ロットの分体20体からは見下されています。

 例外は統括や人事、資料の管理をしている面々でしょうか。

 

 普通、神様は分体を作るのは大変な作業です。自分を半分にして子供にするようなものですから。

 ですが女神メアリースは違いました。

 

 彼女は生前優れた錬金術師であり、その叡智を用いて自身に近い人造人間を大量生産することが可能だったのです。

 自身を魔法を行使するネットワークのサーバーと化して、必要な時に自分の能力を分体たちへと分け与えることで他の神には真似できない規模の広範囲での活動が可能になっているのです。

 

 このやり方なら、強大な力を拒む次元の狭間をすり抜けて分体を色んな世界に送り込むことが可能となるわけです。

 だから彼女たちはビルーダー以外にも無数の世界で様々な呼び名で呼ばれており、デーリッチ達の世界にもその存在を知るハグレが居るわけです。

 もしビルーダーが自身の紋章であるリンゴに絡みつく尾を噛む蛇のシンボルを掲げれば、彼女の信者はたちどころにひれ伏すでしょう。

 

 彼女たちは本体であるメアリースと同じ思考パターンをしており、個体差は有りますがだいたい似たような性格をしています。

 彼女たちは普段は慈愛に満ち慈悲深く、愛と道徳を美徳とするように信者たちに説きます。

 自分たちを認め友好的に接する人々にも同様です。

 しかし一度でも敵に回せば、隠された残虐性と容赦のなさを目の当たりにするでしょう。

 人間の文明の発展に戦争無くては語れないように、彼女もまたその性質を有しているのですから。

 

 プライベートで彼女と接することがある数少ない機会では、彼女は神としてとは別に生来の性格の悪さを見ることができるでしょう。

 彼女はプライドが高く自己顕示欲や承認欲求が強い上に、歯に衣着せぬ物言いで見下した態度を取ることが多く、割と攻撃的です。仕事モードのときの方が接しやすいタイプのヒトですね。

 ですが一度心を許すと、若干メンヘラでさびしがり屋な部分を垣間見えることがあります。

 仲間意識や友情を大事にする方なので、意外と積極的に世話を焼いてくれることもあるかもしれません。

 とっつきにくい人ですが、案外話せばわかってくれたりもします。勿論、仕事では譲りませんが。

 

 

<外見&交友関係>

 

 身長は152センチ、体重は石像を憑代にしているのでかなり重いです。

 白く儚い印象を受けるメガネを掛けた知的な美少女に見えますが、外見は石像を発注したマルースの趣味だとか。

 

 王国の神様たちとはプライベートなお茶会を頻繁に開催し、積極的に交流を図っているようです。

 原作ではあんまり神様扱いされていないかなづち大明神を誘うぐらいなのですから、彼女は友人関係に飢えているのが見て取れます。

 

 他にはローズマリーがお気に入りで、時折薫陶を授け、時には試すような言動をします。

 かつての経験からデーリッチには期待をしており、理詰めで機械的に行動しがちな自分が初心を思い出す切っ掛けになったことを密かに感謝していたりもします。

 

 あまり積極的な布教活動はしていませんが、ジーナやベルと言った技術に携わる人間が自分を頼ってくるのを今か今かと待っていたりもします。

 最近は、たまにヅッチーの勉強を見てあげたりもしているようです。

 

 生来のボッチであるビルーダーが、これだけ交友関係を築けるハグレ王国は彼女にとっても得難い場所なのでしょう。

 

 

<作者の想い>

 

 ビルーダー様はマルース君同様、多くの原作キャラとの共通点を持つ人物です。

 彼女はティーティー様であり、福ちゃんであり、かなちゃんであり、デーリッチでありと多くのキャラの要素を少しずつ持っています。

 だからこそ神様組は何だかんだで彼女のことが嫌いになれないし、心に奥に秘めた寂しさをどことなく察しているのです。

 

 このキャラクターは福ちゃんとの対比を多く有していまして、個人ではなく王国に神として接するというとっつきにくい登場の仕方をしました。

 第一印象も超然とした態度もプラスの印象になり難く、多くの読者様にこんなキャラ出して大丈夫なのかと思わせたかと思います。

 やたらと設定が凝っているのは、私が某所で殆ど似たような設定の女神を出しているのを流用した名残です。

 しかし彼女はだんだんと王国の面々に馴染んで、神としてではなく個人としての顔も見せるようになり始めました。

 彼女はマルース君とは違い、時に強引に物語を捻じ曲げることができる設定を持っています。

 ですが彼女の神としての立場がそれを許さず、多くの制約を己に課しています。

 舞台装置の神に過ぎない彼女の変化もまた、この小説の見どころになれればと思うと幸いです。

 

 

 

<ステータス画面設定>

 

 ビルーダー 叡智の女神 ディストピアメイカー

 

 破壊と創造の力を持つ叡智の女神。

 自身を扱う者の知恵を試すような能力を持っている。

 

 

<スキル設定>

 

 パッシプスキル

 ──奇跡の女神像

 風、大地以外の全ての物理と魔法ダメージ半減、能力低下状態異常無効。

 ただし、アイテムやスキルでの回復量が極端に少ない。(他のキャラの10%)

 戦闘不能になっても、確率でターン開始時に復活する。

 

 固有スキル

 

 ☆スクラップ&ビルド 消費MP5% 消費TP30

 敵全体に魔法力依存の物理攻撃で大ダメージを与える自爆攻撃。

 そして次のターン開始時に必ずHPMP全快で復活!! 

 

 ☆プチカタストロフ 消費MP8% 消費TP55

 敵単体に空から自分の使徒を落として大ダメージ(高確率即死)

 呼び出された使徒は用が済んだらすぐ帰ります。

 

 ☆災厄のウロボロス 消費MP6% 消費TP45

 敵全体に毒+疫病+即死の病原体をばら撒く。

 攻撃後、3ターンの間、叡智のリンゴに派生できる

 

 ☆叡智のリンゴ

 味方単体をノーコストで完全蘇生!! 

 更に3ターンの間、魔力二段階アップ!! 

 

 ☆権能承認 消費TP100

 効果中、HP自動回復+25%、TP再生+30%。

 本来の力を一時的に解放し、三つの超強力スキルを使用可能にする。(5ターン)

 

 

 ☆文明の雷火 消費MP6%

 対魔物用の銃器を掃射し、敵全体を一掃します。(投擲)

 権能承認状態のみ使用可能。魔法依存の物理攻撃。

 

 ☆パラダイスメイキング 消費TP100

 権能承認中使用可、二ターンの間、全状態異常無効、敵味方全員の全ダメージ100%カット!! 

 発動時すべての状態異常解除、使用後、ディストピアブレイクを使用可。

 

 ☆ディストピアブレイク

 パラダイスメイキング中のみ使用可、敵味方全員のバフデバフを吸収し、敵全体に必中の超絶ダメージ!! 

 更に即死耐性の無い相手は確実に即死!! 

 

 

<店舗設定>

 

『福ちゃんとティーティー様のお悩み相談所』

 次の会議まで、福ちゃん、ティーティー、ビルーダーのTPチャージ+8%

 

『ゴッドハンド診療所』

 次の会議まで、ビルーダーの被回復率が10%から30%に。

 

 

 




以前アンケートでやった人物設定やスキル設定です。
ショートショートも書いたからか、一万文字近くなってしまいましたが。
マナちゃんも書く予定でしたが、予定より長くなったので見送りに……まあ、アナザーストーリーで出た内容がすべてなんですけどね。
要望があればそのうち書くかもしれません。

今回のアンケートはオリキャラ二人が原作で使えるのならどっちを、またはどっちも使ってみたいか聞いてみたいと思います。
答えてくださっても作者のモチベーションにしかなりませんが、ぜひとも参加してくださると幸いです。
では、また次回、三章で会いましょう!!

原作に居たらどちらを、どっちも使いたいですか?

  • マルース君
  • ビルーダー様
  • どっちも使いたい!!
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