ハイスペックボディで2度目の人生満喫しようとしたら、黒服になってた   作:

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10話 ゆけむりたくさんモックモク

まさかヒナちゃんもアイドルだったとはねー。

しかもイヴちゃんと同じグループだなんて。

 

イヴちゃんがパスパレっていうグループに所属してるのは知ってたしヒナちゃんがバンドしてるってのは知ってたけど結びつかなかったよ。

私あんまりテレビ見ないんだよね。ニュースくらいかな。周りに若い子多いと世俗に疎いの浮いちゃうな……

最近テレビの仕事増えたって言ってたしこれからは時間作って見てみることにしよう。

 

しかし、そんなアイドルたちと我が天使こころ含めたJK3人とお風呂ってなんか字面的に犯罪臭がするね。

私も女だから大丈夫なんだけど、こうね。一応メンタリティも女性寄りなんだけど美少女に囲まれると流石にうかれざるを得ない。

 

 

という訳でスパに到着しました。

貸し切りにしてる訳でもないから他の人に迷惑を掛けないようにだけ先に注意しておく。

こころも大衆向けのところは初めて来たと思うし言っておかないと何するか分からないとこあるからね。

一応保護者ポジだし、しっかりしとかないと。

 

今日来たところは、温泉とリクライナールームとサウナ、岩盤浴がある。

フィンランドサウナっていう結構ちゃんとしたのがあるとこらしい。

サウナストーンがあって自分たちでロウリュできるし白樺の葉も置いてある。

イヴちゃんに本場仕込みの技、見せてもらおうじゃないか。

 

で、まずは温泉にということで脱衣所にいるんだけれども、こころさん、育ちましたねー。

何がとは言わないけどさ、けしからん。

イヴちゃんはモデルもこなしてたからかスタイルも抜群だし、ヒナちゃんもアイドルだけあってとってもスリムで綺麗である。

大丈夫? お金とか払わなくていい私?

 

 

とか思ってるとこころとヒナちゃんが脱衣所から駆け出てしまった。

こらこら君たち、走っては危ないぞ。

 

言うが早いか2人して転びそうになったところを素早く近づいて支えてあげる。

今の私じゃなかったら2人とも本当に転んでたからね?

合法的にお触りできたのは役得かもしれないけれど、きちんと叱っておく。

ヒナちゃんも後から来たイヴちゃんに叱られているようだ。

 

一応反省しているようなので気を取り直して、体を洗おう。

こころは自分で髪を洗うのがあまり上手ではないので、代わりに私が洗ってあげる。

気持ち良さそうに鼻歌を歌いながら洗われているこころを視界に入れているだけで癒される。

 

こころの髪を洗い終わり泡をお湯で流すと、次はヒナちゃんがあたしもーとやってきた。

まぁヒナちゃんはこころに比べて髪も短いしささっと洗ってあげよう。

 

 

よーし終わりー。体は自分で洗うんだぞー。

と思いきや、ヒナちゃんとこころは今度は2人で背中を洗いっこするようだ。

その様子をずっと眺めていたいが、流石によろしくない。それに私も自分の髪を洗っておかないとだしね。

なんだけれども、次はイヴちゃんから視線を感じる。

 

え、お背中をお流しします?

時代劇で弟子が師匠の背中を流すシーンがありました! って力説してくれてる。

それ男同士で絵面凄まじいことなってそうだねその時代劇。

ともあれ、男ならいざ知らず美少女に背中流してもらえるなんてそうそうないので快く了承しましたよ。

えぇ、二つ返事ですとも。で、私たちいつの間に師弟関係になってるの?

 

正直、そんなに期待してなかったんだけどイヴちゃんめっちゃ上手いじゃん。

絶妙な力加減だよ。

日本に来て誰かの背中を流すのが夢だったからどうやってかしらないけど練習してたらしい。

すごいピンポイントなところで情熱的だね。

 

イヴちゃん自身は私がこころたちを洗っている間に、既に洗い終わってたようなので皆で温泉に入る。

こころが泳ぎだしたりしないように手を繋いでみたらにこにこ笑顔で隣でゆったりお湯に浸かっててくれていた。

まぁここで手を振り払われて泳ぎだされてたら私たぶんショックで口から魂出てたと思う。

 

サウナに入る前にあんまり長く浸かっているのもアレなので温泉は程々にして上がることにする。

ヒナちゃんはあまりこういった場所にこないらしく、サウナを結構楽しみにしてるみたいだ。

入り口にあるヴィヒタ──白樺の葉を見てハシャいでいる。イヴちゃんがそれで体を叩くって説明すると驚きながら笑っている。

ちょっと違うけど日本にも乾布摩擦って文化あるしそういうこともあるよねって納得してる。

 

改めてサウナルームの中を見渡すと私たち以外には誰もいなくて貸し切り状態だった。

他に人がいるとロウリュしていいかの確認するのがマナーらしいし丁度良かった。

 

最初の室温は結構低めに設定されているようで、この程度だと数分経ってじんわり汗をかくかどうかというレベルだ。

なのでここは本場のサウナプロであるイヴちゃんに温度調整をしてもらおう。

そう言うとイヴちゃんはお任せくださいとサウナストーンに水をかける。

じゅわ~と水が蒸発する音と共に蒸気が立ち上る。

 

それをみたこころとヒナちゃんがあたしもやるー! と言って水の量などイヴちゃん指導の下ロウリュが行われる。

おおう、結構熱くなったね。ちょっと汗でてきたよ。

 

そしてイヴちゃんが頃合いを見てヴィヒタを持ってくる。

ブシドー! と気合を入れながらまずはヒナちゃんへヴィヒタを振るう。そこで日芬文化交流させますか。

続き様にスタンバっていたこころも同じように叩きつける。

この流れを途絶えさせないように私もイヴちゃんにヴィヒタしてもらう。

 

うーん、回復(物理)って感じ!

爽やかな香りもするし清められた気がする。

 

 

一通り満喫したからかヒナちゃんが一足先にサウナルームから退出した。

事前に無理をしないようにとイヴちゃんが真剣に注意していたお陰だろう。

私もこころに先に出ているように促す。私たちと合流する前に体力消費してただろうしね。

こころは小さい子供のように体力が切れたら途端に眠りだすタイプだからその辺はよく見といてあげないといけない。

 

イヴちゃんは流石と言うべきか慣れているだけあってまだまだ大丈夫なようだ。

私も鍛えてることもありまだ余裕がある。私は光に弱いだけであって熱に弱い訳じゃないからね。

いい機会だし存分に汗をかきたい。多少の運動じゃもうそこまで汗かかないんだよね。

 

 

という旨をイヴちゃんに言うともう少し温度を上げますか? と聞かれそれに応じる。

イヴちゃんの調整が上手いのか程なくしていい具合に汗をかいてきた。

 

それにしても、イヴちゃんの色気が凄まじい。

タオルは体に巻くのではなく最低限前を隠す程度に持っているだけだ。

イヴちゃんも結構な無邪気キャラのせいかあまり強調されないが、モデルをやっていた経歴が示すように、もう大人の体と言っても差し支えない。

外国人特有の腰元のくびれ、首元から谷間に流れる汗、浅めの呼吸、上気した顔。

 

端的言えばそう、エロい。

 

 

 

 

……よし! こころたちも待ってるだろうしそろそろ出ようかイヴちゃん!!

 

 

 

サウナ、良い文明だな。

 

 

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「気付けばこころも、大きくなったわね」

 

 

皆でお風呂を入りに来て服を脱いでいる時、お姉様があまり普段見せることのない笑顔でそう言ったわ。

ほんとに些細なことだけれど、ちゃんとあたしのことを見てくれてるのだと思うと嬉しくて足取りも軽くなっちゃうわ。

 

だから皆でサウナも楽しみなのが相まって、はじめに注意されたにも関わらず日菜とお風呂場へ駆け出してしまったの。

運悪くというのかしら、丁度あたしたちの足元にあわあわがいっぱいのお湯が流れてきた。

あ、と思った時にはもう遅くて足を滑らしてしまったわ。一緒にいた日菜は実際に「あっ」と声に出していたわ。

おしりを打っちゃうと思った次の瞬間には、体にタオルを巻いたお姉様に日菜とともに腰に腕を回されて支えられていた。

 

黒服の人もそうだけれど、お姉様は本当に音もなく隣に突然現れる時があるわ。

昔どうやっているのかと聞いたらお姉様は瞬間移動が出来るらしいのよ!

 

 

「先程周りをしっかり見て気を付けなさいと、そう言ったわよね?」

「ヒナさんも! 武士は慌てるべからず、ですよ!」

 

 

お姉様は少しだけ困った顔をしながらあたしに問いかけてきたわ。

日菜の方はイヴが少し大きめの声で注意しているわ。

 

「ごめんなさい」

 

あたしも少し舞い上がりすぎたと思って謝ったわ。

せっかくお姉様が事前に声を掛けてくれていたのに悪いことをしてしまったわ。

 

「もう転んではダメよ? それじゃあ、まずは体を流しましょうか」

 

お姉様も怒っていた訳ではなく、頭を一撫でしてからあたしを椅子に座らせてくれたわ。

 

お姉様はごく自然に持ってきていたシャンプーを使ってあたしの髪を洗い始めてくれたわ。

あたし、中学生になる前くらいかしら? その頃でも自分の髪が思うように洗えなくて、いつの間にか体中泡だらけになるあたしを見かねてお姉様が髪を洗ってくれていたの。

一緒にお風呂に入るのなんて何年ぶりか分からないけれど、今でも自然に昔のように何も言わずに髪を洗ってくれて嬉しいわ。

 

お姉様とお風呂に入るまではメイドさんが洗ってくれていたのだけれど、お姉様が来てからはお姉様に洗ってもらって、お姉様と入ることがなくなってからは自分で洗えるように練習したの。

だから本当はもう自分で洗えるのだけれど、お姉様には内緒にしててもいいわよね?

 

 

頭からざぱーとお湯を流されると、そのタイミングを見計らったように日菜が次はあたしー! と言いながらやってきたわ。

お姉様は日菜を椅子に座らすと手早く、けれど丁寧に髪を洗い終えたわ。

 

流石に身体の方は自分で洗うようにあたしたちに言うと、日菜は今度はあたしと洗いっこしようと言ったわ。

いいわね! とっても楽しそう!

 

 

お姉様はどうやらイヴに背中を洗ってもらっていたようで、次は皆で温泉よ!

あたしはさっき走り出してしまった前科? があるからかお姉様におててを捕まえられちゃったわ。

本当は温泉で泳いでみたいとちょっぴり思っていたのだけれど、お姉様に捕まってしまったからじっとしてないといけないわね!

 

 

今日のメインはサウナだからあんまり長湯するのはやめておこうと言うことで、次はサウナね!

あたしこういうところはひえらぽりす? とかしか行ったことなかったから色々楽しいわね!

 

サウナルームに入ってたのだけれど思ってたより熱くないわね?

そんなことを思っていたらイヴが部屋の真ん中にあった石に向かって水を掛け始めたわ。

すごいわ! いっぱいモクモクしてるの!

 

「これはロウリュと言ってサウナストーンに水を掛けて水蒸気を発生させて体感温度を上げる入浴法なんです!」

「へぇ~! おもしろーいあたしもやりたーい!」

 

日菜も同じことを思っていたようで、あたしもイヴにやりたいと告げる。

 

「あまりたくさんやると慣れてない方には危ないので少しずつしましょう!」

 

イヴに教えてもらって準備はばんたんだわ!

 

 

「「ろうりゅ~!」」

 

 

わぁ! おにくが焼けるような音がしてたっくさんのモクモクができたわ!

ろうりゅってすごいのね!

 

 

「あ˝あ˝~、もうダメ! あたし先に出るね!」

 

日菜はろうりゅをしてた時は元気だったのだけれど、座って少しお話をしていたら突然立ち上がって颯爽と部屋を出て行って、程なくしてざぱーんと水の中に飛び込む音が聞こえたわ。

 

「こころ、貴方も少し辛そうだわ」

 

お姉様の言葉にそんなことないわ! と言おうと思ったのだけれど、体のことに関してお姉様が間違いを言ったことはないわ。

先に出てしまった日菜も外で1人になっちゃうからあたしはお姉様の言葉に従ってお外に出たわ。

 

 

「こころちゃーん! こっちこっちー」

 

声がした方を向くと水風呂と書かれた場所に日菜がいたわ。

あたしは水風呂の前まで歩いて向かい、近くに人がいないことを確認したわ。

 

 

「えいっ!」

 

 

おそらく日菜がやったのと同じようにあたしは飛び込んで大きな水しぶきを作ったのだった。

 

 

 

 

皆が最後に汗を流してお風呂を上がったリクライナールームで聞いたのだけれど、イヴの住んでたフィンランドではサウナから出たあとは雪の上に転がったり、凍った湖の中に飛び込んだりすることもあるのですって!

いつかあたしもやってみたいわね!

 

サウナから上がったあとは自分で思ってる以上に体力を使ってるんですって。

だからその後は皆でのんびりお話したり、マッサージしたりして楽しんだわ!

 

今日はとーっても楽しかったから今度はハロハピの皆とも来たいわね!

 

 

 

でも、お姉様とイヴが2人で楽しそうにしているのを見ると胸の中が少しモクモクするの。

サウナでたくさんモクモクを吸ってしまったからかしら?

 

 

 




シーズン2になってからこころがまったくもってけしからん、けしからんよ。
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