ブラッド兄弟のシンフォギア   作:龍蟹

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エボル、起動

あれから2年が経ち、立花響(inエボルト)は小日向未来と共にリディアン音楽院へと入学した。

あの時、エボルトが説得(脅迫)した事でいじめはそれ以降起こることはなかった。

そして現在、響(inエボルト)は……。

 

《『いや~。あれから色々とあったが。』》

 

そう言ってエボルトは響の周りを見る。

後ろ、女の子。前、ノイズ。左、ノイズ。右、ノイズ。上空、ノイズ。

そう今現在、響は窮地に立っていた。

 

《『立花響ぃ!呪われすぎだろうがァ!?』》

 

エボルトは聞こえるはずもないツッコミを叫んだ。

 

《『ツヴァイウィングのCDを買いに言ってるだけなのにノイズ会うとか、2年前の事といい、今朝の事といい立花響は不幸すぎんだろ……。』》

 

今朝の事と言うのは響が木の上で猫が降りられなくなっていた所を助けていたが、助けている間に授業が始まってしまったという事。

エボルトはこの状況をどうしようかと考えていると。

 

「Croitzal ronzell Gungnir zizzl」

「Imyuteus amenohabakiri tron」

《『?この歌は……。』》

 

聞こえてきた歌声の方向にエボルトと響は視線を向けると風鳴翼と天羽奏が2年前と同じ格好でノイズを倒していた。

 

「ええぇぇ!?翼さんに奏さん!?」

《『一度見たことあるだろ……、いや覚えてないのか。』》

「今すぐここから逃げろ!」

「は、はい!こっちだよ!」

「……うん!」

 

奏が響に逃げるように指示する。

響は若干驚きながらも女の子を連れて逃げようとする。

が、ノイズは逃がさないとばかりに響と女の子の前に立ち塞がった。

 

「なっ!?」

「しまった!」

 

翼と奏は直ぐに気づき、向かおうとするもノイズが邪魔で進もうにも進めない。

そうしてる間にもノイズは響と女の子にジリジリと近寄って来る。

 

《『もうノイズは直ぐそこか!どうする!?一度入れ替わって戦うか!?いやそうなったら不味い!』》

 

エボルトはこの状況をどう打破する最善の行動を思考するが中々思いつかない。

 

「こんな所で……。」

《『ん?』》

 

ふと、響が声を漏らす。

 

「こんな所で……。」

 

右手に持っているウォッチ(・・・・・・・・・・・・)を強く握る。

 

「こんな所で……まだ死ねない!!!この子を助けなきゃ行けないんだ!!!」

《『立花響……。』》

 

響は女の子を助けたい思いを強く、声に出した。

そして、その声に答えるようにウォッチが光り出す。

 

「「!?」」

「えっ!?何!?」

《『時計が……?いや待て!いつこの時計を取り出した!?』》

 

その光はだんだんと強くなり、ノイズの動きを止め、姿を変えていく。

やがて、光が収まると持っていたウォッチは赤と黄色を基調としたウォッチへと変わった。

 

「え、えっと?」

 

響はどうしようかと悩み『ウェイクベゼル』を90度回し、起動スイッチ『ライドスターター』を押した。

 

『クウガ!』

 

『クウガライドウォッチ』から音声がなるとまた、光り出す。

今度は眩しい程の光ではなく、優しく温かい光。

 

《『こりゃあ……。』》

 

エボルトがクウガライドウォッチに驚き半分、感心半分で観察する。そして……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Balwisyall Nescell gungnir tron」

《『……は?』》

 

響が突然歌い出したことにエボルトは呆ける。

その間にも響の身体に様々な装甲が纏い始め、姿を変えた。

 

《『な、なんだとおおおぉぉぉぉぉおおお!?』》

「嘘だろ!?」

「何故彼女がシンフォギアを!?」

 

響の姿は赤と黄色を基調とした装甲や篭手、そして腰にはベルトが付けられていた。

それは正しく戦士と言える者だ。

 

「ええぇぇぇぇぇぇええ!?何これ!?」

《『いやお前も驚くんかい!!!』》

 

響本人が一番驚いている事にエボルトがツッコミを入れる。

女の子は響の姿を見て「格好良い!」と言って目をキラキラとさせている。

 

「危ない!!」

《『!オラァ!』》

「うわぁ!?」

 

響が戸惑っている間に近づいてきたノイズに、翼はいち早く気づき注意を呼び掛ける。

エボルトは響よりも先に気付き響の身体を動かしノイズを倒す。

 

「い、今…身体が勝手に……。」

「君はその子を守ることに集中してくれ!」

「は、はい!」

 

響は身体が勝手に動いたことに不思議に思うが、翼から指示を受け言われた通りに行動する。

 

《『成程な。歌いながら戦うことで戦闘力を高めるのか。今までちょっとずつしか上がらなかったハザードレベルも勢いを増して上がってるしなぁ。』》

 

エボルトは戦いの様子を見ながら自身のハザードレベルを確認する。

 

《『よぉし!漸くだ!コレで……「しまった!」……ん?』》

 

エボルトはようやくある条件を満たした事に歓喜していると響が焦りの声を上げる。

何事かと思い見ると、上空にいたノイズが女の子目掛けて向かって行っていた。

 

《『マズイ!!……チッ!仕方ねぇ!!』》

 

エボルトは覚悟を決めたのか、響の身体から出て行き女の子へと向かう。

そして、そのゲル状の姿を人の形へと変える。

完全な人の形になるとエボルトは女の子を持ち上げ安全な場所へと跳んだ。

 

「…………え?」

「危なかった……。お嬢ちゃん大丈夫か?」

「う、うん。」

 

響は自分の身体から現れた者に困惑。

女の子は自分を助けてくれた人物に驚く。

奏と翼はその人物の姿に驚く。

エボルトの姿は響とほぼ同じ。違うところを上げるとすればエボルトは白い髪に赤い瞳。所謂、アルビノだ。

 

「さぁて長い事待ってたんだ。」

 

『エボルドライバー!』

 

そう言ってエボルト腰にエボルドライバーを装着する。

そして『コブラエボルボトル』と『ライダーエボルボトル』を取り出し蓋を正面に向ける。

 

「好き勝手暴れても良いよなぁ?」

 

『コブラ!ライダーシステム!エボリューション!』

 

エボルトはエボルドライバーに2つのエボルボトルをセットする。

それと同時にエボルドライバーから待機音が鳴る。

エボルトはエボルドライバーのレバーを回す。

エボルドライバーからはクラシックの音が流れ、エボルトの前後にプラモデルのようなファクトリー『EVライドビルダー』が現れる。

 

『Are you ready?』

 

「変身!」

 

エボルトの掛け声と共にEVライドビルダーは組み合わさる。

 

『コブラ…コブラ…エボルコブラ!フッハッハッハッハッハッハ!』

 

エボルトの姿は完全に別のものへと変わる。

カラーは赤・青・黒・金の複雑かつ凶悪なデザイン。 

そして天球儀や星座早見盤など宇宙に関連する器具がモチーフとした物が全身にあしらわれている。 

仮面ライダーエボル、こことは別の並行世界で地球を滅ぼす存在となる戦士がここに誕生した。

 

『さぁて、始めるかぁ!!』

 

エボルは大きな声を上げノイズへと向かって行った。

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