現実の隊長が聖十郎にインストールされたんだが!   作:ルイレツ

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ギャグ書きました。


VS北谷奈切

ここはとある別の歴史を歩んだ世界の話。

 

日夜闇の存在と戦う組織、御華見衆。

それに所属するのは唯一その闇を祓う存在、巫剣。

 

彼女たちは昼夜問わず世のため人のため世界の闇と戦い続けるのだ!!

 

そんな彼女たちにも息抜きは必要。毎日戦い続ければさすがに疲れてしまう!

 

そんな彼女たちを癒すことができるのは巫剣使いと呼ばれる存在だけ。

その巫剣使いであるこの物語の主人公、聖十郎。彼の仕事は今日も忙しくなりそうだ。

 

 

 

「お兄様、賄の準備が出来ました!」

 

聖十郎に愛情たっぷり詰め込みましたと言わんばかりの甘い声で話しかけてきたのは北谷奈切という巫剣。

 

彼女は一時は敵組織に力を貸し、聖十郎を追い詰めたが、そんなことはこの可愛さの前にはどうでもいい話題だ!

 

南国生まれを表すよな褐色の肌。

自らの主に対して慈愛を湛える翠色の瞳。

目にかからない程度に伸ばした前髪。

それを整える前髪飾り。ふんわりと広がり肩口まで伸びた後髪。

そして、家事全般を得意とする彼女にしっくりとくる割烹着。

 

そして、その愛らしい身長と控えめに主張する胸は、それはもう最高だった!

 

「今日の賄は東京風天ぷらと沖縄のてんぷらです!召し上がれ❤」

 

内心で北谷奈切の愛らしい姿に喜びのあまり七転八倒跳ね回っている聖十郎。

しかし、そんな内心を一切漏らさず対応した

 

「東京と沖縄・・・二つのてんぷらか。まるで北谷と俺だな。」

 

普段言わないようなキザったらしい事を口走る聖十郎。

北谷奈切は満更でもない様子で答えた。

 

「お兄様!ありがとうございます❤」

 

その愛らしい感謝の仕草に押しどころだと考えた聖十郎!

キラリと目を光らせて追撃の口撃を仕掛ける!!!

 

「そのお兄様と言う呼び名と割烹着が似合う見た目も相まって本当に妹のようだよ」

 

本当の妹と言う言葉を聞き、喜びが表情に溢れる北谷奈切。顔が暑くて恥ずかしいさー・・・と地元の言葉で話す北谷奈切。最高。

 

しかし、なにか心に引っかかる事があるのか表情が暗くなる。

 

「本当に・・・本当の妹でしたらお兄様とずぅっと一緒にいられるのに・・・」

 

憂いを湛えた表情でずっと一緒にいたいという北谷奈切!!これに応えずして何が男か!!!!

しかし、思考を放棄して凶行に及ぶわけには行かない。

桃色の明日を夢見て暴れまわる心!犯罪者になってはいけない!理性は必死に警鐘を鳴らす!!!

 

自分が暗い表情になっていたことに気付いた北谷奈切は顔を左右に振って気持ちを落ち着け、明るい笑みで聖十郎に向き直った。可愛い。

 

「どうぞてんぷらをおあがりになって下さい。熱いので気を付けて下さいね?」

 

そしてその小さな手で箸を持つと聖十郎のお椀にてんぷらを盛り付けてくれた。

顔や髪の毛がすぐ近くにある。北谷奈切の沖縄の春を思わせる匂いに心が揺れる。

 

ついに理性が崩壊!欲望に弾き飛ばされる!頭に顔を押し付けてスーハースーハーしたくなった聖十郎!!危うし北谷奈切!!!

 

しかし、盛り付けが終わった北谷奈切は聖十郎のお椀から離れていく。聖十郎は冷静さを取り戻した。犯罪は未遂に終わる。

 

北谷奈切も自分の席に戻り食事を始める。

しばらく談笑を続けていたが、不意に北谷奈切は頬を朱に染め何処か躊躇して問いかけてきた。

 

「・・・天ぷら、とっても熱いですね。あの、お兄様・・・フーフーして冷まして差し上げましょうか?」

 

顔を真っ赤にした北谷奈切の様子に聖十郎の理性は再度決壊の危機が生じる!!!

口移しがいいです!可愛い押し倒したい!フーフーするついでに夫婦になろう!!

聖十郎の頭に訳の分からない単語がぐるぐる回る!しかし、表情には一切出さず、何でもない様子で応える。

 

「はは・・・からかわないでくれ・・・さ、ご飯を食べよう。」

 

勝った!理性が勝った!理性が聖十郎の脳内で拍手喝采を上げる!ドロドロと渦巻く欲望は覚えていろよと消えていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

今日も色々と忙しかった。日も暮れ、本日の提出する書類を纏める聖十郎。

 

そこに、今日の仕事の依頼が終わった北谷奈切が帰って来る。

 

「お兄様?お仕事、お疲れ様です。」

 

書類仕事で忙しくしている聖十郎に気を使ってか小声でゆっくりと入って来る。

勿論北谷奈切が気を使う必要はない!書いている書類などどうでもいい!今すぐ北谷奈切だ!!

書類などクソだと言わんばかりの速度でそれを机にブチ込んだ聖十郎。

すぐさま爽やかな表情を浮かべ北谷奈切を出迎える。

 

「北谷か、任務お疲れ様。ここにもすっかり馴染んだみたいだな。」

 

「いえ・・・全てお兄様のお陰です。」

 

ハニカミながら答える北谷奈切。天使かな?

 

「お兄様への愛情があったからできたんです。」

 

そうでなければ私は敵のままでした・・・

 

そう語る北谷奈切。その悲しみを抑えて微笑む姿に聖十郎の心は乱れる!

泣くな北谷!敵だったお前は悪くない!悪いのは敵のお前を許さないこの世界だ!!!!

北谷のすべてを内心で肯定する聖十郎。支離滅裂である。

 

 

「でも、私の愛の百分の一でも私に向けて下されば、北谷はそれだけでとっても幸せです・・・」

 

 

北谷奈切は熱の籠った表情で聖十郎への愛を囁いた。

身も心も捧げますといった表情に聖十郎の理性は限界リミットブレイクだ!!

大量に沸いた欲望に瞬時に叩き潰される!南無阿弥陀仏!

北谷との間を物理的に遮っている邪魔な机を窓に蹴り飛ばした!いらん!どけ!

 

そして北谷の愛に応えるために絶叫した!!

 

 

「承知したァァァァッッッ!!!!!!!!」

 

 

急に叫んだ聖十郎に目が点になり驚く北谷奈切。

動揺した北谷奈切を小脇に抱え壁に人型の穴を空けて飛び出す聖十郎。

目指すは結婚式場!北谷の百分の一ほどの愛で応えるべく聖十郎は夜の街を爆走した。

 

 

 

そして数年後、聖十郎は御華見衆を引退。

 

北谷奈切と暖かい家庭を築きましたとさ。おしまい。

 

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