現実の隊長が聖十郎にインストールされたんだが!   作:ルイレツ

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今回聖十郎は空気です。


雷切丸VS獅子王

ここは帝都のとある商店街。

時は昼頃であろうか、ざわざわと人通りが多い。主婦や店の呼び込み、積み荷の運搬など、さまざまな人で溢れている。

明るく、活気のある商店街。

しかし、徐々に周囲が静まりかえっていく・・・

 

「お、おい・・・」

「ああ・・・()が来たんだ・・・!」

 

人々の視線の先には一人の女性がいた。

洋風のシャツにネクタイを付け、その上に大友家所縁なのだろうか、杏子の花があしらった着物を着付けている。

その表情は涼しげで、周りのことなど気にしていないように見える。

男装の麗人といえる見た目なのだが、人々の反応は芳しくない。

 

「・・・・・」

「ひっ」

 

ひそひそと陰口を話していた男たちに、彼女は鋭い視線を向けた。

慌てて視線を逸らした男たち。

 

彼女が過ぎ去った事を確認すると、深いため息を吐いた・・・

 

「はぁぁぁああ・・・俺、死んだかと思った・・・」

「生きた心地がしなかったよ・・・」

「・・・アレ(・・)が雷切丸か・・・」

 

彼女の名は雷切丸。かつて雷神の異名を持った主に仕え、雷撃を自在に操る高貴なる女性騎士に見えるが・・・

 

その見た目と中身は別(・・・・・・・・)なのだった。

 

 

彼女・・・雷切丸は陰鬱な気分で商店街を見回りしていた。

 

 

 

 

 

 

 

以前、この商店街に禍憑が出現したことがあった。

偶然居合わせた雷切丸がその対処に当たったのだ。

 

戦いは激しく、人々を守るため雷切丸は孤軍奮闘した。

しかし、敵は中々引いてはくれず戦いは泥沼の様相を見せた。

 

やっとの思いで敵を撃退した雷切丸。流石に疲労の色が濃い。

 

雷切丸の奮戦で、幸い人々に怪我人もいないだろう。人々の様子を伺うため周囲に視線を向けた。

 

「ひえぇぇ・・・」

「あ、あの・・・たっ・・・助けて下さってありがとうございました・・・」

 

どうしたことだろう?

どの人も感謝の言葉はのべるのだが、青い顔をして距離をとっている。

中には腰を抜かした人もおり、床で動けずもがいていた。

 

流石にこれは可哀想だろう。

雷切丸はなけなしの勇気を振り絞って、その人に手を差し出した

 

「・・・大丈夫か?」

「あわわわわ・・・・・・」

 

その人は口から泡を吹いて気絶してしまう。

 

自身が手を差し出したことで気絶したことにショックを受けた雷切丸。

心に多大な傷が付き、顔を抱えてその場にうずくまろうとした。

 

ぬちゃっ・・・

 

顔を覆い隠したその掌に、粘性の奇妙な感触がつく。

なんだこれは?

雷切丸が掌を見つめるとそれは真っ赤に染まっていた!

 

「・・・!?」

 

それは、先ほどまで戦闘を行っていた禍憑たちの血だったのだ。

 

自らの姿を確認してみると、全身は血で染まり、元あった服の原型がうかがえない有様だった。

 

「あのおねぇちゃんこわいよぉぉ!!!!!」

「こっこら!そんなこと言っちゃ失礼でしょ!!!」

 

ビシィッ!!!

雷切丸のハートに深い亀裂が走る!

目尻に涙が貯まっていくのを感じる・・・

 

そう、雷切丸は見た目こそ毅然とした女性に見えるのだが、その実、内面はめっちゃ豆腐なメンタル持ちなのだ・・・

こんなに嫌われて生きていく自信が無い。

俯いて涙を堪えるのに必死な雷切丸。

プルプルと涙を堪える様子を周囲は勘違いする。

 

―――今にも怒る寸前でいらっしゃる!!!

 

先ほど鬼神もかくやと奮戦していた彼女が激発すれば誰にも止めることは出来ない!

天災を鎮めるかの如く周囲は平服し、彼女に許しを請う。

 

「どうかお許しください!!助けて下さった貴方様にとんだ無礼を働きました!!!どうか!何卒、何卒・・・!!」

 

一人の男が地面に頭を擦り付けて必死に許しを請う。

それに合わせて周囲の人間も米つきバッタのように頭を上下させ許しを願った・・・

 

「どうか!!どうかお許しを!!」

「お許しください!!!まだ幼い子どもなのです!!!」

「ウェーンッ!!!コワイっ!コワイよぉぉ――!!!」

 

助けたにもかかわらず普段無口なせいで勘違いされた雷切丸。

救ったはずなのにむしろこれから取って食われる前のような商店街の人々。

 

もう雷切丸は限界だった。顔を涙で思いっきり歪め、視界は涙で何も見えない。

頭の中にコワイコワイと声がコダマする・・・

怖いと泣く子どもなんぞ目じゃない勢いで涙を流す雷切丸。

 

この場にいたくない!!

顔を手で覆い隠すと混乱の極みにある町民を置き去りにして、自身の主が待つめいじ館に逃げ帰ったのだった・・・

 

 

 

 

 

 

「あ゛る゛じー!!!あ゛ん゛な゛に゛嫌われだらあ゛た゛じばもう生ぎでい゛げな゛いっ!!!!!」

 

めいじ館に帰ると主の部屋に向かい泣きついた雷切丸。

その見目とめいじ館でも上位に属する剣術の腕前で雷切丸のメンタルが豆腐なことはあまり知られていない。

弱音を吐ける相手は必然的に限られていた。

 

「ら、雷切丸・・・いったいどうしたというんだ・・・?」

 

全身を返り血で染めて泣きついてくる雷切丸。

本来なら抱き着かれてハッスルする所の聖十郎だが、その血がベットリな様と生臭い匂いで全く興奮しなかった。

 

 

雷切丸は主の腰にしがみつきながら今日の巻末を語った・・・・

 

 

 

「成程な・・・それで商店街の皆さんに勘違いされてしまったと・・・」

「そうなんだ・・・もう商店街に行けない・・・あたしには町の巡回なんて無理だったんだ・・・」

 

あそこまで恐怖を与えて商店街に行くことなど出来ない・・・むしろもう部屋から出ない方がいいんじゃないのだろうか・・・

 

涙と鼻水を聖十郎の服にしみこませる雷切丸。ネガティブの極致である。

 

「あたしは主の巫剣失格だぁ・・・これ以上失態を犯さないためにも腹を切って詫びるしか・・・」

「それだけは止めてくれ!!!」

 

冗談なのか正気なのか分からないセリフを言う始末。

しばらく宥め続けるしかあるまい。

 

聖十郎はひとしきり泣かせて、落ち着いたところを見計らって話し始めた。

 

「・・・雷切丸。助けたはずの町の人に向けられた視線、さぞ辛かっただろう。そんな視線を向けられたお前も、自分のことを信じることが出来なくなるのは無理もない。」

 

話しかけた主に目を向ける雷切丸。

涙と鼻水でかなりみっともない・・・

 

「だが、俺は知っている。己の身を顧みず、町の人を救ったことを!俺は知っている!君は優しい心を持ち、俺たちを支えてくれていることを!!」

 

お前のおっぱい大きい事もしってるよ!

内心で呟く聖十郎。台無しである。

 

「例え他の誰もが君を誤解したとしても、俺は君のことを信じることができる。胸を張ってくれ、雷切丸。君が俺たちを支えてくれるように、俺も君を支えよう・・・」

 

「あ゛る゛じ゛ー゛・・・」

 

聖十郎の慰めに雷切丸の涙は再度決壊してしまう。

泣き崩れた雷切丸を抱きしめる。

 

これで少しは気が晴れてくれればいいのだが。

 

血と鼻水と涙でぐしゃぐしゃみなった自らの服を眺め、落ち込みながらも雷切丸を強く抱きしめる聖十郎であった。

 

 

 

この後いい雰囲気になったらデートに誘おっと!!

弱ったところを漬け込もうとするのは相変わらずのゲスっぷりであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

落ち着いた雷切丸は、血塗れの服を着替え、もう一度聖十郎の自室に戻った。

 

うやむやになった商店街の禍憑の動向を話し合うためである。

聖十郎も真面目モードで話し合った。

 

「禍憑がこれほどの規模で集っていた・・・今後、何らかの計画を実行してくる前触れかもしれない。」

「そうだな。主。では、今後あたしたちはどう動くべきだろうか?」

 

うーむ。

聖十郎は考える。今のところは禍憑が集結していて、それを雷切丸が蹴散らして終わったことしか分かっていない。

とにかく情報を集める斥候を送り、巡回し警備を強化するくらいしかできそうにない。

 

「とにかく続報待ちになるか。巡回要員を増やして対処したいところだが・・・その・・・」

 

なにやら歯切れの悪くなる聖十郎。

先ほど自分を信頼していると言葉をかけてくれた聖十郎に報いたいと、雷切丸は視線を泳がせている主の手を握った。

 

「・・・主はあたしのことを信じてくれた。だから、今度はその期待に応えたいんだ・・・。」

 

先ほどの聖十郎の演説に感銘を受けたのか、目に熱いものを滾れせて返事をする。

ちょっとチョロすぎませんかねぇ・・・

聖十郎は優しくするとコロっと騙されそうな雷切丸を心配した。

では遠慮なく話します。

雷切丸の目を見ていった。

 

「・・・言い辛いのだが、巡回に回せそうな人員が少ない。それでー・・・あー、雷切丸にも商店街の巡回に回ってほしいんだが・・・」

 

ピキリと顔を硬直させる雷切丸。

先ほどアレだけ住民に嫌われたと感じ、へこんだ雷切丸を巡回させるなどなかなか厳しい話だ。

 

「・・・無理だ・・・あたしはあんなに嫌われてるんだぞ・・・できっこない・・・」

 

立ち直ってもすぐにへこむ。豆腐メンタルは伊達ではなかった。

 

「頼む・・・!お前しか空いている人員がいないんだ・・・!もう一人増やせればギリギリなんだ・・・!」

「うう・・・」

 

先ほど主が信じてくれるといった手前、お願いは断り辛い。

それに、もう一人ついてきてくれるのであれば何とかなるかも知れない。一人よりマシだ。

 

「あの、もう一人ついてきてくれるんだよな・・・」

 

聖十郎は力強く頷いた。

もう一人に町民の対応は任せて自分は影に隠れていよう。

禍憑が出た時だけ加勢すればいいはずだ。

 

それならばと、雷切丸は渋々頷いたのであった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして場面は最初に戻る。

 

聖十郎は別の任務についており、今はいない。

もう一人の相方は現地合流する手筈だったのだが、時間になっても合流地点に現れない。

しかたがない。

根が真面目な雷切丸はめっちゃコワイけど頑張って巡回しようと一人で歩きだした。

 

しかし、町の人からは恐れられ、距離を取られる。

元々人に話しかけれるようなタイプではない雷切丸。

これでは町の人から情報収集することも出来ない。

 

胃がキリキリするのを感じながら、雷切丸は歩き続けた・・・

 

 

 

 

 

 

「う、うわぁぁぁぁ!!!!バ、バケモノだぁぁ!!!!」

 

唐突に奥から悲鳴が上がる。

 

・・・どうせ自分は化物みたいなものなんだ

 

その言葉が止めになったのか、完全にいじけた雷切丸はその場に膝を抱えてうずくまってしまう。

周囲から人が遠ざかっていくのを感じる。

 

「ははっ・・・あたしはこわーいバケモノだ・・・食べちゃうぞ―・・・ははは・・・」

 

膝を抱えて一人でブツブツと泣き言を漏らす。

しばらくすると、誰かがドンッと雷切丸の肩を叩いた。

 

誰かが慰めてくれてるのか?もしかして合流が遅れた相方か?

ほんの少し期待して顔を見上げてみる。

 

そこには、グオーグオー言っている何時もの泥で出来た禍憑がいた。

 

「ついに禍憑にすら慰められてしまった・・・もう巫剣名乗れないな・・・鬱だ・・・」

 

再び膝を抱える雷切丸。

何処か戸惑った様子の禍憑だったが、生あるもの排除あるのみ。手に持ったボロい刀で雷切丸に斬りかかった!

 

「いたっ!」

 

巫剣の体は頑丈なので、刃が潰れた刀では鈍器にすらならない。

大したダメージにならなかった。

 

「・・・こんな情けないあたしを叱ってくれるのか?いいんだ、あたしは・・・ほんとどうしようもない巫剣なんだ・・・」

 

また顔を伏せる雷切丸。

次第にその周囲には禍憑が集まり始めた。

今度は集団でボロい刀で叩き始める。

 

「痛っ!もうほっといてく・・・痛い!っちょ痛いってこれ!痛たた!や、やめ!」

 

集団でタコ殴りにされる雷切丸!

当の本人が痛いとしか言わないので緊張感が無い。

 

「あああ!もういい加減にしてくれ!!」

 

流石にこれは痛すぎる!

雷切丸は自衛のため刀を抜き放った!

雷を纏ったその刀身を薙ぎ払うと、周囲に雷光が広がり、数十体はいた禍憑は消し飛んだ。

 

「なんか・・・めっちゃいる・・・」

 

禍憑を消し飛ばしてから、何十体もの相手にタコ殴りにされていたことにいまさら気付く。

その剣撃の音に釣られたのか、禍憑が集まってきた!

 

「成程・・・化物とは奴らのことだったのか・・・もちろん分かってたぞ、うん。」

 

自分がバケモノ呼ばわりされた訳ではないことに気がついた雷切丸。

安心して活力を得た彼女は、禍憑に斬りかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先ほどは慰めてくれていたようだが・・・すまない。あたしは巫剣。邪を滅する存在ゆえ、お前達を斬る!」

 

その言葉を合図に、禍憑が一斉に襲い掛かる!

しかし、小物の禍憑など雷切丸の相手にはならない。

瞬く間に百体もの禍憑を屠ると、禍憑たちの様子が変わった。

 

「我が尖兵を倒したのはお前か・・・」

 

「貴様は・・・!」

 

そこには錫杖をもった、禍憑がいた。

黒く濁った色の袈裟を着ており、羽衣のようなものを纏っている。

全身から邪悪な気を立ち昇らせ、一筋縄ではいかぬ気配を漂わせている。

 

「我が名は推命行者・・・貴様ら巫剣を抹殺し、黄泉の国を現出させんとするものなり」

「なに?どういうことだ?」

「知る必要はない。ここで貴様は死ぬのだから」

 

そこまで言うと、推命行者を名乗る禍憑の気配がぶれた(・・・)

次の瞬間には、その姿が4人に増えているではないか!

 

「冥途の土産がないのも詰まらなかろう・・・せめて我が呪術で葬ろう」

「っ!させない!」

 

目に見えて闇の力を高めだした推命行者!

阻止せんがために雷切丸は雷光のように斬りかかる!だが・・・

 

 

 

 

 

「百獣砲・・・咲き誇らん」

 

何処からか光線が伸びてきて、雷切丸の目と鼻の先を焼き切った!

一歩踏み込んでいたら雷切丸でも消し飛んだだろう、強大な熱線だった。

 

目の前を通り過ぎた熱線に気が遠くなる雷切丸。

通り過ぎた後には、推命行者が一人、しかも下半身が無くなった状態で生きていた。

 

だが、その横には巨大な影が出現している。

その影は、拳を握りしめると、推命行者を一息に殴り潰した!

地面の染みとなったそれは、壮大な計画を語った割には一瞬で消えてしまう。

 

「お・・・お前は・・・」

 

一歩間違えれば消し飛ばされていた相手に誰何を問う。

恐怖で引きつって殆ど睨みつけている表情である。

 

「・・・・・(ふぇぇぇ・・・お顔が怖いよぉ・・・遅刻しちゃったし、絶対怒ってるよね・・・)」

 

その巨体・・・百獣丸は獅子を模した二足歩行する巨大なカラクリであり、重厚な威圧感を放っている。

しかし、その中身は百獣丸の中にいないと会話も出来ない気弱な少女の巫剣・・・獅子王が操縦しているのだが・・・

 

「・・・???」

 

雷切丸の恐怖で引きつった表情に、獅子王は恐れおののき返答すら出来ない。

不審に思った雷切丸は一歩後ずさった。

だが、不幸にもその姿が、今にも抜刀して獅子王に襲い掛かるように見えた!

 

「・・・・・!(あああああ!すっごい怒ってるよぉ!ごめんなさい!ごめんなさい!)」

 

手をかざして距離を取ろうとする獅子王だが、その動きに雷切丸は勘違いした。

まさか、先ほどの熱線を打ち出すきなのか!

 

「不味い・・・!」

 

獅子王の巨体の側面に飛び込み回避を行った!

 

「!(ひゃあぁぁっ!)」

 

だが、いよいよ斬りかかって来ると考えた獅子王はカラクリを反転させその場からの離脱を計った!

 

不幸にも二人の進行方向は同じで、雷切丸は百獣丸のカラクリに跳ね飛ばされた!!

 

「あ痛った!!」

 

ぶっ飛ばされて痛いで済んだ雷切丸。頑丈である。

 

普通人を引いたらミンチ確定である。

やってしまったとサーっと血の気が引いた獅子王は、百獣丸から降りて雷切丸の容態を急いで確認しに行く。

対応が車で人を轢いた時と同じである。

 

頭を押さえている雷切丸。ちょっとこの後タンコブになりそう。少し涙目だ。

 

「だっだっ!大丈夫ですか!」

「あなたは・・・?」

 

獅子王が雷切丸に近づくと、具合を確かめるために声を投げかける。

頭を押さえて上目遣いで視線を向けた雷切丸。

 

「ピィッ!」

「えっ」

 

その視線は痛みに耐えるために眉間に皺を寄せて目を細めていた。

しかし、気の弱い獅子王には今にも刀の錆にしてくれんと殺意に満ちたものに映ったのだ・・・

驚いた獅子王は腰を抜かして地面に腰を押し付けながら後ずさる。涙も溢れてきた。

 

「あ・・・あああ・・・ごっごめんなしゃぁーい!!!!」

 

やっとの思いで立ち上がった獅子王は、自身のカラクリである百獣丸を置いて走り去った。

現代なら轢き逃げで重罪である。

 

「・・・・・」

 

見知らぬものに心配されて、顔を向けたら逃げられた・・・

連日恐怖の視線を向けられて、雷切丸のメンタルは限界だった・・・

 

周りに人の気配が戻ってくる。

ありがとう!ありがとうと人々の感謝の声が上がるのだが、絶望してメンタルが崩れた雷切丸の耳には届かなかった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

めいじ館にぼとぼと歩いて帰った雷切丸。自室に戻り、一人ですすり泣いていると案の定聖十郎が心配して見に来た。

 

「あ゛る゛じー!!もうあだじばダメだッ!!生ぎでぢゃいげない存在なんだ!!!」

 

ここからいなくなれーーー!

とでも言いそうな精神状態である。

 

また雷切丸がメンタルに大ダメージを負ったらしい。

泣きながら聖十郎の腰にしがみついてくる。

 

今度はどうやって慰めようか・・・ついでに口説けるとハッピーだな。

 

聖十郎は相変わらず邪な考えを持っているが、それでも雷切丸を立ち直らせようと言葉を投げたのであった。

 

 

 

 

 

おしまい。

 

 

 




千子村正だともっとヒドイ勘違いされそうです・・・



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