悲しい出会い。
嬉しい出会い。
変わった出会い。
アナタは、どんな出会い方をしたい?
リニアレールは、次元振の影響によって偶然、緊急自動停止機能が作動して止まっている。
ガジェットドローンは、すでに1体もいない。
そして、黒煙は既に収まった9車両目を中心に、10両目にはスバルとティアナに、知らない男性。そして、7両目に不審者3名。
知らない男性には、手には槍、鎧の様なバリアジャケット、背中には6枚の長細い筒らしきものが浮いている。それは、何か羽を連想させる様でもあった。
不審者3名の内、2人は女性で、赤い髪が特徴と言える。あとは、身に纏っているのは、リインフォースⅡが言ったとおり、ライダースーツもどきと言える。
不審者最後の1人は男で、甲冑というより、どこかダークヒーロー物に近いのかもしれない。足の部分は靴ではなく、獣の足のような感じ。手も、似たようなモノである。
互いに睨み合っているも、お互い少し戸惑っている様子が見られた。
この状況を、1から見ていた人間に聞いても、訳が判らないという答えが返ってくるだろう。
何せ、約1分前に9車両目の上がっていた黒煙を中心に、瞬間的な次元震が発生。
スバルとティナ、不審者2名を飲み込んだのである。そして、その衝撃でリニアレールが停止。
だが、それから次元震再び起こり、今の状態に成ったのである。
「どうなっとるんや、この状況は?」
ロングアーチ、機動六課・作戦司令室にいた、八神はやてが放った言葉である。
だが、この言葉に返せる者は、現場にいるメンバーですら答える事が出来ない。
不審者の戦闘から、瞬間的な次元震の発生。
それから同じ場所に戻ってきたという事実だけでも、混乱を極める。だが、それに加えて、両方に男が加わっているのだ。
この状況を、どんな優秀な人間に答えさせても、材料が無さ過ぎて答える事はできない。
いや、唯一答える事が出来るのは、あの6人のみ。不審者3名と、スバルとティアナ、それと一緒にいる男である。
しかし、それとは別に、本日クーガスト・イリュードによって搬入された代物の3つケースが、全て開いていた事である。
詳しい経由は不明のままだが、どうやら次元振と同時に開き、中にはどこかへ消えたらしい。
その瞬間の映像の記録が残っているのが、目の前の自体が終わってから落ち着かないと、解析も検討も出来ない。
その事を知ったクーガストは、扉を開ける為にシャリオを連れていってしまう。
それに関しては、暗黙の了解で万一致のスルーが発動。ドラップ音が、廊下に響き渡ったが、完全に無視した。
≪こちら、スターズ隊隊長、高町なのは。八神部隊長、指示を≫
≪同じくライトニング隊隊長、フェイト・T・ハラオウン。こちらにも指示を≫
あちらも、状況が状況だけに、どう行動していいのか判断しかねている。
それは仕方が無いといえる。
だが、次元が不安定なのかもしれないが、やる事は只1つのみ。
「色々あるけど、しゃあない――至急、不審者3名の確保! スバルとティアナには、一緒にいる男を保護して離脱!」
その言葉に従い、一斉に行動を開始する。
不審者3名――ノーヴェ、ウェンディ、勇斗に、機動六課の残りのメンバーが襲い掛かる。
なを、残りのメンバー構成は、先行したなのは、フェイト、エリオ、キャロとフリードリヒ、リインフォースⅡ。さらに、遅れてきたショルド2号機、3号機に乗っていたメンバーである。
だが、その上空から、魔力砲撃と質量兵器、謎のエネルギーが降り注ぐ。
降り注いだ弾丸や直線的な砲撃は、素早く突撃した人間に直撃。手や足、頭などが吹き飛び、空中に肉片と血を撒き散らす。
内臓に、眼球、腕や足、脳までもが宙を舞う。
その下にある岩や森に攻撃が当たった部分は吹き飛ぶ。だが、フォワードメンバーが、一斉に距離を置くと、攻撃は止む。
止んだ後に出来上がったクレーターや窪み、まだ残っている岩や森に、攻撃を受けた武装局員たちの血や肉片が降り注ぐ。
ツインズ分隊――レーレ・ナ・エルティア以外全滅。同じく、グラーフ分隊――八神ヴィータ以外、全滅。
この攻撃による被害――重傷者3名、死者6名。
重傷者は、言わずとも戦力外通告が成される。いや、むしろあの隙間が殆ど無い弾幕の雨の中で、生きている事自体が奇跡と言える。
いくらシミュレーションで同じ事をやれと言われても、誰もが無理だと言うだろう。
それが例え、オーバーSランクの人間でも。まぁ、SS+以上のランクの魔導師からは、何とか耐えられるかも知れ得ない。限度はあるが。
その攻撃の元と言える上を見る。そこには、ラギュナスのメンバーと、あのクリスマスの襲撃以来、まったく姿を現さなかった長がいた。
≪大丈夫だったか!? ――って、そいつは?≫
≪大丈夫ッス!!≫
≪俺も平気だ。で、こいつは恩師≫
ラギュナスの長の問いに、ウェンディに続いてノーヴェが答える。
その会話によって、どうやらノーヴェとウェンディの2人と一緒にいる男――勇斗と面識が無いと判明する。
つまり、ラギュナスの新たな逸材となる可能性が出てくる。前例として、現在の長である桐嶋時覇が上げられる。
その前例を照らし合わせると――クリスマスの惨劇か、もしくはそれ以上の惨劇が生まれるかもしれないと、はやての脳裏を過ぎる。
「フォワードメンバーへ! 至急、あの列車の上にいる男を確保せよ!!」
≪りょ、了解!!≫
戸惑いながらも、フォワードメンバーから返事が返ってくる。
≪野郎ども! 悪人は悪人らしくやるぞ!?≫
≪おー!!≫
長以外、顔には覆面やフードがしてあり、声もボイスチャンジャーが使われているらしく、機械的な声が唸りあがる。
毎度の如く、おふざけで変な声にしてある奴も、何人かいるらしい。唸り上げた時に、機械音とは別の変な声が聞こえたから。
時たまだが、そういう奴もいるので注意はするのだろうと思いきや、それすらしていない。
ラギュナス内部で、多少のおふざけは公認なのか、それとも歯止めが利いていないのか。
前者なら、こちらの感情を、煽るのが目的だとすいそくされる。なを、後者だった場合は、長である桐嶋時覇の技量が、手に取る様に判る。
つまり、無能の一言。周りが優秀なのか、秘書か副隊長がそうなのだろう。
そう考えている内に、戦闘が始まる。と、そこで、とある会話が耳に入り込む。
≪いっくぜ――管理局の白い魔王!!≫
≪誰が魔王なの? なの!?≫
会話の一部に、真実を指摘して煽る勇者に、少し関心と敬意を称するロングアーチ一同。
他の連中も、苦笑したり、顔をしかめるなどのアクションを表しつつも、攻撃をしたり、回避したりする。
色鮮やかな砲撃。斬撃による軌道の跡。ぶつかり合った瞬間に出る、火花と爆発。
人が舞い、砲撃が唸り、武器が弾き合う。
ここに、山岳地帯のリニアレールでの戦闘は、第2戦を開幕することになった。
だがその前に、ここまで発展の原因になった空白の1分を知る為に、4人の過ごした時間の始めの部分に戻る。
第十話:平行世界
スバルとティアナが、彰浩の家に居候してから3日目。
初日は混乱したが、今では落ち着いている。
「彰浩、ジュース飲んでいい?」
「ああ、勝手に飲め。ただし、飲みすぎるなよ」
「はぁ~い」
そう言いながら、冷蔵庫からスプライトを出して、リビングに持ってくる。手にはコップ、その中に氷が入っている。
ティアナはティアナで、ニンテンドーDSをやっている。ソフトは『ナナシノゲエム』である。ヘッドホォンを装備して、何気に震えながらプレイ中。
まぁ、結論を言えば、2人とも馴染みきっている。
若さは馬鹿さ。適応能力は高いと言えば高いと思うが、平行世界なので基本的には普段と変わらない。
近くに訓練できる場所が無いので、イメージトレーニング程度の訓練を消化しつつ、平和を満喫している。
「ところでさ、彰浩」
スバルは、ゲームコントローラーにコマンドを入力しながら、彰浩に声を掛ける。
≪貰った!!≫
テレビから、キャラクターのセリフが唸りを上げる。
「っと――何だ」
スバルが放ってきた攻撃を、ギリギリで回避して接近戦に持ち込む。
≪甘いが砂糖!!≫
そうキャラクターが叫びつつ、背中に装備されていた大剣・フロンティアブレードを、真上から叩き落すように斬る。
スバルは、それを避けようとするが、間に合わずに直撃を受けて、後方に吹っ飛ばされる。オマケで、追い討ちの切り上げた瞬間、切り下げられて地面に激突して追加ダメージ。
だが、地面に叩きつけられた瞬間に、ブースターで立ち上がって、空中で1回転。そのまま、攻撃が放たれる。
≪最後に勝つのは私だ!!≫
そうキャラクターが叫びながら、カットシーンが入る。
どうやら、最大級の攻撃が始まる。
≪喰らうがいい――OGPO起動!!≫
スバルの機体の周りに、色とりどりの球体が出現する。
≪我が究極の武装の1つ――しかと、その全てに刻み込め!!≫
そう宣言した瞬間、色とりどりの球体が彰浩の機体を刻み始める。
碗部、脚部、胴体、顔、背中、武装――全てに対して、均等にダメージを与えていく。
だが、コクピットだけにはダメージを与えない。むしろ、掠らせない。
機体の5体がボロボロになった所で、色とりどりの球体は、スバルの機体の右腕に集まる。そして、光の粒子となって腕に集約。
そして、右腕を引いたと同時に、手のひらが開かれる。
≪これで――終わりだぁぁぁぁああああああああっ!!≫
そう叫びながら、トドメの一撃である右腕をコクピットに突き刺す――彰浩の機体は爆発して、カットシーンは終わる。
それで、耐久値が残っていれば、戦いは続けられた。だが、文字通り必殺技だったので、そのままゲームセット。
彰浩は、そこでコントローラーを床に落とした。それなりに、今回の勝負には自身があったのだが、最後の最後で逆転されてしまったのであった。
「私の勝ちぃ~♪」
スバルは、コントローラーを持ったまま、両手を挙げて喜ぶ。
「で、話は何だ?」
プレイしながら聞こうと思っていたが、勝負が付いてしまったので、聞けなかったので再度聞き直した。
ゲーム名は、同人ソフトのロボット格闘ゲームである。ベースとなっているのはガンダムVSガンダムの劣化コピー版みたいなモノである。
ユニットは、スパロボのオリジナル風である。なを、タイトルは『戦場の遠吠え』である。
ちなみに、スバルは魔法と科学の技術を混合させた、ダークヒーロー的なロボット、フラング・ウィンガー。
設定は、パイロットであるジャスン・ティスンが、上官の陰謀によって敵の囮にさせられた事から始まる。
当時のジャスンの上司は、まだ20歳のジャスが自分と同じ階級になる事に苛立ちが、頂点に達した事が原因であった。
前々から、ジャスンと上司は折り合いが悪く、ジャスンの提示した作戦の方の成功率が高い事。他の基地からの信頼も厚い事などもあって、抹殺という考えに思いつくのであった。
そして、そのチャンスは偶然が幾度も重なって成し得られた。
ジャスンが目覚めた時には異世界に飛ばされ、ジャスンがいた世界と同じ敵が飛び交っていた。
そこでも色々あり、自分が乗っていた機体を、異世界の技術と融合させて作り上げたのが、フラング・ウィンガーである。
異世界にいた敵を倒し、自分のいた世界に戻って、1番最初に行った事は――上司への報復。
それによって、敵味方両方から追われる事になったが、ジャスンに後悔はなかった。
と、いう設定になっている。
彰浩が使っていたのは、接近戦重視の大剣を振り回す機体。ブレード・ストライカーと言う名で、背中に大剣であるビック・ブレイカーを収納すれば、空を自由に飛び回ることが出来る。
ただし、ビック・ブレイカーを抜いてしまうと、地べたを走るしかなくなってしまうが。
設定では、統合整備汎用兵器の開発で生まれた機体なのだが、メインが大剣で使用中は飛行が不可。さらに、別の開発チームが出した機体の方が、汎用性が高かったので、試作型のワンオフ機としてお蔵入りに。
だが、他惑星との戦争が発生した為、表舞台に立つ事になるのだが、汎用性の高い機体を好まれたので乗り手がいなかったのである。
結果、乗り手は上層部に反感を買ってゴミ扱いされたパイロット候補生、ターク・ボンバイヤ。
だが、タークは次々と敵の主力機や、リーダー機を撃破していく。お陰で味方からも毛嫌いされるものの、タークは黙々と任務をこなしていた。
そこで転機と言える瞬間に出逢う――自軍のシンボルであり、最高司令官であるグランド・グライアンと、その娘であるアナン・グライアンの対面である。
だが、グランドの誘いを断って、過剰といえる任務に戻る。
グランドの誘いに乗れば変わっていたのかもしれないが、上に不信を持っていたタークには誘いは嫌味でしかなかった。
それより、最大の理解者であったボルダ指揮官が、敵の特攻で戦死。他の仲間も、敵の猛攻によって戦死した為に、タークだけが残った。
その後は、他の部隊と基地を転々とし、任務完遂の為なら躊躇わずに味方ごと殲滅する鬼神と化していた。
その冷酷無慈悲な行動から、『殲滅鬼神』と呼ばれるようになった。
と、言う設定である。
同人作品なので、何気に設定が曖昧な部分があるも、ゲーム自体の完成度は高いので批判派余りネットでは見ない。
バグチャックも完璧だったので、見たとしても、せいぜい設定かパクリの事くらいである。
二次創作のSSも、ネットで公開されているなど、何らかの補足仕合がなされているくらいである。
東方シリーズ――制作側は、シリーズでは無いと否定――に及ばないものの、オリジナル同人作品としては、それなりに注目されている作品である。
ただ、スパロボ風のマッチョのアンパンマンたちが戦うムービーみたいに、本家から横槍が来ないか冷や冷や作品ではあるが。
「あ、ごめん。そういえば、両親は何時頃帰ってくるの?」
「そういえば言ってなかったな」
彰浩は、スバルの問いに答えながら、この3日間を思い出す。
始めに会った時に、彰浩が2人の名前を、しかもフルネームで呼んでしまった事が切っ掛けである。
お陰で、問答無用でデバイスを突きつけられ、落ち着いてもらうのに必死だった。
だが、スバルが不意に彰浩のフィギュアコレクション置き場を見たのが、信じて貰える切っ掛けとも言える。
フィギュアコレクション置き場は、スバルとティアナのシークレットのガチャガチャのフィギュアが置いてあったのである。
そして、そのまま――靴だけは脱いでもらい、リビングに移動。そのまま『魔法少女リリカルなのはStrikerS』のDVDを観てもらった。
理由は、コレの方が1番手っ取り早いから。
何時頃のスバルとティアナなのかは判らないが、撃たれたり殴られたりされるのはマシだと判断。
バリアジャケットからして六課設立以降だと判ったが、JS事件発生前か後なのかは不明。
ティアナがロングヘアーだったら、JS事件後確定だと判るのだが、生憎ツインテールだった。
発生前だった場合は、その未来が変わるかもしれなかったが、自分優先にさせて貰った。
だが、その後でスバルとティアナから聞いた話だと、DVDの世界とはかけ離れたモノに成っていた事が判った。
ただJS事件の大本が、最高評議会だったのは収穫だと、素直には喜べなかった。
何せ、スバルは母親の最後の原因が、管理局だった事に絶望していた。
そのまま、親は当分帰ってこないので、家で泊まる事を進めたら、お言葉に甘えてと言って、ようやく武装を解除してくれた。
その後は、空間収納に入っていた服に着替えに、今後の事を計画するも目処が立たず。
次元世界ならともかく、平行世界は誰も行ったことが無いのである。
学会に仮説はあったらしいが、誰にも証明する事は出来なかった。よって、あくまで仮説の1つとして埋もれてしまった様である。
さらに判った事なのだが、無限書庫の簡易版がデバイスに搭載されているので、その仮説が出てきたのである。
偶然入っていたのが救いだったと、クロスミラージュがぼやいていた。
そして夜は――人生初の、頬に紅葉。しかも、両方のダブルで。
2日目は、ネットや図書館での地理検索。
大まかな部分は、97管理外世界と変わらないと判明したが、高町なのはと八神はやてが住んでいた街が無かった事である。
あとは、裏社会の事情とか細かな部分での話になってくるので、この辺で切り上げる事に。
帰りにファミレスに寄り、スバルが大食いを発動。幸い、エロゲーを買う予定でサイフに入れていた3万で何とか済んだ。
が、何本か予約を取り消さなくてはならなくなったので、夜に車で行って頭を下げてきた。
で、普段と同じ生活スタイルで始まり、今に至るのであった。
話題休題。
「親が帰ってくるのは、1ヵ月先らしい」
「長!? 何しに行ったの?」
「じいさんばあさんは温泉旅行で、親は海外に。ってか、1ヶ月で帰ってくるのかが疑問だが、な」
そう言いつつ、ガクガグ震えるティアナを横目に、家族の事を思い出す。
70代にも関わらず、未だに白髪の中に黒い髪の毛が混じっているじいちゃん。
じいちゃんより年下だが、70代で散歩好きなばぁちゃん。
両親は……未だに20代だと言わんばかりの元気の良さ。
前者は慰安旅行でも楽しんで欲しいと願うも、後者は少し落ち着いて欲しい。っーか、一般家庭の水準に治めて欲しい。
と、叫びたいものの、未だに傷は癒えていない事は判るので、何も言わないでいる。
「親の最低限の義務さえ果たしてくれれば、今の所は何も言わないつもりだ」
「最低限って……どんな家族なのよ」
横からティアナが声を出したので、そちらを向くと、荒い息をしながらヘッドホンを外して涙目の姿でいた。
ゲームでここまでだと、オバケの類は全く駄目だというのが判る。ついでに、彰浩も駄目である。
「妹が死んでから、色々あり過ぎてなぁ……」
スバルが使っていたコップを取り、ジュースを追加してから口を付けた反対側で飲む。
飲む前にティッシュで淵を拭き取ったので、間接キスの可能性はゼロである。気分の問題ではあるが、話の腰を折らない為である。
「忘れる、という訳じゃないが……恨むに恨みきれない状況になって、な」
そう言いながら、彰浩の脳裏に犯人の末路が浮かび上がる。
妹を殺した犯人は、別の事件に巻き込まれて死亡。またその事件を起こした犯人も、別の事件に巻き込まれた死亡――という、物語の様なイタチごっこ。
ぶつけ様の無い怒りに、日々を無駄に送る事を余儀なくされた両親――とくに母親は、一時期精神病院で入院していたくらいである。
群がる報道陣に、どう対処しようかと悩まされた日々。
人の噂も75日だったか、3か月くらい我慢すれば良いと言うも、そんな余裕は無かった。
よって、近所や学校の連中から白い目で見られる覚悟で、インターネットで調べた放送禁止言語を手当たり次第乱発。
さすがに報道陣は、この日を境に来なくなったが、彰浩自身の評価は少しだけ下がった。
理由は、連日の過剰な報道陣も、近所や学校側も迷惑していたのが、彰浩の評価を少しだけに抑えたのである。
その後も色々あったが、今では完全に落ち着いている。
本当に時々ではあるが、母親の記憶障害が起こる事があるが、これはストレスによる精神障がいの一種だと告げられている。
よって、今考えると、よく家庭崩壊したり、心労がたたったりしなくて良かったと思う。
ティアナは、言葉と雰囲気で悟ったのか、それ以上言わなかった。いや、言えなかったというのが正しかった。
両親は物心付く前に亡くなっていたので、その辺は実感が無い。だが、兄が亡くなった時の記憶がある。
つまり、肉親の死に関しての心境は、それなりに理解が出来る。
ただ、今の現実世界(彰浩の世界を基準として)では、人が死ぬ事は日常茶飯事に近く、当たり前になっているのかも知れない。
よって、例えばマンションで隣の部屋の住人が亡くなった場合、その葬式に参加するのであろうか?
答えは大まかに2つあり、前者は親しければ参加するのが基本。後者は、親しくなければどうでも良くて参加しない。
多分、後者が多い世の中になっているのだろう。
しかし、それはどこの世界でもある事なのだろう。
「きょ、今日の晩御飯は何かな!?」
急にスバルが、気の早過ぎる発言をする。だが、この発言により、重い空気をある程度軽くする結果となった。
「気が早いなぁ……冷蔵庫の中は――」
「スバルで空」
「…………あとで買いに行くか」
そう言いながら立ち上がり、背伸びをする。
腕がポキポキと音を立てるも、スバルとティアナには聞こえない。
度合いにもよるが、普通は耳を近づけないと聞こえない。ただし、本人は骨を通して聞こえる。
「もしぃ」
彰浩の言葉に、スバルとティアナが顔を向ける。
「もし……帰れなかったら、2人はどうする?」
その言葉は、2人の心に大きく圧し掛かった。
自分たちの世界に返れなかった場合――この世界に留まるしかない。
この世界は、他の次元世界の存在を架空と、空想の産物としている。よって、突拍子も無い事でもやらない限り、他の次元世界への進行などありえない。
戸籍に関しては……デバイスを使えば、何とか発行は出来る。よは、ハッキングによる偽造と改ざんである。
だが、問題なのが、この世界の通過を所有していない事である。
隣の家の人たちとの交流すら取っていない人々がいて、なおかつ人殺しなどの犯罪が日常化している世界。
心優しく向かい入れてくれる人などいるのだろうか。
それこそ、この世界で起こる事件の手段の1つとして、利用されても可笑しくは無い。
よって、警察のお世話になる――取り合ってくれれば、ホームレスなどという存在はありえない。
それ以前に未成年なので、どこかの施設のお世話になるのだろう。もし、親だと名乗り出たとしても、その人達は下心が丸判りと言える。
その他、複雑な事を含めても、行き先は真っ暗である。
「よかったら、俺の親に相談してみるか?」
彰浩の提案に、目を丸くするスバルと、肩を竦めるティアナ。
「私達の事、どうやって出会った事にするにするよ? 親と良く話しているのなら、難しいんじゃないの?」
冷やかに告げるティアナ。
しかし、ティアナの言葉にも一理ある。
「大丈夫! コミケで知り合った友人にしておけば」
ニコリとスマイルで、親指を立てながら言う彰浩。だが、スバルとティアナのイメージが、変な方向で固まる事確定である。
その言葉に、完全に固まる2人であったが、ティアナが先に再起動して彰浩の胸倉に掴みかかった。
「アンタ、スバル並の大馬鹿か!? 何でアンタの趣味の友人にならなきゃなんないの!? 俗に言うオタクの仲間入りにするんじゃないわよ!! ってか、アンタの親に変な誤解されるのが丸見え!! オタクの同類視されるのだけは御免被る!!」
などと、マシンガントーク並の言葉と速さで言い放つティアナ。しかし、その言葉を彰浩は、一撃で看破した。
「でも、ゲームにははまったら?」
「うぐぅ!」
その言葉に、ティアナは言葉を詰まらせる。
何せ、先ほどまでニンテンドーDSの『ナナシノゲエム』をプレイしたいたのだから。
本来彰浩は、恐怖系のホラーゲームはやらないのだが、2日目にティアナが興味を示していたので買ってあげたのである。
案の定、恐怖に怯えつつはまっている最中である。
結末は気になるが、ニコニコ動画で最短プレイ動画を鑑賞済みなので、もうお腹一杯である。
ただし、音量はゼロで。
スーファミのクロック・タワーですら、音量ゼロでの視聴。見ているだけで怖かった。
現に、幽霊や宇宙人がいるという肯定はであるが、まぁ、サンタさんが存在したな程度であるが。
あと、未だに闇が怖い。幽霊が出ると言うか、得体の知れないモノへの恐怖心というべきか。
人間の心理に、忠実なのかもしれない。
「でぇ、でも、普通に楽しむ程度なら、一般人扱い、のはず」
「徹夜してまでやりませんよ」
「…………」
最後辺りは小声になるティアナ。
だが、彰浩のカウンターに沈黙してしまう。
で、蚊帳の外になっているスバルは……いつの間にか、ダイニングにある戸棚からポテトチップス・ガーリックを開けて、間食していた。
「って、スバル! それ俺の!!」
スバルの状況に気がついた彰浩が、抗議の声を上げる。
「早い者勝ちだよ~♪」
美味しく頬張りながら、サラリと流す。
そんなこんなで、ドタバタな日々を送る3人であった。
だが、狂った運命は、彼らを再び混沌へ引き摺り込もうとしているのだが、それはまだ少し先の話である。
一方、スバルとティアナが飛ばされたとは違う平行世界。
そこには、ノーヴェとウェンディが、高町恭也と羽山勇斗と戦闘を行っていた。
場所は、神社の裏にある山の中。
見学者は、高町家一同(居候も含む)、フィリス、さざなみ女子寮一同、月村家という豪華なメンバー。
魔法を駆使した戦闘を行うノーヴェとウェンディ。対するは、身体能力だけで魔法を凌駕せんとする、恭也と勇斗。
しかし、勇斗は棒術使いに近い人間であり、装備が棒だと木々が遮蔽物となり、取り回しが上手く出来ないでいた。
恭也は、元から山で修行していてかつ小太刀の使い手なので、技量と経験共に問題は無いと言える。ある1点を除いて。
とにかく、戦況は総合的に見れば互角である。
理由は、恭也はともかく勇斗が足手まといとなり、ノーヴェとウェンディは互いにカバーし合っている。
よって、順位は1、恭也。2、ノーヴェ。3、ウェンディ。4、勇斗の順となっている。
勇斗は、明らかに経験不足である。他の3人と違って、型を崩しきれてはいない。
試合や練習、訓練では100点満点であるものの、実戦では30点以下の赤点に等しい。
実戦に、決まった事やルールなど存在しない。やるかやられるか、それだけしか実戦には存在しない。
「貰ったッス!!」
「くっ!!」
ライディングボードの腹で体当たりを行うウェンディに、両足を踏ん張って棒で何とか支える勇斗。
しかし、所詮は市販の棒である為、強度などたかが知れている。
結局、棒の方が耐えられずに折れ、そのまま勇斗にライディングボードが圧し掛かって、地面に押し倒される。
ウェンディのとっさの判断により、地面とライディングボードのサンドウィッチは免れた。
それを見て、模擬戦は中断して皆が駆け寄る。
「大丈夫ッスか!?」
ウェンディが、ライディングボードから下りて、一番に駆け寄った。
「あ、ああ、大丈夫。背中を強く打ったくらいだから」
脂汗を流しながら、痛みに耐えながら答える勇斗。
「大丈夫か!?」
他の皆の姿を認識する。どうやら、これで訓練は終わりらしいと、悶絶しながら考える勇斗。
「立てるッスか?」
ウェンディの言葉に頷き、肩を借りながら立ち上がる。
何故、この様な事をしていたのか。それは、今から2週間前に遡る。
高町家の庭で、空間が捻じ曲がった所から出てきた、ノーヴェとウェンディ。
行き成り逃げようとするも、偶然帰宅した高町家の長男である恭也に、あっさり捕まって終わる。
その後、家族と警察官である知り合いのリスティを交えて、事情を聞く。だが、リスティの能力によって、嘘は悉くカンパされてしまい、仕方なく本当の事を話。
その時点で、2人が抵抗する方法もあったが、恭也の戦闘能力の高さを見たのか、勝てないと判っていた。
一通り聞いた、家族一同とリスティは、さすがに言葉を失った。どこまでが本当で、どこまでが嘘なのか。
だが、リスティの能力が嘘でない事を証明しているので、話の内容を認めるしかなかった。
次の日、体の検査を兼ねて、リスティの妹であるフィリスがいる病院に向かった。ついでで、逃亡を図ろうとした恭也を連行して。
なを、フィリスとリスティは姉妹であるも苗字は違うが、それはまた別の話である。
まず、逃亡を図ろうとした恭也を差し出し、治療が完了してから2人――ノーヴェとウェンディの検査に入る。
ちなみに、2人は恭也の妹である美由紀と、居候の1人であるフィアッセから服を借りている。さすがに、ライダースーツもどきの奴では、目立ちすぎる為である。まぁ、とばされる前の世界でも、それなりに目立つモノだと思われる。
で、検査はレントゲンと血液検査、スキャニング程度だったが、レントゲンとスキャニングの結果を見て、急遽取りやめたのである。
何せ、人間の体内を支えるモノが、『骨』でなく『機械』だったからである。
今で言う補強する機械ではなく、体の内部で構成された――骨の代わりの機械の骨。
しかも、今の技術ではありえない技術、オーバーテクノロジーの塊。ノーヴェとウェンディ自身、技術の塊として表現しても過言ではない。
人権問題もあるかもしれないが、この事をした政府は強制連行。犯罪組織は拉致する可能性が、非常に高い。
よって、フィリスは理解者であり、自分の親である父と話して、2人の面倒はフィリスが見ることになった。緊急時は、父に任せる方針で。
機械の骨に関しては、月村忍に任せる事に。彼女の一族である月村家は、夜の一族と呼ばれる存在である。
性質上、吸血鬼に近い存在であり、昔はかなりの技術力を誇っていたが、現在は殆ど失われている。
だが、その失われた技術を、独学で修復した存在――ノエル・エーアリヒカイトのを応用すれば、質は下がるが何とか成る事が判った。
なを、ノエルは人間ではなく、夜の一族の失われた技術の結晶の1つである存在、エーディリヒ式と言われる自動人形である。
今現在のロボットとは違い、人間にもっとも近くなるように作られた機械で、性行為も行う事が可能なのである。
それを考えると、人工授精の段階で機械を受け入れられるように調整された者たちと、そんなに変わり無いと思われる。
あくまで素体が、人間か機械かの差である。言葉では、それだけの差ではあるが、現在の法律に照らし合わせるにも、認められる存在ではない。
その他にも色々あるが、現時点では何の問題もないし、ノーヴェとウェンディの体の事を知っても、軽蔑する事無く接している。
「では、勇斗くん」
不意に、背後から恐怖を感じ取り、ガクガクグルグルと震えだす勇斗。
ウェンディも感じ取ったらしく、むしろとばっちりが来るのは、火よりも明らかだった。
つまり、既に2人の周りからは、距離を取って避難し、特に恭也は誰よりも早く距離を取っている。
「今すぐ、病院へ行きましょう。恭也くんも、一緒に」
有無言わせないフィリスの圧力の前に、名前を上げられた該当者2名は、ただただ頷くしかなかった。
それを見て、恐怖する者や、自業自得だとため息を吐く者、仕方が無いと思う者など、様々な思想が思い浮かべられる。
フィリスを先頭に、勇斗と恭也がトボトボとついていく。それを見て、誰かが小さくドナドナを歌っていたが、誰かは判らないが。
「ぅ……ぁぁ……」
「…………」
ベッドの上で呻く勇斗と、無言の恭也。
フィリスの特別整体治療を、強制的に受けた2人の姿。いや、末路といっても過言ではない。
その横では、フィリスがカルテに2人の状態を記入していく。まぁ、どちらとも概ね良好――とは言いがたいが、特に異常は無かった事は確かである。
「ふむ……うん、まず勇斗は全身打撲で、しかも軽いモノだったから問題無し。でも――」
勇斗のカルテを見ながら、微笑を浮かべて容態を伝えるフィリス。だが、恭也に変わった瞬間、フィリスの目が鋭くなった。
それを察知したのか、恭也は体を強張らせる。
「前……と言っても、診察日をボイコットして10日経過」
その言葉に、恭也の顔から汗が流れ出てくる。
「しかも、前回よりも少しだけ膝の容態が、悪化」
さらに恭也に、震えが追加される。
「…………言い訳は?」
満面の笑みで、しかし黒いオーラを纏ったフィリスが問い掛ける。
「……………………無い、です」
ボソッと呟く様に答えた恭也。この返事により、彼の命運は決まった。いや、それ以前に、すでにボイコットした時点で決まっていた。
「学校は、今は休みですから……その間、病院で入院してもらいます。言いですね?」
「はい」
フィリスの圧力の聞いた言葉に、恭也はただ返事を返すしかなかった。
「では、勇斗」
そのまま顔だけを向ける、勇斗。フィリスの圧力で、少しだけ震える。
「大丈夫ですよ。問題は無いようですし、夕方頃には家に帰っても良いですから」
フィリスの言葉に、ホッ、と息を付いて頷く勇斗。だが、釘は刺された。
「今日見たいな事があったら、すぐに報告……OK」
最後のOKは疑問系でなく、確定した言葉であり、それを言った瞬間、目が赤く光った様に見えたのである。
さらに、背後には阿修羅が見えた様な気がした。うん、絶対に逆らわない事を、改めて再認識した瞬間だった。
で、何だかんだで、夕方になる。
その夕方になる前の間、恭也はずっとフィリスの説教を永遠と聴かされていたが、勇斗には関係が無い。
勇斗は、簡単に身支度をして病院を出ると、ノーヴェとウェンディがいた。
「よお」
「おいっす!」
勇斗の姿を確認すると、ノーヴェは軽く右手を挙げ、ウェンディは左手で砕けた敬礼をして合図する。
勇斗は、無言ではあったものの、笑みを浮かべながら右手を挙げて、2人に歩み寄った。
「どうだった?」
「俺はともかく、恭也がアウトだったな」
「ありまぁ~と言って、あの時の反応を見れば、一目瞭然ッスね」
素っ気なく言うノーヴェに、勇斗は苦笑しながら両肩を軽く上げ下げし、ウェンディが要点だけを言った。
「ああ、そう言えば桃子さんが、用事で親戚に飛んで、レンと晶は友達の家に泊まりに。うんで、今言えるにいるのは、フィアッセと美由紀さんだけだし」
「そうなのか?」
ウェンディが思い出したように言い、その内容に驚く勇斗。驚いた理由は、一度に家を空ける人が多かった事である。
約1名は自業自得であるが、今は置いておく。
「しっかし、2人が来てから……2週間だったっけ?」
「そうだけど、急にどうした?」
「いや、まぁ……そうだな。2人は何時までいる予定だ?」
勇斗は、不意に思い出しながら言い、ノーヴェが答える。そして、勇斗は後頭部を掻きながら、今後の事を聞く。
既に来た当初に粗方聞いていたが、2週間も経てば少しは目処が付くと考えて聞く。
「…………一寸先は闇、さ」
一言。そう一言だけ、ノーヴェは言った。
少し重い空気に支配される。だが、そんな事は気にしないと言わんばかりに、勇斗が口を開く。
「なら、まだ一緒に居られるな」
そう、2人より前に出て、振り返って笑みを浮かべながら言った。
その顔を見た、その言葉を聞いた2人は、顔を真っ赤にして――その顔面に拳を叩き込んだ。
だが、ノーヴェは手恥ずかしさの余りに。ウェンディは嬉しさの余りに。
そうやって、時間は過ぎていった。
だが、運命は、戦いをやめさせる事無く、さらに拡大化を図る。
空は青く、時間は昼過ぎ。
その空に人が空を飛んでいた。もちろん、スカイダイビングの類ではなく、本当に空を飛んでいた。
正確には、宙に浮いているのが確実である。
「ターゲットを発見。予定通り、強襲を掛けますが……タイミングは?」
空中で、ギリギリ窓から見える角度から、彰浩たちを見ていた。
≪タイミングは任せる。ただ、人気(ひとけ)が無い所でやれ。その後、すぐさま結界を展開し、殲滅せよ≫
「了解した……だが、本当にこいつでいいのか?」
展開された空間モニターには、スバルとティアナの写真ではなく、何故か彰浩の顔写真が映し出されていた。
≪ああ、間違いは無い。それは何れ我々の障害と成り得る存在だ≫
空は赤く、時間は夕方。
その空から、病院の外でじゃれ合っている3人を見ていた人がいた。
「ターゲットを監視して2週間だった。いい加減、仕掛けてもいいか?」
≪ああ。先ほど、許可が下りた。思う存分にやれ≫
「よっしゃあ!! ――けど、本当にこいつを最優先に?」
その者は、戸惑っていた。展開された空間モニターには、スバルとティアナの写真ではなく、何故か勇斗の顔写真が映し出されていたのだから。
≪ああ、そうだ。それは何れ我々の障害と成り得る存在だ≫
2つの空間モニターの通信に、複数の声を当てている『存在』。
空間自体が真っ黒で、どこまでが地面で、どこまでが天井で、どこまでが壁なのか判らない。
辛うじて重力が存在するので、どちらが天と地、左右が判る程度。明かりも、2つのモニターしか存在しない。
さらに、『存在』は、複数の声を出しておきながら、空間モニターの通信には、1つの声しか通っていない。
「野山彰浩を――」
「羽山勇斗を――」
別の次元でありながらも、紡がれる言葉のタイミングは同じ。
『抹殺しろ。あとの2人は、ついでで構わん』
≪了解した――我らが叡智の為に≫
その受け答えのタイミングと内容も、同じだった。
次元の、平行の世界を超えた戦い。
それは余りにも広大に見えるも、集約地点は1つである。
どんなに戦場が広がろうとも、どんなに泥沼化しようとも、必ず集約される。
終わる事が無い戦い、という言葉は存在する。しかし、始まりがあれば、必ず終わりがある。
ただ、その終わり方が、どの様になるのかはそこまでの過程が物語る。
しかし、過程の段階で、終わり方を見極める事は不可能に近い。
何事も、積み重ねが存在する。
例えば、難しい数学の計算を、暗算を一瞬で出す事。それは、自分なりの考え方があるからである。
その自分なりの考え方も、今まで勉強してきた過程で生み出された産物。
だからこそ、積み重ねを無視した結果論など、理数科しか通じない。
偶然の産物も、数値化を明確にすれば、偶然で無くなる。
偶然は必然。
奇跡は、何に当てはまるのだろうか。
多分、それもまた、必然なのかもしれない。
「待っていてね、――――」
青い空の中で、彰浩を見つけた女の人が呟いた。
そして、その言葉は風に揉まれて、拡散していった。
かつて、命と血を撒き散らした様に。
何かに出逢う者たちの物語・外伝
第二部
魔法少女リリカルなのはTIWB
~二つの意志と狂いきった世界~
第十話
平行世界
END
次回予告
急遽動き出す、謎の組織。
2つの平行世界を舞台に繰り広げられる、戦火。
そんな中、2人の男が覚醒するも、ただの枷でしかなかった。
片や、実戦以前に喧嘩すら出来ず、片や、訓練はともかく実戦経験が無に等しく。
次回、何かに出逢う者たちの物語・外伝
魔法少女リリカルなのはTIWB
~二つの意志と狂いきった世界~
第十一話:枷に変わり無く
2人の男は、無力を噛み締める。
あとがき
現実世界は、今現在の日本がベースなので、自重しないで本命の商品などを堂々と上げました。(汗
商業でやったら、編集者からどやされそうな内容がヒシヒシと。(号汗
よく創作で見ているけど、高町家って戦闘民族っていう言葉が当てはまるのは、何でだろぅ?(汗
まぁ、遅れた理由は――とらハ3を軽くやった程度で、しかも忍とノエルしかクリアしてない。あとは、1・2・3セットの奴のおまけをやったくらい。
うん、無謀すぎた。
すいません、とらハ3は二次設定&作者の見解でやらせてもらいます。(汗 でないと、書けないから。(汗 っーか、書き直したほうがいいのかな?
その処置で、まず主人公役の恭也には、フィリス先生によって強制入院退場に。
もう1、2話伸ばしても良かったが、2008/12/21辺りの日記を参照。よって、ここらで急展開にします。
だって、アニメで言うとまだ5話目の後半だし。さらに伸びる可能性があるので、ここらでぶった切らせて貰います。
で最後に、覚醒で対等にしたかったのですが、その展開は中二病だという類に入るので、雑魚路線を走らせます。(ネタバレ
どの様な雑魚路線は、見てからのお楽しみで。
制作開始:2008/11/2~2008/12/23
打ち込み日:2008/12/23
公開日:2008/12/23