【改定につき更新停止 】 ギレンの野望(笑)   作:議連・座備

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25話 UC0076年7月

サイド3 ギレン邸

 

「遂に来たな。」

 

300隻を超える連邦軍の大艦隊を前にギレンは1人呟いた。連邦との戦力差は理解しているつもりだが、こうして見るとその心理的な圧迫感は思っていたより遥かに大きいものだった。

 

「しかし連中予想より動きが遅いな。何故だと思う?ハマーン。」

 

「ミノフスキー粒子による通信障害の影響が大きいのでしょう。あれほどの大艦隊ともなれば、陣形を維持したまま移動するのもかなりの手間になるでしょうから。」

 

「確かにそうだな。お陰で連中はまだ我々の存在に気がついていないようだ。」

 

「ガルマ様が率いるジオン連合艦隊が正面に展開しております。暗礁宙域に潜んでいる我々の存在に気がつかなくても、仕方無いでしょう。」

 

「うむ、そうだな。だが敵の偵察機に見つからないよう警戒を厳とせよ。」

 

そう命じるとモニターに映る敵影に意識を集中する。すると、連邦軍の動きを見張っていたハマーンから切迫した声で報告が上がった。

 

「連邦の艦載機が発艦を開始しました!」

 

「そうか、規模はどのくらいだ?」

 

「確認できるだけで約600機が艦隊と共にジオン連合艦隊に向かっている模様です!」

 

「そうか、どうやら連中本気で正面から我々とやり合うつもりのようだな。ガルマに焦る事なく当初の作戦どおりに動くように伝えろ。」

 

「かしこまりました。」

 

連邦艦隊とジオン連合艦隊は開戦当初、正面からぶつかり合った。300隻を超える戦闘艦艇を有する連邦艦隊と100隻に満たないジオン連合艦隊とでは数の差が大きすぎるため、何も知らない人が見ればあっという間にジオン連合艦隊が駆逐されてしまうように見えた事だろう。

 

連邦艦隊と接敵したジオン連合艦隊はモビルスーツを射出しながら後退し、連邦と距離をとりながら艦砲を撃ち合う長距離砲撃戦を展開しつつあった。

 

戦闘が開始されて30分、ドズル率いる連邦艦隊は後退を続けるジオン連合艦隊に誘いこまれ、ギレン率いる部隊が潜伏する暗礁宙域の前に差し掛かろうとしていた。

 

「何故だ?これだけ叩いているというのにあれほど整然と後退できるとは…。いかん。これは罠だ!全艦誘いに乗るな!」

 

だが、ドズルのその指示が徹底される事は無かった。後退し続けるジオン連合艦隊に触発された何人かの艦長が勝手に暴走し全力で追撃を始めてしまったのだ。

 

ただでさえミノフスキー粒子の影響下でデータリンクに支障をきたしていた連邦艦隊は前進と後退、相反する二つの動きをする僚艦に混乱し大きく艦列を乱した。

 

「今だ。連中は混乱している。この機を逃がさず一気に決めるぞ。全砲門開け。モビルスーツ隊射出準備!」

 

僅か10隻程度の艦隊であったが、連邦艦隊側面の暗礁宙域から突如として叩きつけられたミサイルとメガ粒子砲の雨は、連邦艦隊の防空網に穴を空けるには十分な威力を持っていた。

 

ギレン率いる艦隊は数こそ10隻と少数であったが、搭載可能数を大きく超える数のモビルスーツを搭載しておりギレンの命を受けた機体が次々と射出されていった。

 

「先鋒は任せたぞ。ハマーン。」

 

「はいっ!それでは行ってまいります。」

 

射出されたギレン隊のモビルスーツにより、ジオン連合艦隊との交戦で大損害を受け僅かに残っていた連邦の艦載機はあっという間に駆逐されていく。

 

だが、艦載機を壊滅させた彼らを待ち受けていたのは、連邦艦艇から放たれる視界を埋め尽くすような対空砲火であった。

 

「なんて対空砲火なんだ。これじゃとても近づけない!」

 

「懐に飛びこんでしまえば戦艦は何も出来ません。恐れずに私に続いて!」

 

そう怯む仲間を叱咤すると白を基調にピンクのラインで塗装されたヅダは、手に持った大型対艦ライフルを連射しながら連邦艦隊の隙間を蝶のように舞い踊り、瞬く間に三隻のサラミスを宇宙の藻屑に変えていく。

 

これに触発されたのか次々とジオンのモビルスーツ隊が連邦の艦艇に襲いかかり始める。中には対空砲火に捕まり大破する機体もあったが、多くの機体は次々と対空砲火を潜り抜けて艦に取り付き、連邦艦隊に大損害を与えていった。

 

「これで…八隻め!」

 

白とピンクに塗装されたヅダはマゼラン級戦艦の艦橋に取り付くと対艦ライフルでまずブリッジを潰す。次に艦を蹴った反動で距離をとりつつ対艦ライフルを艦の砲塔に次々と叩き込むと、止めの一撃を機関部に撃ちこみ離脱した。

するとこのマゼランはハマーンが離脱するのを待っていたかのようにヅダが離脱した直後に誘爆を繰り返し爆発し四散した。

 

「!あれは連邦の旗艦アナンケ!このままあれを沈める事が出来れば…!」

 

連邦の旗艦を見つけハマーンがそう思った直後、MS用OSが警報を鳴らす。

 

「??しまった!弾薬の残りが後三発!?」

 

初めての大規模戦闘に緊張していたのだろう。敵地のど真ん中での弾切れという失敗に思わず動きを止めてしまったハマーンの機体へ、側にいたサラミスがメガ粒子砲と対空砲を乱射しながら突っ込んでくる。

 

「弾薬の残りは常に意識せねばならんぞ。ハマーン。」

 

そう呟くとハマーンに向かって襲いかかる連邦のサラミスに向かい、擦れ違う一瞬でブリッジと機関部に対艦ライフルを叩き込み無力化する。

その動きはハマーンほどではないものの、経験豊かなベテランが見せるおもいきりの良い動きだった。

 

「ほら、予備の弾倉だ。」

 

「ありがとうございます!ギレン閣下!」

 

「敵軍が統率を取り戻しつつある。そうなる前に旗艦を片付けるぞ。」

 

「はい!」

 

ギレンの操縦する機体が戦場に現れると艦隊の士気は一気に上がった。総帥が自らモビルスーツを駆り、危険を省みず最前線に立っているというだけで兵士たちのやる気も上がるというものだ。

 

黒をベースに金色の装飾を施されたヅダと、白にピンクのラインが入ったヅダが揃って土星エンジンを全開にすると旗艦アナンケへ向かいながら宇宙を切り裂いていく。

 

ドズルの乗ったアナンケが沈み、連邦艦隊が撤退を開始したのはそれから僅か数分後の事であった…。

 

 

 

やあ…諸君。前書きがちょっと長くなったな。ギレン・ザビである。

 

今日はジオンの絆を使い、俺とガルマ率いるジオン軍がドズル率いる連邦軍を相手にするという大規模艦隊戦のシミュレーションを行っていた。

 

ジオンの絆は最新型のスーパーコンピューターを使うことで10000人単位での同時接続が可能となっており、様々な対連邦戦術が検討されていた。

 

「いやぁ流石は兄貴とガルマだ!三倍近い戦力差があるのにこうも簡単にやられるとは思わなかった!」

 

「ドズル兄さんも罠に気がついたのは流石です。ただその後の混乱からの建て直しに時間をとられ過ぎましたね。」

 

「おうそうだな。だがガルマよ。あれはギレンの兄貴が防空網に開いた穴をえぐり続けていたからだぞ?それにヅダの動きは船で相手をするには早すぎる。」

 

「ふん。実戦では今日のように直率する事などできんだろうがな。それに勝ったと言ってもジオン連合艦隊の損害が大きすぎる。艦隊の三割近い数を失ってしまっては勝利とは言えんよ。」

 

「三倍の艦隊と正面から撃ち合いをすれば仕方ないだろう兄貴。待ち伏せするにしても囮のひとつもなければ暗礁宙域に連邦が自分から近づいていくとは思えん。」

 

「確かにな。故に私にいくつか策がある。今後はそれを検討していこうと思う。」

 

「わかりました。楽しみにしています。兄さん。」

 

「ウム。ガルマも士官学校で頑張るのはいいが無茶はしないようにな。ドズル。ガルマを頼むぞ。」

 

「おう!それじゃあな兄貴。」

 

そう言うとジオンの絆に表示されていたドズルとガルマのウインドウが消え部屋に静けさが戻ってきた。

 

いやぁやっぱり大規模戦闘は燃えるね。

 

だが原作に近い形でルウム戦役をシミュレーションしてみたのだが、結果はやはりジオンの辛勝だった。

やはり一度でも正面から撃ち合いをしてしまえば連邦艦隊の火力は圧倒的だ。損害は避けられない。

かといって遠方からモビルスーツ隊を出すだけでは近づく前に多くの機体がやられてしまうだけだろう。やはりあの手でいくしかないか。

 

一一一一一一一一一一一一

 

side

ハマーン・カーン

 

「ふう…疲れた…。」

 

ヘルメットを脱ぎノーマルスーツの胸元を緩め、大きく深呼吸する。

 

初めての大規模戦闘に緊張していたのか、はたまた媒体ごと動かす事である程度Gの再現が可能になったジオンの絆Gに慣れていないせいなのかは解らないけど、今日は大きなミスをしてしまった。

まさか敵のど真ん中で弾切れなんて初歩的なミスをしてしまうなんて…。

 

撃破スコアとしてはアナンケを含めたマゼラン級戦艦4隻、サラミス級巡洋艦8隻の合計12隻で今回の戦いのMVPだったけど、閣下からは

 

「貴様が生きて帰ってこれなければどれだけ戦果をあげても意味がない。その事をよく覚えておけ。」

 

とお叱りのお言葉を頂いてしまった。

 

…でも私が弾切れでピンチの時に颯爽と現れた閣下は、なんだか白馬の王子様みたいでちょっとカッコよかった。

初めて会った時の事を思い出すと今でも顔から火が出そうな位恥ずかしくなってしまうけど、あのとき私の事を好みと言ってくださったのは今もまだ変わらないのかなぁ…?

 

そんな事を考えながらボーッとしているとジオンの絆にララァさんから対戦の申し込みが入った。

先日閣下が地球で「愛人」という名目で家族ごと保護された少女だ。

 

実際はその特異な才能を見抜かれたようで、殆ど教えていないのにモビルスーツを手足のように操縦できたり、もの凄く勘がよかったりするのをその先見の明で見出だされたのだろう。この前なんて神経衰弱をしたらいきなり半分位を当ててしまい、皆絶句していた。

 

最近はモビルスーツ操縦が面白いみたいで多分閣下をお相手に楽しんでいたらしいのだが、その閣下に

 

「貴様らニュータイプにはついていけん。ハマーンに相手になって貰え。」

 

と言われたらしくこうして頻繁に対戦の申込みがくるようになった。

…と言うかニュータイプって何??

 

…まあいいか。ここはモビルスーツ操縦の先輩らしくちょっと相手をしてあげるとしよう。




CBさんいつも誤字等の修正ありがとうございます。

次期主力モビルスーツとして採用するなら次の機体のうちどれ?※このアンケートで選ばれた機体が本作の次期主力機になるかはわかりません。

  • やっぱり安定のゲルググ
  • みんな大好きギャン
  • ゲルググもギャンもいらぬ。ドムこそ至高
  • 次期主力機?もうジムでいんじゃない?
  • いっそのこと他の作品から持ってきてビルゴ
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