イナズマイレブン〜双星の軌跡〜   作:奇稲田姫

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遅くなっちゃいまして、すみません!



まぁ、色々あったので…………


とりあえず本編をどうぞ!


御陵現美のスカウト日記帳 4、5日目

スカウト5人目。

 

 

 

GK「寒朱 亜蘭」編 (ゾーンタイガー様より)

 

 

 

 

 

キーンコーンカーンコーン。

 

 

 

ガタッ。

 

 

 

「……。」

 

「……。」

 

 

この日の放課後。

 

授業の終了を告げるチャイムと共に私にしては珍しく後ろに椅子を倒す勢いで立ち上がった。

 

それから桃華さんとアイコンタクトを取ってお互いに小さく頷き合うと、机に突っ伏して何やらぶつぶつと文句を呟いているこのはちゃんに苦笑いを浮かべてから、そのまま思い切り扉を開いて物凄いスピードで教室を飛び出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※D組

 

 

 

 

 

 

全力で廊下を駆け抜けてその勢いを全て左足の急ブレーキで押し殺し、D組の教室…………つまり友過ちゃん達の教室の扉を力任せに引き開けた。

 

当然そんなことをすれば教室内の生徒は当たり前のように視線をこちらに向けるわけで、思わず身じろぎしそうになるのを後ろから着いてきていた桃華さんに支えられながらその教室内にゆっくりと足を踏み入れた。

 

そのまま歩みを止めることなく私と桃華ちゃんは既に友過ちゃんの机付近に集結していたメンバーの方へ。

 

「……来た。」

 

それにいち早く気づいた涙ちゃんに、

 

「現美ちゃん、桃華ちゃん…………結果は?」

 

真剣な表情でこちらに問いかけてくる孤白ちゃん。

 

「…………。」

 

友過ちゃんに関しては机に突っ伏していた。

 

「うん。わ、私は大丈夫。」

 

「私もクリアです。それで…………肝心の友過さんは?」

 

桃華ちゃんの一言で私達の視線が同時に突っ伏した友過に注がれる。

 

「………………私か?ほらよ。」

 

そう言いながら机から顔を上げることなく友過は1枚のとある4つ折りに折りたたまれた紙をヒラヒラとさせた。

 

「…………。」

 

それを受け取った私はコクリと小さく生唾を飲み込んで1度視線を桃華さんに移す。

無言で小さく頷いた桃華さんの返答を受け取って再度視線を4つ折りの紙に戻してから深呼吸を1つ。

 

「…………なんか、そこまでされると複雑な気分だ。」

 

「誰のせいでこうなったと思ってるの?」

 

「う、うるさいな……。」

 

呆れたような孤白ちゃんの一言にジト目で言い返す友過ちゃん。

そんなふたりの様子を見ながら私はゆっくりとその折りたたまれた紙を広げていった。

 

「…………。」

 

「……どうですか?現美さん。」

 

「…………………………

 

そこに現れた赤い数字を見た瞬間無意識のうちに言葉が漏れてくる。

 

「現美ちゃん?」

 

「ひ…………100点です!ゆ、友過ちゃん!」

 

「おぉ。」

 

「やるじゃない。友過。」

 

「涙、孤白、その反応は酷いんじゃないか?私だってやる時はやるんだ。」

 

「はい、これで全員クリアです………………。が、そもそもですね。常日頃から英語を真面目に受けていればいざと言う時こんな苦労しなくて済んだんですよ。」

 

「おい、桃華は私の味方だと思っていたぞ!」

 

「み、みんな落ち着いて…………。ふ、ふふふ。」

 

なぜだか安堵を通り越して私にしては珍しく興奮していることが分かった。

 

「ほ、ほら!ちゃんと100点ですよ!き、昨日の……その……お勉強会のおかげ、かも……。ふふふ♪」

 

「落ち着いてって言ってる自分が1番嬉しそうだよね。」

 

「そうですね。現美さん、そんな表情もできるんですね。」

 

「あとは、屋上に行くだけ。」

 

「あぁ、そうだな。」

 

私達はそんな上がり切った興奮状態のままD組の教室を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

"放課後の教室で返却された英語の小テストの結果で盛り上がる5人の少女。"

"そんな5人がまさかサッカー部であることなど、これだけ見たらどんなに勘のいい人でも見破ることなんて出来ないのではなかろうか。"

 

"さて、ここで私からの問題だ。"

"なぜ現美たちは()()()英語のテストで満点を取った事に対してこれ程盛り上がっていると思う?"

 

"ククク、考えるまでもないって言う顔だw"

 

"なら、私はこれで失礼するよ♪じゃあね。"

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、どうして私達がこれほどまでに英語の小テストで騒いでいるのかと言うと………………あれは昨日(スカウト4日目)の放課後に遡る。

 

 

 

 

 

スカウト4日目。

 

この日はたまたまスカウトに行くのは休みにして5人で練習をしようという涙ちゃんの提案によりいつも使っている学校のグラウンドで練習していた。

 

時間もいい時間となり、太陽も西の地平線付近で真っ赤に燃えているそんな頃。

 

「…………ふぅ。そろそろ上がろうぜ。シャワー浴びてぇよ。」

 

「確かに。いい時間。狐白、桃華、戻ってきて。」

 

激しい運動の直後、ダラダラと流れ落ちる汗をリストバンドをつけた左手で拭いながら息を整える友過ちゃんの一言に涙ちゃんが賛同し、センターライン付近で待機していた狐白ちゃんと桃華さんを私の周りに集めた。

 

「あれ、もう終わりにするの?」

 

「狐白、お前の体力は底無しかよ。」

 

「底無しって失礼ね。私の立派な取り柄の1つなのに。」

 

「1つって、他にあるのか?」

 

「ふふん。そりゃもちろんストライカーとしての実力に決まってるじゃない。」

 

「ほう。私を差し置いてストライカー宣言とはな。面白ぇ。つい昨日まで『……私じゃ、無理だよ。』な〜んて弱気オーラばらまいてたやつのセリフとは思えないぜ。」

 

「そ、その事はもういいでしょ?//わ、忘れて!//」

 

「ほらほら、友過さんもほどほどに。狐白ちゃんも困ってますから。」

 

「馬鹿言え、困ってるのはこっちだ。先に言い出したのは狐白(こいつ)だろ。」

 

「いや、友過の方が先だった。」

 

「どっちもどっち。」

 

「うっ……。」

「うぐ……。」

 

涙の一言で撃沈した狐白と友過が肩を落とす。

 

そんな調子の2人に流されて私も小さく笑いながら隣でため息をついている桃華さんに視線を移した。

 

「まぁ、言いたいことはわかります。」

 

「うん…………、賑やか、になった。」

 

「ですね。」

 

そう言い合って笑いあったまさにその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

パチ、パチ、パチ、パチ

 

 

 

 

 

 

「Great.It's really…………great.」(凄い。本当にすごいわ)

 

 

 

 

 

 

 

突然聞こえてきたネイティブな英語と緩やかなテンポを刻む軽やかな手拍子。

春先特有の涼しくなり始める夕方のグラウンド、僅かなそよ風にすらも影響を受けるほど軽やかな金色の髪を後ろで一つにまとめた碧眼の()()………………と呼ぶにはいささか出るとこがしっかり出てる上に冷静さが滲み出したような微笑みを見せるどちらかと言うと()()と表現する方がしっくりくるような人がネットの向こうからこちらに向かってヒラヒラと手を振っていた。

 

とはいえ、見るからに弓鶴の制服に身を包んだ彼女。

 

…………もしかして、サッカーに興味があるとか。

 

そんなことを考えているとその金髪碧眼の女性がゆっくりとした足取りで私達の前まで歩み寄ってきていた。

 

「Hey,girls.」(ごきげんよう。)

 

え?

 

へ?

 

ふぇ……。

 

い、いきなり英語で話されても…………。

 

唐突な出来事に思わず視線が宙を泳いでしまう私を制して桃華さんが1歩前に出た。

 

「Sorry,……but!who are you?」(失礼ですが、どちら様ですか?)

 

金髪の女性に対して僅かに眉を寄せながら桃華さんも同じようなネイティブ系の英語で返していく。

それが意外だったのか一瞬だけ目を見開いた彼女だったが、すぐに表情を戻して続ける。

 

「What a surprise. Can you speak English?」(驚いたわ。英語、話せるの?)

 

「…………。」

 

「……Sorry. Well…………,By the way, you guys, right?」(あぁ……ごめんなさい。えー…………っと、あ、ところでさ。あなた達でしょ?)

 

「What?」(なにがですか?)

 

「The people who are collecting the soccer team members.」(サッカー部の部員を集めてるって人達ってさ。)

 

「Hmm…………. surely……, right. 」(ああ………………。確かに、そうですが。)

 

 

 

 

 

 

 

「…………なぁ、何言ってるんだ?あれ。」

 

そんな二人の会話を聞きながら不意にペラペラしゃべっている2人以外に聞こえる声で友過が小声でそう呟いた。

 

「私に分かるわけないでしょ?現美ちゃんは?」

 

「…………(ふるふるふる)」←思い切り首を左右に振る。

 

「書く分には私もいいけど、話せない。」

 

私に続いて涙ちゃんもため息をついた。

 

「と言うか、桃華にこんな特技があったなんてな。」

 

「意外………………だけど……。」

 

…………桃華さん。私達には何を話してるかわかんないよ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、会話は続き徐々に本題に入っていった…………様子?

 

「Are you interested in soccer?」(サッカーに興味がおありで?)

 

「Well……shall I join you?」(まぁ、ね。入ろうか?)

 

「Sure?」(いいのですか?)

 

桃華さんはそう短く答えたあとふとこちらに振り向いた。

 

「現美さん。もしかしたらチームに入ってもらえるかもしれません。」

 

「へ?本当に?」

 

「はい、これで人数は……「However!」(ただし!)…………っ?」

 

不意に金髪の女性が桃華さんの言葉をさえぎった。

 

「There's only one condition.」(ひとつだけ、条件があるわ。)

 

 

 

 

「Condition…………。条件。」

 

 

 

 

 

「……条件?」

 

………………なんだかどこかで見覚えが。

 

「この光景…………。」

 

無意識のうちに私と涙ちゃんは視線を友過ちゃんの方へ向けていた。

 

「おい…………なんだよ。私の顔になにか付いているのか?」

 

「いや…………。」

 

「な、なんでも、ない……。」

 

不思議そうに眉を寄せる友過ちゃんを置いておいて視線を元に戻す。

 

「…………What do you mean?」(どういう意味ですか?)

 

「It's easy.」(簡単な話よ。)

 

その一言で桃華さんがぴくりと反応した。

 

「If you want me to join the team, get a perfect score on the next English test. All members. 」(私をチームに入れたいなら、次の英語のテストで満点取りなさい。それも全員が。)

 

「Why…………English?」(なぜ、英語なのですか?)

 

「Now……Why. hehehe♪」(さぁ?なぜでしょう。ふふふ♪)

 

私には何を言っているのかわからないけど、不意に意地悪く笑みを浮かべた彼女。

 

「Anyways!That's all the condition. hehe. I'm looking forward to a good result. Let's meet on the roof after school. 」(とにかく!条件はそれだけよ。いい結果を期待してるわね。じゃあ、また屋上で会いましょう。)

 

いい感じに一通り話し終わったのだろうか、彼女はそのまま手をヒラヒラとさせながらグラウンドを出ていった。

 

残された私達もぼーっとそちらの方を眺めていたのだが、そんな静寂を切って友過ちゃんが桃華さんの肩を叩いた。

 

「悪い、今の内容私たちにも説明して貰えるか?何言ってるかさっぱりだった。」

 

「…………そうですね。お話します。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

少女説明中

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほど、つまり、チームに引き込みたいなら私たち全員が英語のテストで満点を取れってことだよね?」

 

5人で円形に集まった状態で狐白ちゃんが腕組をしながら解釈し、隣の涙ちゃんに話を振る。

 

「そういうことになる。確か英語の小テストは毎週金曜日に全クラス実施だから………………で、今日は木曜日。」

 

そして涙ちゃんも最後に私の方へ視線を向けた。」

 

「明日、だね。」

 

「…………。」

 

「そうです。明日実施されるテストで全員満点であれば正式に入部すると。一応、同じクラスなので現美さんは問題ないと思っているのですが…………どうでしょう。」

 

「……う、うん、大丈夫……。桃華さんも…………いつも、満点だっ……た。」

 

他のみんなとは1ヶ月分遅れているとはいえ、週末の小テストはその週の復習が中心。

毎回このはちゃんにノートを見せたり、教えたりしていれば嫌でも頭に入ってくるというものだ。

 

私の返答に予想通りと言ったふうな桃華さんがこくんと頷いた。

 

「では、涙さん達はどうですか?」

 

「大丈夫。心配なところがあったら明日までに詰めておけばいい。でも…………。」

 

1番心配なさそうな涙ちゃん。

 

「私も大丈夫。少しノートまとめる所あるけど30分あれば終わるし。でも…………。」

 

狐白ちゃんもとりあえず心配はなさそう。

 

………………あれ?友過ちゃんは?

 

「………………。」

 

「残るは友過さんですけど、大丈夫ですか?」

 

「…………………………(ダラダラ)」

 

「友過さん?………………あの、申し上げにくいのですけど。」

 

そんな彼女にしては珍しく無言で冷や汗をダラダラと流す友過ちゃんに向かってため息混じりに声をかけた。

 

「……おそらく。」

 

「桃華の予想通り、かもね。」

 

そう言って涙ちゃんと狐白ちゃんも同時に溜息をつく。

 

思わず私も苦笑いを浮かべてしまった。

 

「だぁ!!うるさいな!わたしは日本人だ!英語なんて分かるか!」

 

「ということは…………」

 

「御名答だよ!私はあのテストで点数が半分超えたことないんだ!文句あるかよ!はぁ……はぁ……。」

 

「いや、ないけどさ。そこまで怒ることないじゃない。」

 

「うるさいうるさい!そもそもだ!なんでサッカー部員勧誘してて英語のテストが出てくるんだよ!おかしいだろそれ!」

 

「まぁ、交渉しようにも相手がもういない。交渉のしようがない。」

 

「諦めて今は明日のテストに集中しましょう。」

 

「嘘だろおい……。」

 

見るからにガックリと肩を落とす友過ちゃん。

 

「…………はぁ、まぁやるだけやってはみるけどさ。ダメでも恨むなよな。」

 

そんな様子の友過ちゃんを見ていたら、ふと頭にひとつの案がよぎった。

 

「…………勉強、会。あ、あの、…………だったら、これから、お勉強会……しません、か?」

 

私のそんな何気なくもらした一言に対して、4人がいっせいにこちらに視線を向けた。

 

「あ、そ、その…………ご、ごめん、なさい。わ、私、余計なこと…………。」

 

思わず視線を宙に泳がせながら後ずさり。

 

しかし、そんな私の様子を気にかけてくれたのか桃華さんがすぐに引き継いでくれた。

 

「……勉強会ですか。確かに有効かもしれませんね。私達の親睦も兼ねて、良い案だと思いますよ。」

 

「ほ、本当、に……?」

 

「うん。おそらく1人でやるよりいいと思う。」

 

「分からないところも聞きやすい。」

 

桃華さんに続いて涙ちゃんと狐白ちゃんも同意してくれる。

 

「勉強会…………効率上がるなら歓迎だ。」

 

「ホッ……。」

 

とりあえず意見が通ったことに私はホッと胸をなでおろした。

 

「現美、安心してるんじゃねぇぞ?会場は言い出しっぺのお前ん家だからな。」

 

「へ?…………えぇっ!?わ、私の、家!?」

 

「あら、それは名案です。たしか現美さんは一人暮らしでしたよね?ふふふ。」

 

「いや、一人暮らしの不登校って相当ガード固いじゃない。よく相澤さんは引っ張り出したよね。」

 

「ふふ、ちょうどいい。」

 

「決まりだな。んじゃとっとと現美家に行って早いとこ終わらせようぜ。」

 

「ちょ、ちょっと…………みんな…………あぅ。」

 

みんなは私の話なんて関係なしにトントン拍子で進んでいく勉強会の話。

 

そんな楽しそうなみんなの姿を見て………………私は諦めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日。(スカウト5日目)

 

 

 

始業のチャイムよりも前。

 

 

私たちは1度グラウンドに集まっていた。

 

「いい?昨日やった事、忘れるんじゃないわよ?私達のD組は四時限目だからね。」

 

「分かってるよ。あれだけやりゃ………………嫌でもおぼえてるっての。」

 

「ならいい。結果はお互い六限目終了後のホームルームで返されるはず。」

 

「ええ。分かっています。放課後に私と現美さんがそちらに向かいます。」

 

「は、はい!」

 

 

 

 

 

 

そして5人同時に頷くと私達はそれぞれの教室に戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして冒頭に戻る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屋上。

 

 

 

 

 

 

 

階段を駆け上がり、屋上への扉を勢いよく押し開けるとちょうどその場所から真正面の位置に彼女はいた。

 

金網に片手を絡ませながらふわりと風になびかせる鮮やかな金髪。

 

 

 

 

 

 

「You'er here. 」(来たね。)

 

 

 

 

 

ゆっくりと振り返る彼女に向かって桃華さんが1歩前に出た。

 

「Can you join the soccer team as promised?」(約束通り、サッカー部に入ってもらえますか?)

 

桃華さんの一言に女性が小さく微笑んだ。

 

そして不意にポケットの中に手を突っ込むと1枚のコインを取り出す。

 

「Okey, because of a promise. But, lastly, 」(いいわ。約束だもの。でも、最後にもうひとつ…………。)

 

「What?」(なんですか?)

 

「why don't you play with me?」(私と勝負しない?)

 

「…………。」

 

「The rule is simple: just hit the true or false of the coin. How?」(ルールは簡単、コインの表か裏を当てるだけ。どう?)

 

その言葉の後、不意に桃華さんが視線をこちらに向けた。

 

「現美さん…………。彼女からの最後の挑戦です。受けますか?」

 

「ちょ、挑戦…………って、それに勝つこと、が、出来れば…………。」

 

「はい、おそらくそういうことになります。」

 

「だからなんでそうなるんだよ。」

 

「さぁ?」

 

友過ちゃんと狐白ちゃんのもっともなセリフも聞きながら少し考える。

今までの経緯からしてすんなり協力してくれるとは正直思っていなかったけど、どういうつもりなんだろう。

 

…………それでも、もし協力して貰えるなら。

 

「わ、わかりました。」

 

私は意を決して1歩前に出て桃華さんに並んだ。

 

「All right. Hehehe♪I'll show you…………『Your luck』.」(よろしい。ふふふ♪見せてもらいましょうか、あなたの())

 

私には何を言っているのかわからないが、なにか一言喋ってから彼女は手の中で遊ばせていた1枚のコインをキンと言う軽やかな音と共に空高くに弾き上げた。

 

その落ちてきたコインをなんとも鮮やかな手つきで左手の甲の上に右手で隠し、私の前に突き出す。

 

「True or false?」(表か裏か、さぁどっち?)

 

その言葉の意味は何となくわかる。

「表か裏か」どちらか選べとのことだ。

 

どっち……だろう。

 

でも、悩んでもしょうがない。

 

私は他のみんなの視線をいっぺんに背中に受けて少し呼吸が早くなりそうなのを堪えつつ、2択の中から片方を選択した。

 

「おm……………………()()()()()。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「!?…………(Now…………her appearance changed for a moment?)」(今、一瞬だけ彼女の雰囲気が……変わった?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の答えになぜか目を見開いている彼女。

 

しかもよりによって自分を凝視されている。

 

「あ、その、結果…………。」

 

しばらく無言が続いた後、彼女がふと笑みを零して手の上のコインをぽんと上に投げて空中でキャッチした。

 

「False…………My defeat. 」(裏、私の負けね。)

 

「……そ、その…………桃華さん。あの人はなんて…………。」

 

「『裏、私の負け。』つまり、勝負は現美さんの勝ちってことですよ。」

 

「え?裏?」

 

あ、あれ?

私………………()って言ったような気がするけど…………ん?

 

お姉ちゃんがまた何かしたのかな?

ん〜?

 

でも…………。

 

……結果的に当たって、よかった。

外れたらどうしようかと思ったりもしていたがなんとかなったみたい。

 

これで人数は6人。

当初の予定していた人数に到達したわけだ。

 

…………なのだけど。

 

「You have a good luck.(あなた、強運の持ち主だったのね。) …………さて、と、私はE組の寒朱(さむす) 亜蘭(あらん)。GKよ。改めてよろしく。」

 

「へ?」

「え?」

「なっ!?」

「うわ……。」

「……。」

 

「ん?あら?私が日本語話しているのが意外かしら?」

 

いきなり暴露された衝撃的なカミングアウトに私たちは言葉を失うしか無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前…………しっかり日本語話せるんじゃねぇかよ。」

 

コイン勝負の1件が終わり、急に肩から力が抜けたのか屋上の金網を背もたれにしながら腰を下ろす友過ちゃんに、寒朱さん……亜蘭さんが軽く笑った。

 

「当然。だって、私は一応日本人よ。純粋な日本人。ごめんなさいね。」

 

「日本人なの?すっごいペラペラだったけど。」

 

「本気で勉強すれば誰だって喋れるわ。ね?」

 

「まぁ、英語とはいえ()()なのでやればそれなりに話せるようにはなりますよ。にしてもどうしてわざわざ英語で?」

 

溜息をつきながら桃華さんが亜蘭さんに疑問をなげかける。

 

「深い意味は無いわ。気まぐれ、とでも思ってくれれば結構よ。」

 

「気まぐれ。」

 

「とにかく、これで私もサッカー部の一員ですから。よろしくお願いしますね。」

 

「は、はい。よろしく、お願いします。亜蘭さん。」

 

 

 

 

 

 

かくしてBチームは6人のメンバーが揃いました。

 

 

あとは明後日の日曜日の紅白戦に向けて練習するだけ。

 




はい、終わりました4日目、5日目の同時回。

今回は本当に頭使いました←(笑)


なんてったって英会話ですからね……。
私、英語苦手でして、ものすごく調べました。
故に、変な表現とかここでこの単語はあまり使わないとかあったらどしどし指摘してくださいな。
この場合はこういう表現の方がいいとか言うのもあれば私にメッセージください!
待ってます!←(笑)




さて、スカウト4、5日目は寒朱 亜蘭さん(ゾーンタイガー様より)ですね。

このキャラに関してはかなり難しかったです。
さっきも言った通り「最初は英語で話してくる」との事だったので、とりあえず色々な翻訳アプリ等を使いながらセリフを考えてやっと形になりました。そこで問題になってくるのは、そうなってくるとこちら側陣営にも英語を話せる人がいないとそもそも会話にすらならない現象でして、考えに考えた結果桃華さんを英語ペラペラにさせて頂きました。と言うか、私の中で1番しっくり来ました←(笑)
昔の出来事によって「冷静な性格になって人を冷たい目で見るようになった」との事なので、そのうち「冷たい目で見るようになった」というのを少し使わせてもらって色々イカサマ的なこともしたかったんですけど………………ちょっと私にはレベルが高すぎました←(笑)
物語の都合上送っていただいた加入条件は少し変えさせてもらいましたが、どうでしょう。

と言うか、意外と友過ちゃんが扱いやすくてビックリしている私でございます←(笑)




そして、見所ですが、個人的には亜蘭さんと桃華さんの英語での会話に1番力が入ってますので(正誤は別としてww)そこが1番。
他にもまぁ細かいところは色々ありますが、1番はそこですかね〜。

…………ちょっと御陵宅でのお勉強会は気になるところでもありますけどwww


まぁ、そんなこんなの現美ルートではメンバー揃いました。
あとはこのはルートで最後の一人を加入させればようやく紅白戦に入れるのでお楽しみに←

それではこの辺で。

また次回♪
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