場所は香川県綾香市。
人気のない夜の森の中・・・・・・。
そこでは春木と良がもっと自分達が変身するウルトラマンの力を知る為、夜中にこっそり家を抜け出してそこに来ていた。
良は前回いきなり変身が強制解除された為、ウルトラマンとして戦うには時間制限があるのだろうということを予想し、それを計る為のタイマーをセット。
「よし、準備完了だ兄貴!!」
「良、興奮するのは分かるけどあんまり無茶するんじゃねえぞ? 力を確かめるだけなんだからな」
「分かってる!!」
それから春木と良は互いに拳を上下にぶつけ合わせた後、ハイタッチし、2人はルーブジャイロを取り出す。
「「オレ色に染め上げろ!! ルーブ!!」」
ルーブジャイロにクリスタルをセットし、春木は「ウルトラマンロッソ フレイム」、良は「ウルトラマンブル アクア」に変身する。
『いよーし!! 先ず身体を動かすには準備運動からだな!!』
『いや、それ変身する前にやれよ兄貴!! 取りあえず身体を動かすか』
ブルはそう言って軽くバク転をし始め、それにブルは「おぉ!?」と感激の声を漏らす。
『身体が軽い!! 運動選手並みに動けるぞ!! 実に面白い』
『おい、あんまりはしゃぐな! 先ずは能力を1つずつ試して・・・・・・』
しかしブルはロッソの言葉を聞かずに再びバク転を繰り返し、それを見てロッソは「話を聞けよ・・・・・・」と呆れて肩を落とすのだが・・・・・・。
その時、ブルの背後に橋があることに気づき、ロッソが「危ない!!」と叫び、橋の存在にブルも気づいて途中で立ち止まったのだが、このままでは倒れて橋を壊して・・・・・・しまわなかった。
『おっ? おぉ~!!』
ブルは咄嗟に空中へと浮かび上がり、それを見たロッソは「飛べるのか!?」と驚きの声をあげる。
そのままブルは空の彼方へと飛んでいき、ロッソは慌てて自分もゆっくりと空中へと浮かんだ後、ブルを追いかけて飛行する。
やがてブルとロッソは大気圏を突破して宇宙に飛び出し、ブルは自由気ままに宇宙を飛び回り、そんなブルを少し危なっかしく感じたロッソはブルを必死に追いかける。
『宇宙キター!!!! 気持ちが良いな兄貴!!』
『いやいやいや!! ちょっと待って良!!』
ロッソはやっとブルに追いついて彼の足を掴み、ブルは「わあ!? 離せ!!?」とロッソを振り払おうとするが、なぜかそこで飛行できなくなってしまい、地上へと真っ逆さまに落下。
『えっ? ちょっ・・・・・・!!』
『落ちるぅ~!!!!?』
隕石となって2人は地面に激突し、ロッソは「いってぇ~!!」と頭を抑えながら立ち上がるのだが・・・・・・ブルはロッソと違ってすぐに立ち上がり、未だに身体を動かしてはしゃいでいた。
『楽しそうで良いですね良くん・・・・・・!!?』
ロッソはブルを睨み付けるが、ブルはそんなことお構いなくそのまま腕をL字に組んで水のパワーを宿した破壊光線「アクアストリューム」を岩山に発射し、破壊。
それを見てロッソはブルの頭を引っぱたく。
『なに壊してんだお前は!?』
『先っぽだけだ壊したのは!!』
『壊すこと自体がいけないんだよ!!』
ロッソとブルはそこから口喧嘩が始まるのだが、2人のカラータイマーがそこで点滅をはじめ、エネルギーの無くなった2人は元の春木と良の姿へと戻ってしまうのだった。
「大体、3分くらいってところか」
元に戻った良はタイマーを確認しながら自分達の活動限界時間が3分であることを知り、春木は「体力の限界か」と静かに呟く。
「そう言えば、兄貴の使っていたクリスタルを俺が使うことってできるのかな?」
「あっ? 多分できるんじゃないか・・・・・・?」
「なら今度は火のクリスタルを俺が使ってみよう!! 俺色に染め上げろ!! ルーブ!!」
良はルーブジャイロを構え、再びブルに変身しようとするのだが・・・・・・ルーブジャイロは先ほどと違って起動せず、良は「あれ?」と首を傾げる。
「どうやら、次に変身できるまでに時間がかかるらしいな・・・・・・」
「成程。 そう言えば、ルーブジャイロの音声で俺達が変身する巨人の名前はウルトラマンブル、ロッソって名前で火と水のクリスタルには俺達とは別のウルトラマンみたいなのが描かれてるのに、これは一体なんなんだろうな?」
そう言いながらホルダーから取り出したのは大天狗と酒呑童子の2つのクリスタル。
明らかに浮いているこの2つのクリスタル、なぜこれだけ他のウルトラマンの力では無く妖怪の力なのか・・・・・・。
この疑問には春木も「確かにな」と頷き、そもそもなぜ大天狗の力を宿したクリスタルに桔梗が描かれているのか、どういう接点があるのか分からず2人は首を傾げるのだった。
*
その翌日、春木と良の2人はヒナタやウシオと一緒に朝食を食べながら朝のニュースを観ていた。
数日前に現れた3体の巨大生物、グルジオボーン、ウルトラマンロッソとブルのことが報道されていた。
「ここ、この前春にぃ達が行ってた場所ですよね?」
「あ、あぁ・・・・・・。 そうだな」
ヒナタの言うように、ニュースキャスターのいる場所は前回自分達が怪獣と戦ったあの公園であり、ニュースキャスター曰くあの事件は様々な憶測が飛んでおり、今日はあの辺りにはアイゼンテックが所持する建物もあったということで社長である「愛染 アキラ」がインタビューを受けていた。
『愛と善意の伝道師、愛染 アキラです!』
前回と同じく、手でハートマークを作って決めポーズを決めるアキラ。
『巨大生物と言っても、知性を感じる人間型の2体と凶暴な1体、これらは別種と考えるべきでしょう』
『と言うと?』
『凶暴な1体を私は怪獣。 そして人間型の2体を私は・・・・・・!!』
目を瞑り、しばらく溜め込んだ後、目をカッと開くとアキラは巨人の名を言おうとするのだが・・・・・・。
『ウルトラ・・・・・・』
『ありがとうございました~!』
と途中で時間が来てしまった為、レポーターにバッサリと切り捨てられ、アキラはかなり不満そうな顔をしていた。
『あのレポーター後で上に苦情の電話入れてやるからな。 いや、上司に言うべきか』
それにアキラはそんなことを言ってグチグチ文句を言っていたが、周りには聞こえていない模様。
『綾香市に突如現れた凶暴な巨大生物、今も尚不安に包まれる現場からお送りしました!』
それを観て春木と良は不満そうな顔を浮かべ、春木は「凶暴か・・・・・・」と静かにそう呟くのだった。
*
同じ頃、テレビの取材を終えたアキラは自分のファンの人達に囲まれ、ファンの人達と一緒に手と手でハートを作り、「みんなありがと~!!」と来てくれたファンの人達にお礼を言って廻る。
「愛と善意の伝道師、愛染 アキラです!! ありがと~!!」
その時、ファンの内の1人の女子高生にバランスを崩してしまった別のファンの男性と勢いよくぶつかり、女子高生は軽く吹き飛ばされてしまう。
「ひゃああ!!?」
それを少し離れた位置に立っていた男性が勢いよく飛び出して女子高生を見事にキャッチし、男性はゆっくりと降ろして女子高生の頭を優しく撫でる。
「大丈夫か? 生の愛染社長と会えて嬉しいのは分かるがもっと周りに気をつけろ」
「う、うん、ごめんねお兄ちゃん?」
「お兄ちゃん・・・・・・!!? それに今の動き・・・・・・!!!!」
それを見たアキラは嬉しそうな顔を浮かべながらその男性と女子高生の元へと駆け寄り、アキラは男性の肩に両手を乗せる。
「君ぃ~!! 良いもの持ってるねぇ!! そこの娘は君の妹かい?」
「え、えぇ・・・・・・そうですけど」
「ちなみに妹さんはアイドルとか目指してたりしてたりしない!!? もしくは部活動でそういう活動してたりとか!! あと、君達の名前は妹『ほのか』で兄が『もみじ』だったりしない!?」
早口でそう質問してくるアキラに戸惑いつつも女子高生の少女は「い、いえ!! 全然違います」と戸惑いながらも首を横に振り、それを聞いて少し残念そうにするアキラ。
「そうかぁ~。 でもまあ大丈夫!! お兄さん、君は私の中で十分ベストマァーッチ!! したからね!!」
「は、はぁ・・・・・・」
「君の力、お借りします!!」
*
翌日、学校の昼休みの中庭にて。
そこではベンチに座って今日の昼食であるカレーパンを春木と良が2人で食べているところだった。
「なんだテレビのあの言い方は!! 街を守ったのは俺達なのに!! 俺達まで凶暴な巨大生物扱いなんて!!」
「落ち着けよ、良。 そんなの他の人達は知る由がないだろう?」
「しかし・・・・・・!!」
良はテレビで自分達まで怪獣と同列扱いされていることに不満を感じるのだが、春木はそんなこと他の人達は知る由もないのだから仕方がないと割り切り、春木は良に落ち着くように言う。
「でも俺達、怪獣から街を救ったんだぞ? ヒーローじゃないか。 世の中にウルトラマンだと宣言しよう!」
「そんなことしたら家族や友人に迷惑がかかるだろ! それにヒーローというのは普通そういうものだ。 誰にも理解されなかったり、孤独だったり」
そんな春木の言葉に良は「そうだろうか」と首を傾げる。
「頭の良いお前ならそれは家族に迷惑をかけることだって分かるだろ? それにそんなことをすれば捕まって人体実験されるのがオチだ!!」
「だが、俺達が活躍したから街は守られたと訴えれば良いだろ!!」
「この前のあの怪獣、あれが最後の一匹とは限らないだろ!! 正体を明かせば、俺達は負けるのは許せなくなるぞ!!」
春木に強くそう言われ、良は以前の戦いもギリギリの戦いだったことを思い出し、口ごもる良。
「あんな巨大生物に勝ち続けるなんて、俺達そんな重い責任背負えるか?」
「・・・・・・」
春木は良の肩に手を乗せ、そんな彼の言葉に、黙り込み、顔を俯かせる良。
しかし、良は拳を握りしめて春木の腕を振り払う。
「でも!! 俺達がやらなくちゃいけないだろ!! 何時も気合いと根性の兄貴はどこ行ったんだ!!? 見損なったぞ兄貴!!」
良はそう言ってどこかへと走り去って行き、途中、東郷と一緒に近くを通りかかった友奈が良の姿を見て「おーい!!」と手を振るのだが、良はそれに気づかず通りどこかへと行ってしまうのだった。
それを見て東郷は口に手を当て、驚いた表情を浮かべる。
「良くんが友奈ちゃんに気づかないなんて・・・・・・珍しいわね?」
「うーん? なにかあったのかなぁ? 良くん? なんか思い詰めた顔してたし」
そこで東郷が春木の存在に気づき、友奈に車椅子を押して貰って2人は春木の元へと駆け寄る。
「春木先輩、良くんとなにかあったんですか?」
「東郷、友奈・・・・・・」
「兄弟喧嘩ですか先輩?」
東郷と友奈が心配そうに春木に尋ね、そんな2人に春木は笑って誤魔化すように「なんでもないよ」と言うのだが、東郷には「嘘ですよね?」と言葉を返され、春木は困ったような表情を浮かべる。
「あぁ、まあ友奈の言う通り、兄弟喧嘩・・・・・・かな?」
「何があったのか分からないけど、喧嘩はダメだよ先輩!!」
「そうね、友奈ちゃん。 先輩、私達で相談に乗れることがあったらなんでも言ってください。 部員の悩みを解決するのも、勇者部の活動ですから!」
そんな2人の気遣いと言葉に、春木は嬉しくなり、彼は「俺は良い後輩に恵まれてるなぁ」と東郷と友奈の頭を撫で、春木は「ありがとうよ」と2人にお礼を言うのだった。
「けど、しばらくちょっと1人で考えたいこともあるから、また今度お願いするよ」
「そうですか・・・・・・」
「でも、2人の気遣いはホントに嬉しいよ。 さて、そろそろ授業だ。 教室に戻らないと」
春木にそう言われ、友奈と東郷は「そうですね」と頷き、友奈と東郷は2年、春木は3年の自分の教室へと戻るのだった。
*
午後の授業・・・・・・。
春木と風は同じクラスであり、隣同士の席である。
2人は他の生徒達と一緒に今日も普通の授業を受けていた。
しかし、不意に風の持っているスマホから音が鳴り響き、その音を聞いた瞬間、風は目を見開き、慌ててスマホを取り出す。
「あっ? おいおい風、スマホの電源切っておかないとダメだろ?」
隣の席の春木と授業を行っていた教師がスマホの電源を切っておくようにと注意するのだが、風はまるで話を聞いておらず、春木は風の様子がおかしいことに気づいて首を傾げた。
「風?」
「まさか・・・・・・そんな!! 私達が・・・・・・!!?」
次の瞬間、世界は一部の人間を除いて時間が突如として「停止」した。
その停止した世界で動けるのは「勇者アプリ」というものをスマホに入れていた友奈、東郷、風、樹だけ・・・・・・の、「筈」だった。
例外がいたのだ。
その世界でも他に動ける人間が、2人・・・・・・それが、春木と良の2人である。
「おいおい、みんなどうしちまったんだ!? なんでみんな動かなく・・・・・・!?」
「春木!? アンタなんで動けるの!!?」
「はぁ!? おい風、お前この状況なにか知ってるのか!?」
春木の問いかけに、風は戸惑いつつも「えぇ」と首を縦に頷かせるが・・・・・・。
今は説明している暇はないと春木に言い、兎に角先ずは自分達の妹と弟、樹と良の元に駆けつけるのが先決だと風は春木に言い、それに春木も渋々ながら承知し、2人で1年の教室へと急いで向かう。
「兎に角!! あとでちゃんと説明して貰うからな風!!」
「勿論そのつもりよ!!」
1年の教室へと向かうと、丁度樹と良が戸惑いながらも教室から出てきているところで風と春木はすぐさま2人に駆けつける。
「兄貴!! どうなってるんだこれは!?」
「分からん・・・・・・!! 風が何か知ってるみたいだけど・・・・・・」
一方で風は樹の肩に左手を、頭に右手を乗せ、「樹、よく聞いて?」とあることを伝える。
「な、なにお姉ちゃん?」
「私達が、『当たり』だった」
次の瞬間、世界は眩い光に包み込まれ、気づいた時には風、樹、春木、良・・・・・・そして2人と離れた位置にいた友奈と東郷は見渡す限り植物のようなものしかない白い世界が広がっていた。
「なんだこれは!? 凄いな!! まさかまたこんな不思議体験ができるとは思わなかったぞ!!」
「良!! この状況でなにはしゃいでんだ!!?」
「うるさい!! そんなの俺の勝手だろ兄貴!!」
「なっ、なんだお前その言い方!!」
口喧嘩をする良と春木に風は「こんな時に2人とも喧嘩しない!!」と強く注意され、春木と良は「すまん」「すいません」と謝罪。
兎に角、今は友奈と東郷と合流するのが先決だと風は3人に伝え、春木は「2人の居場所が分かるのか?」と尋ねると風はスマホを春木に見せるとそこには風達や友奈達の今いる場所の位置が記されており、風はこれを使って友奈と東郷を見つけることを一同に伝えた。
「画面を見ると、結構近くみたいね。 みんな行くわよ!」
風に言われた通り、彼女について行くとしばらくしてから無事、友奈と東郷と合流。
合流するや否や、突然の出来事に不安だったのか友奈は泣きながら風に抱きついてきた。
「ふぅ、なんとか会え・・・・・・」
「わー!! 風先輩!! 春木先輩!! 樹ちゃんに良くん!! えっと、なんで!? なんで4人ともここに!?」
また風達の姿を見て東郷も「ふぅ」と安堵の溜め息を吐くのだった。
「不幸中の幸いかな? 2人ともスマホを手放してたら見つけられなかった」
そんな風の言葉に、友奈と東郷は「えっ?」と首を傾げる。
それから一同は場所を少し移動した後、風は友奈達を探すのに使ったアプリの隠し機能のことを教え、風が言うにはその隠し機能はこの事態に陥った時に自動的に機能するようになっているというのだ。
「このアプリ、部に入った時に風先輩にダウンロードしろって言われたものですよね?」
東郷のその疑問に風は少し暗い表情を浮かべながらも「えぇ」と頷き、そう答えた風に対し、東郷は「先輩は何か知ってるんですか?」と尋ねる。
「・・・・・・」
風は一瞬、樹を見た後、少しだけ間を開けて口を開く。
「みんな、落ち着いて聞いて? 私は・・・・・・大赦から派遣された人間なの」
「えっ、大赦って・・・・・・神樹様を奉っているところですよね?」
「なにか、特別なお役目なんですか?」
友奈と東郷が尋ねると風は「うん」と頷き、また春木はそれを聞いて風とは中学1年の頃からの付き合いだというのに風が大赦の人間だということを今知って驚いた表情を浮かべていた。
「ずっと一緒だったのに、そんなの初めて聞いたよ?」
(樹も知らないなら、俺が知らないのも当然だよな)
「うん、当たらなければ、ずっと黙っているつもりだったからね。 でも、私の班が・・・・・・。 讃州中学勇者部が、『当たり』だった」
風曰く、今見えている世界は神樹によって作り出された結界であり、神樹によって選ばれた彼女達はこの中で敵と戦わなければならないというのだ。
当然『敵と戦う』なんてことを聞けば当然戸惑いを見せる者もおり、東郷や樹は特に不安そうな表情を浮かべていた。
「敵って・・・・・・この前現れた怪獣みたいなやつですか先輩?」
「まぁ、似たようなものね」
すると友奈が風からの説明を聞いてスマホの画面を見ると自分達に向かって「乙女座」と書かれた何かが接近してきていたのだ。
それを聞いて風は「来たわね」と呟き、一同が後ろを振り返るとそこには巨大な乙女座を模した怪物「ヴァルゴ・バーテックス」がこちらに向かって来ていたのだ。
「あれね、遅い奴で助かった。 アレはバーテックス、世界を殺すために責めてくる人類の敵」
「世界を殺すって・・・・・・」
風が言うにはバーテックスの目的はこの世界の恵みである神樹に辿り着くことであり、もし辿り着かせれば世界は死んでしまうというのだ。
また東郷は「どうして・・・・・・」っと自分達が神樹に選ばれたのか、疑問を口にし、それは大赦の調査で最も適性があると判断されたからだと風は答える。
それに対し、東郷は「あんなのと戦える訳ない!!」と弱音を吐くが、風はバーテックスと戦う方法はあると言い放つ。
「戦う意思を示せばこのアプリの機能がアンロックされて神樹様の・・・・・・『勇者』となるの!!」
「いや、ちょっと待て風。 そもそも俺と良のアプリは隠し機能すら使えないんだが・・・・・・」
「そりゃだって、本来神樹様に選ばれて勇者になるのは少女だけ。 アンタ達が樹海にいるのはイレギュラーなのよ」
春木の質問に風が答えると春木と良は顔を見合わせた後、互いに「はっ?」と首を傾げるのだが・・・・・・すぐに2人は自分達が樹海にいる理由に思い当たる節があることに気づいた。
そう、2人の持っているアイテム「ルーブジャイロ」だ。
もしかしたら神樹の力ではなくルーブジャイロの力で自分達はこの世界にいるのではないだろうかということを即座に理解した。
「勇者・・・・・・」
風の言う勇者になる為のアプリをスマホ画面に映し、友奈がそう呟いた直後のことだった。
東郷が何かに気づいて「みんな!!」と呼びかけ、彼女の視線の先を見てみるとそこにはヴァルゴが球体のようなものをこちらに向けて発射しているのが確認でき、良はルーブジャイロを構えてみんなの前に飛び出す。
「おい!! 友奈達の前でそれを使うつもりか良!!?」
「迷っている暇なんかないだろ、兄貴!! 俺だけでもやってやる!! オレ色に染め上げろ!! ルーブ!!」
そして良は春木の制止を無視してルーブジャイロを構え、良は「ルーブクリスタルホルダー」からギンガクリスタルを取り出し、1本角を立てる。
「セレクト、クリスタル!!」
それからクリスタルを良はルーブジャイロの中央にセット。
『ウルトラマンギンガ!』
「纏うは水!! 紺碧の海!!」
最後に良はルーブジャイロのトリガーを3回引き、彼は左腕を掲げる。
「はあああ、はあ!!」
『ウルトラマンブル! アクア!』
良は水に飲み込まれ、1本角の青い巨人「ウルトラマンブル アクア」へと変身を完了させる。
『シュア!!』
ブルへと変身した良はヴァルゴの放つ球体を両腕を交差してガードし、ブルは友奈達をヴァルゴの攻撃から守ることに成功する。
「良・・・・・・くん? 良くんが、変身した・・・・・・!?」
「じ、じゃあテレビでやってた巨人は、良くんだったの・・・・・・!!?」
当然、良が友奈達の目の前でブルに変身した為、彼女達はそれに驚き、また良がブルだったことから友奈はまさかと思い、春木の方へと視線を向ける。
春木はその視線に気づき、一瞬友奈と目が合うが・・・・・・すぐに逸らした為、友奈は春木があの2本角の巨人であることをほぼ確信したのだった。
「・・・・・・んっ? 東郷さん!?」
その時、友奈は身体を震わせ、目尻に涙を浮かべている東郷に気がつき、友奈は東郷の肩に手を置く。
「ダメ・・・・・・こんな・・・・・・! 戦うなんて、できる訳ない・・・・・・!!」
「東郷さん・・・・・・」
またそれを見たブルは春木達の方に振り返り、ブルは春木に「戦う気がないなら兄貴はみんなを安全な場所に連れて行け!!」と言い、その言い方に若干イラッとしつつも「分かった」と頷く。
『それから風先輩も逃げてください。 こんな奴、俺だけでも!!』
ブルはそう言って風の「待ちなさい!!」という言葉も無視してヴァルゴへと向かって駈け出して行き、大きくジャンプしてから勢いよくヴァルゴに拳を叩き込もうとするが・・・・・・。
ヴァルゴは複数の球体を発射し、それらが直撃したブルは途中で撃ち落とされ、地面に倒れ込んでしまう。
『ぐあっ!? やってくれたな!! 面白い形しやがって!!』
すぐに立ち上がったブルは右手から水流を発射する「アクアジェットブラスト」を発射し、ヴァルゴに見事命中し、怯んだところにすかさずブルはヴァルゴに向かって跳び蹴りを繰り出すのだが・・・・・・。
「危ない良くん!!」
スマホの敵や自分達の位置を知らせる画面に突如「強酸怪獣」「古代怪獣」と書かれた文字が表示され、地中から「強酸怪獣 リトマルス」「古代怪獣 ツインテール」という2体の怪獣がヴァルゴを守るように出現。
そしてリトマルスがこちらに向かって蹴りを放つブルの足を触手で絡ませ、地面に叩き落とす。
『ぐうう!?』
さらに倒れ込んだブルにツインテールがジャンプして何度も踏みつけ、ブルは悲痛の声をあげる。
『うあっ・・・・・・!!?』
「ギシャアアア!!!!」
*
「なに、あれ・・・・・・。 あんな怪獣まで樹海に出て来るなんて・・・・・・私聞いてないわよ」
一方、風は自分達が戦う相手はバーテックスだけだと聞かされていたのに、バーテックスとは別に2体の怪獣が出現したことに驚きを隠せずにいた。
しかし、すぐに彼女はヴァルゴ、ツインテール、リトマルスの3体を相手にして苦戦を強いられるブルを見て彼に「逃げろ」と言われたが、風はブルに助太刀するためにも戦う決意を決める。
「友奈、春木、東郷を連れて逃げて」
「えっ・・・・・・。 でも、先輩!!」
「早く!!」
風に強く言われ、友奈は戸惑いつつも「は、はい!!」と答えて東郷の車椅子を押し、春木も「分かった」と言ってその場から立ち去る。
「お、お姉ちゃん・・・・・・」
「樹も一緒に行って!!」
それから風は樹もこの場から離れるように言うのだが、彼女はそれを「ダメだよ!!」と拒否。
「お姉ちゃんを残していけないよ!! ついて行くよ、なにがあっても・・・・・・!!」
目尻に涙を浮かべながらであるが、樹はそう力強く風に言い放ち、それを聞いて風は一瞬驚いた表情を浮かべた後、笑みを浮かべる。
「よし、樹、続いて!!」
「うん!!」
そして風はスマホにある「勇者」へと変身する為のアプリを起動させ、それと同じく樹も勇者アプリを起動させる。
すると風は黄色いオキザリスを模した服を纏った姿に。
樹は緑色の鳴子百合を模した服を纏った姿に変身し、それを見たヴァルゴは風と樹に先ほどと同じ球体を発射。
2人はそれをジャンプして避けるのだが、樹は予想以上のジャンプ力に驚いて悲鳴をあげてしまう。
「うわああああああ!!!!? これが!!?」
「そうよ! これが神樹様に選ばれた勇者の力よ!!」
風と樹はそのまま地面に着地するのだが、樹は慣れない力のせいで転んでしまうのだった。
目を回しながらなんとか立ち上がる樹だったが、その時突然目の前に緑の毛玉に葉のような触覚を生やしている可愛らしい姿の生物が現れ、それに彼女は「うわ!? なに? 可愛い!!」と驚く。
「この世界を守ってきた『精霊』よ。 神樹様の導きでアタシ達に力を貸してくれる」
そこへ再びヴァルゴは球体を風と樹に向かって発射し、風は「樹避けて!!」と樹に声をかけ、2人はジャンプして回避。
「うわああああ!!!!? ジェットコースター!!?」
「手をかざして戦う意思を示して!!」
風はそう言いながら青い犬のような姿の精霊「犬神」の力を使い、大剣を出現させてそれを手に持ち、リトマルスが振るって来た触手を大剣を振るって払い除ける。
また樹も風に言われた通り、戦う意思を示すと自身の精霊「木霊」の力により、右手首に花環状の飾りが現れ、そこからワイヤーを射出してヴァルゴの放って来た球体も切り裂く。
「な、なんか武器出たぁ~」
『先輩!! 樹ちゃん!? どうして・・・・・・!!』
ブルは自分に向かって来るツインテールを蹴り飛ばし、風と樹に攻撃を仕掛けるリトマルスを背後から掴みかかり、ツインテールの方へと投げ飛ばし、ブルは樹と風の元へと駆け寄る。
「3対1は卑怯だと思ってねー!! っていうか、アンタこそこの戦いが終わったらその巨人の力のこときっちりと説明して貰うわよ!! アタシもちゃんと説明するから!!」
「って危ない!!」
『ぐあっ!?』
その時、樹が叫ぶのとほぼ同時に背後からブルの首をツインテールが触手で締め付け、ブルは引き剥がそうとするのだがそこにヴァルゴからの球体での攻撃を受け、さらにリトマルスが自身の触手を使ってブルの両腕を拘束。
そのままリトマルスは自分とツインテールの触手に当たらないように身体の穴から強酸の泡を発射し、それを受けたブルは身体からバチバチと火花をあげ、苦痛に満ちた声をあげる。
「キシャアアア!!!!」
『ぐうううう!!!?』
さらに後ろからツインテールがブルの足首に噛みつき、動きを封じられ、為すがままにされてしまうブル。
「樹!! アイツ等の触手を叩っ切るわよ!!」
「う、うん!!」
それを見て風と樹はブルを拘束しているリトマルスとツインテールの触手を切り裂こうと攻撃を仕掛けるのだが、それを妨害するようにヴァルゴが立ち塞がり、球体を発射して襲いかかって来る。
「くっ!!」
風はその攻撃に対し、樹を後ろに下がらせて大剣を盾にしてなんとか防ぎ、一瞬の隙を突いて風は「今よ!!」と樹に声をかけると彼女は「うん!!」と頷いて風の後ろからジャンプして飛び出す。
「えーい!!」
樹は右腕からワイヤーを伸ばしてリトマルスとツインテールの触手の1つずつ切断することに成功し、触手の数が減り、力が弱まったところで足を噛んでいるツインテールをブルはどうにか振り払い、そのままツインテールの頭を踏みつける。
『シェア!!』
「グギャア!?」
それによりツインテールはブルから離れ、残ったリトマルスの触手もブルは両手で掴みあげ、フルスイングして投げ飛ばす。
「グルアアアアア!!!!?」
さらにブルは追撃しようとリトマルスに攻撃を加えようとするのだが・・・・・・そこでブルのカラータイマーが点滅を始め、力が少しだけ抜けてしまい、膝を突いてしまう。
その間に背後からツインテールが触手を鞭のように振るい、ブルの背中を叩きつける。
『うおっ!?』
「良!!」
風はブルの援護に向かおうと彼の元に駆け出そうとするのだが、それをまた妨害するようにヴァルゴが球体を発射して妨害。
彼女はなんとかその攻撃を避けるのだが、ヴァルゴは手を休めず、風や樹を球体を飛ばして攻撃してくる。
*
同じ頃、ヴァルゴ達から離れた位置まで避難した友奈達。
そして春木は友奈達を避難させることを完了させた為、自分も戦いに行こうと友奈に東郷を「任せるぞ」と言ってその場から離れようとする。
「ちょ、ちょっと待ってください!! 春木先輩どこに行くつもりなんですか!?」
「っ・・・・・・それは・・・・・・」
しかし、春木は東郷の質問には答えず、彼はどこかへと走り去って行ってしまう。
「先輩!!」
「良くんが1本角の巨人だったから、もしかしてと思ったけど・・・・・・」
「えっ、どういうこと友奈ちゃん? まさか・・・・・・」
「そのまさかだと、私は思うな、東郷さん。 鈍い私でも流石に気づいちゃうよ」
友奈の言葉により、東郷も良がウルトラマンだったことから春木もウルトラマンなのではないかという考えが頭に過ぎり、また春木は今変身すれば確実に友奈達に正体がバレることは分かっているのだが・・・・・・。
「兎に角今は、やるしかないか・・・・・・」
やはり苦戦するブルや必死に戦う風や樹を黙って見ていることが出来ず、友奈達に確実にロッソの正体がバレるとは思うものの春木はルーブジャイロを構える。
「オレ色に染め上げろ!! ルーブ!!」
そして春木はルーブクリスタルホルダーからタロウクリスタルを取り出し、それをルーブジャイロの中央にセット。
「セレクト!!」
『ウルトラマンタロウ!』
「纏うは火!! 紅蓮の炎!!」
それから春木はルーブジャイロのトリガーを3回引く。
「はあああ、はあ!!」
『ウルトラマンロッソ! フレイム!!』
春木は炎に包まれ、赤い巨人「ウルトラマンロッソ フレイム」へと変身を完了させ、ロッソはすかさずブルに触手で攻撃を仕掛けようとするツインテールを跳び蹴りで蹴り飛ばす。
『兄貴!? 勝つ自信が無いんじゃなかったのか!?』
『今はそんなこと言ってる場合じゃないだろ!? それくらい、俺にだって分かる!!』
ロッソはブルにそう言ってツインテールへと駆け出していき、ツインテールは触手を振るうが・・・・・・ロッソはそれを掴みあげて力いっぱいにツインテールを引き寄せ、身体の中央部分にストレートキックを叩きこむ。
『デヤアア!!』
「グラア!!?」
またブルはリトマルスの放ってきた強酸の泡を避け、再び「アクアジェットブラスト」を放ち、リトマルスは直撃を受けてダメージを負い、後退る。
「グウウウ・・・・・・!!?」
*
一方、友奈と東郷は遠く離れた位置でロッソとブル、風と樹の戦いを不安な表情を浮かべながら見守っていたのだが・・・・・・その時、自分のスマホに風から連絡が入る。
「あっ、風先輩!?」
『よし繋がった!!』
「風先輩大丈夫ですか!? 今戦ってるんですか!?」
風は樹と一緒にヴァルゴの放つ球体を避けながら、スマホで友奈に連絡を取っており、自分達の心配する友奈に対し風は「こっちの心配よりそっちは大丈夫!?」と尋ねられ、友奈は「は、はい!」と頷いて返事をする。
それを聞いて風はほっとした表情を浮かべると、彼女は静かに口を開く。
『友奈、東郷・・・・・・。 黙ってて、ごめんね?』
風はこんなことに友奈達を巻き込んでしまった責任を感じ、彼女は友奈達にそのことを深々と謝罪の言葉を口にするのだが・・・・・・。
そんな風に、友奈は・・・・・・。
「風先輩は、みんなの為を思って黙ってたんですよね? ずっと1人で・・・・・・打ち明けることもできずに。 それって・・・・・・それって、勇者部の活動目的通りじゃないですか!」
友奈のその言葉を聞いて、風と東郷はハッとした表情を浮かべる。
「風先輩は・・・・・・悪くない!!」
『ウルトラマンになると、耳もよくなるんだな。 そうだな、風は悪くない!!』
尚、ロッソとブルはウルトラマンになったことで得た超聴力で友奈と風の会話を聞き、ロッソは友奈の言葉に全面的に頷いて同意し、またブルはリトマルスを蹴り飛ばしながら友奈の言葉に少し泣きそうになっていた。
『うぅ、友奈さん天使か何かなのか? 戦闘中にちょっと泣きそうなこと言うのやめてくれ』
「ちょっ、なにアンタ達アタシと友奈の会話聞いてんのよ!!? なんか恥ずかしいでしょ!?」
ロッソとブルに友奈と会話を聞かれ、顔を真っ赤にする風。
だが、その間に風の後ろにヴァルゴが至近距離まで近づいており、樹が「お姉ちゃん!!」と叫びながら助けに行こうとするが間に合わず、ヴァルゴは球体を発射。
『風!!』
しかし、それをロッソが左手で受け止め、手から火花があがるがなんとか風へとの直撃を防ぐことができ、ロッソは慌てるように右拳でヴァルゴを殴り飛ばす。
『ぐぅ・・・・・・!? 大丈夫か風?』
「うっ、アタシはね・・・・・・。 ってアンタ、もしかして・・・・・・」
『この際だからバラすけど、春木だよ。 どうせもう隠してもしょうがなさそうだし』
それを聞いて風は「やっぱりそうなのか・・・・・・」と呟き、またそれを聞いた樹は「えええええ!!!?」と驚きの声をあげていた。
『諸々の説明はお互いに後な? ってあの眠そうな顔した怪獣どこいった?』
その時、ロッソはツインテールが姿を消していることに気づき、ロッソはリトマルスと戦うブルにツインテールの行方を聞くが・・・・・・ブル曰く、リトマルスの相手をしていてそんなことには気づかなかったらしい。
『まさか!!』
ロッソが友奈達の方へと振り返ると友奈達の目の前にいつの間にか地中に潜っていたらしいツインテールが地面から出現し、ツインテールは触手を振るって友奈と東郷を攻撃する。
「わああ!!?」
「きゃああ!!?」
友奈は東郷の車椅子を引いてどうにか避けることに成功したのだが、ツインテールは彼女達を追いかけ、それを見たロッソは急いで友奈達の元へと駆けつけようとする。
しかし、そうはさせまいとヴァルゴが球体を発射し、それによって風や樹を吹き飛ばし、ロッソの背中に直撃させると3人は地面へと倒れ込んでしまう。
「「わああああ!!!?」」
『ぐおおおお!!?』
そしてツインテールから必死に逃げる友奈と東郷はというと・・・・・・。
「友奈ちゃん!! 私を置いて、今すぐ逃げて!!」
東郷は突然、そんなことを友奈に言いだし、それを聞いて当然友奈は「なに言ってるの!?」とそんなことはできないと拒否。
「友達を・・・・・・! そうだよ、友達を置いていくなんてこと、絶対にしない!!」
すると、友奈は何かを決意したかのように一度そこで立ち止まり、自分達を追いかけてくるツインテールに拳を強く握りしめて振り返る。
「グルアアアアア!!!!」
そして迫り来るツインテールの巨大な顔を見て、強い恐怖を感じた東郷は涙目になり、身体を震わせる。
「大丈夫、私が・・・・・・東郷さんを守るから!!」
「ダメ!! 友奈ちゃんが死んじゃう!!」
しかし、どれだけ怖くても、それでも自分の大切な友人・・・・・・友奈が死んでしまうくらいなら、自分が囮になって犠牲になった方が全然良いと考え、東郷は友奈に逃げるように必死に訴えるが友奈は決してそこから逃げ出さなかった。
「嫌だ」
それどころか、友奈は逆にツインテールの方へと向かって走り出し、それが予想外だったのかツインテールは驚いた様子を見せたものの、ツインテールは触手を振るって友奈に攻撃を仕掛ける。
「ここで友達を見捨てるような奴は・・・・・・!! 勇者じゃない!!」
そしてツインテールの触手が友奈を叩きつけると、強い風が巻き起こって砂煙が舞い、それを見た東郷は友奈の名を叫ぶのだが・・・・・・。
逆にツインテールの触手が、何かに弾かれたのだ。
やがて砂煙が止むとそこには左手にスマホを持ち、拳だけが勇者に変身した友奈が・・・・・・立っていたのだ。
「嫌なんだ。 誰かが傷つくこと、辛い思いをするくらいなら!!」
そこでヴァルゴがツインテールを援護するように球体を発射して来るのだが、友奈はそれを今度は足部が勇者に変身しながら回し蹴りで蹴り飛ばし・・・・・・。
「みんながそんな思いをするくらいなら・・・・・・!!」
そして友奈はヴァルゴの放った球体による攻撃をジャンプして避け、友奈は桜を模した衣装の勇者へと変身を完了させ、彼女は真っ直ぐツインテールに向かって行き、それにツインテールは慌てて触手を振るい、友奈を叩き落とそうとする。
「私が・・・・・・!!」
だが、それを友奈は両手で掴みあげ、空中で身体を力いっぱいに回転させてフルスイングし、ツインテールを地面へと投げて叩きつける。
「頑張る!!」
「グアアアア!!!?」
さらに友奈はツインテールを踏み台にして高くジャンプし、ヴァルゴに真っ直ぐ向かい・・・・・・強烈なパンチをヴァルゴに叩きこむ。
「勇者ぁ!! パーンチ!!!!」
友奈はそのパンチでヴァルゴの身体の一部を吹き飛ばし、それを見て風は思わず「凄い・・・・・・」と呟く。
「勇者部の活動は、みんなの為になることを勇んでやる!! 私は、讃州中学勇者部、結城 友奈!! 私は、勇者になる!!」