結城友奈は勇者である R/Bの章   作:ベンジャー

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ホントはラブオーブ更新する予定だったんですが、ゆゆゆい3周年、五周年を記念して発表された勇者部五周年五箇条がボリュームアップしたと聞いたので既に3話は完成していたこともあり記念に更新。
次回こそはラブオーブ更新するつもりではあります。



第3話 『勇者部五箇条』

前回の戦いで・・・・・・ヴァルゴ・バーテックスの身体の一部を破壊することに成功した友奈だったが、ヴァルゴの身体は即座に再生。

 

それを見たブルはリトマルスに掴みかかりながら驚きの声をあげた。

 

『あいつ、再生した!!』

「ギシャアア!!」

 

またリトマルスは身体を激しく左右に動かして突き飛ばし、すかさず強酸を吐き出すが・・・・・・ブルは自分の前方に円形状のバリア「アクアミラーウォール」でリトマルスの強酸を防ぎ、強酸を反射させるのだが・・・・・・。

 

リトマルスは素早い動きをそれを躱し、1本の触手を振るってブルの顔に叩きつける。

 

『ウアッ!?』

「良くん!!」

『こっちは大丈夫!! あのイカ野郎を頼みます友奈さん!!』

「えっ、イカなのアレ!?」

 

そんなやり取りを行う2人に対し、ロッソと風から「そこは今どうでも良いから!!」とツッコまれる。

 

それから友奈は風に再生するヴァルゴをどうやって倒せば良いのかを尋ね、風曰くバーテックスはダメージを与えても回復するらしく、完全に倒すには「封印の儀」という特別な手順を踏まないとダメらしいのだ。

 

「て、手順ってなにお姉ちゃん!?」

「攻撃を避けながら説明するから避けながら聞いてね!!」

「またそれ~!? ハードだよ~!!」

 

樹の言う通り結構ハードなことではあるが、今はそうするしかないと樹と友奈は風に言われた通り、ヴァルゴの放つ球体を避けながら彼女から封印の義の説明を受けることに専念。

 

また離れた位置で戦いを見守っていた東郷はというと・・・・・・勇者アプリを起動させつつ、一応スマホは手に持っていたのだが・・・・・・。

 

やはり恐怖心から変身することも、怖くて戦おうとすることもできず、東郷はただただみんなの戦いを見守ることしかできないでいたのだ。

 

「みんな・・・・・・友奈ちゃん」

 

そんな彼女に、起き上がったツインテールが触手を振るって来たのだが・・・・・・。

 

『東郷!!』

 

それをロッソが左手で受け止め、ツインテールの中央部に右拳を叩き込んで東郷からツインテールを引き離す。

 

「はる・・・・・・き、先輩?」

『・・・・・・やっぱバレてるか。 そうだよ、春木先輩です』

「・・・・・・ごめんなさい、先輩。 私、やっぱりダメ・・・・・・戦うなんて、できない・・・・・・!』

 

東郷は申し訳無さそうに顔を俯かせ、膝を突つきながらロッソは「東郷・・・・・・」と心配そうに呟きながら彼女に視線を降ろす。

 

『いきなり戦えなんて普通は無理さ、それが当然だ。 だから気に病むことなんかない』

 

ロッソは「ふぅ」と一息つくと再び立ち上がる。

 

『戦えなくて良い。 俺も似たようなもんだからな。 でも、勝ち続ける自信が無くても、取りあえず今は俺がお前を守るくらいはしてやるさ・・・・・・!』

「先輩・・・・・・」

 

ロッソはそう言い放ちながら東郷に頷き、ロッソの中の春木は「大天狗クリスタル」を取り出すとクリスタルを春木はルーブジャイロに新たにセット。

 

『セレクト!!』

『大天狗!』

『纏うは翼!! 剣撃の嵐!!』

 

そして春木は3回トリガーを引き、右手を掲げるとロッソは大天狗の力を宿した「ウルトラマンロッソ ダイテング」へと姿を変える。

 

『ウルトラマンロッソ! ダイテング!!』

『テヤアア!!!!』

 

ダイテングへと姿を変えたロッソはツインテールの振るって来た最後の触手を手刀で切り裂き、そのまま駆け出して手刀でツインテールの身体を連続で斬りつける。

 

『シェア!!』

「キシャアアア!!!!?」

 

さらにロッソは後ろ回し蹴りをツインテールに喰らわせて蹴り飛ばし、続けざまに両腕を振るって放つ光の刃をツインテールに向かって飛ばし、それを受けたツインテールは火花を散らす。

 

「グルアアアア!!!?」

『このまま気合いと根性入れて行くぜぇ!!』

 

その頃、友奈達はヴァルゴを封印するための準備を行うため、友奈と樹は風の指示でヴァルゴを囲むように走って移動。

 

しかし、ヴァルゴはそうはさせまいとヒラヒラとした腕のようなものを伸ばして友奈に攻撃を繰り出すが、彼女はなんとかそれをジャンプして回避。

 

3人が定位置に辿り着くとヴァルゴの攻撃を弾きながら手順二、『敵を押さえ込むための祝詞を唱える』を彼女達は行おうとするのだが・・・・・・祝詞はやたら長く、それを見て友奈は一瞬「うっ」と声を唸らせる。

 

「こ、これ全部唱えるの~?」

「えっと、かくりよのおおかみ、あわれたまい」

「めぐみたまい、さきみたま、くしみた・・・・・・」

「大人しくしろおおおおおお!!!!!」

 

樹と友奈がそれぞれ祝詞を唱えるのだが・・・・・・そこで風が叫びながら大剣を地面に叩きつけると、ヴァルゴの周りに円形の光が囲むようにして現れ、友奈と樹は当然それを見て「それで良いの!?」とツッコミを入れる。

 

だが、風が言うには用は魂さえ籠もっていれば言葉は問わないらしく、樹から「早く言ってよ~」と文句を言われる。

 

すると封印の儀を行ったことでヴァルゴの身体から三角状の物体が出現。

 

「な、なんか出たー!?」

「封印すれば『御霊』が剥き出しになる!! あれはいわば心臓!! 破壊すればこっちの勝ち!!」

 

風の説明を受け、「それなら私が行きます!!」と跳び上がった友奈が御霊に拳を叩き込むのだが・・・・・・あまりの硬さに彼女は「いたーい!!?」と泣きながら手をさする。

 

「・・・・・・ねえお姉ちゃん、なんか数字減ってるんだけどこれなに?」

 

そこで樹がヴァルゴの足下(足ないけど)にある浮かび上がった減り続ける数字は何かを風に尋ねるとそれは自分達の残りのパワー残量の表示らしく、0になるとバーテックスを押さえつけることができなくなり、倒すことも不可能になってしまうというのだ。

 

「ふえええ・・・・・・っと言うことは・・・・・・」

「こいつが神樹様に辿り着き、全てが終わる!! 友奈代わって!!」

 

そこへ風は友奈と交代し、友奈はヴァルゴの押さえつけ、風は御霊の破壊を行うのだが・・・・・・。

 

やはり堅いのか風の全力で振るう大剣でも御霊はちょっとやそっとでは中々破壊することができないでいた。

 

「くっ、いきなりまずいかな・・・・・・! ならばあたしの女子力を込めた渾身の一撃をおおおおお!!!!」

 

風はヴァルゴを踏み台にしつつ、通常よりも高く跳び上がってそこから一気に急降下し、大剣で御霊を斬りつけると・・・・・・僅かながらにヒビが入るのだが、風はそのまま地面に落下。

 

「風先輩!! はっ・・・・・・」

 

その時、周りの樹海の木々が突然枯れ始め、それを見た風は「始まった・・・・・・!」と冷や汗を流す。

 

「長い時間封印していると樹海が枯れて現実世界に悪い影響が出るの!!」

 

それを聞き、友奈がヴァルゴの足下の残りを時間見ると既に封印できる時間まであと僅かであり、時間がないと思った友奈はここは自分がとヴァルゴの御霊に向かって跳び上がる。

 

(痛い! 怖い・・・・・・でも!!)

「大丈夫!!」

 

友奈はそう叫びながら拳を構え、御霊の風がつけた傷に向かって拳を炸裂させ、御霊は粉々に砕かれ、破壊され・・・・・・ヴァルゴの身体は砂へと変わるのだった。

 

「どうだぁ!!」

「友奈ぁー!! やったね! ナイス友奈!!」

 

地面に着地した友奈に向かって風が抱きつき、その後彼女の手を握るのだが・・・・・・先ほどほぼ連続で御霊を殴ったせいで手をかなり痛めており、手を握られた彼女は「いたたた!?」と目尻に涙を浮かべ、風は謝罪しながら慌てて手を離す。

 

一方、ブルはリトマルスの強酸を受けない為に背後に回り込んで身体に掴みかかり、持ち上げるとそのまま地面に強く投げて叩きつける。

 

それによって地面を転がるリトマルスだったが、すぐに起き上がりブルに向かって強酸を身体から吐き出し、攻撃を仕掛けるがブルがそれをジャンプして躱しながらリトマルスに跳び蹴りを喰らわせ、それを受けたリトマルスは蹴り飛ばされる。

 

『お前の攻撃パターンは大体読めて来たぞ!!』

 

しかしそれでもリトマルスは触手を振るったり等して攻撃をして来るのだが、ブルはそれを両手で掴んで力いっぱい引っ張って引き千切り、ブルは空中に飛んで回転しながらかかと落としをリトマルスの頭上(?)に叩き込んでダメージを受けたリトマルスは後退する。

 

『攻撃パターンは読めてると言った筈だ!!』

 

腕をL字に組み、水のパワーを宿した必殺光線「アクアストリューム」をブルは放ち、直撃を受けたリトマルスは倒れて爆発四散するのだった。

 

『アクアストリューム!!』

「キシャアアアアア!!!!?」

 

またロッソは東郷を守りながら手刀でツインテールの身体を斬りつけ、ツインテールはリトマルスが倒されたことを確認すると分が悪いと判断したのか・・・・・・ツインテールは急いで地面の中へと潜り、逃げようとする。

 

『あっ、待てこの野郎!! 逃げるな卑怯者!!』

 

ロッソは逃げようとするツインテールの身体を掴みあげて引っ張り上げ、空中へと放り投げる。

 

『うおらあああああ!!!! んでもってセレクト!!』

『ウルトラマンロッソ! フレイム!』

『これで決める!! フレイムスフィアシュート!!』

 

ロッソはフレイムへと戻り、十字に組んだ腕から炎のエネルギーを集約した光弾を発射する「フレイムスフィアシュート」をロッソはツインテールへと放ち、直撃を受けたツインテールは空中で爆発し、粉々になって倒されるのだった。

 

『はぁ、はぁ・・・・・・疲れたぁ~』

 

それからロッソとブルは変身を解いて元の姿へと戻り、その時、敵がいなくなったことで樹海で桜吹雪が吹き始め、それに春木は「なんだ!?」と驚くが・・・・・・次に一同が気づいた瞬間には・・・・・・。

 

一同は屋上になぜか立っており、そこでは何時もと変わらない、普通の町の風景が広がっていたのだった。

 

「あ、あれ? ここ学校の屋上?」

「神樹様が戻してくださったのよ」

 

友奈の疑問に風がそう答える。

 

すると友奈は少し離れた位置で無事な姿の東郷を発見し、「東郷さーん!」と友奈は春木と一緒にいる東郷の元へと駆け寄る。

 

「東郷さん、無事だった? 怪我はない?」

「友奈ちゃん・・・・・・。 春木先輩が守ってくれたから。 ありがとうございます」

「そうなんだ。 ありがとうございます、春木先輩!!」

 

友奈と東郷からお礼を言われ、春木はそれに戸惑いつつも「お、おう」と照れ臭そうに答え、またそれを見た良は少しだけムっとした表情を浮かべていた。

 

「友奈ちゃんこそ、大丈夫だった?」

「うん! もう安全、ですよね?」

 

友奈が風に尋ねると彼女は「そうね」と頷き、次に彼女はそこから見える町の風景に視線を向け「ほら見て」と言うと一同は風に言われた通り、町の風景を眺める。

 

町は何も変わらない、なんの変哲もない町があった。

 

「みんな今回の出来事気づいてないんだね」

 

そう樹が呟き、風はそれに頷くと彼女曰く普通の人からすれば今日は普通の日なのだそうだ。

 

「あたし達が守ったんだよ、みんなの日常を」

「良かった・・・・・・」

 

風からその言葉を聞いて友奈はほっと一安心するのだが・・・・・・そこで1つ疑問に思ったことを良が風に尋ねる。

 

「ところで俺達、時間が止まった後にあの樹海とか言う場所に来ましたけど・・・・・・今とか一体どういう感じになってるんですか?」

「あー、多分今は諸に授業中だと思う」

 

それを聞いて当然春木達は「えぇ!?」と「ヤバい」という感じの驚きの声をあげ、春木はそっと樹に耳打ちする。

 

「お前の姉ちゃん緊急事態だとしても先に言えって感じの説明多すぎない?」

「あはは、すいません・・・・・・」

「アンタ等なんかあたしに失礼なこと言ってる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先ほど、樹が呟いていた言葉を覚えているだろうか?

 

『みんな今回の出来事に気づいていない』という言葉。

 

確かに普通ならば彼女等以外に樹海で戦いに気づく者はいなかっただろう。

 

しかし、春木達ウルトラマンや、友奈達勇者以外にもいたのだ。

 

樹海での戦いを覗き、それを知る人物が・・・・・・それがアイゼンテック社長の「愛染 アキラ」であり、アキラは愛染の秘書AI「ダーリン」を使い、樹海での戦いを記録していたのだ。

 

通常、樹海用に特殊に作られたものでもない限り、樹海の景色を写真や録画などで撮影することはできないのだが・・・・・・。

 

アキラは独自にその特殊な撮影機能をダーリンに搭載しているため、ダーリンは樹海にも行けるし、樹海での撮影を行うことに成功したのだ。

 

勿論、神樹に勘付かれないようにも気をつけている。

 

そしてアキラはダーリンの帰還を社長室で出迎え、ダーリンの映した記録映像をアキラに観せる。

 

『樹海での撮影、成功しました~』

「なぁ~るほど~、私もこうして樹海を見るのは初めてだ。 しっかし、あの2人のウルトラマン共はまだまだだな。 戦い方がなっていない!!」

 

椅子に座りながらアキラはロッソとブルの戦う映像を見ながら怪訝な表情を浮かべて、次に勇者達の戦う様子を見せる。

 

「それにしても、勇者か・・・・・・。 まだいたいけな中学生の女の子達ばかりだと言うのにあの兄弟よりも上手く戦えているようにも見えるのは気のせいか? いずれかしこい!! かっこよく!! なった私が樹海で共に戦う日が来るまで・・・・・・是非とも頑張って貰いたいものだ。 ファイトだよ!」

 

するとアキラは窓の外を見つめつつ、彼は鼻歌を歌うのだった。

 

『それなんて歌ですか?』

「スノハレ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戦いが終わり、学校の放課後。

 

風は今日あった樹海での戦いを大赦に報告しなくてはいけないのだが、ロッソとブルについてどう話すべきか彼女は教室の隅っこでそのことについて春木と一緒に話し合っていた。

 

「出来れば、大赦にも正体は隠して置いて欲しいんだけど・・・・・・」

 

自分達がウルトラマンになった経緯などは明日部室で話すとして春木としては大赦にも正体を隠しておきたいところなのだが、一緒に風と教室から消えていることや戻って来た時も彼女等と一緒だったことなどからその辺の誤魔化しは難しいかもしれないと2人は考え、どうすれば良いかと思い悩む。

 

「まぁ、怪獣が現れたのも予想外の出来事だし、それと一緒に戦ってくれたんだから、大赦も悪いようにはしないでしょう。 一応、正体は言わないようにはするけど」

「悪いな、頼むよ」

 

春木は頭を下げて風にお礼を言い、風も「できる限りのことはしてあげるわ」と答え、それに春木は頷くのだった。

 

ちなみに、風的にはどう説明するのかと言うと・・・・・・。

 

「今回、私達が勇者として初陣した際、バーテックスのみならず2体の怪獣が出現し、それをテレビでも映っていた2人の巨人が助けてくれました。 何者なのか分かりませんが、私達と同じく南 春木と南 良も教室から消えていたらしく、彼等が2体の巨人なのではと思いますがハッキリしたことは私にも分かりません。 取りあえず、教室から私達が消えた件などについては一応南兄弟共々学校にフォローをお願いします」

 

という感じの文章で報告をするつもりらしい。

 

「これ殆ど俺達がウルトラマンだって言ってない? 絶対大赦に探り入れられそう」

「でも他に説明のしようがないじゃない・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、翌日。

 

勇者部一同は南兄弟と風の勇者に関する質問などは翌日、学校の放課後に部室ですることとなり、今は部室。

 

先ずは南兄弟の説明から行うことに。

 

「つまりだな! あのグルジオ様みたいな怪獣がズドーンッと現れて俺達に火がババーッとなったらそしたらピカーッと光ってそれでギュインギュインのズドドドドって感じでウルトラマンになった訳だ」

 

なったのは良いのだが、春木に任せると擬音ばっかりで全く説明になっておらず、風は良に視線を映し、彼に質問を求める。

 

「えっとだな、この前東郷さんと友奈さんと一緒に動画にあった怪物を興味本位で探しに行ったんだ。 そしたら本当に出てきてそいつが火を俺達に吹いて来た。 でっ、気づいたら白い空間にいてこのルーブジャイロっていうのがあってそれを使って俺達は初めてウルトラマンに変身したんだ。 ザックリで申し訳ないですが大体こんな感じですね」

「成程ね。 ザックリでも春木より分かりやすいわ」

「だからそう言ってるだろ?」

 

なぜ自分ではなく良の説明の方に風が納得しているのか、春木は分からず首を傾げ、そんな春木に「いや、言ってないですよ」とすかさず樹がツッコミを入れる。

 

「正直、これが何なのかまだ俺達は何も分かってないんだ。 だから、まだ色々と聞きたいこともあるだろうけど、多分今言った説明以上にできるものはあんまりないと思う」

 

次に風が勇者についての説明を行うため、ボードに絵を描きはじめ、準備が整うまでは一同はお喋りしながら待つことに。

 

「なぁ、良・・・・・・」

「・・・・・・なんだ兄貴?」

 

昨日喧嘩したことの件をまだ怒っているのか、良は未だに春木に対して苛立った様子を見せており、春木は「ウルトラマンとしてこれからどうして行くのか」そのことについてもう1度春木は話し合おうとするのだが・・・・・・。

 

「あの話ならもういい」

「よくないだろ!! ちゃんと話し合わないと・・・・・・!!」

 

それに対して良はそっぽを向き、それを聞いて当然春木は「よくない」と良の肩を掴むのだが・・・・・・。

 

その様子を見ていた友奈の牛の精霊「牛鬼」を頭に乗せた友奈が「喧嘩はダメだよ2人とも!」と春木と良の2人の間に割って入る。

 

「友奈さん・・・・・・」

「もう、2人ともちゃんと仲直りしないとダメだよ?」

 

友奈にそう注意され、春木は「すまん」と謝るのだが・・・・・・良は顔を俯かせて黙り込み、そこで説明の準備を整えた風が「はい注目!」と声をあげ、一同は風とボードへと一斉に視線を向ける。

 

「さてと、みんな元気で良かった。 それじゃさっきの戦いのこととか、色々と説明していくわ」

「よろしくお願いします!」

「戦い方とかはアプリとかに説明テキストがあるから、今はなぜ戦うのかって話をしていくね」

 

そう言いながら風はボードに書いたデコボコとした謎の物体を「こいつバーテックス!!」と言いながら指差し、バーテックスは四国を囲んでいる壁の外から12体責めてくる存在でそのことが神樹のお告げがあったらしく、目的は神樹の破壊であるという。

 

「あっ、それはこの前の敵だったんだ」

「き、奇抜なデザインをよく表した絵だよね!」

(友奈、お前それ傷口抉ってるように見えるぞ)

 

風の絵にフォローを入れる友奈だが、あんまりそんな感じがせず、フォローになってないのではと考える春木。

 

取りあえず、風は説明を続け、以前にもバーテックスは襲って来たらしいのだがその時は頑張って追い返すのが精一杯だったらしい。

 

そこで大赦が作り上げたのが神樹の力を借りて「勇者」と呼ばれる姿に変身するシステムを作り上げたのだと風は棒人間のようなもの4人に赤い丸囲みながら話し、それを見て樹は「それ私達だったんだ・・・・・・」と目を丸くしながらツッコミを入れる。

 

「げ、現代アートってやつだよ~!」

 

すかさず再び友奈がフォローを入れるが、それに風は恥ずかしそうに頬を赤くし、それを春木は「やっぱり傷口抉ってるじゃん!!」と心の中で友奈に言い放つ。

 

「注意事項として樹海化が長引いたり、封印の義の時みたいに周りの木が枯れたりし始めると現実に戻った時に、何かの災いとなって現れると言われているわ」

 

それを聞いて友奈は教室でクラスメイトが「隣町で交通事故があった」という話をしていたことを思い出し、もしかしたらそれが風の言う「災い」なのかもしれないと考える。

 

「だからなるべくそうならないようにあたし達勇者部が頑張らないと!」

「・・・・・・その勇者部は、先輩が意図的に集めたメンツなんですよね?」

 

そこで今まで暗い表情を浮かべながら黙って風の説明を聞いていた東郷が、風に質問を投げかけ、それを受けて風は気まずそうな顔を見せる。

 

「うん・・・・・・。 春木と良は自分から入りに来てくれたけど、それ以外のメンバーはそうね、適正値の高い人は分かってたから。 私は、神樹様をお祀りしている大赦から使命を受けているの。 この地域の担当として」

「・・・・・・知らなかった・・・・・・」

「黙っていてごめんね」

 

風の言葉に対し、そう呟く樹に風は申し訳なそうな顔で大事なことを黙っていたことに謝罪する。

 

次に友奈が今度は敵は何時来るのかと尋ねるのだが、それは誰にも分からないことらしく、明日かもしれないし一週間後かもしれないのだと風はそう友奈の質問に答える。

 

ただ、次の襲撃事態はそう遠くはないだろうという予測は既にできているらしい。

 

「なんでもっと早く、勇者部の本当の意味を教えてくれなかったんですか? 友奈ちゃんも樹ちゃんも、下手したら春木先輩達だってそのせいで死ぬかもしれなかったんですよ?」

「・・・・・・ごめん、でも勇者の適正が高くてもどのチームが神樹様に選ばれるか敵が来るまで分からないのよ」

 

東郷の厳しめの言葉に、風は暗い表情を浮かべながらもそう説明し、また風が言うには「むしろ変身しないで済む確率の方がよっぽど高い」のだという。

 

「そっか、各地で同じような勇者候補生が・・・・・・いるん、ですね?」

「うん、人類存亡の一大事だからね」

 

友奈の質問に風は答え、一通りの説明を終えた風だったが・・・・・・。

 

東郷はそれでも今まで彼女がこのことを黙っていたことに納得できないようだった。

 

「こんな大事なこと、ずっと黙っていたんですか・・・・・・!」

 

怒鳴るように東郷がそう言い放つと、彼女はそれだけを言い残し、顔を俯かせながら彼女は車椅子を動かして部室から出て行くのだった。

 

「東郷・・・・・・」

「あっ、私行きます!」

「俺も・・・・・・行って良いですか友奈さん?」

「うん、勿論!」

 

そんな東郷の後を友奈と良が追いかけ、春木はポンッと風の肩に手を乗せる。

 

「喧嘩すんのは、俺と良だけで良いってのになぁ?」

「春木・・・・・・」

「少なくとも、今は・・・・・・東郷には時間が必要なんだ。 もうちょっとだけ、落ち着ける時間がな」

 

そんな春木に風は「うん」と頷くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

外に飛び出し、そこで立ち止まったたたまま顔を俯かせている東郷。

 

するとそこへ、紙パックのお茶を買ってきた友奈がそっと後ろから「はい! これ私の奢り!!」と言いながら東郷に渡してきたのだ。

 

また友奈の後ろには「世話が焼ける先輩だ」とでも言いたげな顔をしながら良が立っており、そんな顔をする良に対し東郷は内心少しイラッとしてしまった。

 

ついでに「なんでお前が友奈ちゃんと一緒なんだ」とでも言いたげな顔になる東郷。

 

最も友奈が目の前にいるのですぐに表情を東郷は切り替えて視線を友奈に戻したが。

 

「で、でもそんな理由なんて・・・・・・」

 

東郷はお茶を渡してきた友奈に、自分は奢って貰うような理由なんてないと言うのだが・・・・・・そんな彼女の言葉を友奈は遮って「あるよ!」と断言する。

 

「だってさっき東郷さん私の為に怒ってくれたから! ありがとうね? 東郷さん!」

 

友奈は東郷にそう眩い笑顔を向け、そんな友奈の笑顔を見て東郷は少し頬を赤くして両手で頬を添える。

 

「あぁ、なんだか友奈ちゃんが眩しい・・・・・・!」

(友奈さんの笑顔が天使過ぎてホントに眩しいんだが、俺も・・・・・・!)

 

そんな東郷の言葉に対し「えっ? どうして?」と首を傾げる友奈。

 

「えっとね、私・・・・・・昨日ずっとモヤモヤしてたんだ。 このまま変身できなかったらこのまま勇者部の足手纏いになるんじゃないかって・・・・・・」

「そんなことないよ東郷さん・・・・・・!」

「だからさっき怒ったのも、そのモヤモヤを先輩にぶつけてたところもあって・・・・・・」

「つまり、自分へのイライラをつい風先輩に八つ当たりしてしまった訳だな?」

 

良の言葉に東郷は重苦しく頷き、彼女は「私、悪いこと言っちゃった」と風にキツく当たってしまったことを反省し、それに、良や友奈・・・・・・戦うことには未だに少し否定的な春木だって変身して戦ったというのに自分は勇者どころか敵前逃亡してしまったと少しずつ声を暗くしていきながら同時に元気を無くして行く。

 

「と、東郷さーん・・・・・・?」

「東郷先輩、このまま放っておくとやさぐれそうだな」

「風先輩の仲間集めだって国や大赦の命令でやっていたことだろうに・・・・・・はぁー、私はなんて・・・・・・」

「おいホントにやさぐれ寸前なんだが!? 元気を出してくださいよ!! いつもの奇天烈な東郷先輩はどこに行ったんだ!?」

 

そんな風にどんどん元気を無くす東郷。

 

「そうやって暗くなってたらダメー!!」

 

どんどん暗くなっていく東郷に慌てて彼女を元気づけようと「じゃあ私のお気に入りを見せてあげるね!」と言いながらメモ帳に挟んであった写真を友奈は取り出して東郷に見せる。

 

「これ見てたら凄く楽しくなるよー!! じゃじゃーん!! キノコの押し花~!! 凄いでしょ? トウモロコシの奴もあるよ!」

「・・・・・・うん、綺麗だね」

「・・・・・・」

 

そっぽを向きながら東郷は友奈に気を使い、良は呆れたような視線を友奈に向けていた。

 

(気を使わせてしまった!? しかも良くんからは冷ややかな視線が!?)

 

東郷のみならず、良にもスベってしまった為、友奈はならば「一発ギャグで勝負だ!!」と考えつき、胸に牛鬼を押し込めて見せる。

 

「ねえ見て!! 私のバストまるでホルスタイン~!」

「牛鬼貴様なんて羨ま・・・・・・そこ変われ」

「私の為に・・・・・・こんなネタを・・・・・・」

 

結局、友奈の一発ギャグを見ても東郷は元気にはならず。

 

「んっ? 良くん今なんて言ったの?」

「あっ・・・・・・いや、なんでもないです!! それよりも話の続きを!!」

 

一瞬キッと東郷に睨まれ、身の危険を感じる良だったが誤魔化すように話の続きをしようと東郷に言い、東郷は先ほどの良の発言が少々気になったが・・・・・・確かにそうだ、自分も友奈に聞きたいことがあるということで中断し、東郷は友奈にあることを尋ねる。

 

「ねえ、友奈ちゃんは大事なことを隠されていて怒ってないの?」

「・・・・・・そりゃ、驚きはしたけど、でも嬉しいよ。 その適正のおかげで風先輩や樹ちゃんと会えたんだから!」

「この適正の・・・・・・おかげ?」

「うん!!」

 

東郷の質問に、友奈はそう力強く答える。

 

「私は・・・・・・中学に入る前に事故で足が全く動かなくなって記憶も少し飛んじゃって・・・・・・学校生活を送るのが怖かったけど友奈ちゃんがいたから・・・・・・春木先輩達がよくしてくれたから不安が消えて勇者部に誘われてから学校生活がもっと楽しくなって・・・・・・そう考えると、適正に感謝だね・・・・・・」

 

友奈の言葉を受けて東郷はこの適正のおかげで勇者部に誘われ、毎日を楽しく過ごせているのだということに気づき、そんな東郷の両手を友奈は握りしめる。

 

「これからも楽しいよ! ちょっと大変なミッションが増えただけで・・・・・・」

「何事も前向きにってね。 俺も一緒に樹海でもみんなと戦います。 例え兄貴がいなくても俺が絶対そんな楽しい毎日を守ってみせます」

「そっか、そうだね! ありがとう、友奈ちゃん、良くん・・・・・・」

 

東郷は友奈と良に励まされてお礼を述べるのだった。

 

そんな時のことである。

 

「呼ばれてないけど飛び出てジャッジャーン!! 私、ヒナタです!!」

「「「おおぅ!!?」」」

 

いつの間にか一同の足下にまで忍び寄っていたヒナタが下から飛び出すようにして3人の中央から現れ、3人は当然目を丸くして驚く。

 

「ヒナタ!! なんでここに!?」

「この学校に入る許可は取りましたよ?」

「そういうことを聞いているんじゃない!!」

 

いきなり現れたヒナタに驚きつつも東郷は「あ、ヒナタちゃんなにかご用なの?」と尋ねるとヒナタ曰く昨日から喧嘩したままで今朝も全く口を聞いていなかった良と春木を仲直りさせる為、ヒナタは小学校の授業が終わってすぐさまここへと駆けつけて来たらしいのだ。

 

「そして今丁度良にぃの姿を発見したのでここに来た次第です」

「そんなの・・・・・・別に余計なお世話だ。 そんなことをする暇があるなら早く帰って宿題でもしてろよ」

 

良はそう言ってヒナタはさっさと帰って宿題でもやっているように言うのだが、そんな良の言い方にムッとした友奈が軽く良の頭にチョップした。

 

「友奈さん!?」

「ヒナタちゃん良くん達が心配で来てくれたんだよ!? なのにそんな言い方ないよ!!」

 

友奈はムスーッと頬を膨らませながら良を睨み付け、彼女にそう言われた良は少しばかり反省する。

 

「確かに、ちょっと今の言い方はキツかったかもだけど、ヒナタには関係ないことだし・・・・・・これは俺と兄貴の問題d・・・・・・」

「だまらっしゃい!!」

「むごっ!!?」

 

するとヒナタは良の言葉を遮るかのように持っていたあめ玉を三つ良の口の中に無理矢理押し込み、良は喋るのを中断されてしまう。

 

「それこそ関係ないです!! 大体、2人が朝も喧嘩していたせいで朝食を美味しく食べれなかったんですよ!! これで夜もとか冗談じゃないですよ!! さっさと仲直りしないとぶっ飛ばしますよ!!?」

「ちょっ、怖っ・・・・・・あんまり凄むなヒナタ。 怖いから!!」

 

物凄い勢いで睨み付けてくるヒナタを良はなんとかなだめようとするが、良が「春木と仲直りする」とハッキリ断言しない限り彼女はずっとガミガミ言い続けてやると言い放ち、それに良は困ったとでも言いたげな顔を浮かべる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、部室では・・・・・・。

 

風は自分の精霊である犬神を東郷に見立てて頭を下げ、「ごめんなさい!!」と大事なことを黙っていたことを謝る練習をしており、また樹はタロットでどうやって風と東郷が仲直りするかを占っていた。

 

「えっとぉ~、説明足りなくてごめんね~♡」

「それもっと怒るやつだろ」

「だよね~。 って春木、アンタこそ弟と仲直りしなくて良い訳?」

「っ、それは・・・・・・」

 

風にそう質問され、口ごもる春木。

 

「アンタ等は何が原因で喧嘩してんの? 昨日からなんか揉めてるみたいだけど?」

「・・・・・・実は・・・・・・」

 

そこで春木は風に昨日の朝、良と喧嘩した原因についてのことを風、それと樹にも話し、それを聞いて彼女等は「成程」と納得した。

 

「なんだか、今のお姉ちゃんと東郷先輩の状況に似てますね」

 

樹の言う通り、東郷も春木もどちらも戦いへの不安が拭いきれない点などは似ているかもしれないと春木は感じ、「確かにちょっと似てるかもな」と苦笑しながら小さく呟く。

 

「負けることが許されないのはあたし達も同じだし、2人の気持ちはある意味どっちも正しい。 春木が戦いに不安を感じる気持ちだって分かるし、あたしだって怖いわ」

 

顔を俯かせながら、そう語り始める風。

 

「でもね、最初の戦いの時・・・・・・樹が一緒に戦ってくれるって言ってくれた時、ちょっとだけホッとしたの。 姉妹力を合わせれば・・・・・・なんとかなるんじゃないかって。 その後は友奈も来てくれて・・・・・・アンタ達もいてくれたおかげで不安も少しは和らいだわ。 勿論、樹達まで戦わせてしまうことには今も後ろめたさを感じているけど・・・・・・」

「勇者部五箇条、『なせば大抵なんとかなる』だよ。 お姉ちゃん、春木先輩!」

「風、樹・・・・・・」

 

樹の言う「勇者部五箇条」とは勇者部のモットーであり、分かりやすく言えば「ウルトラ5つの誓い」のようなものである。

 

そして今樹が言ったのは五箇条の1つ、「なせば大抵なんとかなる」というものであり、この他にも「挨拶はきちんと」「なるべく諦めない」「よく寝て、よく食べる」「悩んだら相談!」というものがある。

 

「ありがとう。 なんか元気出てきたよ。 もう1度ちゃんと良と話し合って・・・・・・仲直りしてみる」

「うんうん!! 分かればよろしい!!」

「でも風も東郷とちゃんと仲直りしろよ?」

「あははは、分かってるわよ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして・・・・・・どこかの場所。

 

そこではとある男性がジャイロに怪獣のクリスタルを装着し、男性は両端のレバーを引っ張る。

 

『ガルバラード!』

 

すると街に突如として空中から1体の怪獣・・・・・・「電磁怪獣 ガルバラード」が出現して街に降り立ち、ガルバラードは最初に目についたビルを腕を振るって破壊し、建物を破壊しながら歩き始める。

 

「グオオオオオオオ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

場所は学校へと戻り、怪獣が出現したことにより学校の警報が鳴り響き・・・・・・校内放送で怪獣が出現したことが今いる生徒達に知らされる。

 

「また怪獣が現れたというのか!? クソ・・・・・・!! 例え、俺1人でも・・・・・・!!」

「あっ、良くん!!」

 

良は唇を噛み締めながら出現した怪獣を倒す為に友奈が自分の名を呼ぶ声も聞かずに学校を飛び出し、ヒナタも慌てて「どこ行くんですかー!!?」と言って急いで良を追いかける。

 

「あっ、ヒナタちゃんまで!!」

「友奈ちゃん、私のことは良いから2人を早く追いかけて!」

「えっ、でもそれじゃ東郷さんは・・・・・・」

 

そこで東郷は友奈に早くヒナタと良を追いかけるように言うのだが、車椅子に乗っている東郷を1人で置いて行くなど彼女にできる筈がなかった。

 

「きっと良くんは怪獣を倒しに行ったんだわ。 そんな彼をヒナタちゃんが追いかけて行った・・・・・・つまり、今1番危ないのは良くんを追いかけて行ったヒナタちゃんかもしれないのよ!? 大丈夫、スマホで助けは呼べるから」

「・・・・・・でも」

「行って友奈ちゃん!」

 

東郷にそう力強く言われた友奈は「うん!!」と頷き、彼女は急いで良とヒナタの後を追いかける。

 

「全く、ヒナタちゃんや友奈ちゃんにこんな風に迷惑かけて・・・・・・後でお仕置きとして吊しておくべきね。 さっきの友奈ちゃんへの不純な発言のことも込みで」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして良はガルバラードが暴れる場所へと辿り着き、例え自分1人でも怪獣を倒してやろうとルーブジャイロを構えるのだが・・・・・・周りには逃げ惑う人々で溢れており、良は流石にここでは人目がつくかと考え、彼は人気のないビルの真下へと移動する。

 

「よし、ここなら・・・・・・! オレ色に染め上げ『良にぃー!!』」

 

しかし、そこで自分を探しにやってきたヒナタの存在に気づき、良は「ヒナタ!?」と彼女の存在に驚いて変身するのを思わず中断してしまう。

 

「グルルルル・・・・・・!!」

「ヒナタ!! 逃げろぉ!!」

 

見ればガルバラードはすぐそこまで迫ってきており、良はヒナタに逃げるように言い放つのだが・・・・・それと同時にガルバラードは尻尾から電撃を良のいる建物へと放ち、その建物は電撃を受けて破壊されてしまう。

 

「うわあああ!!!?」

「はっ、良にいいいい!!!」

 

良は吹き飛ばされ、地面に激突するが・・・・・・幸いかすり傷程度で済むことができた。

 

しかし・・・・・・そんな良の身体の上には柱が彼を挟み込むようになって倒れ、良は身動きができなくなってしまう。

 

「ぐっ・・・・・・なんのこれしき!! ウルトラマンにさえなれれば・・・・・・!!」

 

良はウルトラマンになって柱を退かすため、ルーブジャイロを取り出そうとするのだが・・・・・・ジャイロは微妙に手の届かないところに落ちており、良は必死にその手を伸ばす。

 

「チクショウ・・・・・・!! ジャイロに手が届かん・・・・・・!!」

「良にぃ!!」

「良くん!!」

 

だが、そこへヒナタと友奈が駆けつけてくる。

 

「何をやってる!!? 2人とも早く逃げろ!!」

「嫌です!! 良にぃと一緒じゃないと!!」

「そうだよ!! 目の前で困ってる友達を置いていくなんてできないよ!!」

 

ヒナタと友奈は2人で必死になって柱を押し退かそうとするのだが・・・・・・流石に少女2人だけの力ではそう簡単に柱は上がらず・・・・・・。

 

勇者に変身できればこれくらい簡単に推し退かせることができるだろうが、勇者のことは一般人には秘密にしなければならない為、傍にヒナタがいるので友奈は変身することができなかった。

 

(それなら・・・・・・!)

 

ならばと思い、友奈はその辺にあった鉄パイプを持って来て柱を起こそうとするのだが・・・・・・やはり簡単には持ち上がらない。

 

「良にぃ!! 頑張ってください!!」

「ヒナタ・・・・・・友奈さん!! 俺のことは良い!! だから、早く逃げてくれ・・・・・・!!」

 

悲痛な顔を浮かべながら、良はヒナタと友奈に逃げるように言うのだが、彼女等は決して諦めようとはせず、なんとか柱を持ち上げようと必死に頑張る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同じ頃、怪獣の出現とそれを知って良が飛び出したことを東郷から聞かされた春木もまた怪獣が暴れる場所へと行っており、そこで良達の姿を探すのだが・・・・・・中々見つからず、悪戦苦闘していた。

 

「良のことだから、てっきりもう変身して怪獣と戦ってるものだと思ってたんだがな・・・・・・」

 

しかし、何時まで経っても良の変身するブルが現れる様子もない。

 

「何かあったのか? だとしたら早く怪獣を倒す必要があるかもしれないな。 ここは俺が!!」

 

戦いへの不安が消え去った訳では無い。

 

しかし、怪獣にまともに立ち向かえる力を持つのは良と自分だけ・・・・・・戦いへの不安だろうがなんだろうがその「自分達がやらなければ誰がやるんだ」という事実だけが彼を突き動かす。

 

その為、彼は抵抗なくウルトラマンロッソに変身しようとルーブジャイロを取り出すのだが・・・・・・。

 

それと同時に、良もまたなんとかルーブジャイロに触れることが出来たのだ。

 

「ッ!?」

 

すると春木の目に良のルーブジャイロを通して、今良が見ている光景・・・・・・友奈とヒナタが必死に良を助け出そうとしている姿が春木にも見えたのだ。

 

『もう良い!! 2人とも早く逃げてくれ!!』

『絶対に嫌です!! 今度余計なこと言ってみてください、口を縫い合わせてやります!! それに、お母さんも言ってたじゃないですか!! 『1人ではできなくても、2人ならできる』って!! 兄弟はいつでも、一緒に頑張るんです!!』

『そうだよ!! それに、友達だっている!! 困った時、友達に手を差し伸べられるのが友達なんだよ!! 勇者部五箇条!! 『なるべく諦めない』!! まだ私は・・・・・・諦めてなんかないんだからああああああ!!!!』

 

その光景を見て春木はハッとなり、周りの風景から良達がどこにいるのか分かった春木は急いで彼等の元へと向かって駈け出す。

 

「良!! ヒナタ!! 友奈!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして・・・・・・ガルバラードが尻尾の先を良達に向けて電撃を放ち、直撃こそしなかったがその爆風によってヒナタと友奈は大きく吹き飛ばされてしまう。

 

「「きゃあああああ!!!!?」」

「ヒナタ!! 友奈!!」

 

しかし、そんな彼女達を春木が見事にキャッチし、受け止めたのだ。

 

「春木・・・・・・先輩?」

「ヒナタを頼む」

 

ヒナタは先ほどの衝撃で気を失っており、春木はヒナタとは逆に気絶していなかった友奈にヒナタを任せて自分は良の元へと行き、鉄パイプを持って良の柱を持ち上げようとする。

 

「大丈夫か良!? ぐっ・・・・・・重っ!?」

「そりゃそうだ! 男の力でも兄貴はまだ中学生なんだから簡単には・・・・・・!!」

「知るかそんなことおおおおおお!!!!!! 気合いと根性でどうとでもなるわこんなもんんんんんん!!!!!」

 

春木は言葉の通り気合いと根性で柱をなんとか押し退かすことに成功し、良に手を伸ばすと彼はその手を掴んで立ち上がる。

 

「流石のバカ力だな、兄貴・・・・・・」

 

引き気味に苦笑しながら立ち上がった良は「ありがとう、助かった」とお礼を述べ、春木はそんな良に対して笑みを浮かべる。

 

「俺はいつも気合いと根性・・・・・・らしいからな?」

「ふふ、そうだったな。 友奈さん!! ヒナタを連れて安全なところに!!」

「あいつは俺達が!!」

 

春木と良の言葉を受けて友奈は「う、うん!!」と頷いてヒナタを連れてその場から離れ、未だに街で暴れるガルバラードを睨み付ける。

 

「『兄弟はいつでも、一緒に頑張る』・・・・・・ヒナタが教えてくれたな、兄貴」

「あぁ、それに友奈や風達も教えてくれた。 俺達は・・・・・・たった2人じゃないって。 もう俺は恐れない、俺達の傍には家族がいる!! 友達がいる!! 何よりも・・・・・・お前がいる」

 

春木はそう言いながら良の肩にポンっと手を置き、良はその手を照れ臭そうに払いのける。

 

「気持ち悪いことを言うな、兄貴。 行くぞ?」

「あぁ!!」

「「勇者部五箇条!! 『なせば大抵なんとかなる!!』 オレ色に染め上げろ!! ルーブ!!」」

 

そして春木と良の2人はルーブジャイロを構え、最初に春木がホルダーから「ウルトラマンタロウ」のクリスタルを取り出す。

 

「セレクト!! クリスタル!!」

 

タロウクリスタルの角を2つ立ててルーブジャイロの中央に春木はセット。

 

『ウルトラマンタロウ!』

「纏うは火!! 紅蓮の炎!!」

 

最後に春木はルーブジャイロのトリガーを3回引いて右腕を掲げる。

 

「はあああ、はあ!!」

『ウルトラマンロッソ! フレイム!!』

 

春木は炎に包まれ、赤い巨人「ウルトラマンロッソ フレイム」へと変身を完了させる。

 

「セレクト!! クリスタル!!」

 

続けて今度は良がホルダーから「ウルトラマンギンガ」のクリスタルを取り出し、それをルーブジャイロにセットさせる。

 

『ウルトラマンギンガ!』

「纏うは水!! 紺碧の海!!」

 

また春木と同様に良もルーブクリスタルのトリガーを3回引き、彼は左腕を掲げる。

 

「はあああ、はあ!!」

『ウルトラマンブル! アクア!』

 

良は水に飲み込まれ、青い巨人「ウルトラマンブル アクア」へと変身を完了させる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ガルバラードの目の前にロッソとブルが降り立ち、2人のウルトラマンはファイティングポーズを取る。

 

『『シェア!!』』

「グルルルル・・・・・・!!」

 

ロッソとブルの姿を見るや否やガルバラードは2人に向かって突進を繰り出し、それに対して「ここは俺に任せろ!!」と言ってロッソがガルバラードの突進を受け止める。

 

『グウウウウウ・・・・・・!!?』

 

しかし、ガルバラードの突進の勢いは止まらず、ロッソは後ろへと後退していき・・・・・・最後にはロッソはガルバラードに突き飛ばされてしまう。

 

『ウアアアア!!?』

『兄貴!! この!!』

 

そこでブルが跳び蹴りをガルバラードへと繰り出すのだが、ガルバラードは両腕を交差して蹴りを防ぎ、ブルを弾き飛ばす。

 

『グオッ!?』

「ガアアアアアア!!!!!」

 

さらにガルバラードは尻尾から電撃を放ってロッソとブルに喰らわせ、2人のウルトラマンは直撃を受けて身体から火花を散らす。

 

『『ウアアアアア!!!!?』』

 

攻撃を受け、膝を突くロッソとブル。

 

『ぐぅ、あいつ・・・・・・強い!!』

『だが、相手が電撃を使うのであれば・・・・・・!! 俺に考えがある!! 兄貴はあいつに電気を使わせるようにしてくれ!!』

『分かった!!』

 

ブルの言葉にロッソは頷き、ロッソは立ち上がってガルバラードに再び立ち向かっていく。

 

『シュア!!』

 

ロッソは拳をガルバラードに何発も叩き込んでいくが、ガルバラードに大したダメージは与えられず、ガルバラードは腕を振るってその爪でロッソを斬りつけようとする。

 

しかしロッソはなんとかバク転して回避し、火の玉をオーバースローのフォームで放つ「ストライクスフィア」をガルバラードに繰り出し、ストライクスフィアはガルバラードの顔面に命中する。

 

「グルアア!!? グウウウ!!!!」

 

それに怒ったガルバラードは電撃をロッソに放とうとするのだが・・・・・・。

 

『今だ!! アクアジェットブラストォ!!』

 

電撃を放つ瞬間、ブルが右手から水流を放つ「アクアジェットブラスト」を放ち、大量の水を全身にかけられたガルバラードはそれによって電撃が発射できず、逆に自身の身体の全身に電撃が走り、ガルバラードは身体から火花を散らす。

 

「グウウウウウ!!!!?」

 

さらなる追撃を行おうとするロッソだったが、その瞬間2人のカラータイマーが点滅を始め・・・・・・一瞬だけ力が抜けてしまう。

 

『もう時間がないか。 このまま一気に!!』

 

しかし、次の瞬間・・・・・・突如としてロッソとブルにガルバラード・・・・・・。

 

そして戦いの光景を見守っていた友奈やここにはいない東郷、風、樹以外の全ての時間が停止したのだ。

 

「グルルル・・・・・・?」

『これってまさか・・・・・・!!』

『オイオイ、2日連続な上にこんな時にか!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて世界の風景は変わり、周りは樹海へと変わり、四国を囲む壁の外からさらに3体のバーテックス、「スコーピオン」「サジタリウス」「キャンサー」が出現。

 

しかもガルバラードもなぜか樹海に来ており、ガルバラードは突然のことに困惑しつつもすぐにロッソとブルに攻撃を仕掛け、2人のウルトラマンもすぐさまガルバラードに応戦する。

 

『ぐっ!? こいつこんな状況でも攻撃してくるなんて!!』

『こいつにとってはそんなこと関係ないだろうよ!!』

 

ガルバラードの突進を左右に避けるロッソとブル。

 

そこで2人は1つあることに気づいた。

 

それは先ほど鳴っていたカラータイマーが赤から青に戻っており、ロッソとブルはそのことに疑問を抱き、首を傾げた。

 

『なんか、エネルギーがいつの間にか回復してるな、兄貴?』

『樹海化の影響か・・・・・・?』

『だが、有り難い!! これでもう少し長く戦える!!』

 

また樹海では既に変身を完了させた風と樹が来ており、戦いの準備を完了させていた。

 

「今回、向こう側から怪獣は来てない見たいだけど・・・・・・バーテックスは3体同時に来たか・・・・・・。 モテすぎでしょ?」

「っていうか春木さんと良さんがさっきまで戦ってた怪獣までいるよお姉ちゃん!!」

「そうね、あっちはあの2人に任せて私達はバーテックスを!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、友奈も勇者へと変身し、先ずは樹と風の2人と合流するのが先決だと考え・・・・・・彼女は急いで2人の元へと向かっていた。

 

その途中、樹海で怯えた様子の東郷を彼女は発見し、友奈は「東郷さーん!!」と彼女に声をかけながら東郷の元へと駆け寄る。

 

「ゆ、友奈ちゃん・・・・・・」

「大丈夫東郷さん!!?」

「う、うん・・・・・・。 私は平気。 でも、友奈ちゃんはまた・・・・・・。 私も!」

 

勇者に変身していることから、東郷はすぐに友奈がまた戦いに行こうとしているのを即座に理解し、彼女は今度こそ自分も戦うと友奈に言おうとするのだが・・・・・・。

 

「っ・・・・・・!」

 

前回の戦いの光景を思い出し、彼女は思わず怯えてしまう。

 

そんな東郷の両手を友奈は握りしめ、「大丈夫だよ!」と東郷を安心させるように微笑む。

 

「行ってくるね!」

「あっ・・・・・・」

 

結局、東郷は一緒に行くこともできず、友奈は高くジャンプしながら風と樹の元へと向かうのだった。

 

 

 

 

 

 

 

風と樹と合流した友奈。

 

ガルバラードはロッソとブルに任せ、先ずは遠くにいるサジタリウスは放って置いて先行しているキャンサーとスコーピオンを封印しようと風が作戦を立てて指示。

 

「遠くの奴は放っておいて先ずはこの2匹纏めて封印の儀、行くわよ!!」

 

しかし、友奈はサジタリウスだけなぜキャンサーとスコーピオンが離れていることに疑問を浮かべ・・・・・・するとその瞬間・・・・・・。

 

サジタリウスは口を開き、巨大な矢を風へと放って来たのだ。

 

「ひゃっ!?」

「お姉ちゃん!?」

 

なんとか大剣でガードするも彼女は弾き飛ばされるのだが、風はなんとか空中を立て直し地面に着地する。

 

さらにサジタリウスは複数の矢を同時に放って雨のように友奈達に降り注がせ、風と樹はなんとか後方へと走って回避するのだが・・・・・・友奈だけは前に走って矢を回避し、彼女は先ずサジタリウスを叩こうと攻撃を仕掛けるが・・・・・・。

 

「っ!? 友奈さん危ない!!」

「グルアアアアアア!!!!」

 

彼女の背後から翼竜か始祖鳥を思わせる姿をした怪獣・・・・・・「火山怪獣 ガドン」が突如、上空から現れてその巨大な口を開き、友奈を飲み込もうと襲いかかって来たのだ。

 

「わあああ!!?」

 

なんとか避けた友奈だが、ガドンの足が僅かに当たり、僅かとはいえ彼女を弾き飛ばすくらいの威力には十分あり、友奈は地面に叩き落とされたのだ。

 

「友奈!! そんな・・・・・・また別の怪獣なんて、いつの間にか・・・・・・」

「アプリのセンサーにも引っかからないくらい、遥か上空から待機してたってことかしらね」

 

一方で3体のバーテックスは勇者の相手をガドンに任せて自分達は進行状の問題もあり、ロッソとブルの方へと向かい、サジタリウスはロッソとブルに大量の矢を先ほどと同じように雨のように降り注がせる。

 

『なに!?』

『ヤバい!! セレクト!!』

『ウルトラマンロッソ! ダイテング!』

 

ロッソは即座に「ダイテング」へとクリスタルチェンジし、両手を光らせて鋭くなった手刀でなんとかサジタリウスの矢をブルを庇いながら素早く弾く。

 

だが、今度は後ろからガルバラードが突進でブルとロッソの2人を纏めて突き飛ばし、吹き飛ばされた2人は地面へと身体を強く打ち付けて倒れ込む。

 

『『ぐああああああ!!!?』』

 

さらにスコーピオンが尻尾を伸ばして先端の針をブルへと突き刺そうとするのだが、ブルはなんとか尻尾を掴みあげて攻撃を防ぐ。

 

『良い気になるなよ!!』

 

ブルはそのままスコーピオンを再び突進して来たガルバラードに向かって尻尾を思いっきり引いて放り投げ、スコーピオンとガルバラードは互いに激突する。

 

「グルルルル!!? ガアアアア!!!!!」

 

それに怒ったガルバラードはスコーピオンの尻尾を掴みあげると仕返しとでも言わんばかりに振り回しながらそれを振るってブルの身体に叩きつけ、スコーピオンを放り投げてブルを攻撃する。

 

『ええい邪魔くさい!!』

 

ブルは投げつけて来たスコーピオンを腕を大ぶりに振るって弾き、ガルバラードに向かって掴みかかるが・・・・・・ガルバラードはブルを振り払って肘打ちを喰らわせる。

 

『グアッ!?』

 

そこへキャンサーが複数の反射板のようなものを空中に浮かせ、それをブルとロッソの周囲に展開し、サジタリウスが反射板に向かって複数の矢を発射し、それによってロッソとブルの全方位から矢が放たれる。

 

『オールレンジ攻撃だと!?』

 

矢は幾つもロッソ、ブルに直撃し、2人は身体から火花を散らして膝を突き・・・・・・。

 

さらに追撃としてジャンプしたガルバラードが上空から電撃を放ち、ロッソとブルを攻撃する。

 

『『うわああああああ!!!!!?』』

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、ガドンと戦う友奈達は・・・・・・。

 

「「オリャアアアア!!!!」」

 

友奈と風はジャンプして拳を、風は大剣を振るってガドンに攻撃を仕掛けるが、ガドンはは翼を大きくはためかせて突風を起こして2人を吹き飛ばす。

 

「わああ!!?」

「くっ、樹! あいつの足をワイヤーで縛って動きを封じてくれない!?」

 

風の指示を受け、「分かった!」と頷いてワイヤーを樹は伸ばしてガドンに足に絡みつかせて拘束するのだが、ガドンは足を大きく振り上げると樹はそれに引っ張られて宙に浮かび、ガドンが足を勢いよく振り下ろすと彼女は地面に激突し、ワイヤーの拘束も解けてしまう。

 

「きゃああああ!!!?」

 

樹の精霊である「木霊」によってダメージは最小限に抑えられてはいるのだが、それでもかなりの衝撃が彼女の身体に伝わり、彼女はなんとか倒れた身体を起こそうとする・・・・・・。

 

そこへガドンが樹を踏み潰そうと彼女目がけて襲いかかり、それを友奈が両手を交差して樹を庇うように素早くガドンの足を受け止める。

 

「ぐうぅ!?」

「友奈さん!!」

「こんのおおおおお!!!!」

 

ガドンの背後から風が大剣を振るってガドンの背中を斬りつけることに成功。

 

だがそれでダメージを受けたガドンは怒って振り返りざまに翼を振るい、風を弾き飛ばす。

 

「グルアアアアア!!!!」

「ぐうううう!!!!?」

 

なんとか大剣で防いだものの、岩場に激突し倒れ込む風。

 

そのままガドンは空中へと跳び上がって風に追撃しようと襲いかかり、友奈はそうはさせまいとガドンに向かって殴りかかろうとするのだが・・・・・・。

 

その時、地面からスコーピオンの尻尾の毒針が出現し、友奈を突き飛ばす。

 

勿論、牛鬼がバリアを張ってくれたおかげで針が刺さることは無かったのだが・・・・・・落ちて来た友奈を地面から突然出現したスコーピオンが尻尾を振るって弾き飛ばし、友奈は勢いよく地面を転がる。

 

「きゃああああ!!!!?」

「友奈さん!! あのバーテックス、さっきまで春木さん達のところに行ってたのにいつの間に・・・・・・」

 

実はスコーピオンはウルトラマンやガルバラードに散々ボコボコにされ、自分がウルトラマン等と戦うのは不利と判断しターゲットを勇者に変更したのである。

 

樹は慌ててスコーピオンとガドンにワイヤーを伸ばして動きを封じようとするが、それに即座に気づいたガドンは翼を大きくはためかせて彼女をワイヤーごと吹き飛ばし、自分達を拘束させるのを失敗させる。

 

「ひゃあああ!!!?」

 

その間にガドンは風に向かって進行し、風は大剣を構えて彼女は友奈を助けに向かおうとするのだが・・・・・・当然、ガドンがそれを阻む。

 

スコーピオンは尻尾を何度も友奈に突き刺そうとし、牛鬼がバリアで守ってくれてるとはいえ、何時まで耐えられるか分からない状態が続く。

 

「友奈ちゃん・・・・・・!!」

 

そして、それを遠くから見ていた東郷は不安げな表情で友奈の名を呟き、その時、彼女は友奈の隣の家に引っ越して来た時のことを思い出した。

 

『新しいお隣さんだ! 歳が同じなら、同じ中学になるよね! 私は結城 友奈! よろしくね!』

『おっ? 新しいご近所さんか? 俺達は友奈の友達で・・・・・・俺は南 春木、こっちは弟の良だ』

『・・・・・・良、です・・・・・・』

 

それが東郷と友奈との出会いであり、同時に南兄弟との出会いでもあった。

 

『あっ、は、はい・・・・・・』

 

友奈はにっこりとした笑顔で東郷に手を伸ばし、その伸ばした彼女の手を東郷は戸惑いつつも握りしめ、お互いに握手をした。

 

『えへへ。 そうだ! この辺よく分からないでしょ! なんだったら案内するよ! 任せて!!』

『この辺にはどんなお店があるかとか、分かんないこととかあったら遠慮せず聞いてくれよ?』

 

優しい笑みを浮かべながら友奈と春木がそう言うと、東郷も自然と笑みを浮かべた。

 

東郷は中学入学前に交通事故に遭ったことからその後遺症で半身不随で車椅子生活を余儀なくされ、記憶にも曖昧な部分があったことから彼女はふさぎ込みがちだった。

 

だが、東郷は友奈や春木達と出会った事でそれを乗り越える事が出来たのだ。

 

「っ・・・・・・! やめろ・・・・・・! やめろ!! 友奈ちゃんを・・・・・・いじめるなあああああ!!!!!」

 

なのに、自分を救ってくれた1人である友奈が、友奈が苦しんでいるのを見た東郷は力強く叫ぶ。

 

するとスコーピオンは彼女の存在に気づき、尻尾を伸ばして攻撃を仕掛けるのだが・・・・・・その攻撃を彼女の叫びに応えるように現れた彼女の精霊・・・・・・割れ目から目と手を覗かせた卵のような姿で、殻の左側に青い花模様のある「青坊主」がバリアで攻撃を防いだのだ。

 

「私、何時も友奈ちゃんに守って貰ってた! だから! 次は私が勇者になって、友奈ちゃんを守る!!」

 

そして確かな決意を胸に抱いた東郷はスマホのアプリを起動させ、彼女はアサガオを模した勇者服を身に纏い変身を完了させる。

 

ただし、変身しても足の機能までは回復しないらしく、コスチュームの一部である4本のリボンを触腕のように使って立っており、彼女はそれを使い友奈の元へと駆け寄る。

 

「東郷・・・・・・さん? 綺麗・・・・・・」

 

変身を完了させると彼女は2体目の精霊「刑部狸」を出現させ、同時にその精霊の力によって一丁の短銃が出現し、東郷はそれを手に持つ。

 

(どうしてだろう、変身したら落ち着いた。 武器を持っているから?)

 

そこでスコーピオンが尻尾を東郷に向けて突き刺そうと攻撃を仕掛けるのだが・・・・・・それよりも早く東郷の撃った弾丸がスコーピオンの尻尾の先の毒針を撃ち抜き、さらに東郷は3体目の精霊「不知火」を出現させ、それと同時に武器を二丁の散弾銃に変化させる。

 

「もう友奈ちゃんに手出しはさせない!!」

 

そして東郷はスコーピオンに向かって反撃を許さないほどの弾丸を次々と撃ち込んでいき、スコーピオンの身体はヒビ割れていく。

 

一方、風と樹はガドンと戦闘を行っていたのだが、樹のワイヤーで拘束しようとすれば翼をはためかせて突風でワイヤーごと彼女等を吹き飛ばし、風が接近して大剣で斬りつけようとしてもガドンは翼を振るって殴り飛ばす・・・・・・という風に中々風と樹は反撃することが出来ず、苦戦していた。

 

「あーもう!! 厄介と言ったらありゃしないわね!!」

「向こうが接近してきたところを私がワイヤーで拘束すれば・・・・・・!!」

 

するとガドンは素早い動きで風と樹に攻撃を仕掛ける為に接近。

 

樹はワイヤーを伸ばすが、ガドンはそれらを起用に潜り抜け一気に2人に詰め寄って来るのだが・・・・・・次の瞬間、友奈によって投げ飛ばされたスコーピオンがガドンに激突し、2体共々倒れ込む。

 

「その海老運んで来たよー!!」

「サソリでしょ!?」

「どっちでも良いから・・・・・・」

 

そんなやり取りを行う友奈と風に樹は苦笑しながらツッコミを入れ、そこへ東郷が駆けつける。

 

「樹ちゃん!! 今の内に怪獣とバーテックスを拘束して!!」

「は、はい!」

 

東郷の指示を受け、樹は言われた通り倒れ込んでいるスコーピオンとガドンをワイヤーで何重にも縛り上げて拘束。

 

「ウルトラマンの援護は私が行います! バーテックスと鳥の怪獣の方を、他のみんなはお願いできますか?」

「それは良いけど・・・・・・東郷、戦ってくれるの?」

 

風の質問に対し、東郷は笑みを浮かべながら力強く頷き、それを見て風は安心したような表情を浮かべる。

 

「よし!! 今の内にあの怪獣を先ずは叩きつぶすわよ友奈!! 樹はそのままあの2体を拘束してて!!」

「「了解!!」」

 

風の指示にそう返事を返す友奈と樹。

 

「それとあの矢を放つやつがこっちに攻撃してくるかもしれないから上には一応気をつけていて!」

「「はい!!」」

 

また東郷が続いて友奈達にそう指示を出し、友奈と樹の2人は勢いよく返事をするのだが、それを見て風は「私のより返事が良い・・・・・・」とちょっと落ち込んでいた。

 

「勇者ぁ!! パーンチ!!!!」

「うおりゃああああああああ!!!!!」

「ガアア、ガアアアアア!!!!!?」

 

それから・・・・・・友奈の必殺拳が先ずガドンの顔面に炸裂し、続いて風の巨大化させた大剣でガドンの身体を切り裂き・・・・・・それらを受けたガドンは雄叫びをあげながら身体から火花を散らし、爆発。

 

その瞬間に樹はワイヤーの拘束を解き、爆風によってスコーピオンは空中へと放り出されてそのまま真っ直ぐ地面に落下して倒れる。

 

「今よ!!」

「「うん!!」」

 

そしてスコーピオンを樹、風、友奈が囲んで封印の儀を発動し・・・・・・スコーピオンの身体から御霊が出現する。

 

「私、行きます!!」

 

先ず、友奈がスコーピオンの御霊に攻撃を仕掛けようと駆け出すのだが・・・・・・なんと、スコーピオンの御霊は幾つにも分裂し、友奈は思わず立ち止まってしまう。

 

「な、なんか増えた~!!?」

「数が多いなら、纏めて~!!」

 

すると樹がワイヤーを使って御霊を全て拘束し、さらにそこからワイヤーを引っ張り御霊を次々と切断し破壊。

 

「ナイス樹!!」

 

尚、ガドンとスコーピオンを倒した際、樹の勇者服にある5つある花弁の1つが、一瞬だけ光っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃。

 

サジタリウス、キャンサーの連帯攻撃をロッソとブルは中々抜け出せずにおり、さらにバーテックス2体に加えてガルバラードも電撃で攻撃して来る為、ロッソとブルはかなりの苦戦を強いられていた。

 

だが、そんな時・・・・・・サジタリウスの身体を青い弾丸が貫き、さらに続けてガルバラードの目に同じく青い弾丸が直撃し、ガルバラードは悲鳴に似た雄叫びをあげる。

 

「グルアアアアア!!!!?」

『ぐぅ、今だ!!』

 

痛む身体を無理矢理動かし、ロッソはキャンサーの反射板の1つを掴みあげるとそれを別の反射板に投げつけてぶつけ合わせ、さらにはもう1つの反射板をロッソは素早く手刀で切り裂いて破壊する。

 

『今のは・・・・・・東郷先輩!?』

『なに?』

 

ブルの言葉を聞き、ロッソが弾丸が飛んできた方へと顔を向けるとそこには俯せになって狙撃銃を構えている東郷の姿があり、それを見てロッソとブルは驚いた様子を見せる。

 

『東郷、お前・・・・・・。 ありがとう!』

 

理由は分からないが、東郷が戦う決意を固めたことを即座に理解したロッソはお礼を述べながら彼女に対しサムズアップをしてみせた。

 

「先輩・・・・・・」

『俺がお前を守るくらいはしてやるさ・・・・・・!』

 

友奈達の最初の戦いで、ロッソが自分に言ってくれた言葉を東郷は思い出しながら、彼女はロッソ、ブルに攻撃を仕掛けようと矢の発射準備をしていたサジタリウスを撃ち抜く。

 

「今度は私が、あなたを守りますよ、先輩!」

 

それからロッソはフレイムへと戻り、ガルバラードと戦いを挑もうとするのだが・・・・・・それをブルに引き止められる。

 

『なんだよ良!?』

『いやなに。 少し試したいことがあってな。 兄貴、火と水のクリスタル、それを交換して使ってみよう!!』

『交換って・・・・・・そんなことできるのか?』

『見たところ、作りはほぼ一緒なんだ。 できるだろう』

 

それを受け、ロッソは「分かった」と頷き、2人は今使っている互いのクリスタルを交換する。

 

『セレクト!! クリスタル!!』

 

最初に春木がギンガクリスタルの角を2本立ててルーブジャイロにセットする。

 

『ウルトラマンギンガ!』

『纏う水!! 紺碧の海!!』

 

続けて春木はジャイロのレバーを3回引き、右腕を挙げる。

 

『はああ、はあ!!』

『ウルトラマンロッソ! アクア!』

 

するとロッソの姿が変化し、青い姿の「ウルトラマンロッソ アクア」へと姿を変える。

 

『セレクト!! クリスタル!!』

 

続けて今度は良がタロウクリスタルの角を1つだけ立ててルーブジャイロの中央にセット。

 

『ウルトラマンタロウ!』

『纏うは火!! 紅蓮の炎!!』

 

そして良はルーブジャイロのトリガーを3回引いて左腕を掲げる。

 

『はあああ、はあ!!』

『ウルトラマンブル! フレイム!!』

 

ブルもまた、姿が変化し、赤い姿「ウルトラマンブル フレイム」へと姿を変える。

 

『ホントに出来た・・・・・・!! よっしゃ、気合い入れて行くぞおおおおお!!!!』

 

アクアへと変わったロッソはそのままガルバラードに向かって駈け出して行き、そんな彼の様子を見てブルは「水の力使っても脳筋なのは変わらないんだな・・・・・・」と小さく呟くのだった。

 

その時、ブルの背後からサジタリウスが矢を放とうとしてくるのだが・・・・・・ブルは振り返りざまに掌から火炎状の破壊光線を放つ「パイロアタック」をサジタリウスに放ち、直撃させる。

 

『パイロアタック!!』

 

さらにブルはサジタリウスが怯んだ隙にキャンサーの反射板を素早く纏めて掴みあげるとそれを風達の元まで投げ飛ばして地面に叩き落として破壊する。

 

『後は頼みます!!』

「よっしゃ、任された!!」

 

ブルは勇者達にキャンサーのトドメを任せ、自分もロッソと共にガルバラードに向かって駈け出す。

 

そして友奈、樹、風の3人ははサジタリウスを取り囲み、御霊を出現させる。

 

「今度こそ!!」

 

続けて友奈が今度こそ御霊を破壊しようとするのだが、御霊はそれを躱し、それに友奈は「あれ?」と首を傾げる。

 

さらに追撃しようと友奈は御霊を殴りつけようとするのだが、御霊はそれらを全て回避し、躱す。

 

「こ、この御霊絶妙に避けて来るよー!」

「変わって友奈!!」

 

そこで友奈を風は下がらせ、風は大剣を御霊に振りかざすが・・・・・・御霊はそれすらも回避してしまう。

 

「点の攻撃をひらりと躱すならぁ!! 面の攻撃で押しつぶすぅ!!!!」

 

しかし、直後に風は大剣をさらに巨大化させてそれを平らな向きにして振りかざし、範囲を広げた攻撃により、御霊はその一撃は躱せずに押しつぶされてしまうのだった。

 

その際、彼女は樹と同様に勇者服にある5つある花弁の1つが、一瞬だけ光る。

 

「あと1つ!!」

 

その時、東郷がスマホで風に電話で通信し、「風先輩」と彼女の名を呼ぶ。

 

『風先輩、部室では言い過ぎました。 ごめんなさい・・・・・・』

「・・・・・・東郷・・・・・・」

『精一杯援護します』

 

そんな東郷からの言葉を受け、風は笑みを浮かべて「あたしの方こそ・・・・・・」と彼女も東郷に謝ろうとするのだが・・・・・・。

 

その時、風の返事を聞く前に東郷の放った弾丸が次々と容赦なくサジタリウスに撃ち込まれ、それに風は僅かに恐怖してしまう。

 

「えっと、あの・・・・・・ホントごめんなさい、はい」

「よし! 封印開始♪」

 

そして友奈達が封印の義を行い、サジタリウスの口らしき部分から御霊が現れるのだが・・・・・・御霊はサジタリウスの身体の周囲を超高速で飛び回る。

 

「この御霊・・・・・・!」

「早い!!」

 

その目で追うのもやっとなほどの速さの御霊に驚愕する友奈達だったが・・・・・・それを東郷は難なく撃ち抜いたのだ。

 

「東郷先輩!?」

「撃ち抜いた!?」

 

同じ頃、ロッソとブルはというと・・・・・・。

 

挿入歌「Hands」

 

ロッソとブルは同時にガルバラードに跳び蹴りを喰らわせ、少し怯ませたところで2人はガルバラードに掴みかかるのだが・・・・・・。

 

ガルバラードは身体を左右に激しく振って振り払うと、両拳を前に突き出してロッソとブルの腹部を殴りつける。

 

『『グウ!?』』

 

そこからガルバラードは後退すると尻尾から電撃を放つ。

 

『アクアミラーウォール!!』

 

だが、それをロッソは自分の前方に円形状の防護壁を展開して相手の攻撃を反射する「アクアミラーウォール」を使い、ガルバラードの電撃を跳ね返して自身に直撃させる。

 

「グガァ!!?」

 

そこからブルとロッソは同時にがガルバラードに向かって駈け出し、ガルバラードの両腕を掴みあげると2人で同時にガルバラードを持ち上げて空中へと飛行し、そこから一気に地上に叩き落とす。

 

『『シェア!!』』

「グアアアアア!!!!?」

 

それに怒ったガルバラードは立ち上がって再び尻尾から電撃を放つのだが、それをロッソは水球弾を腕から放つ爆裂弾「ストライクスフィア」を放ち、ガルバラードの技を相殺する。

 

『ストライクスフィア!!』

『フレイムエクリクス!!』

 

続けてロッソは大きく両腕を回してエネルギーを集束し、両腕を前に突き出して両手の先から炎の破壊光線「フレイムエクリクス」を向かって放つ。

 

それを受けるとガルバラードは身体中から火花を散らし、身体の外装が徐々に崩れていく。

 

「ギシャアアアア!!!!?」

『『セレクト!!』』

 

さらにロッソはフレイム、ブルはアクアへと戻り、トドメを一撃を放つ体勢に入る。

 

ブルは腕をL字に組み、水のパワーを宿したエネルギーを放つ「アクアストリューム」を。

 

『アクアストリューム!!』

 

ロッソは十字に組んだ腕から炎のエネルギーを集約した破壊光弾を発射する「フレイムスフィアシュート」をガルバラードに向かって放つ。

 

『フレイムスフィアシュート!!』

 

ロッソとブルの同時必殺光線をガルバラードは受け、途中まではその防御力の高さから耐えていたが・・・・・・徐々に耐えきれず、ガルバラードは身体が粉々になって爆発するのだった。

 

「グルアアアアアアア!!!!!?」

 

ガルバラードを倒し、ロッソとブルは地上へと降り立つ。

 

『やったな、良』

『あぁ』

 

ロッソはブルに右拳を突き出し、ブルも自分の拳を出そうとしたその時・・・・・・。

 

「ガアアアア!!!!」

 

爆発の炎の中からガルバラードの本体である球体型の怪獣「電磁球獣 イーム」が出現し、ロッソとブルの2人に襲いかかるのだが・・・・・・。

 

「ガアア!!?」

『『うわっ!?』』

 

東郷の放った弾丸がイームに直撃し、ロッソは慌ててイームに対して再び腕をL字に組んで放つ「フレイムスフィアシュート」を発射。

 

直撃を受けたイームは火花を散らし、空中で爆発四散するのだった。

 

『あっぶね! また助けられたな、東郷に・・・・・・』

『別に、東郷先輩が助けてくれなくともなんとかなっていたさ!』

『見栄張るなよ』

 

ロッソはブルの胸を軽く叩き、「ありがとう」と右手を挙げてロッソは東郷にお礼を述べ、それに東郷も頷くのだった。

 

「・・・・・・状況終了。 みんな、無事で良かった」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、樹海化が解けて一同は学校の屋上・・・・・・現実世界に戻ってくると友奈が後ろから東郷の元に駆け寄って「東郷さんかっこ良かったなー!!」と言いながら抱きついて来た。

 

「良くんや春木先輩も助けてドキッ! としちゃった! フフ・・・・・・」

 

そんな友奈と東郷の様子を見て「ぐぐぐぐ!!」と悔しそうな顔を浮かべる良。

 

そんな良の肩にポンッと手を置き、「落ち着け」と呆れた視線を向けながら窘める春木。

 

また、そこへ風も東郷の元に歩いて来て彼女は助けられた感謝の言葉を東郷に伝える。

 

「でも、ホントに助かった。 それで・・・・・・」

「覚悟はできました。 私も勇者として頑張ります!」

 

東郷のその返事に風は嬉しそうに笑みを浮かべ、それに風もまた笑みを浮かべてお礼を述べるのだった。

 

「東郷・・・・・・。 ありがとう。 一緒に国防に励もう!」

「国防・・・・・・。 はい!!」

 

その2人の様子を見て春木達は風と東郷も仲直りができたようで安心し、春木はそっと東郷の頭を撫でる。

 

「えっ、ちょっと先輩!?」

「そっちも仲直りできたみたいで何より何より!!」

 

「アッハッハッハ!!」と笑いながらくしゃくしゃと春木は東郷の頭を撫で回し、それに気恥ずかしそうに顔を赤らめる東郷。

 

「も、もう髪が乱れちゃいます! やめてくださいよ先輩・・・・・・」

「あっ、すまん」

「ほう、ふーん?」

 

その光景を風がニヤついた笑みで見ていることに気付いた東郷は咄嗟に話題を変えようとして友奈に「課題はやったの?」と尋ねるとそれに友奈はハッとなり、まだ課題をやっていないことを思い出す。

 

「課題明日までだった~!! アプリの説明テキストばっかり読んでて・・・・・・!!」

「やべぇ、俺もやってねえ!!」

「そこは守らないから頑張ってね♪」

 

東郷にそう言われ、「そんなぁ~!!」と嘆く友奈。

 

「勇者も勉強も両立よ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数日後、南家の朝の朝食の時間にて。

 

『数日前、新しい巨大生物が町を襲った事件ですが、またもあの巨人2体が現れ、彼等が怪獣と戦って3体とも戦ってる途中に急に消えたようですが・・・・・・。 愛染さんはこのことをどのようにお考えですか?』

 

ウシオは開店準備をしており、ヒナタはなにかダンボールの中を漁っており、春木と良の2人はゆったりと朝食を食べながらニュースを観ていた。

 

『愛と善意の伝道師、愛染 アキラです! 私は、彼等は町を救ったヒーローだと考えています。 急に消えてしまったのは謎ですが、恐らくあの怪獣は彼等が倒してくれたと予想しています』

 

そしてアキラは以前できなかった巨人の名前を今度こそ発表しようとカメラの前に大きく出る。

 

『名付けるならばそう、超ヒーローという意味で・・・・・・『ウルトラマン』』

 

アキラのその言葉に、春木と良の2人は朝食を食べる手を止め・・・・・・まだ自分達と勇者部以外の人物がウルトラマンの名を口にしたことに驚き、春木と良の2人はどうしてその名前をアキラが知っているのか、疑問に思う。

 

「どうして愛染社長がその名前を・・・・・・」

「『ミーしゃんは、2人の子供の寝顔を見ると、どんな疲れも忘れられるよ。 ウーたんは、どうですか?』」

 

するとそこでヒナタが一冊の手帳を開いてそこに書かれてある内容を読み上げていると顔を真っ赤にしたウシオが駆けつけてくる。

 

「ちょっと!? ヒナタなに読んでるの!? それ父さんと母さんの交換日記じゃないか!!」

 

ウシオは急いでヒナタから日記を奪い返そうとするが、ヒナタは「もう少し読みたいです!!」と言って逃げ回る。

 

「良いじゃ無いですか!! 減るもんじゃないし!!」

「ダメダメ! それ父さんと母さんの宝物なんだから!!」

 

ヒナタはウシオから日記を取られまいと逃げ回るのだが、その時躓いてヒナタは転びそうになり、そんな彼女を春木が慌てて支え、その際に手に持っていた日記をヒナタは落としてしまう。

 

「おっと! おいおい、あんまり父さんからかうなよ・・・・・・」

「別にからかっていた訳じゃ・・・・・・」

 

その時、床に落ちてたまたま開いた日記のページに良が視線を落とすと・・・・・・そこには自分達が所持するクリスタルと酷似した絵が描かれており、それを見た瞬間、良は素早く日記を拾いあげる。

 

「兄貴! これって・・・・・・」

「これは、まさか、もしかして俺達のクリスタルか・・・・・・?」

 

それを見て春木と良はお互いに顔を見合わせ、その絵に驚きを隠せなかったのだった。




ガルバラードとの戦闘中、樹海化が発生しましたけど「普通にこういうこともありえますよ」って言うのを説明したかったんですよね。
ミノさんの葬式の時とかも来ましたし。
あれは空気読めないってレベルじゃねえって思いましたね。
同時に天の神はクソ野郎だなと思いました。
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