結城友奈は勇者である R/Bの章   作:ベンジャー

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穂乃果ちゃんの誕生日と、ゆゆゆ3期決定を記念して更新


第4話 『ワンダフルアイゼンテック』

前回、母と父の交換日記に書かれていたクリスタルらしき絵を発見した春木と良はウシオにその日記に書かれたクリスタルについて聞いていた。

 

「父さん! これが何なのか分かる?」

「数年前か・・・・・・。 この絵がなんなのか俺にも分からないけど、母さんはアイゼンテック社で愛染さんと共同研究していたからな。 多分その時のものじゃないかな」

 

ウシオは日記の絵を見ながら春木と良の2人にそう説明し、良は母の仕事のことで何か覚えていることはないかと尋ねる。

 

「あー、仕事の話はあんまりウチでしなかったからなぁ。 まぁ、俺がそんなこと聞いたところでちんぷんかんぷんだしな!」

 

そう言ってウシオは日記を机の上に置いて開店の準備を始め、良は春木の腕を引っ張ってホルダーを取り出して開き、ルーブクリスタルを春木に見せる。

 

「愛染社長と母さんが共同研究してたのって、やはりこれだろうか?」

「そんな無闇に出すなよ。 でも、確かにあの人は俺や勇者部の人達にしか知らない筈のウルトラマンの名前を知ってたし・・・・・・」

 

こうなれば直接アキラに話を聞く為、アイゼンテックに行くしかないと考える良だったが・・・・・・あんな大企業の社長が自分達のような中学生に会ってくれるだろうかと悩む春木。

 

「あっ、私も行きたいです!!」

「私も行きたいな~!」

「あっ、友奈ちゃんと春木さんが行くなら私も・・・・・・」

「「うおっ!!?」」

 

そこに春木と良の間に割って入るようにヒナタといつの間にかやってきていた友奈と東郷。

 

「友奈と東郷はいつの間にここに・・・・・・」

「アイゼンテックに2人だけ行こうなんてズルいですよ!!」

「遊びに行く訳じゃないんだぞ」

 

遊びに行くわけでは無いとヒナタに注意する春木。

 

一方で良はこっそりと友奈と東郷にだけなぜ自分達がアイゼンテックに行きたいのかを小声で説明し、それによって一応納得してくれる友奈と東郷。

 

「でもそれなら尚更行ってみたい気もしますね、私達だってウルトラマンのことは気になってますし、それに愛染社長がその名前を知っているのも・・・・・・」

「まぁ、確かに東郷達にも知る権利はあるだろうけど・・・・・・」

「兎に角、アイゼンテックに行くのは決定だ兄貴! 友奈さんや東郷先輩も行きたがってるみたいだし、考えてる暇なんてないぞ!! この際だしヒナタも連れて行こう!!」

 

良がそう言い放つと若干オマケ扱いなのに不満を覚えつつもヒナタも「やったぁ~!」と飛んで喜び、結局押し切られる形で春木達はアイゼンテックへと向かうことになるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アイゼンテック本社の入り口前にて。

 

「・・・・・・あのさぁ、なんで風と樹も一緒に来てんだよ!?」

「えー、別に良いじゃ~ん! アンタ等だけで楽しもうだなんてそうは行かないわよ!」

「だから遊びに来た訳じゃないんだよ!!」

 

ここに来る途中、風と樹にバッタリ遭遇し、友奈が「私達これからアイゼンテックに行くんですよ!!」なんて堂々と話したものだから、風も「面白そう」ということでついてきたのだ。

 

尚、樹に限っては殆ど風に引っ張られる形でついて来た為か、彼女は申し訳無さそうな顔をしていた。

 

「そんなこと分かってるわよ! ただあたしは、アンタ等兄弟にちょっと渡すものとかもあってさ・・・・・・」

 

先ほどまでのおちゃらけた態度から一変して風は真面目な顔になり、それを見て春木は「どうかしたのか?」と尋ねると・・・・・・風は春木に手を出すように言い、そのことに疑問に思いながらも言われた通りにする春木。

 

すると、彼女は春木の手の上に4つのルーブクリスタルを渡したのだ。

 

「これは・・・・・・!!」

「一応大赦にはウルトラマンのことは報告しておいたんだけど・・・・・・その翌日、大赦の人が来てさぁ、これをあたしに渡していったのよね」

「えっ、大赦ってこのクリスタル所持してたのか!?」

 

大赦がなんでルーブクリスタルを持っていたのか、ワザワザ風の家にクリスタルを届けに行ったのか・・・・・・もしかしてまだ大赦には自分達のことがバレていないのかと様々な疑問が浮かぶ春木。

 

「一応、神託でも大赦はクリスタルをウルトラマンに渡す以外の干渉はしてならないって言うのがあったらしくてね・・・・・・」

 

「神託」・・・・・・その説明の前に、先ずは神樹に選ばれた「巫女」について説明せねばなるまい。

 

先ず、巫女というのは神樹の力を授かりバーテックスと戦う少女達が勇者であり、それとは別に神樹の声を聞く事ができる少女達、それが「巫女」である。

 

そしてその神樹の声・・・・・・というのが「神託」であり、巫女はその神託を受け取り、勇者達に伝えたりするのが主な役目であり、どうやら今回は大赦勤めの巫女が「ウルトラマンにはクリスタルを渡す以外の手出しは無用」という言葉を受け取ったらしい。

 

「それであたしからクリスタルをウルトラマンに渡して欲しいって」

「有り難いよ、神樹様。 風もありがとう」

「いやいや、あたしはお使いを頼まれただけだし」

 

そんな時、ガシッと風の右腕を誰かが掴み、「おわぁ!?」と驚いた声をあげて右の方に顔を向けるとそこには鋭い視線でこちらを見つめてくる東郷が姿が・・・・・・。

 

「随分と春木先輩と楽しそうにお喋りしてますね? 風先輩♪」

「いやいやいや!! 別に楽しくお喋りしてた訳じゃ・・・・・・。 つうか東郷怖い! やめて、その視線怖いからやめて!?」

 

風は必死に東郷から逃げようとするのだが、東郷の手は一向に風から離れず、そんな2人を見て東郷の後ろに回り込んだ春木は「コラ!」と軽めのチョップを東郷の頭に落とす。

 

「あぅ!? 先輩!?」

「なんかよく聞こえ無かったけど・・・・・・お前等また喧嘩か? この前仲直りしたばっかりだろ! これから一緒に戦って行く仲でもある訳なんだからさ・・・・・・」

「ご、ごめんなさい、春木先輩・・・・・・。 風先輩も、ごめんなさい・・・・・・」

 

春木に怒られた為か、東郷は素直に反省して春木と風に謝罪し、風は苦笑しながらも「気にすんな気にすんな!」と許し、「仲直りしたのならよし!」と春木も納得して良達の元へと歩いて行くのだった。

 

「・・・・・・前から思ってたんだけどさ、アンタって友奈と春木、どっちが好きなの?」

「愚問ですね、先輩。 両方です」

「逆にカッコイイわね、アンタ・・・・・・」

 

風と東郷がそんな会話をしている内に春木、良、ヒナタ、友奈、樹は受付係の女性の元へと駆け寄り、代表して良が女性と話し、ここに来る前に電話してアキラと会う為のアポを取った者であることを説明すると女性は笑みを浮かべて「お待ちしておりました」と頭を下げる。

 

「それではこちらへどうぞ。 社長は今、飛んで参ります」

「んっ? 飛んで参りますって・・・・・・」

「どういうこと?」

 

風と樹、それに春木が女性の言葉に首を傾げていると・・・・・・空から「ハーッハッハハ!!」という笑い声が聞こえ、上を見てみると背中に飛行装置をつけた愛染 アキラが飛んでいたのだ。

 

「うわっ! ホントに空から飛んで来た!」

「「「すごーい!!」」」

 

そのままアキラはゆっくりと着陸し、受付の女性に装置を外して手渡す。

 

「仕事のあとの空は気持ち良いな~! いっぱいの夢を叶えて見せる、しっかりと未来を!! 愛染 アキラです!!」

「えっ、何言ってんのこの人・・・・・・」

 

アキラの言葉に春木が首を傾げているとアキラはハッと何かを思いついたかのような顔を浮かべ、懐から短冊と筆を取り出し、サラサラと何かを書き上げる。

 

「『一難去ったら空を飛べ』。 うん、良いの浮かんじゃったな~!」

「わぁ~! 生の愛染さんのお言葉だよ、お姉ちゃん!」

 

アキラの言葉を聞いて樹は嬉しそうに笑みを浮かべ、アキラはダーリンに今の言葉を自分の名言集に加えるように指示。

 

『『一難去ったら空を飛べ』、登録しました~』

「ふむ・・・・・・。 むっ? あの娘達は・・・・・・むむむっ!!」

 

するとそこでアキラが春木達の存在に気付き、春木が話しかけようとするのだが・・・・・・アキラはそれよりも早く、彼の横を通り過ぎ、その後ろの方にいた友奈に話しかけてきたのだ。

 

「君ぃ~!! 良いねぇ!! イメージピッタリだよ!! あっ、そこの君も、君も、君も!!」

「えっ、えっ?」

 

突然、アキラが東郷や風、樹を指差し当然のことに困惑する友奈達。

 

「あぁ、すまない突然のことで何がなんだか分からないよね」

「え、えぇ・・・・・・」

「実はね、私・・・・・・あるアイドルグループの大ファンなんだよ! それで我が社でも我が社のイメージアイドルとしてアイドルグループを作る計画をしていたんだ!! そのグループのイメージに君たちは4人はとってもピッタリなんだよ!!」

「「「「え、えええええ!!!!?」」」」

 

アキラのその言葉に驚きの声をあげる友奈、東郷、風、樹。

 

「あ、あの・・・・・・でも、私なんて車椅子ですし、とてもアイドルに向いているとは・・・・・・」

「っ!!?」

 

東郷は車椅子生活の自分などがとてもアイドルに向いているとは思えないと言うのだが、そんな彼女の「声」を聞いて目を見開くアキラ。

 

「大丈夫、我が社の『パワード・フットギア』があれば足が不自由な人でもアイドルになることはできる!! そういった人達の為に開発したものだしね! 大和撫子な容姿、イメージカラーが青って感じ!! そして何より声が素晴らしい!!」

「な、なんだかそこまで言われると照れますね・・・・・・」

 

続いてアキラは風と樹に視線を向け・・・・・・。

 

「見たところ、君はこの娘のお姉さんかな?」

「あっ、はい・・・・・・。 私、犬吠埼 風って言います。 こっちは妹の樹・・・・・・」

「成程、髪の色的にお姉さん属性持ち・・・・・・、ブツブツ」

 

何かぶつぶつと呟くアキラ、そんなアキラを不思議そうに見つめながら首を傾げる風と樹。

 

「樹ちゃんだったかな? 君はどうかな?」

「えっ、いや私なんてアイドルには向いてないですよ~!」

「謙虚だね~、ますますグループに欲しくなるよ!」

 

最後に友奈を見つめ、彼女の両肩に手を置いて「アイドルやってみない?」と勧誘するアキラ。

 

「君は見た感じ、元気いっぱいって感じで笑顔がとても似合いそうだね!! その私が大好きなアイドルグループ、その私の推しであるリーダーと似た雰囲気があってとても良い!! どうかな? どうかなみんな? アイドルになって見ないかい?」

 

一度友奈から離れるとアキラは改めて友奈達4人にアイドルになってみないかと勧誘し、顔を見合わせる4人。

 

「い、いえ、今は遠慮しておきます・・・・・・」

 

代表して友奈がやんわりと断り、それを受けてアキラは「そうかぁ・・・・・・」と落胆するが、無理強いする訳にも行かないので止むなく今は諦めることにする。

 

「ただ1番重要なのは出来るかどうかでは無く、やりたいかどうかだから。 やりたいって気持ちを持って自分達の目標を持ってやってみる! 私が作りたいのはそういうグループなんだ。 だから気が変わったら何時でも言ってくれ」

「は、はぁ・・・・・・分かりました」

 

ちなみに唯一女性陣の中でスカウトされなかったヒナタだったが、そんなにアイドルに興味があった訳でもなく、スカウトされたらされたで困るので特に気にした様子は無かったのだが・・・・・・。

 

「ヒナタだけ勧誘されてないな。 フフッ・・・・・・」

 

とヒナタだけ勧誘されていないことに笑った良にイラッと来たので彼女は良のほっぺを少し強めに捻るのだった。

 

「なに笑ってるんですか良にぃ?」

「イタタタ!!? ごめんごめん!!」

 

しかしなんだかすっかり蚊帳の外になってしまった春木達、そこで春木が慌ててアキラと友奈の間に「あの!!」と割って入り、春木はアキラに面会希望の電話をした者であることを伝え、春木達の存在に気付いたアキラは「あぁ~!!」と申し訳無さそうな顔を浮かべる。

 

「すまない気付かなくて! え~っと君たちは・・・・・・えっと、喉まで出てるんだけどねぇ~! ヒント頂戴ヒント!!」

「あ、あの・・・・・・南 ミオの息子で長男の南 春木です!!」

「えっと!! あの、俺はみな、南・・・・・・!! りょりょりょ・・・・・・!!」

 

春木はアキラに対して自己紹介を行い、それに続いて良も自己紹介しようとするのだが本物のアキラに会えて感激したのか、緊張して上手く自己紹介ができないでいた。

 

「こいつは弟の良です!!」

「あぁ!! そうだ!! 南 ミオさんの息子さん達だ!! 通りで見覚えあると思った!! 大きくなったね2人とも~!!」

 

そこでアキラはヒナタの存在に気付き、「こちらは?」と尋ねると春木と良はヒナタは自分達の妹であることを紹介する。

 

「この子はヒナタ、俺達の妹です」

「こんにちわ愛染さん!!」

「う~んむ、元気があって良いね! しかし、娘さんがいるとは知らなかったなぁ」

 

アキラは笑みを見せながらヒナタと握手し、また友奈達の名前もまだ聞いていなかったと思い、彼女等にも名を尋ねると友奈達も自己紹介を行う。

 

「私、讃州中学2年、結城 友奈って言います!!

「同じく東郷 美森です」

「同じ中学の3年で犬吠埼 風です」

「私はその妹で、犬吠埼 樹って言います。 ちなみに私も同じ中学です」

 

友奈、東郷、風、樹もそれぞれ自己紹介をすませ、アキラは先ほどと変わらない笑みを浮かべて「よろしく~」と挨拶をしていると・・・・・・突如、「パリン!」とガラスが割れたかのような音が鳴り、アキラの頭に何か落ちて直撃してきたのだ。

 

「ふごっ!?」

「愛染さん!!?」

 

春木達はすぐさま倒れ込んだアキラに向かって駆け寄り、樹は何が落ちて来たのかと周囲を見回すとすぐ近くに鳥の形をした石を発見したのだ。

 

「石の鳥・・・・・・? なんでこんなものが空から・・・・・・?」

「それよりも愛染さん大丈夫!?」

 

風が心配そうにアキラに大丈夫かと尋ねると、アキラは目をくわっと開いて勢いよく立ち上がり、「平気平気!!」と元気な姿を見せる。

 

「この程度のこと、どうってことはないよ!! ファイトだよ!! 私!! それじゃ、早速行こうか!!」

「え、えぇ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから一同はアキラによってアイゼンテックの中へと案内され、ゆっくり話をする為に社長室へと向かう。

 

その際、アキラはすれ違う社員達に気さくに話しかけ、その姿に良は「流石だなぁ」と感心していた。

 

「でも急に押しかけたのに申し訳ないな、俺達・・・・・・」

「そんなこと気にしなくて良いんだよ!! 気にしない気にしない!」

 

するとその時、ヒナタが壁に飾られているある写真を発見し、彼女はその写真の元まで行くとアキラに「これはなんですか?」と尋ねる。

 

「あぁ~、これは創業者である父とその会社、つまりはこの会社がまだうぶ毛のことりだった頃の会社の『愛染鉄工』だね」

「へぇ~、これが・・・・・・。 まだこの時小さい会社だったんですね・・・・・・」

 

良が興味深そうに写真を見つめ、またアキラは良の言葉に「うむ」と頷いてどこか遠い目をしながら当時の思い出を語り始める。

 

「そう、この頃はまだ小さな町工場で・・・・・・まさにアイゼンテックの始まり、スタートダッシュ。 それを私の代で事業を拡大し綾香市にやってきた。 それで名前も愛染鉄工からアイゼンテックに変え・・・・・・ことりの翼がやっと大きくなって飛び立った瞬間だね。 やっぱりグローバルな名前にも・・・・・・」

 

アキラがそこまで言いかけた時、またヒナタが何かを発見したようで彼女はしゃいだ様子でそこから走り去って行き、春木は申し訳なさそうに「すみません」とアキラに頭を下げて謝罪する。

 

「いやいや良いんだよ! あのくらいの年頃の娘さんなら色々なことに興味が行っちゃうだろうし」

 

そしてヒナタが見つけたのは以前テレビで紹介されていたアイゼンテックが開発した「パワード・フットギア」の性能テストが行われており、それには良や風達も興味深そうに眺める。

 

「あれこの前テレビでやってたやつですよね愛染さん?」

「いいや、実はアレはその強化版だから・・・・・・正確には違うね」

 

樹がアキラにパワード・フットギアのことを尋ねるとアキラは以前テレビで紹介したやつの進化版であると説明し、そのままアキラは意気揚々とフットギアの説明を行うのだが・・・・・・。

 

「あの私!! やってみても良いですか!?」

「あっ、出来れば私もやりたーい!!」

 

説明の途中でヒナタと友奈が手を挙げてフットギアを使ってみたいと頼み、風と春木は慌てて友奈とヒナタの手を下ろさせる。

 

「アンタ等もう少し遠慮せぇい!?」

「風の言う通りだ! 友奈まで!!」

「いやいや、良いんだよ。 是非とも使ってみて感想を聞かせてくれ!!」

 

そんな訳でヒナタと友奈はフットギアを貸して貰い、手足に装着してピョンピョン跳ね回る。

 

「わ~い! すご~い!!」

「わぁ~!! ホントだ凄い!! 楽しい~!! よっと!!」

 

ピョンピョン跳ね回りながら友奈はなんとなく試しに回し蹴りのような動作を繰り出すのだが・・・・・・今日、友奈はスカートを履いているため、そんな動きをすればスカートの中が見えてしまう訳で・・・・・・。

 

「ゆ、友奈さん! そんな動きしたらスカートの中見えますよ!?」

「あっ、そっか!!」

 

樹に指摘されて友奈は顔を真っ赤にして慌ててスカートを抑え、またアキラ、春木はスカートの中を見ないように咄嗟に顔を横に向けていたのだが・・・・・・。

 

「ぐぐぐぐ・・・・・・何すんだ東郷先輩・・・・・・!!」

 

良に関しては友奈のスカートの中を見せまいと東郷が目元にアイアンクローをかけて目を塞いでいた。

 

「ぐぐぐ、当然でしょ? 良くんに友奈ちゃんのスカートの中見せたくないもの」

 

尚、良も東郷の目元に向かって友奈のスカートの中身を見させないようにアイアンクローをかけて目を塞いでいたりした。

 

「というかなんで良くんは私の目を塞ぐのかしら・・・・・・? 一応女性なのだけど・・・・・・?」

「同じ女性でも、アンタにだけは友奈さんのスカートの中見せたくないんで・・・・・・!!」

 

そんな東郷と良の2人に春木、風は呆れた表情を浮かべ、樹は苦笑してしまう。

 

「さぁ、そろそろ本題に入ろうか? 遊びに来た訳ではないんだろう?」

 

アキラにそう言われて春木達はすっかり本題を忘れており、一同はハッとした顔を浮かべて慌てて良は持って来ていた母親のノートを取り出してアキラに見せる。

 

「あの、実は愛染さんに見て頂きたいものが!」

 

そのノートに書かれている火と水のクリスタルのイラストを見てアキラは何か思い当たる節があるらしく、「あぁ、これか!」と春木達の予想通り、アキラはクリスタルについて何か知っているようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから春木達は未だにフットギアで遊んでいる友奈とヒナタを置いて社長室に案内され、詳しい説明を聞くことに。

 

「この話をする前に、先ずは綾香市の歴史から知って貰わないといけないんだけど、綾香星の伝説って知ってるよね?」

「あっ、はい勿論です! 風先輩と兄貴もちゃんと覚えてるよな?」

 

良はジトッとした目で春木と風に視線を送り、「覚えてるよ/覚えてるわよ!!」と怒りながら応える。

 

「なんであたし等だけに言うのよ! 空からなんとかってのが落ちて来てそこからなんか出てきたって話でしょ!?」

「説明がザックリ過ぎるよ、お姉ちゃん・・・・・・」

 

樹は風のザックリな説明にやんわりとツッコミつつ、風と春木がちゃんと伝説を覚えているのか不安だった為、代わりに東郷が2人にその伝説を教えようとするのだが・・・・・・春木が「待て!」と待ったをかける。

 

「風と違って俺はちゃんと知ってるぞ!」

「じゃあ説明してみなさいよアンタ。 綾香星の伝説って?」

「あぁ!!」

「・・・・・・それがやりたかっただけでしょ、アンタ」

 

そんな風と春木のやり取りに東郷は「いちいちふざけないでください2人とも」と強く、特に風は注意されてしまう。

 

その際、風は「なんであたしだけ!?」と思ったがなんだか東郷が恐かったので追求しないことにする。

 

「今のやり取り・・・・・・、ブラック店長に来た時のあの兄妹を思い出すなぁ・・・・・・」

 

その際、風と春木のやり取りを見て、小声で何かアキラが呟き、春木達は首を傾げるが「いやなんでもない、気にしないでくれ」と言って誤魔化した。

 

改めて今度こそ東郷はイマイチ伝説の内容を覚えていない春木と風に説明するため、彼女はその綾香星の伝説について語り出す。

 

「綾香星の伝説、それは『綾香星』という隕石が空から降り注ぎ、そこからもののけが生まれたと言われたおとぎ話ですね。 この街の人なら誰でも知ってる話ですよ先輩方・・・・・・」

 

東郷から呆れた視線を送られ、春木と風の2人は申し訳なさそうに頭を下げる。

 

「その通り! しかぁーし! その伝説はあながちおとぎ話とは言い切れないんだ!」

「おとぎ話じゃないって・・・・・・どういうことですか!?」

 

アキラの言葉を聞いて、春木達は驚きの声をあげ、特に良は興味深そうに詳しい事情を聞きたそうにする。

 

「あれ? 良いね、興味が湧いてきた? 現地の調査と過去の文献を照らし合わせてみたんだがね、それを見て私は1つの仮説に辿り着いた!」

 

そう言いながらアキラは胸ポケットから黒豆の入ったせんべいを取り出し、それを綾香星に例える。

 

(なんでそんな所からせんべいが・・・・・・)

 

樹がなんで胸ポケットにせんべいがあったのか気になったが、話の腰を折りたくはないため、黙っていることに。

 

そしてアキラはせんべいを綾香星に例え、それが宇宙から飛来して来たと説明。

 

「ひゅーん、ずどーんっと!! そしてボーン!!」

 

アキラはせんべいを机の上に置くとそれを3つに割る。

 

「通説ではこれが隕石だと言われているんだけど、実はこれは隕石ではなく巨大生物ではないかと思われるんだ。 しかも3体!」

 

それを聞いて春木と良は自分達がウルトラマンになった際に頭に浮かんだグルジオボーンと対峙するロッソ、ブルのイメージを思い出す。

 

「って訳でこれ持って!」

 

そう言いながらアキラは3つに割れたせんべいを春木、良に持たせ、自分は最後の1つを持つと3人はせんべいを掲げる。

 

「これが3体の巨大生物! まだ西暦だった頃の300年前にこれがもつれ合いながら落ちて来て綾香市にグワーっと激突!!」」

 

アキラはそう説明しながら3人は3つに割れたせんべいを机に置くと、アキラは手でバーンッとせんべいを叩いて割り、粉々にするとせんべいの中に入っていた黒豆を手に取る。

 

「そしてそれはあるものとなって飛び散った! これが、それなんじゃないかと思ってね」

 

アキラは机の上に開かれたクリスタルが描かれたノートのページに黒豆を置き、つまり、その飛び散ったものはウルトラマンのクリスタルであることに春木と良は気づき、アキラの話を聞いて春木達は合点がいったという様子だった。

 

「私はこの仮説を証明するために綾香市にアイゼンテックを構え、君たちのお母さんであり、宇宙考古学者のミオさんと研究を行ったんだ」

「そ、そうなんですか・・・・・・!?」

 

さらにアキラが言うにはミオと更に研究を重ねた結果、戦った3体の内、2体が光の巨人ではないかと推測されるらしい。

 

「そしてその者のことを私はこう呼んでいる!! ウ・・・・・・」

「ウルトラマンですね!」

 

アキラが言うよりも前に先に東郷が応えてしまい、若干悔しそうにしつつも気さくな笑顔で「正解!!」と東郷と握手するアキラ。

 

「しかし、一緒に研究を行っていた君たちの母親であるミオさんは数年前に突如姿を消してしまった。 彼女が姿を消したと共に研究成果もなくなってしまったんだよなぁ・・・・・・」

 

アキラは遠い目をしながら窓から見える街を眺める。

 

「それが元で犯罪に巻き込まれた可能性も考えられるとして警察も随分動いたし、私もかなり探したんだけどね・・・・・・。 君たちには、すまないと思っている・・・・・・」

 

そう語るアキラは春木と良に対する申し訳なさからか、目尻に涙を浮かべる。

 

「・・・・・・んっ?」

 

その時、突如街の上空から巨大なワームホールのようなものが開き、そこから緑の蛇のような怪獣、「化石魔獣 ガーゴルゴン」が出現し、地上へと降りてきたのだ。

 

「ギシャアアアアア!!!!」

 

ガーゴルゴンは街を破壊しながら歩き回り、アイゼンテックではすぐさまダーリンによって避難警報が出される。

 

『危険です。 巨大生物が接近しています。 避難してくださーい』

「緊張感のない警報ね・・・・・・」

「言ってる場合じゃないでしょお姉ちゃん!」

 

風がダーリンの緊張感のない警報にツッコミつつ、一同は急いで避難することとなり、先ずはフッドギアで遊んでいた友奈とヒナタの2人と合流することに。

 

その際、東郷は車椅子ということもあり、春木がまたお姫様抱っこすることになったりしていたが。

 

(役得・・・・・・!!)

 

また春木に抱きかかえられた東郷は顔を赤らめつつも、嬉しそうにしており、春木はなぜこの状況で東郷が嬉しそうな顔をしているのか分からず、首を傾げた。

 

「なんでちょっと嬉しそうなんだ?」

「えっ、わ、私そんな嬉しそうな顔とかしてました・・・・・・!?」

「それよりも春木、アンタお姫様抱っことか大胆ねぇ・・・・・・」

 

そんな2人の様子を見ていた風はニヤニヤとした視線を送り、そんな風に春木はそんなことを言ってる場合ではないと叱る。

 

「言ってる場合か!! それに、こういうのは1番年上の奴・・・・・・尚且つ男がやるもんだ!!」

「分かってるわよ」

「ああ~、こんな時に何なんだけど、どうして君たちはあの絵に興味を持ったのかなぁ? それもウルトラマンと何か関係が・・・・・・」

 

すると、アキラは不意に立ち止まって春木や良にどうして絵のことを自分に聞きに来たのかと尋ね、それを受け、樹は「それ今聞くことですかぁ!?」と最もな疑問をぶつける。

 

「いや、確かにこんな状況だけどどうしても気になってしまってね~。 何か知っているのなら・・・・・・」

「「わぁ~!!!!? 誰か止めて~!!!!」」

「「うぐぉう!?」」

 

その時、アキラの背中にフットギアを履いたままぴょんぴょん飛び回って止まるに止まらなくなったヒナタが激突し、同じように止まらなくなった友奈も良に激突してしまい、友奈は良を押し退かす形になってしまう。

 

それを見た風は「普通逆じゃね?」と思ったとか。

 

「なっ・・・・・・なっ・・・・・・友奈さん!!?」

「あっ、ごめんね良くん!! すぐに退くから」

 

友奈に押し倒されて顔を真っ赤にする良。

 

友奈はすぐに良から離れ、そのことに名残惜しそうにする良だが・・・・・・すぐに彼は後ろから鋭い視線が背中に突き刺さるのを感じ、恐る恐る振り返ると・・・・・・。

 

そこには鬼の形相を浮かべている東郷の姿が。

 

「良くん、事態が落ち着いたら後でちょっとお話があるからね・・・・・・?」

「い、今のは不可抗力だろう!!?」

 

またヒナタはぶつかってしまったアキラに対して「ごめんなさい!!」と慌てて頭を下げて謝るのだが、アキラは何事も無かったかのように勢いよく立ち上がる。

 

「全然大丈夫!! このくらいじゃ~、私はへこたれない!! うん、ファイトだよ!!」

 

アキラは謝るヒナタに「気にする必要はない」と言い、その直後、アイゼンテックのビルが大きく揺れ、流石にこれ以上のんびりしている訳にはいかないと判断したアキラは話は後にすることにしてみんなを避難場所まで誘導することに。

 

「春木先輩、代わります」

 

その際、友奈が東郷を抱きかかえるのを代わると言いだし、そのことに「えっ、でも・・・・・・」と戸惑う春木。

 

「先輩と良くんは、怪獣を止めに行ってください!」

「そうね、二人がちゃんと安全に避難したのを見届けたら、後で私達も援護する為に合流するから、アンタ達は先に行って怪獣に対処して」

 

友奈と風の2人が力強く春木と良の2人にそう言うと、春木に抱きかかえられた東郷も「行ってください」と2人がガーゴルゴンを止めに行くことを催促する。

 

「今は2人の力が必要な筈です。 みんなを守る為にも・・・・・・」

「・・・・・・そうだな。 分かった。 行くぞ良!」

「あぁ!!」

 

春木は東郷を友奈に預け、春木と良の2人はアキラやヒナタに気付かれないようにこっそりとその場から抜け出して外を目指して走り出す。

 

外に出た2人は互いに頷き合い、手をぶつけ合わせてからルーブジャイロを同時に取り出す。

 

「「オレ色に染め上げろ!! ルーブ!!!!」」

 

最初に春木が空中に浮かんだホルダーを手に取り、そこから「ウルトラマンタロウ」の絵が描かれた火のクリスタルを取り出す。

 

「セレクト!! クリスタル!!」

 

タロウクリスタルの角を2つ立ててルーブジャイロの中央に春木はセット。

 

『ウルトラマンタロウ!』

「纏うは火!! 紅蓮の炎!!」

 

最後に春木はルーブジャイロのトリガーを3回引いて右腕を掲げる。

 

「はあああ、はあ!!」

『ウルトラマンロッソ! フレイム!!』

 

春木は炎に包まれ、赤い巨人「ウルトラマンロッソ フレイム」へと変身。

 

「セレクト!! クリスタル!!」

 

続けて今度は良がホルダーから「ウルトラマンギンガ」の描かれた水のクリスタルを取り出し、それをルーブジャイロにセットさせる。

 

『ウルトラマンギンガ!』

「纏うは水!! 紺碧の海!!」

 

また春木と同様に良もルーブクリスタルのトリガーを3回引き、彼は左腕を掲げる。

 

「はあああ、はあ!!」

『ウルトラマンブル! アクア!』

 

良は水に飲み込まれ、青い巨人「ウルトラマンブル アクア」へと変身を完了させる。

 

変身を完了させた2人はアイゼンテックに迫ってくるガーゴルゴンの前に立ち塞がるようにして現れる。

 

『おっしゃああああ!!!! 気合いと根性入れんぜぇ!!!!』

『おわっ!? 急に横でデッカい声出すな兄貴!!』

『あっ? 気合い入れてんだよ気合い!! 行くぞ良!!』

 

ロッソはブルにそう言うと、ロッソはガーゴルゴンに向かって駈け出し、そんなロッソを見て呆れたように溜め息を吐くブル。

 

『はぁ、脳筋兄貴め・・・・・・』

 

最初にロッソがガーゴルゴンに迫ると、ガーゴルゴンの腹部に向かって蹴りを入れ、続けて飛び上がったブルが勢いをつけた拳をガーゴルゴンの顔面に叩き込む。

 

「グギャギャギャ・・・・・・!!」

 

するとガーゴルゴンは両腕から肩に掛けて生えた触手状の顔の様なのものを伸ばし、その伸ばした触手はロッソとブルの身体を拘束し、2人を空中に持ち上げて激しくぶつけ合わせた後、素早く地面に叩き落とす。

 

『『ウアアアアア!!!!?』』

 

さらにガーゴルゴンは倒れ込んだロッソとブルに向かって両肩の触手から青白い稲妻の様な破壊光線を発射。

 

『あぶねぇ!!?』

 

咄嗟にロッソとブルは身体を転がして光線を左右に避け、立ち上がると2人は同時にガーゴルゴンに向かって駈け出す。

 

それに対してガーゴルゴンは両肩から破壊光線をロッソとブルに撃ち込むが、2人は高くジャンプして飛び上がり、空中からガーゴルゴンに向かって2人同時に急降下キックを叩きこむ。

 

『『シェア!!』』

「キジャアアアア!!!!?」

 

それによって大きく後退するガーゴルゴンだが、ガーゴルゴンは頭部に当たる部分の口を開き、そこにある目玉から放つ相手を石化させる「石化光線」を放つが、2人はそれをなんとか躱す。

 

だが、2人の後ろにあったビルに直撃すると、そのビルは石化してしまい、それを見たロッソとブルは驚愕した。

 

『こいつ、相手を石化させる能力があるのか!? まさか、さっき落ちて来た石の鳥も・・・・・・!!』

『こいつの仕業と言う訳か・・・・・・。 どうやら、かなりの強敵のようだな』

 

そのガーゴルゴンの能力を見た2人は先ほど見た石の鳥はこいつが鳥を石化させたのだと思い、ロッソとブルはガーゴルゴンの能力に警戒を強める。

 

「グルアアアアア!!!!」

 

ガーゴルゴンはロッソに向かって一気に近寄ると、右手の鋭い爪で突こうと攻撃を仕掛け、なんとかそれを回避するロッソだが・・・・・・直後に左肩をガーゴルゴンの右肩の触手の牙に噛みつかれ、さらには横腹を左腕で殴られて片膝を突いてしまう。

 

『ウグアア!!?』

 

その隙にガーゴルゴンはブルに向かって石化光線を放ち、ブルは咄嗟に回避するのだが・・・・・・。

 

石化光線はビルの窓で光線は反射されてしまい、光線はブルに直撃してしまう。

 

『おい待てそれ反則・・・・・・!!』

 

直撃を受けたブルは身体が石となってしまい、それを見たロッソは良の名を叫ぶ。

 

『なっ、良ーーーーーー!!!!!』

 

また、ヒナタやアキラの避難完了させ、ロッソ達を援護するためにこっそり避難所から抜け出した友奈達はというと・・・・・・。

 

アイゼンテックから少し離れた場所にあるビルに勇者服を纏った状態で立っており、風はどうやってロッソ達を援護するか考えていた。

 

「そんな・・・・・・良くん!!」

「落ち着いて友奈ちゃん!! 大丈夫、きっと良くんを助けられる方法はある筈よ・・・・・・」

 

石化したブルを見て、友奈は今にも飛び出しそうになるが・・・・・・そんな友奈に東郷はきっと良を助けられる方法はある筈だと落ち着かせるように言い、それを受けて友奈は「うん」と頷くが・・・・・・彼女は悔しそうに拳を握りしめていた。

 

「私達勇者の存在は、一般人には知られてはいけない。 だからあまり人目につかないようにウルトラマンを援護したいんだけど・・・・・・。 そうも言ってられないかしらね・・・・・・!」

 

勇者の存在は教師などは兎も角、一般人には極秘であり、そのことから風はなるべく人目につかないようにしたかった。

 

しかし思いの外ガーゴルゴンは強敵のようで、彼女は四の五の言ってる場合ではないかと思ったのだが・・・・・・。

 

「あっ、春木先輩が・・・・・・!!」

 

次の瞬間、ガーゴルゴンは右肩の触手でロッソの首を巻き上げ、動きを封じると口の中の目を開き、石化光線を近距離からロッソに撃ち込もうとする。

 

『ぐぅ~・・・・・・!! 離れろゴルァ・・・・・・!! んっ?』

 

その時、ロッソは隣のビルを見てみると、そのビルの窓に映る自分の姿を見てロッソは違和感を感じた。

 

それは、ロッソの2本角が光っている光景であり、それにロッソは「えっ? なにこれ怖っ!? 頭光ってる!!」と驚いた様子を見せる。

 

「・・・・・・そうか! もしかしたら・・・・・・!! 東郷!! あいつの口の中の目が開いてるところに銃弾を撃ち込んじゃいなさい!!」

「っ! 了解です!!」

 

東郷は風に指示された通り、狙撃銃を構えるとガーゴルゴンの口の中の目に向かって銃弾を次々撃ち込み、ガーゴルゴンは目から火花を散らしながら苦痛の声をあげる。

 

「キジャアアアア!!!!?」

 

それによってロッソの拘束が緩み、ロッソは素早くガーゴルゴンの拘束から抜け出す。

 

『おっと!! 助かったぜ、東郷!!』

 

ロッソは東郷に礼を言うと、恐る恐る自分の2本角に手を触れ・・・・・・そこから2本の短剣、『ルーブスラッガーロッソ』をロッソは取り出す。

 

『ルーブスラッガーロッソ!! ってなんか武器出たぁ!!?』

 

ロッソがそうこうして驚いている間にガーゴルゴンは口の中の目を攻撃されたことでブルの石化も解け、ブルは復活。

 

ブルは急いでロッソの元に駆け寄る。

 

『元に戻って良かった』

『おう。 んっ? 兄貴? なんだその武器は?』

『頭に武器が仕込んであったみたいだ』

『えっ、なにそれ怖っ・・・・・・。 だがまぁ、使えるもんは使っておかないとな!!』

 

ロッソからスラッガーロッソがどこにあったのかを聞くと、ブルも頭部に手を触れ、そこから1本の剣、「ルーブスラッガーブル」が出現し、ブルはそれを手に取って構える。

 

『ルーブスラッガーブル!!』

『こいつでアイツを切り刻んでやるデス!!』

『なにそのどっかで聞いたことある口調・・・・・・。 それより見ろ!! アイツの口の中の目を・・・・・・再生してやがる』

 

ロッソが言うように、ガーゴルゴンの口の中の目は東郷の狙撃で一度は傷ついたもののすぐに再生を始めており、このまま下手に戦えばまた石にされてしまうとロッソは懸念する。

 

『なら、再生する前に奴を仕留める!!』

『だな!!』

 

ガーゴルゴンは両肩の触手から稲妻のような破壊光線をロッソとブルに放つが、ロッソとブルの2人はそれぞれのルーブスラッガーを振るい、光線を弾く。

 

「ギシャアアアアア!!!!」

 

それに焦ったガーゴルゴンはさらに力を込めて破壊光線をロッソとブルに撃ち込もうとするのだが・・・・・・突如、ガーゴルゴンの両肩の触手は後ろに引っ張られるようにワイヤーのようなものが巻き付いて拘束され、ガーゴルゴンの動きが幾つか制限されてしまう。

 

「これで動きはある程度封じたよ!!」

 

それは樹の出したワイヤーであり、彼女はガーゴルゴンの後ろにあったビルに移動してガーゴルゴンの背後に回り込み、ガーゴルゴンの両肩の触手をワイヤーで拘束したのだ。

 

ちなみに、ガーゴルゴンが反撃した時のことを考えてか友奈が樹の傍で待機していたりする。

 

『ナイスだ樹さん!!』

 

だが、ガーゴルゴンは2本の尻尾を真っ直ぐ樹に向かって伸ばして攻撃を仕掛けてくる。

 

「えぇ!? その尻尾伸びるのぉ!?」

「させない!!」

 

だが、それは友奈が両手の拳を素早く振るって尻尾を弾き、その隙にブルとロッソは同時にガーゴルゴンに向かって駈け出し、すれ違いざまに2人はルーブスラッガーでガーゴルゴンの両肩の触手を切り裂き、切断することに成功。

 

「ギシャアアアア!!!!?」

『よし、今だ!! 良、新しいクリスタルを使え!! なんとなく勘だが、こいつはお前と相性が良い気がする!!』

『新しいクリスタル!? 兄貴、いつの間に・・・・・・』

『さっき風に貰ったんだよ!! 詳しい説明は後だ!!』

 

ブルはロッソの言葉に戸惑いつつも頷くと、ブルのインナースペース内の良はホルダーから新たに加わった「雪」と書かれたクリスタルを取り出し、角を1本立てる。

 

『セレクト!! クリスタル!!』

『雪女郎!』

 

そこから良はルーブジャイロにクリスタルをセット。

 

『纏うは雪!! 凍てつく吹雪!!』

 

続けて良はルーブジャイロのトリガーを3回引き、左腕を掲げる。

 

『はあああ、はあ!!』

『ウルトラマンブル! ユキジョロウ!』

 

すると、ブルの青かった部分は白となり、カラータイマーはそのままであるが、胸部にはX字のような模様の入った「ウルトラマンブル ユキジョロウ」へとブルは姿を変える。

 

『成程、雪女郎か』

 

またブルが姿を変えると同時にガーゴルゴンの目が再生を完了させ、ガーゴルゴンは石化光線をロッソとブルに放つ。

 

『うおっ!!?』

『そう何度も同じ手を食うか!!』

 

ロッソとブルは光線をなんとか避け、ガーゴルゴンが光線を打ち止めた瞬間を狙い、ブルはスラッガーブルを一度仕舞って素早く両手から放つ強力な冷気光線、「ブリザードシュート」をガーゴルゴンに向かって繰り出す。

 

『ブリザードシュート!! 今度は俺がお前を固まらせてやる!!』

 

それを受けてガーゴルゴンは全身を氷付けにされ、ロッソは今がチャンスだとばかりに右手に持つスラッガーロッソをガーゴルゴンに向かって振るうのだが・・・・・・。

 

ガーゴルゴンは力尽くで氷を打ち破り、左手でロッソの右手を掴みあげると左拳でロッソの胸部を殴りつけて殴り飛ばす。

 

『なっ、ウアアアア!!!?』

「グルアアアアア!!!!」

『兄貴!! だったらこれだ!! アイスシューター!!』

 

ブルは自分の周囲に鋭く尖った槍のような氷を出現させ、それを一気に相手に向かって飛ばす「アイスシューター」を繰り出し、槍の氷はガーゴルゴンに次々直撃し、ガーゴルゴンは火花を散らして怯む。

 

「グルアアアアア!!!!?」

『シェア!!』

 

そこからさらにブルはガーゴルゴンに向かって駈け出し、ドロップキックを叩き込こもうとするが、ガーゴルゴンは2本の尻尾を振るってブルを叩き落とす。

 

『ウアア!!?』

 

そこでロッソは「雷」と書かれた「ウルトラマンエックス」という戦士のクリスタルの2本角を立ててスラッガーロッソにセット。

 

『ウルトラマンエックス!』

『ザナディウムソニック!!!!』

 

そしてロッソはX字型の光刃を飛ばす「ザナディウムソニック」をガーゴルゴンに向かって繰り出し、ガーゴルゴンの身体を斬りつける。

 

「グルアアア!!?」

 

続けざまにブルもガーゴルゴンの頭上に右手をかざし、氷柱を幾つか形成するとそれを相手に雨のように降り注がせる「アイスレイン」を繰り出す。

 

『アイスレイン!!!!』

「グウウウウウ・・・・・・!!? グルアアアアアアア!!!!!?」

 

ロッソとブルの放った連続必殺攻撃を受け、耐えきれなかったガーゴルゴンは身体中から火花を散らし、倒れ、爆発四散。

 

ガーゴルゴンはなんとかロッソとブルによって倒されたのだった。

 

『やったな、良!!』

『兄貴・・・・・・あぁ!』

 

ガーゴルゴンを倒したロッソとブルは互いに頷き合うと拳をぶつけ合わせ、最後にハイタッチするとブルは「お先!!」と言って飛び立って行ってしまう。

 

『『一難去ったら空を飛べ』、だぞ兄貴!』

『愛染さんの台詞だろ、それ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある薄暗いどこかの部屋。

 

そこでは「石」と書かれたガーゴルゴンの姿が描かれたクリスタルを手に持つアキラの姿があり、彼はテーブルの上にそのクリスタルを置いてニヤリとした笑みを浮かべる。

 

また、そのテーブルの上にはガーゴルゴン以外にも以前にも出現したまた、そのテーブルの上にはガーゴルゴン以外にも以前にも出現したグルジオボーンやガルバラードのクリスタルも置かれていたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

クワトロM。

 

その後、ヒナタと一緒に家に帰った春木と良はというと・・・・・・。

 

良はノートパソコンを開いて綾香山と巨大生物についての関係を調べており、良はそれを調べる中で1つ分かったのはやはりこの2つは何かしらの関係があるということだった。

 

「それってお前が前に言っていたバイブス波ってやつか?」

「あぁ、それともう1つ気になることがあるんだが・・・・・・」

「んっ? なんだ?」

 

良が言うもう1つ気になること・・・・・・それは今回、怪獣が現れたというのに前回と違い、樹海化が発生しなかったということ。

 

最初の戦いの時は兎も角、前回と同じように今回は樹海化が発生しておらず、なぜ今回は神樹は樹海化を発生させなかったのか・・・・・・そのことについて良は疑問を抱いていた。

 

「うーん、神樹様としては、樹海化する時の力をなるべくバーテックスやバーテックスと一緒にやってくる怪獣達に対して使いたいから・・・・・・とかかな?」

「案外そうかもしれないな。 前回は銀色の怪獣とほぼ同時にバーテックス達がやってきたから、樹海で纏めて倒せって感じで樹海化したのかもしれん」

 

その時、ウシオが新しい服を作ったから見てくれと春木や良の元にやって来ると、彼はそれを2人に見せ、その服はグラフのような模様が描かれており、そのグラフの下には「バイブス派」と書かれた文字が刻まれていた。

 

「見てくれ!! 最近お前達の言うバイブス派とか言うのをイメージに取り入れたこの服を!!」

 

しかし、それを呆れた顔を浮かべる春木。

 

さらに、その服の「バイブス派」という文字を見て「んっ?」と何か違和感を感じる良。

 

「お父さん、字が違いますよ。 バイブス派ではなくバイブス波! なんですかその部活の部を陪って書くような間違いは」

「えっ、えぇ!? なんだよ、これれもう発注かけちゃったよ!! もう少し早く言ってくれないとさ・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

夕方頃・・・・・・1人河原を風来坊風の男性がカレーパンを頬張りながら歩いていた。

 

「君、素質あるよ! イメージにピッタリだ!!」

「はい?」

 

背後から突然誰かに声をかけられ、男性が振り返るとそこにはアキラの姿が。

 

「愛染 アキラです!! 君、良いねぇ~!! その風来坊風の格好!! あの人も今は風来坊に戻ってるからねぇ~! それにそのカレーパン!! 君の好物なのかい?」

「は、はぁ・・・・・・まぁ、好きですけど・・・・・・」

 

男性は戸惑いつつもアキラの質問に応え、アキラは半ば強引にその男性と握手する。

 

「良かったら、私と一緒にどうだろう!? みんなで叶える物語を一緒に作ろうではないか!!」

「えっ・・・・・・えっ・・・・・・?」

「さあ、行こうでは無いか!! 私と一緒に見たことのない場所へ、見たことのないステージへ!! 叶え、私の夢!! 叶え!! あなたの夢! 叶え!! みんなの夢ってね!!」

 




アキラ
「ふふふ、あの人の誕生日に更新がラブオーブでないのは残念だが!! 今日という日を祝おう、そう、最高最善にして初代ラブライブ元祖主人公にして、μ'sのリーダー!! 高坂 穂乃果さんの誕生日をな!!」

春木
「ゆゆゆ三期も決定したぞ!!」

アキラ
「知るか!! 今は穂乃果さんだ穂乃果さん!! 今日は宴だ!! バースデーケーキも用意したしな!!」

東郷
「それ、全部誰が食べるんですか・・・・・・」

アキラ
「社員にもお裾分けするが基本私だけだな」

春木
「なんか、悲しいな」

アキラ
「うるさい放っておけ!!」



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