緋弾のアリア 銭の名を継ぐ者   作:グリフィン・冬

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第三章

キンジside

 

「「はぁー」」

 

「(……また、やっちまったよ……)」

 

 

あの後、幸弥と一緒にツンデレピンクから何とか逃げたが始業式には出られなかった後俺と幸弥は教務科に事件の報告を済ませて新しいクラスに鬱々(うつうつ)とした気分で向かっていた。

 

 

Histeria(ヒステリア) Savant(サヴァン) Syndrome(シンドローム)

 

俺は『ヒステリアモード』と呼んでいるが、この特性を持つ人間は、一定量以上の恋愛時脳内物質βエンドルフィンが分泌(ぶんぴつ)されると、それが常人の約30倍もの量の神経伝達物質を媒介し、大脳・小脳・脊髄(せきずい)といった中枢神経系の活動を劇的に亢進(こうしん)させる。要するに、論理的思考力、判断力、反射神経までもが飛躍的に向上しこの特性を持つ人間は、性的に興奮すると(・・・・・・・・)、一時的に人が変わったようなスーパーモードになれるのだ。

 

「キンジ、大丈夫だよ。もう二度と会わないんだし……」

 

「……だよな。」

 

「だって、僕も二度と会いたいと思っていないしね……」

 

 

あの他人に優しい幸弥までもが、ツンデレピンク改めアリアに二度と(・・・)会いたくないと言うぐらいだし奇跡が起きなければ二度と会う事は無いだろうし……そう思いながら新しいクラスに着いた俺と幸弥は教室に入って幸弥が前の席で俺が幸弥の席の後ろの席に座った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生、あたしはアイツの隣に座りたい」

 

「「(フラグ)が立った!!」」

 

キンジside終了

 

 

幸弥side

 

 

キンジと僕を追いかけていた子が何と同じ2年A組だった(・・・・・・・・・)

 

クラスの皆は最初は、一瞬絶句して一斉(いっせい)にキンジの方を見て………わぁーっ!と五月蝿いぐらいに歓声を上げた。

 

後ろのキンジの席の方から……

 

「な、なんでだよ……!」

 

 

と、小さい声でそう呟きが聞こえた。

 

「(アッハハハ、これ確実に僕も目つけられたよね?)」

 

僕がそう心の中でそう呟いていると、キンジと同じくこの学校で友達になった身長190近いツンツン頭をした武藤剛気(むとうごうき)が……

 

「よ……良かったなキンジ!なんか知らんがお前にも春が来たみたいだぞ!先生!オレ、転入生さんと席代わりますよ!」

 

と、まるで選挙に当選した代議士の秘書みたいにキンジの手を握ってブンブン振って席を立った。

 

 

武藤は、キンジが強襲科(アサルト)にいた頃よく僕たちを現場へ運んでくれた車輌科(ロジ)の優等生で、乗り物と名のつく物ならスクーターからロケットまで何でも運転できる特技がある。

 

「あらあら。最近の女子高生は積極的ねぇー。じゃあ武藤くん、席を代わってあげて」

 

先生は、アリアさんとキンジを交互に見てから事情を知らない武藤の提案を即OKしてしまった。

 

……先生マジですか!!

 

わーわー。ぱちぱち。

 

クラスの皆は、キンジに拍手喝采(はくしゅかっさい)をし始めた。

 

「(まぁー実際は僕達は、彼女(アリア)の事なんて知らないだけどね……)」

 

 

僕がそう思っていると………

 

「キンジ、これ。さっきのベルト」

 

キンジを呼び捨てに呼び、キンジが体育倉庫で貸したベルトをキンジに放り投げてきてそれをキンジがキャッチすると――

 

「理子分かった!分かっちゃった!――これ、フラグばっきばきに立ってるよ!」

 

そう言ったのは僕の左斜め隣に座っていた、僕の小さい時の幼馴染みである峰理子(みねりこ)だった。

 

 

「キーくん、ベルトしてない!そしてそのベルトをツインテールさんが持ってた!これ、謎でしょ!?でも理子には推理できた!できちゃった!」

 

理子は、探偵科ナンバーワンのバカ女とされているけど幼馴染みである僕は理子の性格冷酷で男口調を使うが根は優しく子供には優しい子という事を知っている。

 

「キーくんは彼女の前でベルトを取……」

 

トン!!

 

「痛ーーい何するのさコーくん!!」

 

 

「理子、それ以上は僕らは未成年者だしアウトだから言わせないよ?」

 

「えー、コーくんのケチ!!」

 

「ケチで結構です。」

 

「キーくんが、恋愛したのかも知れないんだよ?」

 

理子のその言葉にクラスは大盛り上がりに騒ぎだした。

 

 

「キ、キンジがこんなカワイイ子といつの間に!?」や「影の薄いヤツだと思ってたのに!」とか「フケツ!」とか言う始末である。新学期なのに、息が合いすぎだよ皆。

 

「お、お前らなぁ……」

 

遂に、キンジが頭を抱えだし机に突っ伏した時――

 

ずぎゅぎゅん!

 

……武偵校(ぶていこう)では、射撃場以外での発砲は『必要以上にしないこと』となっている。つまり、してもいい。

 

 

「れ、恋愛だなんて……くっだらない!」

 

アリアが顔を真っ赤にして二丁拳銃を抜きざまに撃って……

 

「全員覚えておきなさい!そういうバカなことを言うヤツには……――風穴あけるわよ!」

 

それが、神崎(かんざき)H(ホームズ)・アリアが武偵校(ぶていこう)のみんなに発した――最初のセリフだった。

 

 

幸弥side終了

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