1998.6/11
全く彼といると驚嘆ばかりが押し寄せてくる。昨日は突然変異した巨大ライオンを十分も掛からずに葬り去った。ライオンから見れば他の生物は全て餌でしかないが、勇次郎にとってはそのライオンも餌の一種でしかない。彼にライバルは居ない、これを悲しむべきか、喜ぶべきかは私には分からない。
1998.6/28
オーガは今日は武装団体を壊滅させた、1日も掛からずにだ。徒手空拳で軍隊を倒す。まるで出来の悪い都市伝説の様な『神話』を私は毎回目の当たりにしている。
1998.7/5
ああ、もう耐えられない。オーガの知己、地上最強の側近でありながら勇次郎を真に満足させる事が出来ない自分に私は耐えられない。年に一度私が相手しても毎回爆笑されて終わりなのだ。確かに米国と勇次郎が同盟を結んで私がオーガの側近になった当初は監視の意味合いもあった。しかし彼の側にいる内に畏れは尊敬に変化した。どんな生物もどんな軍隊もどんな格闘家も敵わない、葬り去るその姿に私はいつの間にか心酔していた様だ。
1998.8/18
今日はホワイトハウスに定期報告にしに行く。お偉方のご機嫌取りも楽ではない。
1998.8/20
ある旧知の政治家に私の悩みを打ち明けた。彼は米軍に所属していて私が新兵の頃から親しくしていた。彼は米軍を辞めたが、米軍と政治家、道は違えど交流は続いていた。地上最強を満足させる者、そんな者は存在しないと絶望していたが、彼は『ある情報』を知っている政治家を明日私に紹介してくれるという。しかしこの事はオーガ以外には絶対他言無用だ、破ればオーガの側近でも絶対安心とは言えないかもしれないと彼に釘を打たれた。一体どんな情報だと言うのだ。
1998.8/21
驚きを隠せなかった。情報提供者はなんとあの国際巨大製薬企業であるアンブレラが非道な人体実験を繰り返しているというのだ。しかもアンブレラは各種人体実験を成功をさせていて、生物兵器を製造、販売までしているらしいのだ。そしてあろうことか国はアンブレラの活動を黙認しているらしい。それもその筈、アンブレラは公開されているランキングでロビー活動に使った資金が最も多い企業と判明している。裏での活動を含めれば世界中の企業が足元にも及ばない程、国に資金を渡しているだろう。アンブレラが製造した生物兵器達は人類を遥かに超越した力と戦闘能力を有しているという。しかもアンブレラは既存の「T-ウイルス」以上の性能を持つ新型ウイルスを製造しているというのだ。噂によれば『神』如き力を発揮出来るウイルスらしい。この話が本当なら勇次郎を満足させる事がもしかしたら出来るかもしれない。
1998.8/29
私も独自の情報網を使い調べた結果、アンブレラが開発している新型ウイルスはラクーンシティという田舎都市で作られている事が分かった。ラクーンシティはアンブレラの支援の元、急速に発展したらしい。しかしこれで私の心の荷が降りる事を願う。オーガにもライバルが出来れば真の満足を得る事が出来る。それが私の切なる願いだ。