活動報告にて、陽花戸中の採用者発表を行っております。
また、並行してフットボールフロンティア福岡予選、2回戦〜準決勝までの3校の敵キャラを募集しております。たくさんのご応募お待ちしております。
「・・・本当に済まない。この馬鹿が迷惑をかけた・・・」
変態共がハッスル☆フィーバーした後。部室内にいる森崎達サッカー部員6人(刃金を除く)の目の前で深々と頭を下げる男子生徒の姿があった。
髪はあまり気にしないのか、ボサボサとした黒髪であり、青色の瞳には光が無く、目の下には濃い隈がくっきりと残っている。パッと見では、正直生気を感じるような見た目では無い。体格はしっかりしているが、筋骨隆々といった見た目ではなく、高めの身長に引き締まった肉体を持った所謂『細マッチョ』な体型だ。
「あー、えっと・・・それは元々ザックも悪いですし、別に俺らに被害があった訳じゃないんで大丈夫なんすけど・・・どちら様っすか?」
「・・・ん?あぁそうか、自己紹介してなかったな。俺は秋宮。【
「ちょっとぉ!?カゲ酷くない!?バカって何!?一応って何!?」
この馬鹿、と言いながら秋宮は、ロープでぐるぐる巻きにされて地面で海老のようにジタバタしている香沙薙を踏み付ける。その扱いに香沙薙が抗議するが、秋宮はため息をついて冷ややかな視線を送る。
「クラスメイトの女子に変な目を向けた挙句後輩に迷惑を掛けるやつのどこが馬鹿じゃない、と?」
「う、その・・・サーセン・・・」
「分かればいい。・・・君達も、迷惑かけてすまなかった。コイツにはしっかり言って聞かせる」
『(常識的だ!!見た目に反してすごくいい人だ!!)』
至極常識的な対応に思わず心の中で叫ぶ森崎達。ちなみに刃金だが、彼は森崎達の後ろで気絶している。寝転んでいる床にタオルが敷いてあるのは、燈咲のせめてもの優しさである。余談だが、彼女の一撃を初めて見た紫藤は、これから自分がこの部活でやっていく自信がなくなった気がする、と呟いたとかなんとか。
「全く・・・
「いやー冗談のつもりだったんだよ!別に星舟さん達をいつも変な目で見てるわけでは・・・」
「お前のせいで俺までクラスメイトの女子達から遠巻きにされてるって話するか?」
「マジでごめん」
「・・・ん?あの、すんません。これから世話になるって・・・」
ギリギリギリギリ、と踏みつける力を強める秋宮の言葉の意味が察せず、森崎が聞き返す。それを聞いた秋宮と香沙薙は互いに顔を見合わせて首を傾げる。
「・・・田中先生から連絡が来てないのか?」
「じゃね?サッチー結構抜けてるし」
「成程、だからさっきも名前聞かれたのか・・・それなら、改めて自己紹介をしよう」
そう言って秋宮は森崎達の方を向く。傍に置いていたカバンをゴソゴソと漁り、1枚の紙を取り出して森崎たちに見えるように手に持つ。
「・・・あっ!それって・・・!!」
それは、森崎にとって・・・いや、サッカー部全員にとって見覚えのあるもの。何故なら、全員、つい先日にそれを書いたのだから。
その紙ーーー入部届けを手にした秋宮は、薄く笑いながら口を開く。
「まぁ、そういう事だ。
・・・2年D組、秋宮影雄。同じくD組、香沙薙翔。俺たち2人、サッカー部に入部希望だ。入れてくれるか?」
「マジっすか・・・!?歓迎!!!大歓迎っすよ!!!っしゃァー!!新入部員だァー!!!」
思わぬ形で加わる事となった新しい仲間。しかも二人とも2年生だ。これなら勧誘の時も気兼ねなく二年教室前にいける!と森崎は大喜び。同じく塵山達も、新しく加わった2人のことを歓迎する。
「・・・あっ!!そういやカゲ先輩と・・・えーっと・・・かざ・・・かざ・・・かざなんとか先輩・・・?」
「香沙薙だよ、か・ざ・な・ぎ!!まぁややこしいなら気軽に『翔さん』でいいぜ。お前は?」
「うっす翔さん!!俺、森崎!森崎堅固っす!一応サッカー部の部長っス。・・・お二人はサッカー経験あったりします?」
「おー、よろしくな森崎。サッカー経験なぁ・・・わりぃけど、俺もカゲも初心者だな」
「やっぱそうですよね・・・あ!でも気にしないでください!うちのチーム、経験者は少ないけど、俺も頑張って教えますんで!」
「おう!頼むぜ森崎!」
ビチビチと体を揺らしながら笑顔で答える香沙薙。余談だが彼は未だ縄を解いてもらっていないので、上記の会話はずっと縛られている香沙薙を森崎が見下ろす形で行われている。はたから見たらシュールな光景である。
「・・・あのー・・・解かないんですか?」
見るに見かねた紫藤がそろ〜りと尋ねると、秋宮は「あぁ忘れてた」と言いながら渋々拘束を解く。縄から解放された香沙薙はひとつ伸びをしてから身体をゴキゴキと鳴らす。
「いやー、助かったぜ・・・そういや、そろそろ練習始めるのか?」
「あ、そっすね・・・そろそろ始めないと練習時間が無くなっちまう」
「おー、んじゃ早速始めようぜ。いつもはどんな事やってんだ?」
「基本は兎月が作ってくれたメニューをやる感じで、個人個人の自主練はーーー」
基本的な練習メニューについて香沙薙に教えながら、部室を出てグラウンドへと向かう。その後に続くように他の部員も出ていくが、燈咲と塵山はその場で小さくため息をつく。
「・・・大丈夫なんでしょうか・・・」
「指導出来るメンバーに対して、初心者が多すぎますからね・・・それに、香沙薙先輩はなんだかノリが軽いし・・・」
「それに関しては心配は無い」
愚痴っぽく言ってしまった2人に秋宮が声を掛ける。香沙薙の事を悪く言った訳では無いが、流石に目の前で友人のことをそういう風に言うのはまずかったか、と心の中で反省する2人に、秋宮は優しく話す。
「お前達の考えは理解出来る。確かにアイツの見た目や言動は軽薄そうに見えるだろうからな。それに事実アイツは軽い」
肩を竦める秋宮の様子に思わず苦笑する塵山と燈咲。
だが、と秋宮は言葉を切る。濃い隈があり、光がないように見える彼の瞳には、確固たる自信が浮かんでいた。
「アイツは決して悪い男じゃない。軽薄そうに見えるが面倒見はいいし、漢気のある熱い男だ。・・・元々、サッカー部に入ろうとしていた俺の事を心配して、自分も入部する、と言い出す程にはな」
なんだかんだで、自慢の友人だよ。
そういう秋宮の顔には、嘘をついているような様子はない。彼は心から、あの香沙薙という男の事を信頼しているのだろう。初対面の塵山達にも、それが理解できた。
「それに、全国制覇を目指しているんだろう?それならアイツは必ずその目標を達成する為の力になってくれる。部活にこそ入っていないが、アイツの身体能力は俺が保証しよう。・・・そろそろ俺達も練習に行こう。少しでも長く練習して、ボールに慣れたいんだ」
「ーーーあの」
くるりと身を翻し、部室から出ていこうとする秋宮に塵山が声を掛ける。振り向いた秋宮がみた塵山の顔は、言うべきか言わざるべきか悩んでいるように見えた。
「なんだ?」
「いえ、その・・・秋宮先輩が香沙薙先輩を信頼しているのは分かりました。ただ、こう言ってはなんですが・・・うちのチームには燈咲さんもいますので、一応聞きますが・・・あの人覗きとかしませんよね?」
「それは無い」
恐る恐る、と言った様子で聞くが、即座に秋宮は否定の言葉を放つ。聞いた塵山も、いくらなんでも失礼過ぎることを聞いた、と秋宮に謝ろうとするが、それより前に秋宮が喋り始める。
「アイツはたまにああやってふざけるが・・・常識はしっかり弁えているし、やる時はやる男だ。それに・・・」
「・・・?それに?」
きょとんと燈咲が聞き返すと、秋宮は彼女の肩にポン、と手を置いて優しく言う。
「安心してくれ。アイツには妹がいるんだが、その影響か君みたいな小さい子にはセクハラなんてしないんだ。だから心配いらなーーー」
「ふんっ!!!!!!」
「っ!?ごはっ・・・!?!?」
燈咲渾身のラビットパンチが鳩尾に炸裂。哀れ秋宮、部室の床に沈む。
その後彼女を宥めつつ練習に行かせ、秋宮とついでに刃金も叩き起して練習に行くように指示を出す塵山の表情は、それはそれは哀愁漂うものだったそうなーーー。
「それっ!」
「よっ!」
人鳥が蹴りあげたボールに合わせて香沙薙が跳躍。見事に頭で合わせて彼の元へとボールを戻す。
「ふっ!」
「っとぉ!!」
少し遅れて秋風がボールを離れた位置に蹴るが、香沙薙は着地した瞬間加速。長い脚を伸ばしてギリギリでボールを確保する。
「はぁっ!!」
「っぶねぇな!!」
紫藤が香沙薙と反対方向にボールを蹴る。些か意地悪なボール故、さすがに取れないだろうと思ったが、香沙薙は伸ばした片足を軸に進路を反転。全力でそちらへ駆け出して跳躍。空中でボールを両足で挟み、体を捻りながら危なげなく着地した。
「おおーっ!!香沙薙先輩凄いねっ!!」
「おーう!!運動神経と、あとバランス感覚にゃあ自信があるんだ。これくらいなんて事ないぜ!」
「動きは経験者のそれじゃないのに、ボールを完璧に捉えてる・・・!これなら、すぐに上達しますよ!」
紫藤達が手放しで褒めると、そうか?と少し照れくさそうにする香沙薙。そんな彼の様子を離れてみていた燈咲が驚いたような声を上げる。
「凄い・・・ボールを捉えられてるのもそうですが、不安定な体勢でも問題なくプレー出来るバランス感覚と、あの脚力・・・!!」
「あれだけ動けて、体幹がしっかりしてるなら・・・DFでしょうね。パワーと高さを活かしてセンターバックでも、スピードを活かしてサイドバックでもこなせそうです」
隣の塵山も、香沙薙の能力の高さに舌を巻く。あれだけの潜在能力の高さだ、しっかりと基礎を教えれば自ずと頭角を現していくだろう。
「それに・・・」
チラリ、と塵山は視線を少し離れた位置の秋宮と刃金に移す。
ボールを持ってドリブルする刃金の横を併走するように走る秋宮がぶつかりながらボールを奪おうと奮闘する。
「はっはぁ!!カゲ先輩、中々力強いっすなぁ!!」
「こうみえて、鍛えているから・・・なっ!!」
刃金が力を込めた瞬間、身体の力を抜いて1歩引く。おっ!?と驚愕しながらバランスを崩した刃金から、秋宮は見事ボールを奪い取る。
「がーーっ!!やられたーっ!!」
「いや、今のは偶然だ・・・もう一度やれと言われても難しい。それにしても刃金、お前も中々鍛えているみたいだな」
「ん?おうさ!儂は空手道場の息子だからな!小さい頃から空手で鍛えてきたんすよ!」
「なるほど空手か、道理で力の使い方が上手いと思った。・・・よし刃金、もう一度頼む」
秋宮から誘われ、好戦的な笑みを浮かべて刃金は了承。今一度ボールを蹴って走り出した。
「秋宮先輩もかなり筋がいいみたいですし・・・そういえば、初心者組をどのポジションにするかとかもう決めたんですか?」
「そうですね・・・秋風君には、そのスピードを活かしてDFをやってもらおうと思ってます。本人もやる気みたいですし。秋宮先輩はMFをお願いしようかと。MFは私と塵山君、紫藤君の3人ですが、私以外は守備的MFなので。人鳥君は結構器用で、覚えるのが早いのでどこでもいい気もしますが・・・」
「ペンギン的にはFWがいいんじゃないですか?ペンギンが出てくる技ってシュート技が多いですし、それにザック1人がFWなのはまずいと思いますし」
塵山の言葉に頷く燈咲。現在のチームの中でFWは刃金1人のみ。燈咲もシュート技は使えるが、彼女の場合はシュート技も使えるというだけで本職はMFーーーしかも司令塔だ。はっきり言って、経験者たる彼女がまとめる側に立たなければ初心者軍団たるこのチームは成り立たないだろう。
対して人鳥は、ああ見えてセンスがいい。必殺シュートこそまだ会得していないものの、フィールドプレイヤーとしての基礎的な動きは既にマスターしており、最近ではペンギンを呼ぶための特訓を行っているほどだ。うまくいけば、刃金とともに点を取ってきてくれるようになるだろう。
他にも、秋風は陸上時代に鍛えたスピードがある。そのスピードは目を見張るものであり、チーム内でも頭一つ抜けている。それに、最近の練習中には『風のように』加速して走る彼の姿が度々見られる。近いうちに、彼も必殺技を使えるかもしれない。
「・・・でも、やっぱりネックは・・・」
ポツリと呟く燈咲。その言葉を聞いて、塵山はなんとも言えない表情をしながら森崎の方を見る。
ゴール前に立つ森崎は、キーパー用のグローブをはめて、とある機械と対峙する。
前に支倉がボールなどの必要な道具を持ってきた際に混ざっていた機械で、その用途はキーパーの特訓。サッカーボールを機械上のカゴに入れると、まるでピッチングマシーンのようにしてボールが打ち出される。あの伝説の雷門イレブンが使っているとされる、『イナビカリ修練場』の機械をモチーフに作られたものだ。
「熱血っ!!パンチィ!!」
飛んでくるボールに向かって、拳に熱を込めて殴りつける森崎。流石に威力が平均的な選手のノーマルシュートと同等で、真正面に飛んでくるボールを弾き飛ばすのにあまり苦労はしない。
「熱血パンチ!!熱血パンチ!!熱血パーーーノブっ!??」
・・・弾き飛ばすのには苦労しないが、一定の間隔を空けて連続で飛んでくるボールを捌ききるのには苦労するようで。森崎は殴り損ねたボールを顔面に受けてしまう。
「べぶっ!おぐっ!のごっ!ぶぎゃっ!!」
一度殴り損ねて体勢を崩した為、その後飛んでくるボールも連続して顔面に受け続ける。残っていた十数発のボールを顔面に受け切った森崎は、ふらりと体を揺らして地面へと倒れ込んだ。
「堅固ォォォォォ!?!?」
「森崎くぅん!??」
慌てて塵山と燈咲が駆け寄ると、森崎は地面に手を付きながら立ち上がり、血にまみれた顔で幽鬼のように笑う。
「ふはは・・・機械だってのにやるじゃあねぇか・・・燃えてきたぜぇ・・・!!」
「堅固、キャラ変わってますよ」
「鼻血まみれでなに強がってるんですか!ほら、止血しないと!」
「大丈夫だ兎月ぃ・・・!!たかだか鼻血!これくらいどうって事ない・・・!!俺ァ頑丈なんだ・・・!!」
鼻血ダラダラ流したまま練習を続けようとする森崎の様子に呆れてため息をつく塵山。燈咲の制止するも聞かずにやろうとする森崎に向かって、何度もやめるように言う燈咲。それでも聞かない森崎に頭きたのか、彼の首元のスカーフを思い切り引っ張る。
「うぉっ!?」
「もー怒りました!!森崎君!!今から私と勝負しましょう!!シュート一本!!止められたらお好きに練習して下さい!!だけど私が決めたら今すぐ!!止血!!い・い・で・す・ねっ!!!?」
スカーフ越しに森崎を揺らしまくる燈咲。堪忍袋の緒がプッツン切れたのか、まくし立てるように言う彼女の剣幕に思わず後ずさる森崎。
そして、燈咲がボールを持ってペナルティエリアより外・・・まぁゴールから離れた位置に立ったと思ってもらえればいい。そこにいって地面にボールを置いて森崎を睨みつける。
そんな彼女の様子と、今まで指導側に回っていた為に受ける機会がなかった彼女のシュート技を見れるという興奮から、森崎は鼻血の勢いをさらに増した状態で構えを取る。
ちなみに塵山はそんな2人の様子ーーーというよりは鼻血の勢いを増している森崎の様子に「えぇ…?」と困惑していたが、勝負の邪魔にならないようにコート脇へと離れていく。
「すぅ・・・ふぅ・・・いきますっ!!!」
大きく息を吸った後、燈咲はキッ!!と強く前方を睨みつけるとボールを軽く蹴り、跳躍。ボールと共に2度跳ねるように跳んだ後、その勢いのまま高く跳躍。昼間にも関わらず現れ辺りを照らし出した月明かりを背に、オーバーヘッドで打ち出した。
「真ーーーバウンサーラビットッ!!」
「っ!?真・・・!?」
『改』よりも更に上。何度も技を重ねることで到達出来る『真』の領域の技に、塵山が驚きの声を上げる。
まるで意志を持つ兎であるかのように何度も跳ねて森崎へと向かうボールに、彼は好戦的に笑いながら慣れ親しんだ『熱』を右の拳に込める。
「すっげぇ技だっ!!燃えてくるぜ・・・熱血パンチッ!!!!ーーーのわわぁ!?!」
『森崎の目の前に飛んできた』燈咲のシュートに向け、渾身の熱と力を込めた拳撃を見舞う。だが森崎の気合いの反し、その拳は拮抗すること無くボールに押し込まれ、ゴールネットに突き刺さった。
「ーーーくぅぅぅぅ!!!すっげぇ技!!楽しくなってきた!!兎月!もういっかーーー」
「だぁめに決まってるでしょうがァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」
吹き飛ばされた後にすぐさま起き上がりもう一回!とねだる森崎にキーンと耳に響く声で叫ぶ燈咲。彼女は森崎のオレンジのスカーフを引っ掴むと、そのままズルズル引きずって部室の方へと歩き出す。
「えっちょっ兎月!?もっかい!もっかいだけ!!」
「約束だったでしょう!!?私が勝ったら止血!!そして戦術についての勉強ですっ!!!てゆーかそもそも相手を躱すシュートで威力は高くないバウンサーラビットで押し込まれている時点で私の完全勝利なので文句は言わせませんっ!!」
「いぃっ!?おい兎月!!勉強は聞いてない!聞いてないって!!兎月ィ!!ちょつ、灰飛!お前からもーーー」
まだ練習し足りないのかそう言うが燈咲は聞く耳持たず。森崎は近くにいた仲のいい友人に助けを求めるが・・・。
「紫藤君、ちょっといいですか?」
「ん?どうしたの?」
「いえ、貴方の使っていたイリュージョンボールなんですが、やり方にコツとかーーー」
「灰飛ォ!?裏切り者ぉ!!」
「(すみません堅固。僕、その状態の燈咲さんにはちょっと近付きたくないですので・・・応援していますね。あと声が大きいです。静かにしてくれませんかね)」
「(何が応援だ裏切り者めぇ!!!)」
「(こいつ、直接脳内に・・・!!)」
森崎と塵山が奇妙なシンパシーを繋いでいるが、別に燈咲の足が止まるわけでもなく。そのまま森崎は彼女の手によって部室へと叩き込まれるのであった。
「・・・森崎はいつもあぁなのか?」
「いつもって訳じゃないっすけど・・・」
「兎月ちゃんに堅固はよく見るよね!」
「うっへぇ〜、可愛い顔しておっかねぇな。同情するぜ、森崎・・・」
刃金と人鳥が秋宮の問いに答えると、香沙薙が同情するように部室に向けて合掌。合わせてその場にいる3人も合掌し、まるで故人を偲ぶような雰囲気がその場に漂ったという。