ロキファミリアにコミュ障の少年が居るは間違っているだろうか? 作:モフモフ毛玉
ムイがお腹いっぱい食べた翌日。ロキは珍しくムイから呼ばれた。
「ムイたん?どうしたんや?ムイたんから呼ぶなんて珍しいな?」
「ロキ……僕、訓練、したい」
「よーし、ちょっと待ってな」
ロキはムイの部屋を出ると
「アイズたん、みんなを集めてや、緊急会議や」
「うん」
「それで、なんで僕らが呼ばれたんだい?ロキ」
ロキファミリアの会議室にて幹部である団長フィン、アイズ、リヴェリア、ガレス、ベート、ティオネ、ティオナが集まっていた。
「みんな知っとるムイたんがな、訓練したいって言ったんや」
「ムイが…?」
「へっ、やっとか」
「ムイ君が?」
「へぇ、ムイ君がねぇ…」
幹部達にとってムイは弟のような団員であり、団長であるフィンにとってはもはや息子同然だった。そんなムイが訓練したいと言い出したのだ。
「それでな、誰がムイと訓練するか決めなあかん」
「……」
すると皆の目の色が変わった。
「なら俺だな、ムイは力が強い訳じゃねぇ。身のこなしの軽さを生かした戦い方を教えられる」
ベートがそう言うと
「……私が教える、ムイの戦い方を教えるのは私…!」
アイズが負けじと答える。
フィンは
「うーん、僕も教えたい事は山々だけど、ここに居るみんなが全員教えられるほど時間に余裕が無いし」
そう言うとティオネが
「あ、そうだ。ティオナが教えなさいよ」
「えぇ!?」
「大丈夫だって、ティオナなら戦い方もよく教えられるでしょ?」
「え、えーっと」
ギギギとティオナが振り返るとニコニコと笑う姉の奥でベートとアイズが睨んでいた。
「あ、やっぱり辞退します」
ティオナは負けた。
その後、儂が私がと立候補し『君らには仕事があるじゃないか』というフィンの一撃に沈む者が出る中で
「うーん、そうなるとなぁ…」
ロキが悩んでいた、すると会議室の扉を叩く音が
「うん?誰や?」
ロキが開けると
「教える人、決まった?」
ムイが居た。
「ムイたんか…今決めとる所や。まぁムイたんの意見も聞きたかったからちょうどええな、入りや」
ロキがムイを会議室に入れると真っ先にベートとアイズが来た。
「なぁ、ムイ、どっちに教えて欲しいんだ」
「私…でしょ?」
ムイをガッチリと掴む二人に対してムイは
「どっちも…って、だめ?」
と上目遣いで返した。
「「いい(ぞ)」」
即答だった。そして二人とも笑顔だった。
「よし!決まったな!」
ロキは訓練の相手が決まったからホッとしていた。
そしてその日の昼からアイズとベートの二人から戦い方を教わるムイ
「ほらどうしたぁ!横がガラ空きだぞ!」
「っ!っ!」
「敵が上から来たら、剣で相手の動きに沿うように払う」
「…うん」
「少し違う、もう少し力を抜いて、こう」
ベートは対戦式で教え、アイズはムイに動き方をレクチャーしながら教えていた。
「はぁ…はぁ…二人とも…凄い」
「そりゃそうだ。でもここまで付いて来れるムイも十分凄いからな?」
「うん」
ベートが笑い、アイズが撫でる。そんな二人に対してムイは
「これからも、教えて、下さい」
「おう」
「いいよ、色々、教える」
これ以降、お昼からはべートとアイズの稽古という新しい日課が出来た。
「……むむ、私も何か教えれるはず…魔法について教えるか…?」
そんな三人を物陰から見つつ、リヴェリアは羨ましいと思いながら見ていた。
その日の夜、ムイの部屋にリヴェリアが来て
「ムイ、魔法に興味はあるか?」
「うん」
「それじゃあ、私が魔法について教えてあげようか?」
「お願いします」
「それじゃあ次の日の朝、私の部屋に来てくれ」
「うん」
その日の夜は外に出ずに眠りにつき、次の日の朝、リヴェリアの部屋に行って魔法について教わった、その日から朝リヴェリアの部屋に行き魔法についての授業を受けるという日課が出来た。