ロキファミリアにコミュ障の少年が居るは間違っているだろうか?   作:モフモフ毛玉

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今回は分けます


ムイの挑戦 ダンジョン編 前編

 

ベートやアイズと訓練し、リヴェリアに魔法について教わる事一週間。ムイはロキにお願いをした。

 

「……ダンジョンに行ってみたい」

 

「……そうか」

 

ロキは渋い顔で頭に手をやる。確かにムイは『初めてここに来た頃』と比べれば活発になったし、身のこなしもいい、ダンジョンの一層から三層まで難なく行ける戦闘能力はあるだろう。しかしモンスターと対峙して戦えるかは未知数だ。しかもムイは夜に活動する事が多い為、都合が合う人が居ない。ロキは唯一ダンジョンに同行できる人物としてアイズを思い浮かべた。アイズであれば安心出来るだろうし、たとえ外に出ても他の団員から怪しまれない。

 

「……無理?」

 

「無理やないで、大丈夫や」

 

心配そうにロキを見るムイの頭を撫でるロキ。すると部屋の扉が開かれた。

 

「誰や」

 

ロキは鋭い声と共に振り返った。

 

さて、ここで明かされるがムイの部屋は他の団員と接触する事に怯えるムイの為にロキとリヴェリアそしてフィンが話し合って決めた部屋であり、幹部以外の人物はまず発見できないようにジャミングが施されている。

 

「私が一緒に行く」

 

入って来たのはアイズだった。

 

「なんや、アイズたんやったんか。丁度良かったわ。話聞いたったんか?」

 

「全部聴いてた。ムイはダンジョン行ってみたいの?」

 

「うん。行ってみたい」

 

「そっか…!」

 

どことなく嬉しそうなアイズ。

 

「じゃあ、アイズたん。ムイたんの事任せるで」

 

「分かった、ムイ。行こう」

 

「う、うん」

 

そう言うとアイズはひょいとムイを持ち上げる。そのまま行く気なのだろうか。

 

「あ、待ってや、ムイは装備持っとらへんよ?」

 

「……そうだった」

 

「僕、そもそも武器も防具も持ってなかった…」

 

「それじゃあ、明日アイズたんと買っておいで」

 

そう言ってロキは服のポケットからお金の詰まった小袋を取り出す

 

「え、それロキのお金でしょ?」

 

「ええよ、ムイたんのダンジョンデビューやこれくらいの出費はしても怒られん」

 

翌日、ギルドのお金が少なくなっている事に気付いたリヴェリアに説教されている主神が居た。

 

「それじゃあ、明日買う」

 

「うん、そうしや。それじゃあ今日も遅いからアイズたんもムイたんも寝なかんよ?」

 

「うん」

 

「……ムイと一緒に寝てもいい?」

 

「アイズたんそれはいかん」

 

布団に入ったムイを見てアイズがポツリと呟くがロキに引きずられて退出する事となった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、ムイは朝目を覚まして、毎日の日課となっているリヴェリアの魔法についての授業を受けにリヴェリアの部屋へと行くが

 

「……?」

 

いくら扉を叩いてもリヴェリアが出て来ない

 

「あれ?」

 

するとベートがそんなムイを見つける。

 

「おい、ムイ。リヴェリアに用か?」

 

「うん」

 

「リヴェリアなら説教してるぜ、ロキがギルド資金をちょろまかしたらしくてな」

 

「…え」

 

ムイは昨日渡された小袋を見る。

 

「……僕、リヴェリアの所行ってくる」

 

「あ、おい!……行っちまった…」

 

「……ベート、ムイに何かした?」

 

「あ、アイズ、いや俺は何もしてないぞ!?」

 

ゴゴゴ…という凄みを出しながらベートを見るアイズ。

 

「そう、後ベート。私、今日ムイの装備を見に行くから」

 

「ムイの装備をか?」

 

「うん、だからムイの訓練メニューを変える」

 

「俺もムイの装備を見たいんだがいいか?」

 

「ベートは別に来なくていい、私が見るから」

 

「そ、そうか…」

 

アイズにバッサリと切り捨てられたベートであった。

 

 

ロキ・ファミリアには説教部屋が存在する。ダンジョンでのマナー違反や冒険者間でのいざこざなどで問題を起こした団員はここでリヴェリアからの説教を受けるのだ。

 

「……」

 

扉の前に居ても分かるほどリヴェリアの怒声が響いている。ムイはかけなしの勇気を振り絞って扉を開けた。

 

「リヴェリアお姉ちゃん!」

 

「……ムイか、どうしたんだ?」

 

扉を開けるとほぼ同時にリヴェリアに抱き上げられたムイ。

 

「ロキは悪くないよ、そのお金もここにあるからロキを許して」

 

「……どういう事だ?」

 

ムイはリヴェリアに昨日会った事を説明した。

 

「なるほどな…なぜ私に言わなかったんだ。そのくらいのお金なら二つ返事で出したぞ」

 

「すまん!サプライズしたかったんや」

 

リヴェリアに土下座するロキ。

 

「まぁ、ムイに免じて許そう。悪気も無かったしな」

 

そう言ってムイを抱きしめるリヴェリア。すると

 

「リヴェリア、ムイの訓練があるから早く離して」

 

ムスッとした顔でリヴェリアを見るアイズ

 

「む、もうそんな時間か…訓練が終わったら私の部屋に来るんだぞ」

 

「うん」

 

そう言ってムイを離すリヴェリア

 

「それじゃあ、訓練、しよっか」

 

「うん」

 

そしてアイズとベートとの訓練、そしてリヴェリアの授業を終えたムイは服装についてロキに相談する事にした。

 

「ロキ、服装ってどうすればいいの?」

 

「そうやな、初めて昼のオラリオに出るもんな。ウチらに任せとき!」

 

ドンと胸を叩きながらグイグイと部屋へと入れるロキ

 

「せや、なんなら他の子達にも手伝って貰わんとな」

 

「任せろ!」

 

バン!と扉を開けてリヴェリアが現れる。その手にはいつ購入したのか服の山が

 

「さぁ、ムイ…」

 

「リヴェリアお姉ちゃんなんか怖いよ…」

 

 

 

そして1時間ほどムイは着せ替え人形にされた。

 

 

 

 

「うんうん、やっぱりムイたんの服はこれやな!」

 

ムイの姿を見て頬を緩ませるロキ

 

「う、変じゃない?」

 

恥ずかしそうにするムイ

 

「うん、いいな……」

 

満足そうにムイを見るリヴェリア

 

「ロキ、ぐっじょぶ」

 

ロキに親指を立てるアイズ。

 

 

(ムイの服装は皆さんのご想像にお任せします)

 

 

「それじゃあ、行ってくるね」

 

「……うぅ…」

 

「うん、行ってきや」

 

こうしてムイは新たな服装を恥ずかしがりながら昼のオラリオへとアイズと共に歩き始めた

 

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