傭兵日記   作:サマシュ

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あけましておめでとうございます。(激遅)
今回はコラボ回、お相手はおじぎり様作『ミリタリー終末世界にやべーいゴリラをぶち込んでみた』: https://syosetu.org/novel/186491/
とのコラボとなります。この作品は色々ぶっ飛んでて思考を放棄してもなお楽しく読めるものなので気になる方は是非。

それではどうぞ。


☆傭兵、ゴリラだってよ。

353日目 晴

 

今日は何もない素晴らしい1日だった……ってなれば良かったんだがな。俺のレールガンを持った社長がカフェで朝食を取る俺を引き摺り出して車にぶちこんだかと思えば指定の場所まで運転するように言いやがった。クソみたいに遠い。泊まり掛けかよ。

 

ふざけてる、これはパワハラでしかねぇ!しかも助手席には、軍の払い下げ品の対E.L.I.D装備手入れしてるクレイモア居やがったし!!!!!明らかにE.L.I.D関係の仕事だなオォイ!!!!!

 

それはいいとして、社長に仕事はどうしたんだと運転しながら聞いたが剣の副隊長ツヴァイヘンダーが代理をしてくれているらしい。だから心配は無いそうだ。

 

……助けてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

354日目 曇

 

昨日の夜はずっと酔っ払ったクレイモアの愚痴を聞きながら、仕事内容を社長から聞いていた。

曰く、E.L.I.DがS10地区の外れに現れたからその討伐。というのが今回の仕事だ。そのE.L.I.Dは相当厄介な手合いなもののようで、毒ガスをばらまきながらとんでもない俊敏さもあるようだ。

因みに依頼主はヘリアントスさん、極秘裏に済ますようにと言われたとのこと。

本来なら正規軍案件だったのだろう。しかし余り突っ込むのは無しだ。

金は貰えるので文句はないのだ。

 

そういえばグリフィンからも秘密兵器を出してくるらしい。はたしてどんなものなのだろうか。何かオーパーツみたいなのを持って常に闘争を求めるようなロボットかそれとも社長がたまに使うパイルバンカーみたいなものを持ってきたりするのだろうか。何かワクワクするな。相手と合流したら触らして貰おう……へへ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

355日目 晴

 

秘密兵器……確かにグリフィンは秘密兵器を持ってきてくれた。俺は想像してたよ、ゴツい装甲を身に付けて数多の武器を使い分け尚且つ高度なAIを積んでる搭乗可能ロボットとか、ビーム兵器を連発しまくって敵を蹴散らす戦車とか、何処かの宇宙を駆ける戦士が使ってそうなビームセイバーとかさ……だってロマンじゃん。かっこいいじゃん。何だかんだ言って実用的じゃん。E.L.I.D相手だし一番効果的じゃん。

 

だけど何で……何で…………何で……

 

何 で ゴ リ ラ な ん だ よ ! !

 

とんでもない位にビックリしたわ。流石に相手方に悟られるのは防げたけど!!!!

正直に白状すると、どんなのかなぁ、どんなのかなぁって目を煌めかせてた俺が間抜けに見えた。

というかこの面子全員驚いたんじゃないかな。クレイモアは向こうの奴等が見えた瞬間に銃を撃とうとしてたし社長は眉をひそめてたし。

 

しっかしグリフィンも凄いものを連れてくるな……恐らくE.L.I.Dだよな? 通訳の人形だって大変そうだ。

 

ところで指揮官は…………えっゴリラなの、そのゴリラだったの?

 

…………頭が痛い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

356日目 曇

 

やべぇゴリラかと思えば社長やクレイモアよりも随分と理知的だった。

『ラージャン』と呼ばれた彼?は通訳が必要なのが不便ではあるが、社長とクレイモアの相手をするよりかはよっぽど楽しいゴリラだった。ゴリラが聖人に見えたのは後にも先にもこの時だけだろう。

 

交流はさておき……実はこのラージャン指揮官、余り出番はない。本当に最終兵器みたいなもんで、俺たちが仕留め切れなかった時に出てきてもらうという奴だ。

俺たちは俺たちで、E.L.I.Dを仕留めるために色々と用意している。基本は罠にかけた所を攻撃し、それで駄目なら装備を着込んだ社長とクレイモアが肉薄するという。社長が好んでやりそうな戦術である。

俺は援護射撃しかしない。E.L.I.Dと正面切って戦う方が可笑しいのだ。

 

で……社長達、ガスマスクとかは? 一応着けてる?本当に?いまいち信じられんなぁ……。

 

……仕事頑張るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

357日目 晴

 

任務は無事遂行完了。

皆無傷で終わったのは上々だろう。しかしあのE.L.I.Dは恐ろしかった。瀕死にまで追い込んだ瞬間に暴れだしたから手の出し様が無かったんだ。

これは撤退もかくやと思った矢先に、ラージャン指揮官が全身金色に輝かせながらそのE.L.I.Dを殴り殺してた。

うん……うん。凄い格好良かった。ゴリラすげぇよ……一発で沈めたし……。今回の任務はラージャン指揮官の雄姿が一番記憶に残ったかもしれない。それと、クレイモアが彼のその姿を見て「……ゴリラでもいいかもしれない」と随分と行きお……みたいなことを言ってた。流石に人間を選べよクレイモア。

 

そんな与太話はいいとして、この仕事は案外楽なもんだった。 予想外のことが起きたとはいえ、それでも大きな怪我は無く終わって何よりだ。

それと……まぁ、なんだ。ゴリラも悪くねぇなって思ったよ。あんな姿見せられたらそりゃそう思っちまう。ポチに話すネタが出来たな。

 

彼らと別れた後は普通に帰った。また俺が運転手だけど。相変わらずクレイモアは武器の手入れをしてたし社長は寝てた。運転代われ。

しかしラージャン指揮官……彼は何があってあぁなったのかは分からないが、元気にやってて欲しいものである。

 

さぁ食堂で日記書いてないでさっさと部屋に戻ろう。ポチにオスカー……エルが待ってるから。

 

 






こんなので良かったかな…?
おじぎり様、コラボありがとうございました。また機会があればよろしくお願いいたします。
次回は……正月ネタか何かか…今のところは416との雨宿り、武器庫訓練兵各部隊長記録を書こうかと思ってる次第です。
それでは皆さんまた今度!コメントやら評価は心の支えです!!

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