傭兵日記   作:サマシュ

124 / 131
コラボなお話。今回は焔薙様作『それいけポンコツ指揮官とM1895おばあちゃん!!』(https://syosetu.org/novel/166885/489.html)とのコラボとなります。皆さんにとってはよくご存知の毎日更新作品ですね!
どうやら武器庫管理区にとある少女が迷い込んできたみたいです。それではどうぞ!!





☆傭兵、再会(?)だってよ。

367日目 晴

 

代理人との……デート?を終えた。あの時の彼女は、どうにも別人のように見えて調子が狂ってしまった。服がメイド服じゃなかったというのもあるだろうけど、あまりにも違いが有りすぎた。

何だったんだあの美人は……リフィトーフェンに言われなかったら気付かなかった。

それにしても、代理人はつくづく俺の事が好きなんだと思う。自惚れとかそういうのは無しで感じてしまう。別れ際の言葉だって……はぁ。

 

考えても仕方がないな。別の話題へ移ろう。

俺は代理人と別れた後、どうにも気分が冴えなくて近場のBARで飲んだくれてたのだが気がつけば家に居た。

何が起きたのか俺も分かってないが、少なくとも誰かが運んでくれたのは確かだ。でも武器庫のやつらじゃない。どうしてかって言うと、武器庫へ続く正門の警備担当から女に連れてこられてたなんて茶化して来たからだ。

誰だったのか聞いても相手から頼まれたのか、何も教えてくれない。

 

お礼とかしたいんだけどなぁ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

368日目 曇

 

諜報部から管理区郊外の偵察を頼まれた。最近盗賊が目撃され始めたらしい。万が一こちらの物流網への危害を確認した場合は即刻発砲しても問題はないそうだ。

流石に俺一人じゃ不安なので、ポチとスナイパー兼警戒役として弓部隊のクロスボウって奴を連れていくことにした。

 

武器庫の郊外には第三次世界大戦時に放棄された都市があるんだが、未だに活用の目処が立ってない。

というのも彼処、一部高濃度の放射線汚染区域があって手出し出来てないからである。

そのせいで人も居ないから時々流れ者や盗賊が住み着いてしまう事が度々発生するんだよな。

流れ者についてはこっちで受け入れるだの何だの出来るが盗賊は殺すか見逃すかしか出来ない。

 

大人しくしてるといいんだが……。

 

 

 

 

 

 

 

368日目 続き

 

めっちゃ知り合いのグリフィン指揮官によく似た女の子保護してしまった。

 

とりあえず武器庫で保護しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

369日目 晴

 

昨日保護した少女なんだが、『キャロル・エストレーヤ』って名乗った。

どうやらテレポート装置なるものを使って旅をしていたそうなのだが、途中で装置が壊れてこの管理区へと来てしまったようだ。

見た目によらず随分と大人びた子で、話してて本当に子供か?と思ったほど。しかし彼女、あんな所で野宿をすると言い出したもんだから慌てて引き留めてうちへ連れて来た。

武器庫に連れてきた時、門番やらすれ違う社員やらに『とうとうコイツ子供を……』とか『いやいやG11ちゃんも引っかけてるし今更だろ』とか言われて誠に遺憾であった。

一旦は俺の部屋に泊めようかと思ったのだが、明らかに犯罪臭がしてしまったので墓守の所へ連れていくことに。

墓守は何も言わずに使われていない部屋に通してくれたので助かった。

そういえばキャロルちゃん、墓守とこのG41を見て複雑そうな顔をしていたが何かあったのだろうか……いや、聞くのは止めておこう。今の彼女はそれどころじゃなさそうだし。何せキャロルちゃんは墓守がたまたま連れてきた孤児院の子たちに揉みくちゃにされてるからね。

いやー楽しそうだ。めっちゃこっちに助けを求めてそうな視線を飛ばしてきているが楽しそうだ。ついでにポチも行かせてあげよう。

G41も加わったし、より面白おかしくなるぞ。

 

さぁて、今日は俺もここに泊まろうかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

370日目 晴

 

朝早くに墓守から一通の手紙を貰った。差出人はメグ・コーマック……お嬢だ。どうやら久し振りにお茶会をするから来てほしいとのこと。

わざわざ手紙の封に蝋を使う辺り、相当暇と見える。それともただ小洒落てるだけか?どちらにせよ俺もあのハイエンド達が集まる農園の様子を見に行かなきゃいけないのでキャロルちゃんを連れていくついでに行くか。

 

それにしてもキャロルちゃんは人気である。物珍しさに武器庫の奴等が何人かこっちに来たし、孤児院の子供たちは彼女が相手をしているぐらいには懐かれてる。

そのお陰で墓守も助かってるのか、彼女が子供と遊んでいる間に俺とポチを連れて孤児院の外装を修理することが出来た。

墓守は作業中、『キャロルくんがうちに残ってくれりゃあ滞った作業も進むんだがな』なんてぼやいてたが……それは難しいと思う。彼女はのっぴきならない理由でS09地区に行きたそうであったので、その気持ちが揺らぐことはないだろうから。

 

その事を墓守に伝えたら、『そうかい。なら新しく子守り人形でも雇おうかね』なんて言った。

割と残るか残らないかは気にしてなかったようだ。

 

……そろそろ荷造りを始めよう。夜通しで走るしちょいと大変だな。ポチに運転任せてみようかしら。

 

 

 






思いのほかほのぼのとした空間へとなってしまいました。そしてここだけのお話、私はキャロルちゃんが好きです。俺っ娘はいいぞ…。
焔薙様、今回もそちらの作品とコラボさせていただきありがとうございました。そしてコラボ返しが遅れてしまい申し訳ありません。



さて次回はジャベリンくんS10地区へ。果たしてこの先に何が待っているのでしょうか……それではまたこんど!!

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。