傭兵日記   作:サマシュ

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閑話です。ジャベリンくんは珍しく平和な日常を過ごしていきます。

それではどーぞ。


閑話
傭兵、大変だったってよ。


94日目 晴

 

今この日記では94日目なんて書いてるが、実際は半年近く経ってる。何でこんなに時間が飛んだのかっていえば、俺のプライベートやら何やらがより忙しくなってたからだ。何せ長期間にかけて新人のパルチザンやパイクをみっちり教育してたし、M16からの便りで『AR小隊』なるものが結成された事を知り、なおかつそのAR小隊と槍部隊でちょっとした合同訓練をしたりしてて大変だった。真面目にブラックだ。過労死寸前でドクターストップが入ったのでこうやって落ち着いて日記が書けている。この半年で本当に色々変わった。グリフィンはより大きな企業となっていて、うちの武器庫を買収でも出来るレベルにでもなってるのではないのだろうか?

それをやられていないあたり、社長がクルーガー社長とうまくやってくれてるのだろう。うちは社員の大半が人間であるため、なかなか規模を拡大できない。やはり戦場を走る分怪我もするし武器も何も消耗してしまうから、医薬品や弾薬その他諸々の補填で予算が持ってかれたりするのだ。あと新人教育でも金はかかるからな。いや、戦術人形を利用出来るようになった分それだけ楽になったしわりかし予算に余裕が出来てもいる。うちの会社もそれなりに規模を広げる準備でもするべきか?

 

そういえば、93日目あたりに出てきたじいさんは人類人権団体の過激派の幹部らしかった。何でジャガーソンさんの農場を襲ったのかと言えば、どうにもあそこを占拠して実効支配をすることにより、食料などを人質に取引先やらに交渉もといおねだりをする魂胆らしかった。中々やべぇことをするもんだな。

 

……明日は休みだし、ゆっくりするとしよう。

 

 

 

 

 

 

 

95日目 雨

 

オスカーを撫でながらテレビで番組を見ていると、一人の戦術人形が俺を訪ねてきた。UMP40という、名前らしい。恐らく45と9の姉妹なのだろう。俺はちょっとだけ身構えたが、彼女の雰囲気はそれほどヤバいって訳でもなかった為、今すぐに叩き出すような事はしなかった。とりあえず何故ここに来たのか聞いてみれば、45から色々聞いたりして興味を持ったとのこと。ただ単純に俺と交流したいだけであったらしい。

彼女を部屋に入れて、軽く世間話をした。あと紅茶を褒められたので少しだけ高いお菓子を彼女へ出してあげた。

一時間ぐらい話したあとに、彼女は帰っていった。彼女が帰ったあとで、俺はまた紅茶を淹れて社内報を読みながら雨の日を過ごしていく。本当に久々の休日だからより有意義に行こう。

 

 

 

 

 

 

 

 

96日目 曇

 

今日はバイクでオスカーとポチも連れてツーリングをしてきた。目的地は国が管理している自然保護区だ。前方に籠を設置してそこに二匹を入れて出発。安全運転だ。スピードは落としているものの、俺が乗っているバイクはなかなか良い走りをしてくれて、何処の道も過不足なく走ってくれた。途中、バイクライダー達が集まっている所に遭遇し、ちょっと話した。彼らはよくここらへんまで走っているらしい。彼らが乗ってきたバイクは今はもはや珍しい大戦前のバイクやら今時の大型電動バイクまで、色々なバイクがあり、博物館と言っても差し支え無かった。

 

いやはや、たまにはこうやって出るもんだな。一人のライダーがどうせなら一緒にということでツーリングに誘ってきたが、今はオスカーとポチを連れてきているので断った。またの機会に行きたい。ガソリン代が馬鹿にならんがね。

 

ツーリング集団と別れたあと、休憩を挟んでまた出発した。自然保護区に近づくに連れて、視界に緑が増えていく。オスカーとポチは興奮しているのか、身を乗り出して景色を眺めていた。一面が緑に染まり始めたときには、鳥だとか、野生の動物だとかがちらほらと見え始める。道なりに進んで行けば、高台に到着した。バイクを停め、ポチとオスカーを下ろして高台へ歩く。

二匹は全てが新鮮に見えるのかまじまじと周囲を見回している。オスカーに限ってはへっぴり腰で歩いてた。可愛い。オスカーを抱き上げてまた歩く。空気が清々しく気持ちが良い上に、高台から見た景色は疲れていた自分を癒してくれるような絶景だった。今までの疲労感が抜けるようだ……。

 

また今度行きたいものだ。

 

 

 

 

 

 

97日目 晴

 

社内報を見る。今回の特集は猫特集だったのだが俺の思っていたものと違った。猫耳着けた戦術人形なんて聞いてない。俺は猫を見たかったんだ。

とはいえ見目麗しい戦術人形が猫耳としっぽを着けて思い思いのポーズをしているのは眼福と言えば眼福である。特にIDWという戦術人形はより猫らしかった。この子撫でたいとさえ思ったのだがオスカーがそれを察知したのか本気で噛んできた。

 

ちょっと血が出たので手当てをしていると、G11が訪ねてきた。早速彼女を招き入れて紅茶を出した。共に紅茶を飲みながらとりとめのない話をしていたら、今度は416が訪ねてくる。どうやらG11はサボる為にここに来たようで、G11は彼女から逃れるためにトイレへ籠った。だがコインを挿せば開くタイプの鍵だったので直ぐに連行されていった。南無三。

 

テレビを見ながらふと明日の仕事について思い出す。明日はパルチザンとパイクの初任務だったはずだ。仕事内容は長距離輸送トラックの護衛だったと思う。一人か二人別口で傭兵が来るらしいがどんな奴なのだろうか。変に撃ちたがりの奴らじゃなければいいのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

98日目 晴

 

一緒に任務を行う傭兵は代理人とUMP40だった。冗談だろ……。

 

 

 

 

 




代理人とUMP40という組み合わせ……何かあるな??(そうでもない)

次回イベでUMP40出てくるらしいですね、だからちょっと出してみました。次回も日記形式で行きますよ。あとほのぼのですよ、ほのぼの。
さて新人教育をやる上になんだか起こしてきそうな二人組と組まされるジャベリンくん。彼は一体どうなるのか!?

それでは感想及び評価は作者の執筆の支えです!!どうぞお願いします!!それでは!!

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