20日目 晴
少し日にちが経ってしまったのは、全てテロリストのせいである。
奴らうちのポチ(ダイナゲートのこと。結局無難な名前になった。)を追跡してたらしく、俺がポチを撫でてた時に襲撃してきやがった。
テロリスト達の間ではそこそこ名の知れた人間でもあるせいで向こうの本気度がとんでもない。装甲持ちの人形がちらほらと見えたし、ロケットランチャーを持った集団、HMGを担いだ人形たち、装甲車数十台とどこから持ってきたのかとてつもない規模でやって来た。
一人相手にやる規模じゃないだろうが!!!!!!それでも人間か!?!!??
散々に悪態を吐き散らした後に、ポチを使って地雷撒き散らしたりスモークグレネードを全て使ったり、とにかく敵を撹乱させて命からがら逃げ延びることができた。もう二度とやりたくない。
万が一のために別の拠点へ物資を少しずつ移動させてたから、逃げ延びたあとに困ることは無かったが暫くは行動できそうにもない。
社長に連絡しておくか。
21日目 曇のち晴
社長から支援物資が届いた。嬉しいのだが、いま俺が居る場所が敵地のど真ん中(拠点付近が占拠されてた)ということをお忘れなのだろうか?
もちろん見つかって現在逃走中である。今回は上手く追っ手から逃れることができた。幸いポチと一週間分の食料、水、武器はあるのでどうにかなる。ポチが最大の癒しだ。
それとこれまた運が良いことに人気のない家屋と自律人形を見つけた。
この自律人形は少女の風貌であり、そして結構見かける標準的な自律人形だった。ここの家主に捨てられたようだが、まあこんなご時世だから仕方ないな。
この少女は話し相手としてこの仮拠点に置いておくことにした。
……一人は案外寂しいからな。
22日目 雨
この少女、なんでこんなに寝るのだろうか?話しかけても全く起きない………捨てられた理由が分かるような気がする。声をかけるも生返事、耳に息を吹き掛けても反応なし、寝てる。
埒があかないので最終手段として胸を触ろうとしたらポチにどつかれた。すまない。
だが性能のほうはピカイチなのか、拠点はずっと綺麗だったしなんとなく銃の扱い方を教えるとすぐに覚えていった。ただ、人に危害を加えることはプログラムで禁止されてるようだ。やるべきではないのだろうが、この少女を軍用に転用出来るようなら是非ともやりたいと思った。恐らく特殊部隊辺りで活躍出来るんじゃないかな?民間用って案外拡張性高いし。
まあそんな事するより巷で有名になってる戦術人形を(出費は度外視で)雇えば済む話だが。
そろそろ救難信号を出しておこう。
24日目 曇
通信にまったくの反応なし。そして声を大にして言いたい。
レーションが糞みたいに不味い。
正直言ってそこらの木の皮を食ったほうがマシなレベル。くそが。
少女は喋るときはけっこう喋る子ってことが判明した。
それと彼女は俺の昔話や作り話とかによく興味を示してくれるから話していてとても楽しい。話に夢中になりすぎて予定していた周辺探索を忘れてしまったぐらいだ。
……話し相手に飢えすぎなんじゃないかな、俺って。
27日目 晴
周辺を探索。今いる拠点から数百メートル下った先に街が見えた。恐らくテロリスト達に占拠されているだろう。今度はあの街へ探索しに行くとしよう。
念のために武器の整備をしておく。今持ってる銃がG11とかいうデリケート過ぎる武器だから余計気をつけなきゃいけない。
ちょっと涙出てきた。
何故か止め止めなく流れる涙を拭きながら銃の整備をしていたら少女とポチが静かに寄り添ってきた。
ヤバい、お兄さんもっと泣きそう。
この子たち健気なんだけど……生き残って仲間に発見して貰わなければ。この子たちは絶対救う。そう思うと気力が出てきた、頑張ろう。
ジャベリンくんロリコン説。
まだまだ書き貯めがあるのでまだ不定期にはならなそうだね、嬉しいね。
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あと最近最高に感情を揺さぶってくれる激凄な小説見つけてとても嬉しい。この小説のお陰で筆が進む進む。
……やっぱコラボとかしてもらいたいなぁ(尚早かつ他力本願)
3/13 脱字訂正 一部加筆及びフォントで遊んでみました。