今回はジャベリンくん癒しの回。久し振りの休日に彼は何をするのでしょうね。それとも誰かが彼を訪ねるのか……?
それではどーぞ。
134日目 雨後曇
G11が俺のところへ訪ねてきた。休日ついででやって来たようだ。勿論俺は彼女を部屋に招き入れる。久し振りに彼女と再会したんだ、しっかりともてなしてあげなければいけない。ある意味G11は俺の妹か、それか娘のような感じだからな。
彼女と会話の花を咲かす。最近はどうなのか、仕事は上手くいっているのかなんて話した。ちょいちょい彼女は言い淀むことがあったのだが、どうしてだろうか?深くは聞かないことにしたが、少々不安になる。
彼女には彼女の事情もあるので気軽に聞けない。うーむ、困ったものだ。これが思春期の娘とよくあるような父親の葛藤だろうか?
何故か二人して悶々としていたら窓際で静観していたオスカーが一鳴きしてG11の膝に乗って寛ぎ始めた。
その様子を見て、俺はG11と理由もなく笑いあった。オスカーが何だか背中を押してくれたような、そんな感じがする。オスカーには後でおやつでもあげるとしよう。
今日はG11が泊まることになり、夕食は俺が料理を振る舞うことにした。特にこれといって上手いという訳でもないんだが、俺の出した料理を彼女は美味しいと言ってくれる。夕食を食べ終わったあと、先に彼女にシャワーへ行かせる。
改めて思うが、本当、久し振りに精神的にもしっかり休めることが出来た気がする。
135日目 晴
最近銃の整備をやってなかったので武器庫のガンスミスを呼んで診てもらった。ここのところよく使っていたのがSCAR-H、ACR、ガバメントなんだが何れもこれも修理が必要なレベルだった。これらを一通り見た後にガンスミスの奴は俺を問答無用で殴ってきた。
いや仕方ないだろ。俺だって大変だったんだぞ、仕事に次ぐ仕事で整備する時間もなかったし許してほしいもんだ。あと数日ぐらい寝てたし。
結局会社の道具でしか直せなかったのでガンスミスに銃を預けることになった。
暫くは部屋に長らく眠ってたAN-94とかAK-102を使うしかないようだ。折角だしロシア製武器で統一しておこう。
色々と今後の装備について考えていると、G11がやっと起きてきた。寝ぼけ眼を擦りながら歩く彼女の隣にはポチがオスカーを乗せてとてとてと着いてきている。うーん可愛い。
何となくその光景の写真を撮って槍部隊の面々に送る。ランスとトライデントが直ぐ様反応してドイツ語やらフランス語で俺に罵倒らしき文章を送ってきた。すまねぇその言語はさっぱりだ。パルチザンとパイクは結構まともな反応だった。スピアは何故かE.L.I.Dの死体の写真を送ってきた。お前俺に何の恨みがあるんだ……今度あいつと喫茶店にでも行こう。相当キテるぞあいつ、何せ俺宛にずっとE.L.I.Dやら鉄血人形の残骸を送り続けてるからな……いや本当に勘弁してくれ。通知が200件になってる。
136日目 曇
腕が鈍るのも嫌なのでちょっと会社で射撃訓練をした。
簡単な的撃ちからキルハウスでの模擬訓練、序でに最近導入されたらしいVR訓練もやった。VR訓練は中々面白く、本当に戦場に立っているような感覚だった。でも目の前で敵が爆散した様子が現実に即し過ぎてビックリした。ゲーム感覚じゃできねぇなこれ。一通りの事を終わらせて、VR用のゴーグルを外したら、目の前にトンプソンが立っていたので俺は飛び上がってしまった。何でお前が居る。
トンプソン曰く、武器庫の隊員との任務帰りでたまたまここに来ていたらしい。他にも戦術人形がこの会社でに来ているとか。
トンプソンと軽い近況報告をしたあと、俺はガンスミスの所へ行った。預けた銃がどうなっているのか気になったからだ。
まあでも俺の銃の状態が状態だからアイツの作業場へ入った時でも俺に対する文句を垂れながら修理をしていた。
何だか申し訳ないし缶コーヒーでも買って彼の近くに置いておこう……。
137日目 晴
天気も良いしスピアが丁度任務から帰って来たので、彼を誘ってあの草臥れたマスターの所へ行く。
久し振りに会ったスピアの顔は痩せこけており、よっぽど酷い所で任務をやっていたと嫌でも分かる。
彼に労いの言葉を掛けてやり、共に歩いて喫茶店まで行った。
喫茶店まで向かっている途中、彼は任務について色々と話してくれた。どうやらE.L.I.Dが蔓延る地帯と鉄血工造の勢力圏が重なる所で偵察を行っていたようで、度重なるそれらとの戦闘で大分疲労したとのこと。その上任務を共にした戦術人形も曲者揃いで、しかもたまたまスピアがその戦術人形たちに紅茶を振る舞ったら毎回ねだられ始めたので余計にその疲労を加速させたらしい。
流石に同情した。
今回は俺の奢りということにしてはっちゃけることとなった。
喫茶店に到着して、マスターに挨拶をする。マスターは俺が隻眼になっていることに驚いていたがそれ以上に隣のスピアの状態が酷かったので無言で紅茶を淹れ始めた。
マスターが俺に何故そんな状態の人間を連れてきたのかなんて文句を言ったので少し居心地が悪くなる。そりゃ端から見たらそう言われるよなぁ……。
カウンター席に座って一息ついた俺たちへマスターが紅茶とサンドイッチが出された。スピアの状態に見兼ねたマスターのサービスらしい。それを食べ始めたスピアが突然咽び泣き始めたので店内がどよめいた。どうしたのかと聞いたら「久し振りに……人の優しさに触れたから……」とか言う始末。
追加でスピアの好きなミートスパゲッティを頼んでおいた。ごめんなスピア、俺にはこれぐらいしか出来ない……。
結局俺はスピアの愚痴を聞きながら夜まで居座ることになってしまった。一応マスターがBARを開くための準備も手伝っておいた。手伝い中に、マスターから代理人の事を聞かれたが曖昧に答える。というか代理人という言葉が出るだけで脂汗が出てきたし少し手が震えたのでまともに答えられなかった。
準備を終えたらスピアと飲む。俺は相変わらずウィスキーのロックを頼み、スピアは何を思ったのか『ベルモント』というカクテルを頼んでいた。カクテルには花言葉と同じように言葉があるらしいが、そのカクテルの意味する言葉は{やさしい慰め}だったか?
それをスピアは一気に飲み干した。全く風情のへったくれもない。
ふと、テーブル席の方を見たら、トンプソンと二人、戦術人形が飲んでいた。声を掛けようか迷ったが、スピアの絡み酒に対応しなければならなくなったので諦めた。
なおトンプソンに気付かれて三人諸ともやって来た模様。
五人での飲み会が始まった。カウンターに突っ伏して何故か泣いている金髪の女性は『StG-44』。記憶が正しければトンプソンと初めて出合った時に、彼女へ説教をしていた戦術人形だ。もう一人の栗毛色のロングヘアーの女性は『スプリングフィールド』。愚痴を垂れ流し続けるスピアの隣に座ってそれを頷きながら聞いている。母性が凄そうだ。
本来ならこの飲み会の詳細を書くべきなんだが、残念なことに俺の記憶がない。酒に呑まれてしまったようだ。
ただその三人が俺の家で寝ていたことだけは一生をかけても忘れられないだろう。俺は無実だ。スピアが証明してくれるはず。というかスピアお前も道連れだ。
138日目 曇
今日何もない素晴らしい日だった。
嘘ですごめんなさい、突然こちらを訪ねてきた416にあらぬ誤解をかけられました。今は反省のため自主的に416様へご奉仕してます。
416様は少し困惑していますがそんな事は関係ありません。不肖ながらこの槍部隊隊長ジャベリンは今日一日彼女へ尽くすことを誓ったのです。
という冗談はさておいて、自宅がちょっと狭くなった。俺にスピアにポチにオスカー、未だ居座るトンプソン以下三名、数日前から居るG11と今日やって来た416。こんなに人が来たのは武器庫の社員寮に居たとき以来か。トンプソンたちは勝手にボードゲーム始めてたしスピアはスピアでまたG11に色々吹き込んでる。ちょっと416さんやっちゃってください。
416に〆られるスピアを横目に紅茶を淹れる。途中でG11も参加して思いの外早く用意が出来た。部屋に居る全員を呼んでお茶会を始めた。やはりこういうのは楽しいもので、時間はあっという間に過ぎていく。そろそろお開きということで、皆帰り始めた。
G11が帰る直前に俺に耳打ちしてくる。
「今度はメイド服とか持ってくるね」
と。
もしもし416?ちょっとスピアもっかい〆てあげて?
ジャベリンくんよりスピアくんの容態がよろしくなかった回でした()
スプリングフィールドに堕ちてそう。
さーて、次はジャベリンくんの暗殺任務です。コードネームをゴースト、もしくはスペクターと変えて、スリンガーもといフォーゲルと共に裏社会へ!
作品への感想及び評価は心の支えです!どうぞよろしくお願いします!!それではまたこんど!