傭兵日記   作:サマシュ

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ジャベリンくん、SCARの修理も終えて今度はトライデントくんの結婚式へ参加する為に色々準備していきます。といっても礼服を買うぐらいですがね。
そして、久し振りにとある戦術人形が出てきます。さて誰でしょう。
それではどうぞ!





傭兵、ショッピングだってよ。

175日目 晴

 

自宅で飲む紅茶は最高だぜ。

銃も直せたし、良いつながりが出来たし、ここ最近一番運が良いのではなかろうか?

そう考えながらノートパソコンを開き、メッセージボックスを確認する。中には宝箱のようなアイコンの人物からメッセージが届いていた。このアイコンの主はスリンガーである。意外とアイツは『情報の宝庫(インテリジェンス・トレジャリー)』という名前が気に入ってるらしい。

 

内容を確認すると、昨日のガソリン代を口座に振り込んでおくという文言があった。

別に払う必要なんてないのにな。そこのところ義理堅いというか真面目というか。そういうところは俺は好きじゃある。

 

彼に返信をした後に、今度はとなりのヘリアントスさんのところへ行く。彼女の部屋の入り口立ったらもうガリガリと音が聞こえた。……オスカー寂しかったか。

インターホンを押して俺が来たことを伝える。ドタバタと音が聞こえたかと思ったら扉が勢いよく開いた。中からモノクルを掛けていない、部屋着のヘリアントスさんが出てきた。どうやら寝起きらしい。寝癖があった。

足元には行儀よくオスカーが座っている。彼女へ突然の訪問を謝罪して、それと同時にオスカーを預かってくれた事に感謝を伝える。お礼は後でする事を約束してオスカーを抱き上げた。

俺は少しだけ彼女と話して、自分の部屋に戻った。

 

 

 

俺の部屋にUMP姉妹が居るなんて夢に決まってる。また不法侵入しやがったな。

 

えっ、ポチが入れたの?何で??

 

 

 

 

 

 

 

176日目 晴

 

何だかんだ言って彼女らの行動に慣れてきた自分が居る。UMP45は勝手にインスタントコーヒー飲んでるし、UMP9はテレビを観て笑ってる。最早自宅じゃねぇか。というかこの二人が居るのは何故なのだろうか?

任務はどうしたのかと聞いたら「一仕事終えたから暫く休みよ」なんて言った。どうにもここに居座るつもりらしい。ご丁寧にお泊まりセットも持っている。

 

……客人用にマットレスとか布団とか買っておこうかな?

そういえばトライデントの結婚式に着ていくスーツも買わなきゃな。明日ショッピングに行こう。

 

 

 

 

 

 

177日目 晴

 

今日はショッピングだ。ポチとオスカーに留守番を任せて近場のショッピングモールへ向かう。

UMP姉妹?言わずもがなだよ。俺に彼女達を止める術なんぞ無い。それに9の楽しそうな顔を見てしまった以上中止という選択肢は失った。下手したら45に刺されそうだし。というか言われた。

「ジャベリン、流石に今から中止なんて……無いよね?」

上記のセリフを聞いた日にはもう恐ろしかったね。

 

まあそれはさておき、所変わってショッピングモール。商店街という手もあったんだが俺が目移りしそうでな。ここも変わらないとか言わない。

早速だが家具のお店へ行った。UMP姉妹がここに来た理由を聞いてきたが、客人の為だと伝えておいた。

まあ9には曲解されたけど。

澄みきった瞳で「家族って認めてくれたんだね……」とか落ち着けお前。45は45でわざとなのか薄ら笑いで冗談めかしてからかってきたし。彼女達とのやり取りも済まして、さっさと必要分の布団とかマットレスとか枕とかを買う。部屋が狭くなるってこともない。俺の家何もないし。いやマジでいい加減何か置こう。1LDKが勿体無い。それとも他の奴とルームシェアするか?

 

家具の発送を頼み、今度は礼服を買おうとスーツ専門店に向かおうとしたら9に引き留められた。何処かへ指を指しており、何事かと思ってその先を見れば服屋がある。彼女は服を買いたいそうだ。俺に拒否権なぞない。取り敢えず服屋へ向かう。

彼女が服を選んでいる間、手持ちぶさたになってしまったため携帯を弄る事にした。すぐに45に止められたけど。彼女曰く初デートでつまらなそうにしてる彼氏みたいに見える、とのこと。

 

……45なりに9を気に掛けてでもいるのだろうか? そう思いながら携帯をポケットに入れ、45と雑談をする。

少しして9が帰って来た。結構な手荷物だ。ちゃんと試着はしたのかと聞いてみたらVサインが返ってきたので、普通に試着はしたらしい。また今度着るつもりのようだ、何だか楽しみに感じてしまう。何故だろうか?

 

次は礼服と、荷物を持って9と会話をしながら店までまで向かう。それにしても45が静かだった。チラ見で彼女の様子を伺ったのだが、彼女の顔は物凄く穏やかだった。

彼女に何があったのかはよく分からないが、幸せそうで何よりだ。

 

この後は特にこれといったこともなく礼服を買った。そして帰り道、バーガーショップで食事を済ませる。9とは楽しかっただの、また行こうだのと会話を弾ませる。

彼女、本当に楽しんでたんだなぁ……やっぱ家族とか絡まなきゃ普通に可愛らしい子だよ。是非ともこのままでお願いしたい。

 

それより、45とは言うと相変わらず上機嫌に微笑んでるままで何も言わない。そろそろ不気味に思えてきたのでどうして笑うばかりで何も言わないのか質問した。

彼女が言うには9が幸せそうだから自分も釣られていただけ、だそうだ。

 

なーんか、UMP姉妹って出会った時よりも丸くなったような、お行儀がよくなったような、そんな気がする。どうしてなんだろうなぁ……。まあ気にしても何も解決することもない。

食事を終えたら、彼女達にまだ俺の家に泊まるつもりなのか聞く。勿論即答で泊まると言った。だろうな。

 

久し振りに夕食が多くなりそうだ。冷蔵庫に食材はあっただろうか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 




色々諦めてUMP姉妹を家に泊めることになったジャベリンくん。勿論何も起こらないはずはなく……?(盛大に何も始まらない)
はい、久しぶりのUMP姉妹でした。幸せそうで良かった良かった……。

次回、トライデントくんの結婚式です。戦術人形出そうかどうかは迷ってますね。武器庫でやることですし。


この作品への感想及び評価は心の栄養です。どうぞ、よろしくお願いいたします!!それではアデュー!!

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