一般人・イン・フロントライン   作:全緑小隊

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ゆ、UA8000オーバーしておりました……皆さんには足向けて寝られません、ほんと有り難うございます。

ちなみに今回、ちょっとしたおまけが後書きにあります。ただ、色んな意味で崩壊しておりますので一応閲覧注意願います。


一般人・イグジット・フロントライン2

「……あの、一応、聞きたいんですけど」

「何かね?」

「会社の名前、って……もしかして、『グリフィン』とかついてたりします?」

 

クルーガーの様子を窺うように、ソウガは尋ねる。それは、出来れば違っていてほしい、何かの間違いであってほしい、そんな風にも見えた。だが、その望みをクルーガーは容赦なく打ち砕いた。

 

「……うむ、『グリフィン&クルーガー』、通称グリフィンと呼ばれている。民間軍事会社(PMC)の一社だ」

「そ、ですか……。そう、かよ……」

 

青年の口振りに何かを察したのだろう、一瞬逡巡した後にクルーガーはゆっくりと肯定する。その回答を見て、ソウガは少し俯いた。彼の中で、再度記憶がリフレインする。

自分を容赦なく戦場に送ったあの男が、簡単に壊れるような銃を渡してきたあの女が、自分を誰も助けようとしなかったあの人形達が。

 

そして、今目の前にいる男が、そいつらを束ねる立場の人間だという事が。

 

「……何の冗談、だ。俺は、あんたん所の部下に戦場に送られた!助けを求めても見捨てられ、挙げ句の果てに鉄血の人形と一緒に抹殺されかけたんだぞ!?それを助けただなんて訳がわかんねえよ!!」

「落ち着きたまえ、ソーガ君。君の言いたい事はよく分かる」

「はっ、適当な事を!だったら説明してくれよ、俺の命を救った訳を!それだけじゃねえ、俺の左腕が無い理由もだ!!確かにあの戦場で、俺の腕は撃たれまくってズタズタになってたけど、一応くっついてはいたはずだ!!」

 

そして、とソウガは歯を一瞬食いしばり、クルーガーを睨み上げる。

 

「俺と一緒にいた、あの少女の人形。黄緑色の長いポニーテールで、髪の毛の先端を束ねている子だ。知らんなんて言わせねえぞ、あの子はどうした!まさか置いてきたなんて言わねえよな、見捨てるなんてぜってぇ許さねえぞ!!」

 

 

今にも立ち上がり噛み付かんばかりの剣幕でソウガは吠えたてる、その様子にクルーガーは内心感心した。ベッドの上の青年とその彼が言う人形がどんなやり取りをしていたのかは知っている。知っていたからこそ、ただの人間たる彼が死に瀕してなおその人形の事を念頭に置いて動いた事、そして今自分にぶつけた事に舌を巻いたのだ。

 

(先日の検査データでも、間違いなく彼は人間でありそれ以上でも以下でもないと言っていたな)

 

スーツを着ていてもなお鍛え上げられた筋肉が自己主張するクルーガーと比べて、平々凡々としか言えない身体つきのソウガ。もしクルーガーがその膂力を振るえば到底敵うはずがないにも関わらず、青年は目を反らす事なく真っ直ぐに目の前の男を視線に捉えているのだ。

 

「落ち着きたまえと言っている。こちらとて勿体振るつもりなどない、君の知りたいことや疑問は勿論全て話す。だがそれには順序が必要だ、物事は道筋立てて話さねば理解出来まい。

……ああ、先に君が一番知りたいであろうその人形の事は教えよう。その人形は君と共に回収した。現在は既に修復も完了している」

「……本当か?」

「本当だ。先ほど現在その人形を管理している者に君が目を覚ました事を伝えておいた、間もなくヘリにて到着するだろう。何せ二日前、先に修復が完了した人形と君の事について約束させられたからな、拳で」

「こ、拳で?」

「久々に一撃、腹に良いモノを貰ったよ……」

 

あれは本当に痛かった。鳩尾辺りを擦り、遠い目をしながらそうぼやいたクルーガーにソウガは思わず顔を引き攣らせる。あの少女が本当にそんな凶行に及んだのだろうか?いやいや冗談だろでも俺があった時はエネルギー切れ寸前だったしなくもないんだろうか……と、とりとめもない想像が青年の脳内を駆け巡る。

 

「ま、まあ私の事は別にいい。さて、何から話したものか……まずは君を助けた理由、そこから行くかね」

 

腹に当てていた手を離してから腕を組み直し、クルーガーは口を開いた。

 

 

「まず誤解のないように言っておくが、君を戦場送りにして処分をしようとしたのは彼の司令部……T地区基地最大の権限を持つ指揮官個人の判断によるものだ。あの基地にいた他の者、及び人形には一切の責任が無いことを伝えておきたい」

「……ぷは。指揮官の独断、ね。そもそも会社の方針とかじゃねーのかよ?PMCとやらはぶっちゃけどんなもんなのか詳しくは知らねーけどさ、確か警備会社チックなもんじゃなかったけか?少なくともこのご時世、不審者は即始末するように、なんて指示が出ててもおかしくはない気がするけど」

 

ベッド横に備え付けられたテーブルに置かれたコップにボトルから水を注ぎ、それを飲み干してからソウガは疑問点を述べる。

 

「君のいうPMCは君がいた時代……四十年から五十年程昔のものだな。今のこの時代では北蘭島事件から始まった世界規模のコーラップス汚染、それによる広域性低放射感染症(E.L.I.D.)の氾濫、更には第三次世界大戦の勃発、といった状態で既に国家の統治機能はかなり衰退している状態でね、首都や国を維持するための重要エリアを管理するのが精一杯だ」

「うん、とりあえず世界はもうどうしようもないレベルで絶望的な状況ってのは分かった」

 

クルーガーから次々に告げられる耳を覆いたくなるほどの惨状に、げんなりとした表情でソウガは返す。よりによってほんとマジでシャレにならん時代にタイムトリップさせられたもんだなおい、と心の中で呟いた。

 

「まあ、私も君と同じ年齢の頃にはまさかこんな事になるなどと想像もしていなかっただろうよ……。話を戻すが、現状のPMCは国家が管理しきれない地方都市の防衛や運営等も行っている状況だ。そのうち指揮官が執り行うのは防衛部分と思ってもらえればいい」

 

 

だが、とクルーガーは続ける。

 

「こんな世界状況だ、身元不詳の人間なぞ掃いて捨てるほどいる。それを一々処分していたらただでさえ激減した人口がさらに加速度的に減ることとなる、そんな事はするべきでないしそもそも会社としてメリットなど一つもない。身柄を確保するにしても、その身辺調査や背後に組織が関わっているか否かの確認を優先、問題があった場合のみ対処をする、それが我が社の方針だ。それを」

「そこの指揮官とやらは、完全に無視していた、と」

「うむ。……元々、報告が上がってきてはいたのだよ。その件に関わらず、色々とね」

 

苦虫を噛み潰したようにクルーガーは表情を歪める。その顔から、ソウガは自分が巻き込まれた件以上にあの男はとんでもない事をやらかしていたようだと推察する。

 

「そこで数日前、T地区司令部に抜き打ちで監査を行おうとした矢先に、一本の緊急連絡が入った。身元不詳、武器不携帯の人間を保護したが、指揮官が戦場へ送ろうとしている、と。しかもその人間はこの一帯ではあまり見ないアジア人の顔立ちをしており、さらには過去から来た人間だと証言している、と」

「……俺の事か」

「うむ。私は即座に己の警護部隊とは別に、救出部隊を編成、二機のヘリにて該当地区に向かわせた」

「ちょっと待て。あのヘリ、こっちに着くなり機関銃で掃射してきやがったぞ!?あれを救助だと言うのか!?」

 

あの光景を思い出したソウガが目尻を吊り上げると、今度は珍しくクルーガーが目を反らす。

 

「……それなのだがな。一応、私の信頼のおける小隊二部隊に追加人員を配置して向かわせたのだが、その小隊のうち片方のリーダーがだな。『私は戦闘のスペシャリストよ、私に任せなさい!』と言い出したかと思うと、その、うん……すまぬ」

「おうふ……なんだそれ」

 

ソウガ、絶句。流石の展開に彼の脳も考えることを放棄してしまった。







以下完全にオフザケですので興味ない方はスルー推奨です。

おまけ1(運営渾身のエイプリルフールネタを含みます)


??????「あの人は、あの人はどこだぁ!!」ドッタンバッタン

クルーガー「何があったペルシカ?」

ペルシカ「よく来たクルーガー、君とんでもない人形を寄越してきたね!修復終わって再起動したと思ったら暴れだしたよ!?」

クルーガー「なんと……仕方ない、私に任せ」

??????「お兄さんはどこだぁ!」ドゴォ

クルーガー「ぐぼぁ!?」

ペルシカ「く、クルーガー!!嘘だ、どこにそんなパワーが!?」

研究員1「馬鹿な、クルーガーさんの筋肉装甲(防御値999)を貫いただとぉ!?」

研究員2「あっありえん!あの筋肉は、80%の確率で弾丸をも跳ね返す筈だぞ!!」

ペルシカ「や、やけに詳しいわねあんたら……」

研究員1「え、社報に載ってましたよ?」

ペルシカ「なんで!?」

??????「お兄さんは、どこ!?」グワシッ

クルーガー「ぐふっ……ち、治療中だ、まだ目覚めてな」

??????「ふざけんなおらぁ!!」トモエナゲッ

クルーガー「アバーッ!?」

ペル研究「「「クルーガーァァァァァ!!」」」



おまけ2

TAR21「このアホリーダー!!あんなところで救助対象に当たる可能性ガン無視してマシンガンぶっ放す馬鹿がどこにいますか!?」

ネゲヴ「あいたぁ!?だ、大丈夫だって言ったじゃん、私はスペシャリストよ!?」

ガリル「だあほぉ!!ほな例えあんたが模擬戦2000回やってようとなぁ、当ててもうたらどうしようもないねん!!しかもあそこにゃ動けへんグリフィンの人形までいたんやで!?」

ネゲヴ「ひでぶっ!?そ、それは予想外だったけど」

RO635「予想外だったけどではありません!!貴女の罪を数えなさい!!」

ステンMkⅡ「よーし、私もやるぞー!」

ネゲヴ「あべし!?な、なんでパレット小隊の面々まで!?」

AAT52「そりゃまあ、さっきまで合同で作戦してた訳だし。いくらあたしだって、あんな状況で弾幕展開なんて狂気の沙汰な真似はしないよ」

92式「まあそういう訳で」

M14「断罪の鐘はなりましたよー」

IDW「覚悟にゃぁぁぁぁぁぁ!!」

ネゲヴ「げぇっ、作戦で増員されてた面子まで!?だ、誰か助け」



ー暫くお待ち下さいー



ヘリアン「……で、フルボッコされたと」

ネゲヴ「しくしくしくしくしくしくしくしく」←『私は人質に向けてトリガーハッピーした愚か者です』の立て札つき

ヘリアン「いやまぁ、仕方なかろう。暫くそのまま反省してなさい」

ネゲヴ「しくしく、一思いに解体してぇ……」
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